【ガクチカの書き方】部活経験を書くのはOK?魅力的にアピールする方法
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ガクチカに「部活」の内容を書くのはOK?
「ガクチカ」こと「学生時代に力を入れたことは?」という質問は面接やエントリーシートで聞かれる定番の質問です。
このガクチカで学生時代の部活動経験について語るのは全く問題ありません。
部活は集団活動が基本となるため、多くの企業から求められる「協調性」や「リーダーシップ」についてアピールしやすいなどのメリットが多いです。
そのため、部活動の経験をガクチカで書くのは寧ろおすすめしたい題材の一つです。
採用担当者がガクチカから知りたいのは「良い結果を残した経験があるか」ではなく、「頑張った過程の中でどのような学びやスキルを得たか」「得たものを仕事でどう活かせるのか」です。
聞かれている内容にしっかりと返答できるのであれば、体育会系の部活だけでなく、文化部の経験を題材にしたり、良い結果が出せなかった経験について語ったりしても問題はありません。
部活で何か目標に向かって頑張り、学びやスキルを得たことがあるという人は、ガクチカで話すことを積極的に検討してみましょう。
部活をガクチカにするメリット
チームや組織で得た学び・スキルがある
企業での仕事は基本的にチームや組織として集団で活動することが多いです。部活、特に体育会系の部もチームや組織単位での活動が多いでしょう。
また多くの企業は様々な「年次・職種・役職」の人々が一つのチームを組んで仕事をします。部活も同じように様々な「学年・学科・役職」の学生達でチームが構成されていることが多いです。
つまり、部活と企業の集団活動には大きな共通点があると言えます。
そのため、部活をガクチカにした場合、部活での集団行動から得た学びやスキルを仕事でも活かせるものとして効果的にアピールすることができるというメリットがあります。
また採用担当者にも、あなたが企業でどのように動ける人材なのかをイメージしてもらいやすいでしょう。
目標や目的に向かって努力した経験を伝えられる
部活では大会やコンテストで優勝する、レギュラーになるといったように活動の目標が明確に定められている場合も多いでしょう。
その場合、「目標を達成するために○○を努力した」「その結果○○という学びやスキルを得た」「得たものを活かして御社で○○を目指したい」という流れが作りやすく、ガクチカの内容をスムーズに構成することができます。
面接では分かりやすく的確に回答する必要があります。部活をガクチカの題材にすることで「努力したこと」や「学び」など、伝えたいことの軸を簡潔に伝えることができます。
部活経験をガクチカでアピールするコツ
経験から得た企業で活かせる学び・スキルに着目する
面接やエントリーシートでの質問は、基本的に企業が求める人材であるかを判断するために聞かれています。
これは定番の質問であるガクチカも例外ではありません。
ガクチカで自分が企業の求める存在であるということをアピールするためには、「仕事で活かせる学びやスキルを得たこと」「得たものを仕事でどう活かすのか」を明確に伝えるのが効果的です。
ガクチカで部活を扱う場合には、「仕事で活かせる学びやスキルを得たか」ということに着目して内容・構成を考えましょう。
部活から得たものが複数ある場合は、一番アピールに効果的だと考えられるものを一つ選ぶと良いでしょう。
またガクチカの内容を考え始める前に、企業が求める人材像を知っておく必要があります。企業研究は事前にしっかりと行いましょう。
何のために、どのように努力したかを具体的に伝える
ガクチカで経験から得た学びやスキルに説得力を持たせるためには、それを持つに至った経験の中での努力を併せて伝えることが大切です。
「何のために」「どのように」努力をしたかを具体的に伝えましょう。
そうすることで、話に説得力が生まれるだけでなく、あなたの考え方や努力の仕方の方向性が見え、あなたの人物像をよりはっきりとアピールできるでしょう。
また部活は仕事と同じく、基本的にチームで行うものが多いです。チームのために努力したことを述べられると、採用担当者にあなたの働きぶりをイメージしてもらいやすいでしょう。
ガクチカの構成とは?
ガクチカは数百文字の文章であるため、理解しやすい内容であることが重要です。内容が理解されにくいものであれば、アピールしたい部活経験も魅力的に伝わらないでしょう。
ガクチカの分かりやすい構成例としては、以下が挙げられます。
①力を入れて取り組んだ経験は何かという「結論」
②取り組むことになった「理由」
③経験の中で見つけた「目標・課題」
④目標達成や課題解決のためにした「行動」
⑤経験から得た「学び・スキル」
この構成では話が順番に沿って論理的に広げられるため、読み手・聞き手が内容を頭の中で整理しながら理解しやすいです。
エントリーシートには文字数制限がある場合が多く、また面接においても長すぎると聞き手にとって理解しにくくなってしまいます。
そのため、ガクチカの内容を考える際には、簡潔にまとめつつも伝えたいことがしっかりと伝わるようにそれぞれの構成要素の配分を工夫しましょう。
部活を扱う場合には、目標は「大会で優勝する」など分かりやすいものである場合が多いでしょう。
その場合には「目標」は簡潔な言及に留め、「取り組みと結果」「学び」など他のパートでのアピールに文量を割くことがおすすめです。
文章全体のバランスを見ながら簡潔に伝わる内容に仕上げていきましょう。
部活を魅力的に伝えるガクチカの書き方
まずは「結論」を述べる
ガクチカでは話の最初に「力を入れて取り組んだことは○○です」という「結論」を端的に伝えましょう。
そうすることで話の方向性や着目するべきポイントが読み手・聞き手に示され、後に述べる内容を理解してもらいやすくなります。
ガクチカで部活の経験を述べる場合には、「野球部での活動に力を入れました」というように部活名を述べるだけで終わらないようにしましょう。
部活名だけでは「何に力を入れたのか」ということがはっきりと分かりません。
「野球部でキャプテンとしてメンバーの鼓舞に力を入れていました」というように、その部活の中で「どのような活動に力を入れていたか」ということを簡潔に伝えるようにしましょう。
「結論から述べる」ということはガクチカだけでなく、志望動機や自己PRなど他の質問への回答でも有効です。
そのため、面接やエントリーシートの執筆では常に意識することをおすすめします。
部活に力を入れた「理由」を明示する
結論を述べた後には、「何故その部活に力を入れようと思ったのか」という「理由」を伝えましょう。
採用担当者がガクチカから知りたがっていることは、スキルや資質だけではありません。
現役社員との相性や仕事への適性などを考慮する場合に必要な情報である、その人の人柄や考え方も含まれています。
「理由」を示すことで、あなたの行動原理や考え方が伝わります。また自分で考えて行動できる人材であることもアピールできます。
ガクチカに限らず、質問には相手が何を知りたがっているのかを考え、それについて伝えられるような回答を心掛けましょう。
「目標・課題」に向かって起こした「行動」を具体的に説明する
部活に力を入れた理由の次に、活動の中で見つけた「目標・課題」を伝えましょう。
「目標・課題」がしっかりと定められていると、あなたが将来のことを見据えて計画的に努力できることや、解決すべき課題を発見できる人材であることをアピールすることができます。
そして、それらの達成・解決に向けて起こした「行動」も併せて伝えましょう。
「行動」を語ることは、あなたが部活に力を入れて取り組んだという証拠を示すことになります。
「何に向かってどのように努力したのか」を具体的に述べることで、話全体の説得力を大きく高めることができます。
部活は長期間に渡って行う活動であるため、「厳しい練習を続けた結果、『半年後』の大会で優勝できました」という努力を続けた期間について上手に触れられると、あなたが継続的に努力できる人材であることもアピールできるでしょう。
上記のように「・・・『半年後』の大会で優勝できました」と述べることで、「半年間」努力を続けたということを自然に伝えることができます。
経験から得た「学び・スキル」をアピールする
最後に経験から得た「学び・スキル」についての話を展開しましょう。
あなたの強みをアピールできるだけでなく、経験を通して学びを見つけ、成長できる人材であることを印象付けられるでしょう。
まず「何を得たのか」を端的に説明し、得たものを「仕事でどう活かしていくか」を述べて話を締めましょう。
あなたの強みがどんなに優れたものであっても、入社後に役立つものであると判断されなければ、採用担当者には必要とされないでしょう。
そのため、「仕事でも役立てられる強みを持っている」「企業に貢献できる」ということをしっかりとアピールしなければいけません。
部活を用いたガクチカでアピールできるスキル
リーダーシップ
部活では部長などのリーダー職の経験や、先輩として後輩に指導した経験など、リーダーシップを発揮する様々な機会があるでしょう。
リーダーシップはリーダー職だけでなく、上司として後輩を導く場合や同期を鼓舞する場合など様々な場面で役立つスキルです。
そのため、企業からもリーダーシップのある人材は重宝されます。
リーダーシップがあることを示せるエピソードがある場合には、積極的にアピールすることをおすすめします。
「チームをまとめるのに試行錯誤した結果、大会で優勝することができた」などチームを導くためにした努力などを具体的に話せると、効果的なアピールとなるでしょう。
マネジメント力
マネジメント力はチームの管理・経営をする力です。
部活においては、メンバーへの指導や気配りなどを上手に行い、円滑にチームを運営する力であると言えます。
そのため、マネージャーでなくとも発揮する機会があります。
チームメンバーが活動に勤しむこと、部活で力を発揮することを手助けしたという経験がある場合には、マネジメント力をアピールすることができるでしょう。
チーム全体を見渡し、気を配る力はあらゆる企業に活かすことができます。そのようなスキルを持った人材はチームの運営には欠かせないので、採用担当者にも好印象を持たれやすいでしょう。
忍耐力
仕事において、目標達成の途中で大きな課題に直面しても、根気強く解決のために努力できる忍耐力は重要なスキルです。
特に体育会系の部活では、中々成果が出なくても厳しい練習を続けるというように忍耐力が必要とされる場面が多いでしょう。
企業はメンタルの弱い人材よりも、困難にひたむきに立ち向かえるメンタルの強い人材を求めます。
そのため、忍耐強く頑張り、困難にどのように対処したか、そこから何を学んだのかを言語化できる経験は、ガクチカとして良いアピール材料となります。
自己分析をして、過去に苦しく辛い経験が無かったかを振り返ってみましょう。
体力
体力は力仕事だけでなく、営業のような会社の外を歩き回るような仕事でも必要になります。
そのため、営業系の仕事などでは体力があるということも十分に良いアピール材料になる場合があります。
体育会系の部活で厳しいトレーニングを継続して体力を身に付けたという場合には、その努力と得た体力、そして仕事での活かし方をガクチカでアピールするのも良いでしょう。
またこのような経験を語る場合には、間接的に継続するために必要な精神力もアピールできるように内容を工夫することもできるでしょう。
部活をアピールするガクチカの例文
リーダーシップを発揮した例
私はバレーボール部のキャプテンとして、弱小チームを勝利に導くために基礎練習の改善に取り組みました。情報収集を通じて他のチームの成功事例を学び、練習メニューを改良しました。また、他のチームの成功事例を研究し、戦術や戦略にも取り入れました。結果、半年後の県大会の予選を突破することができました。
この経験からリーダーシップと基礎の重要性を再確認し、何事も広い視野を持つことが大切だと実感しました。仕事においても、チームで協力しながら改善と行動を繰り返し、目標を達成するために努力を続けていきます。
この例文では「試合に勝つ」というチームの目標のために課題を見つけ、解決策を考えて目標を成し遂げたという過程が語られています。
解決すべき課題を明確化し、チームのやるべきことや進むべき道を示すことで目標達成へと導いています。
またリーダーとしてチームを率いるうえで大切な行いが順を追って説明されており、リーダーとしての資質が丁寧にアピールされています。
この丁寧に順序立てるということは話を理解してもらうために重要であり、理解してもらうことがスキルを明確にアピールすることに繋がります。
マネジメント力を発揮した例
私は野球部の主将として、特に試合前のメンバーへの鼓舞に力を注ぎました。
部活動を通じて、メンバーのモチベーションを高めることの重要性を強く感じたため、主将としての役割を果たしながら、試合前に以下の行動に取り組みました。
・個々のメンバーに、日々の練習で感じた成長や長所を伝える。
・試合前に全員で考えた鼓舞の言葉や掛け声を発声する。
これらの取り組みにより、メンバーのモチベーションが高まり、昨年は勝率8割を達成することができました。
私はこの経験を通じて、鼓舞する力とその重要性を深く学びました。貴社で同期や先輩社員のやる気を引き出し、チームの成果を高める存在となりたいと考えています。
この例文では、部活で「周りを鼓舞する力」、すなわち「マネジメント力」を発揮したことが述べられています。
この例文の大きな特徴は、序盤で力を入れて取り組んだ部活動の名前だけでなく、その中で力を入れたことの具体例として「試合前のメンバーへの鼓舞」を挙げていることでしょう。
読み手にアピールしたいことが「周りを鼓舞する力」であるという話の方向性をあらかじめ示し、注目させることで、この後の内容を整理しながら追いやすくなっています。
また「メンバーのモチベーションを高めること」をしなければいけないという課題と課題達成のために具体的に行ったこと、その結果プラスに変化したことを明確に順序立てて説明しています。
そして、伝えたいことを「マネジメント力がある」ということに絞っているのも特徴です。
部長というリーダー職でありながら、ついでにリーダーシップを発揮した例も大きく取り上げるということはしていません。
あくまでメンバーのマネジメントのために何をしたかを伝えることのみに比重を置いているため、ブレの無い内容になっています。
そのため、文章量が多いにも拘わらず、内容をスムーズに理解しやすくなっています。
方向性を示し、最後までそれに沿うことで分かりやすく、効果的なアピールを行なっている例であると言えるでしょう。
忍耐力を発揮した例
<例文>
大学時代、私はラグビー部での活動に力を注ぎました。しかし、怪我が尽きず、痛み止めやテーピングをしながらプレーを続けていました。大学2年生になり、とうとう全治半年の大きな怪我を負い、もし再び怪我をしたらプレーヤーとしての続行が難しいと言われました。
マネージャーになることも考えましたが、仲間と一緒にスクラムを組むことを諦めず、プレイヤーとして復帰することを決意しました。その後、厳しいリハビリに全力で取り組みました。
結果的に完全な復活はできませんでしたが、大学のリーグ戦に出場することができました。私はこの経験から、目標を達成するために諦めずに努力することの重要性を学びました。困難に立ち向かいながらも努力を惜しまない姿勢で仕事に取り組みます。
この例文では、忍耐強さをアピールできる例を2つ挙げています。
1つ目は普段から怪我をしても「痛み止めやテーピングをしながらプレー」し続けていたこと。元より努力家であるということを序盤から示唆しています。
2つ目は大怪我の後に「きついリハビリ」を続け、目標を成し遂げたことです。
この例文で重要なのは2つ目ですが、1つ目で伏線のようにさり気なく方向性を示しており、話の流れを追えるようになっています。
印象的な話が後半に集中してしまう場合でも、前半で方向性を示しておくことで軸がはっきりし、文章全体に説得力が生まれています。
部活をアピールするガクチカをより良くするための方法
友人や先輩に添削してもらう
ガクチカをエントリーシートや履歴書に書く場合、また面接で回答する内容をまとめたら、第三者に見てもらうのが良いでしょう。
友人や既に社会人となっている先輩にガクチカの添削をお願いすることで、修正箇所が見つかるでしょう。
身近な人であるため、アピールすべきあなたの良い部分に関しても理解があるはずです。
また依頼もしやすいので、修正したものを繰り返し添削し、内容を磨いていくこともできます。
ただし、ガクチカの内容にする経験をあらかじめ知っている場合には、客観性に欠け、初めて読み聞きした人でも理解しやすいかを判断しにくい可能性があるので、注意しましょう。
就活支援のプロに添削してもらう
現役の学生である場合には、キャリアセンターや就活課でガクチカを添削してもらうことをおすすめします。
スタッフは経験豊富なプロであり、企業の人事と関わりがある場合が多いので、客観的かつ企業の目線を反映した的確なアドバイスを得やすいでしょう。
学生は無料で何度も利用できるというのも大きなメリットです。
また就活アドバイザーや就活エージェントといった企業コンサルタントも存在しています。
こちらもキャリアセンターなどと同じくプロによるアドバイスを受けられる他、サービス内容によっては、あなたに合った企業の採用情報を提供してくれたり、就活イベントを紹介してくれたりすることもあります。
効率的な就活を行いたい場合にも頼れる存在でしょう。
部活をガクチカに書くときの注意点
大学生時代の経験について述べる
部活も含めて学生時代の経験について聞かれたときには注意が必要です。それは「学生」とは「大学生」を指す言葉であるということです。
そのため、ガクチカで部活を題材とする場合には「大学での部活動経験」について話すようにしましょう。
高校以前の経験について述べてしまうと、質問の意に沿った回答が出来ていないことになるため、選考ではマイナスの評価をされてしまうでしょう。
もし高校以前の部活動経験で何かアピールしたいことがある場合には、話に出しても聞き手の意に沿える「自己PR」などで述べると良いでしょう。
専門用語の使用を避ける
部活では専門用語が存在する場合も多いですが、ガクチカでは専門用語の使用は避けましょう。
なぜなら、その分野に詳しくない人には専門用語を出されても、何を表す言葉なのかが分からないからです。
例えば、サッカー部の専門用語として「ミッドフィルダー」が挙げられますが、サッカーに詳しくない人にはそれが何なのかは分からないでしょう。
しかし、ミッドフィルダーを「○○をする役割」と簡潔な説明で伝えれば、詳しくない人にも理解してもらえるはずです。
ガクチカでは、このように採用担当者が誰であっても、しっかりと内容を理解してもらえるように気を配るようにする必要があります。
エピソードを1つに絞る
ガクチカでアピールしたいことが複数ある場合には、効果的な例をいくつも示したくなってしまいますが、エピソードとして語るのは1つの経験に絞りましょう。
エントリーシートの文字数や面接で1つの回答に掛けるべき時間は限られています。
そのため、多くのエピソードを詰め込んでしまうと、それぞれの経験に関する内容が薄まり、ガクチカ全体も薄い話になってしまいます。
それではあなたの魅力が採用担当者に伝わりません。ガクチカは1つの経験を深掘りして話すようにしましょう。