【卸売業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!
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卸売業界はメーカーと小売業者の間に位置し、メーカーから仕入れた商品を小売業へ販売を行う業界です。
私たちは普段買い物をする際に、小売業(スーパーやコンビニ)などを利用するため卸売業界は馴染みの薄い業界かもしれません。
しかし、私たちが消費者として買い物ができているのは、卸売業が小売業に代わり商品の仕入れや保管を行って、必要な時に必要な量を小売業へ納品する役割を担っているからです。
就活をスムーズに進めるためにも、まずは業界研究をきちんと行い、基礎知識を身に付けて高評価を与える質の高いESを書き上げられるように準備していきましょう。
卸売業界の採用動向や面接対策について、詳しくは下記で紹介しています。併せてチェックしておきましょう!
【卸売業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
卸売業界を志望している学生必見!卸売業界の市場規模や課題、インターン情報、大手企業の採用傾向が一目でわかります。業界研究...
目次
卸売業界のES設問例
1日本アクセスに興味を持った理由(2022年 株式会社日本アクセス)
2当社で実現したい夢(2022年 株式会社日本アクセス)
3周りと協力して成し遂げたこと、又は挫折を乗り越えて成し遂げたこと(400字)(2022年 株式会社メディセオ)
4あなたは自分のことをどのような人だと思いますか。また、周りからどのような人だと思われていますか。(300文字)(2022年 アルフレッサホールディングス株式会社)
5あなたは将来、誰にどんな価値を与える仕事をしたいですか。(300文字)(2022年 アルフレッサホールディングス株式会社)
設問例1:日本アクセスに興味を持った理由
この質問は興味を持った理由=志望理由を確認するための質問となります。
その企業のみに当てはまる理由を記述して差別化を図ることが重要となります。
この質問では下記がみられています。
■企業とのマッチ度を知る
応募者の価値観と企業の価値観が一致していればマッチ度が高く、入社後の活躍が期待できます。
また、応募者の人柄や能力が企業の求めるニーズなのか見極める意図があります。
■応募者の志望度を知る
理由を聞くことで、どれだけ企業に熱意があるのか把握する狙いがあります。
明確な理由がある場合は企業について詳しく調べていると判断することができ、入社後の活躍が期待できます。
回答例
学生時代にスーパーのアルバイトをしていた際に貴社の社員の方と接する機会があり、その担当の方が売り場の提案や消費者のニーズについても教えてくださったことで貴社に興味を持ちました。
貴社社員の提案は消費者ニーズを的確に捉えており、アドバイスを反映した商品がどんどん売れていくのを間近で見て感銘を受けました。私自身も消費者ニーズを知りたいと思い、商品の動向や世間のトレンドなど情報を得るためにアンテナを張り、アルバイトに取り組んできました。
貴社は美味しいを「創る」仕事として、消費者が「あったらいいな」と思える高付加価値のプライベートブランド商品を開発しています。常にトレンドや嗜好の変化にアンテナを張りながら、食材の選定やパッケージの仕方など、隅々まで熟考を重ねた商品を生み出す貴社でなら、より多くの消費者へ商品を通して喜びや感動を届ける働きかけができるのではないかと考えています。
企業のみに当てはまる理由を記述することで採用担当者へ好印象を与えることができます。
企業研究をきちんと行い、企業の強みや特徴を理解したうえで記述していきましょう。
設問例2:当社で実現したい夢
この質問は応募者の志望度や仕事への取り組み姿勢を把握する意図があります。
企業についてきちんと理解したうえで記述することが重要になります。
この質問では下記がみられます。
■応募者の志望度を知る
実現したい夢がその企業で成し遂げる事ができる内容であれば企業についてきちんと調べていることが窺えるため企業にとって応募者の実現したい夢の内容は重要視するポイントとなります。
■仕事への取り組み姿勢を知る
実現したい夢に向かって応募者がどのように考え、どのような行動を取るのかを知ることで応募者の仕事への取り組み姿勢を知る狙いがあります。
積極的な行動を取る人材は入社後の活躍が期待できるため、働く姿勢を把握することは企業にとって大切な質問となります。
回答例1
私は貴社で美味しいものを知らせる仕事を通して「地方を観光客でいっぱいにする」ことが夢です。岩手県出身の私は郷土料理である豆腐田楽が大好きでした。しかし上京をきっかけに地方の郷土料理が知られていない現実を知りました。
この経験から私は商品を提案、取り扱ってもらうだけでなく、売り場戦略や販促チラシの提案など行い、郷土料理を多くの人に知ってもらい、食をきっかけにその地方にも興味を持ってもらいたいと考えています。
私は飲食店のアルバイトにて客足を伸ばすためにメニューの開発をしたり、チラシやメニュー表の作成など自らが提案をし、積極的に行動を起こすことを心がけてきました。
貴社においても、この行動力を活かして多くの郷土料理を世に広め、最終的には地方が観光客で溢れる社会を実現させたいと考えています。
回答例2
私が自ら探してお客様に提案した商品が、世の中で話題となるヒット商品を生みだすことが夢です。
食品のトレンドは目まぐるしく変わるため、定番商品を届けるだけでなく、その時々のニーズに合った商品を作り、商品を通して消費者に喜びと感動を与えたいです。
例えば、既に完成したお弁当を冷凍した商品を忙しい朝のお助けアイテムとして働くママや共働き世帯へと訴求したり、子供が部活動前に気軽に食べれるような補助食品を作り、部活前の必須アイテムとして訴求するなど、「こういうのが欲しかった」と言われるような商品を提案していきたいです。
私はサッカー部のマネージャーを経験したことで、周りに気を配り、選手の細かい変化も捉える力を身に付けてきました。この強みを活かして、世の中のニーズやトレンド情報にアンテナを張り、お客様の細かい要望に的確に捉えながら消費者が求める商品を探し出すスペシャリストになり、夢を実現したいと考えています。
実現したい夢と企業の方向性が類似していることで採用担当者に好印象を与えられます。
企業の目標や求める人材を把握してから記述に入りましょう。
また、夢に向かって前向きに行動する意欲をしっかり伝えて自分自身がどのような人間であるかアピールしていきましょう。
設問例3:周りと協力して成し遂げたこと、又は挫折を乗り越えて成し遂げたこと
この質問は応募者の人柄やスキルを把握する狙いがあります。
目標を達成する過程で困難は必ず起こり得ます。困難を解決する力があるかないか見極める意図があります。
この質問では下記がみられます。
■協調性があるか知る
働く上で人と関わる場面が多くあります。
その中で、周りと協力し合い同じ目標に向かって努力できる人材が重宝されます。
■応募者の人柄を知る
応募者が困難にぶつかった際に、諦めてしまう人材なのか、それとも諦めず最後までやり遂げる人材なのか見極める狙いがあります。
当然、企業は後者を採用したいと考えているので、採用担当者にとって重要なポイントとなります。
回答例
私は所属していた野球部で、怪我による挫折から這い上がった経験があります。怪我を負ったことで大会に出場できなくなり、チームに迷惑をかけてしまったと思い落ち込み、目標を見失っていました。しかし、毎日必死で努力している選手を見ているうちに、選手でなくても裏方としてチームを支えることができると考え、選手の動画を撮ってアドバイスをしたり、練習メニューを提案するなど、プレイヤーではないからこそできることを考え、貢献しました。その結果、大会では優勝という成績を収めることができました。
私はこの経験を通して、どんな状況でも今自分が何をするべきなのかを考え行動することの大切さを学びました。特に団体の中では自分の役割を明確にすることは、目標達成に向けて重要であることき気付きました。入社後も周りの社員と協力し合い、自分の役割を明確にした上でやるべきことに取り組んでいきたいと考えています。(389文字)
前向きな回答が採用担当者へ好印象を与えます。
具体的な内容を記述して、困難に対してどのような行動が取れるのか明確に伝えましょう。
設問例4:自分のことをどのような人だと思うか、周りからどのような人と思われてるか
あなたは自分のことをどのような人だと思いますか。また、周りからどのような人だと思われていますか。(300文字)(2022年 アルフレッサホールディングス株式会社)
この質問を通して自分自身を客観視できているのか、応募者がどのような人なのか知る狙いがあります。
この質問では下記がみられます。
■自己分析ができているかを知る
自己分析は就活において必要な作業となります。
そのため、自己分析がきちんとできている応募者は就活に真剣に取り組んでいると判断することができ、採用担当者は企業への志望度も高いものだと予想することができます。
■応募者の人柄を知る
周りからどのように思われているかを知ることで、応募者がどのような人柄か把握して企業とマッチする人材かどうかを見極める狙いがあります。
企業とマッチする人材は長期的に働いてくれることが予想できるので、マッチする人材かどうか見極めることは採用担当者にとって重要なポイントとなります。
回答例
私は周りから「努力家」だと言われます。自身では「負けず嫌い」だと自覚しているので、勝ちにこだわり突き進む姿勢が努力家という評価を得ているのだと思います。
強豪校出身者が集まるバスケットボール部において、無名校から最終的にレギュラーを勝ち取ったことが背景にあります。周りのレベルが高いことは承知して入部したので、どのようにしてレギュラーを勝ち取れるのかを考え、朝練や自主練に励みました。その結果、大学3年次の春にレギュラーを獲得することができました。
この経験から、コツコツと努力することの大切さを学びました。入社後も努力を怠る事無く業務に取り組み、誰よりも活躍する人材になりたいと考えています。(299文字)
企業が求める人物像に沿った内容を記述することによって好印象を与えられます。
また、自身の強みや特徴を活かして企業でどのように活躍できるかアピールすることが大切になります。
設問例5:誰にどんな価値を与える仕事をしたいか
この質問を通して、応募者の価値観や仕事への意欲を知る狙いがあります。
企業の価値観を明確に理解して的を得た回答を記述することが高評価を得るポイントとなります。
この質問では下記がみられます。
■応募者の価値観を知る
企業の価値観と合う人材は入社後の活躍が期待できるため、応募者の考えを知り、企業に合う人材かどうか見極める材料としています。
■仕事への意欲を知る
働くうえでどのような考えをもって、どのようなモチベーションで取り組むかを知ることで応募者が企業にとって必要な人材かどうか見極めています。
また、働く仲間として同じ方向性を向くことは非常に重要になります。
士気を乱すことなく、反対に士気を上げるような存在が求められます。
回答例
私は将来、小児科を利用する子どもたちへ医療従事者が医療行為に専念できる環境を提供し続ける仕事をしたいと考えています。
私自身、小さい頃に小児科で長くお世話になったことがあり、実際に医療行為や薬品の大切さを痛感しています。子どもには未来があり、夢や希望を抱き続けてほしいと考えています。
夢や希望を抱いてもらう為にも、安定した医療・診療現場を維持するために必要な医療材料を切らさぬよう、また、その時のニーズに対して最善な方法を提供できるよう医療現場を繋ぐスペシャリストとして活躍したいと考えています。(251文字)
自身の考えをきちんとアピールすることは大切ですが、企業の考えとズレが生じない回答を意識することが重要になります。
企業研究を行ったうえで、回答を記述して価値観にズレが生じないように心掛けましょう。
自己PRの書き方
自己PRの本質
自己PRとは「自分の強みや長所を企業に伝える場」になります。
ただ単純に自分の強みや長所を伝えるのではなく、企業の求める素質を理解して自身の強みをどのように活かせるかを伝えることが重要となります。
評価の高い自己PRにするには、まず自分の強みや長所をきちんと理解することが大切になります。
また、自己PRを書く上で、企業がなぜ自己PRを聞くのか知っておくことが必要です。
企業が自己PRを聞く意図は2点あります。
1人柄を知る
企業は自己PRの内容から、企業に応募者の人柄を把握して企業と合った人材かどうか判断しています。
企業の社風にマッチした人材であれば活躍イメージが湧きやすく入社後の成長も期待できます。
逆に企業とのマッチ度が低い場合は早期退職の可能性があるため積極的な採用はされません。
2自己分析ができているか知る
自己PRは自分の強みや長所を伝える場なので、自分自身について理解していることが重要となります。
自己分析がしっかりしていればきちんと自分の強みを伝えることが出来ます。
しかし、自己分析ができていない場合は就職活動への真剣度は欠けると思われ、企業への志望度も低いものだと判断されます。
自己PRを書くためのポイント
求める人材に即した「強み」を決定する
企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。
自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。
- 個人として努力し、成果を上げることができる
- 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
- 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる
アピールしたい「強み」を論理的に述べる
上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。
(1)強み:あなたの強みは?
↓
(2)強みの原点:強みが形成されたきっかけは?
↓
(3)強みを表す具体的エピソードは?
↓
(4)強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?
↓
(5)強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?
引用:unistyle
※自己PRを書く際のポイント
・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること
卸売業界はどんな人材を求めているのか
卸売業界全般的に求める人材の特徴として下記が挙げられます。
- コミュニケーション能力が高い人材
- 自ら考え、行動できる人材
- 成長意欲がある人材
コミュニケーション能力が高い人材
卸売業界の営業職はメーカーや小売業者のパイプ役となります。
そのため、企業を訪問しながら担当者と商談する場面が多くあります。
商談を成功させるためにも、会話力や相手のニーズを的確に汲み取り、応えるコミュニケーション能力が求められます。
自ら考え、行動できる人材
高い目標に向かって自ら考えて行動することができる「自主性」が求められます。
扱う商品によっては変化の激しい業界なので、現状に満足することなく常に変化に対して最善を尽くす方法を積極的に考え行動する、前向きな姿勢が必要となります。
成長意欲がある人材
取り扱う商品が競合と変わらない場合も多いため、競争を乗り越えるために工夫して差別化を図ることが求められます。
その中で、メーカーや小売業者の要望に応えるためにベストを尽くせる人材になれるよう成長意欲を持って取り組む人材が重宝されます。
卸売業界は人と人、企業と企業を繋ぐ役割を担う業界となるため「コミュニケーション能力」が重要視されます。
対人関係を友好に持ち、幅広い年齢層や色々な考え方の人と上手く意思疎通が図れる人材が活躍できるでしょう。
上記でご紹介した求められる人材は、あくまでも業界全体での話となります。
ご紹介した内容にすべて当てはまる必要はありません。企業や職種によってはそれぞれ求めている人物像には違いがあるでしょう。
また、大切なことは他のどの企業でもなく、その企業だからこそ志望する理由、他の企業ではダメな理由を加えて採用担当者へアピールできるとより高評価を得られるでしょう。