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【倉庫業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!

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倉庫業界研究


「倉庫業界」と聞いて、皆さんはどんな仕事をイメージしますか?


「倉庫業界」は「物流業界」という大きな枠組みに含まれる業界で、その中には、「倉庫業界」以外にも「運送業界」「海運業界」「鉄道業界」など多くの分野が含まれます。

どれも物流に関する事業を行っている業界ですが、それぞれ異なる特徴を持ち、業務内容も多岐にわたります。


本記事では、物資を安全に保管して物流を根底から支えている「倉庫業界」に焦点をあてて、具体的なビジネスモデルや職種について、ES・面接対策などを詳しく説明していきます。


倉庫業界の業務内容や特徴をしっかりと理解し、自分には何が向いているか、どのように働きたいかをイメージして悔いのない選択につなげていきましょう。


なお、物流に関連した業界については以下の記事でそれぞれ詳しく紹介しています。

「物流業界」全体への理解がより深まる内容となっているので、併せてチェックしておきましょう。

倉庫業界とは

倉庫業界とは


倉庫業界では、商品や物資の安全な保管をはじめとし、それらのスムーズな出荷や検品など、物流を支える事業を展開しています。


品質の安定した商品をより早く消費者のもとへ届けるために様々な取り組みをしており、「運送業界」と連携して物流の柱となる社会インフラ的な役割
を果たしている業界です。


まずは基本的な業務の流れについて理解していきましょう。

倉庫業界の業務の流れ

倉庫業界では、「物品の保管」に留まらず入庫から出庫までの一連の業務を行っており、一般的な業務フローは以下のようになります。

1

検品

物品の数や種類に間違いがないか、傷や不良がないかを確認します。

2

入庫

物品を適切な保管場所へ運び、在庫数や商品番号などの管理を行います。

3

保管

保管条件を満たし、最適な状態で物品を保管します。

4

流通加工

包装やラベル貼り、機械部品の組み立てといった出荷に必要な加工を行います。

5

ピッキング

出荷指示に従い、保管場所から物品を移動します。

6

仕分け

ピッキングで移動した商品を配送先や方面ごとに振り分けます。

7

出庫

指定された時間に物品を倉庫から出し、配送するトラックへ積み込みます。

以上のように、入庫から出荷までに様々な業務があり、どれも物流に欠かせない大切な仕事となっています。

倉庫業界を志望する際は自分がどの工程の業務に携わりたいか具体的にイメージしておきましょう。

倉庫業界の種類

倉庫業界の種類


倉庫業界では、保管する商品や物資の種類によって倉庫業の種類が分けられます。

基本的には「普通倉庫業」「水面倉庫業」「冷蔵倉庫業」の3種類があり、それぞれ保管できる物品の種類などが法律で定められているので、各業態の特徴をそれぞれ理解しておきましょう。

普通倉庫業

倉庫業界の中で最もベーシックな形態であり、「倉庫業」と呼ぶ際は普通倉庫業のことを指すのが一般的です。

保管できる物品は以下のような分野のものが中心です。

  • 農業
  • 鉱業(金属、燃料など)
  • 製造業(機械、食品、繊維など)
  • 消費者の財産(美術品、家財など)

また、普通倉庫の中でもさらに種類が分かれ、法的に7つの倉庫に分類されています。


1類倉庫

厳しい設備基準を満たした倉庫で、「防湿性能」「耐火・防火性能」などを備えているほか、防犯装置そ害防止設備(ねずみによる害を防止する設備)を有する必要があります。


ほとんどの物品を保管できる優れた倉庫ですが、「粉状・液状の物品」や「危険物」、「高圧ガス」、「摂氏10度以下での保管が条件のもの」などは保管ができません。

主な保管品は日用品繊維、紙電気機械などです。


2類倉庫

2類倉庫は1類倉庫の施設基準から「耐火・防火性」を除いた倉庫で、燃えやすい物品の保管はできません。


主な保管品は麦やでんぷん、飼料・肥料に塩、セメントなどの第2類~第5類物品です。

1類倉庫の次いで多くの物品を保管できる倉庫といえます。


3類倉庫

3類倉庫は1類倉庫の施設基準から「防水性能」、「防湿性能」、「耐火・防火性能」、「遮熱措置」など多くの要件を除いた倉庫で、湿度に耐性の物品のみを保管することができます。

湿度での変質が起きにくい「ガラス製品」「陶磁器(セラミック製品の一種)」「鉄材」などが主な保管品です。


第3~第5類物品が保管対象で、1~3類倉庫の中では保管できる物品の幅が最も狭い倉庫になります。


このほかにも、レンガやセメントなどの第4~第5類物品を保管する「野積倉庫」や、サイロやタンクなどと呼ばれ「液体」や「ばら穀物」といった第6類物品を保管する「貯蔵槽倉庫」、危険物や高圧ガスを保管する「危険物倉庫」などがあります。


また、「トランクルーム」という主に家財や書籍といった個人財産を保管する倉庫も存在します。

国土交通省が認定しているトランクルームは「認定トランクルーム」と呼ばれ、信頼性の高いトランクルームとして利用されています。


以上が「普通倉庫業」に分類される7種類の倉庫です。

水面倉庫業

水面倉庫業は物品を水に浮かべて保管する業態で、主に原木などを保管する倉庫になります。


山で切り出した原木を河川を利用して運搬し、海にある水面倉庫に保管するという流れが一般的で、水面で保管するのは、原木が乾燥して割れるのを防ぐ必要があるからです。


水面倉庫にはいくつかの条件があり、「築堤や工作物で保護されていること」「原木の流出を防ぐ設備になっていること」「照明装置があること」などの基準をクリアする必要があります。

冷蔵倉庫業

冷蔵倉庫業は、「摂氏10度以下での保管が条件」の物品を保管する倉庫業です。

主に保管する物品は次のようなものです。

  • 水産物
  • 畜産物
  • 農産品
  • 冷凍食品

基本的に「10度以下での冷蔵が必要な食品全般」を保管する倉庫という理解で問題ありません。

細かい保管温度は物品ごとに調整を行い、特に鮮度が重要である野菜や水産物などは0度以下での保存が求められる場合が多いです。

倉庫・運輸業界の主な職種

倉庫業界の職種

倉庫管理

倉庫管理の仕事は大きく2種類に分けられ、「検品」「梱包」が主な業務になります。

どちらも倉庫ないでの作業が中心になります。


検品

「検品」は入庫した物品の所在を確認し、「どこに何個あるのか」や「傷や破損、不良はないか」といった確認を行います。

倉庫内の物品管理に直接関わるため、入庫時点での状況把握なども担う重要な仕事です。


梱包

「梱包」は、入庫した物品を出荷に向けて「荷造りする」仕事です。

物品は最終目的地に着くまでに複数の倉庫を経由する場合も多いため、度重なる輸送でも傷や破損なく届けるために適切な梱包作業が必要となります。


梱包には、丁寧な作業と迅速さが同時に求められます。

倉庫管理は、物品のチェックを怠らない「几帳面さ」「的確な梱包技術」などを持つ人が活躍しやすい職種です。


傷や品質のチェックを正確にでき、繰り返しの作業でも徹底して取り組める人、包装や梱包作業に自信のある人におすすめです。


また、倉庫内での作業では「フォークリフトの免許」「危険物取扱者」など特定の資格を持っていると仕事の幅が広がる場合があります。

自身が希望する企業ではどんなスキルが必要となるのか、事前に調べておくと良いでしょう。

倉庫事務

倉庫事務は、倉庫業に関連する様々な事務処理、手続きを行う職種です


入庫した物品の数や種類を把握し、「倉庫内のどこに保管するか」といった指示も行います。

実際に倉庫内で作業する人がよりスムーズに動けるようにサポートし、管理するのが仕事です。


また、倉庫外の事務手続きも並行して担当し、「契約手続き」
「支払い管理」、「納期の確認」「入庫・出庫状況のチェック」なども行います。

事務職としての能力と、倉庫業の業務フローへの理解が求められる職種です。


倉庫内の作業スタッフの立場を理解しつつ、事務処理を進められるような人は適性が高いといえるでしょう。

営業

倉庫業界の営業では、物品の保管や運搬といった業務の外注を検討している企業に対し、自社サービスの提案を行うのが基本です。

顧客企業が在庫管理や物流面で抱える課題に対してヒアリングを行い、最適な改善策を提案する必要があります。


そのためには、倉庫業への深い知識・理解が必要となるため、まずは現場職を経験してから営業職として活躍する流れが一般的です。

営業職としてのコミュニケーション能力提案力に加えて、現場職での下積みを着実にこなせる人は活躍が期待できます。

倉庫・運輸業界の市場規模

倉庫業界の市場規模

市場規模の推移

倉庫・運輸業界の過去11年間の業界規模の推移

倉庫・運輸業界の過去11年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)

 

2020年から2021年の倉庫・運輸業界の業界規模(主要対象企業41社の売上高の合計)は2兆9,290億円。


過去の推移を見ると、2009年の減少から一転して2018年まで上昇傾向にあるのが分かります。

2013年ごろから上昇基調となり、コロナ禍であった2020年においても前年からほぼ横ばいの推移で、大きな減少はありません。


安定した市場の背景にはインターネット通販の急速な拡大が関係しています。

近年はネット通販の利用者が増加し、物流施設の需要が拡大。外資系企業や商社が倉庫市場に積極的に参入している状況です。


また、従来から保管型倉庫を主流として事業展開している倉庫業者も、施設の新設・増床(床面積の拡大)に取り組んでいます。

現状・動向

物流施設の自動化・大型化と人材不足

近年の倉庫業界では、物流施設の自動化・大型化が進められており、これには深刻な人手不足が関係しています。


ネット通販の利用拡大によって需要が拡大、物量が増加する一方で、倉庫内の作業人員が不足しています。

慢性的な人手不足を解決すべく各社で施設の自動化に取り組んでいますが、小規模な倉庫では自動化にかかるコストに対して得られる利益が小さいため、自動化を進めにくい状況となっています。


また、物流施設の運営はオフィス事業などと比較して安定収入が見込めるとして、異業種(不動産会社や保険会社)の参入が増えていることもあり、物流施設の供給拡大が加速しています。


ネット通販市場では、配送時間の短縮を目的に物流施設の開発が急増しており、首都圏を中心に今後も物流施設が増えていく見込みです。

需要が集中するエリアの用地取得競争も激しさを増しており、今後は優れた機能を備えた物流施設も増えてくるでしょう。


最近はネット通販で取り扱われる商品の種類も増えており、それに合わせて物流施設も多様化が進んでいます。

適切な温度管理や空調管理に留まらず、物流加工なども一貫して行うなどあらゆる形で「付加価値」を提供する業者も増えています。


通販商品の多様化と倉庫サービスの進化は密接な関係にあるため、「保管品のトレンド」という視点から今後の倉庫業界に求められる価値を考えてみることも大切です。

参考:業界動向サーチ

倉庫業界の歴史

倉庫業界の歴史

明治初期の倉庫

日本の倉庫業が形となったのは明治初期です。


この頃から国や藩ではなく民間の商人が多く現れ始め、それまで公的機関が管理していた倉庫などが民間の管理で運営されるようになりました。

これが本格的な「倉庫業」の始まりであり、源流とされています。


倉庫業を専門とする企業が登場したのは明治20年で、当時木造や土蔵の倉庫が主流だった中、「レンガ造り」の倉庫が誕生したのもこのころです。

そこから倉庫業の浸透と発達が進み、明治41年には「鉄筋コンクリート」の倉庫も登場しました。文明開化の流れもあり急速に倉庫業が発達した時代です。

戦後の倉庫業

戦後は日本のあらゆる分野で産業の変化がありましたが、倉庫業も同じく進化を遂げています。

倉庫業は戦後直後でも特別融資を受けられたため復旧するのが特に早く、朝鮮戦争の特需もありかなりの規模に成長しました。


米軍の軍用品の運搬や保管をきっかけに機械を使用した業務が増えていく中で、「フォークリフト」の登場で保管業務の効率は大幅に向上しました。


その後に高度経済成長期を迎え、「大量消費の時代」が訪れます。

倉庫業も大量生産の波に乗り、少ない品目の商品を大量に保管するという「少品種大量保管」のビジネスモデルで大きな発展を遂げました。

多品種少量生産の時代

平成になると生産や物流のトレンドは大きく変化し、顧客の細かいニーズに対応するため「多品種少量生産」のスタイルが主流になりました。


多様化する需要を的確に捉え、不良在庫のリスクを減らしながら少量生産で顧客を確保するために様々な工夫がなされました。

そうした中で倉庫業も「リードタイムの短縮」などの付加価値を追求するようになり、さらなる進化を果たしてきました。


現在はネット利用の拡大による需要増が特に目立ち、倉庫で管理する物品が多様化するとともに物流システムそのものの性能も向上してきています。


適切な温度管理や空中管理は今や当たり前で、「流通加工」という価値を付加することも一般的になってきています。


このように、「物流の進化」「経済動向」「倉庫業の進化」は深く関係しています。

世の中の需要と深い結びつきのある「物流」において、経済トレンドの把握はとても重要となります。


今後の「生産業のトレンド」や「運送業界のトレンド」も一緒にチェックしておくと、倉庫業界の動向把握の質が高められそうです。

倉庫・運輸業界におけるトレンド・話題

倉庫業界におけるトレンド情報

三菱倉庫が24年度営業利益目標を16%増へ拡大

三菱倉庫は2022年3月25日に、2022年から2024年度を対象とする新たな中長期計画を公表しました。


2019年から「お客様の価値向上に貢献する」という目標を第一に高付加価値サービスの開発などを進めてきた三菱倉庫ですが、最終の24年度目標として連結営業収益(売上高に相当)を2600億円、営業利益を200億円、自己資本利益率(ROE)を7%に設定しました。


営業利益に関しては2021年の実績見込みである172億円からおよそ16%増の目標設定となっており、近年の倉庫需要拡大が背景にあると考えられます。

新計画には物流事業の重点分野として「新素材」を追加し、高機能複合材や半導体デバイスの製造材料などの取り扱い拡大を図る姿勢を明示しています。

参考:LOGI―BIZonline

物流事業者や荷主企業の管理業務をアプリで効率化

ソフトウェア開発を手掛ける「株式会社東計電算」と、車載器メーカーの「矢崎エナジーシステム」が共同で開発したアプリ「Trustar(トラスター)」が物流事業者の業務効率化に貢献しています。


スマホ配送管理アプリとして開発された「Trustar(トラスター)」は、物流現場での運行状況を「見える化」することができ、到着時間の問い合わせコスト軽減や配送トラブルの防止などに役立つツールです。


配送ドライバーの到着が近づくと荷受業者に自動で接近通知がされるほか、配送が遅延している場合にも自動で連絡がいくため、無駄な問い合わせを軽減して効率的な配送・入庫が実現できます。


事前連絡により不要なトラブルを避け、物流に関わる業社全体がストレスフリーな環境で安心して働ける環境づくりにもつながるため、従業員の働きやすさ向上にも役立っています。


物流需要が増加する一方で人手不足が深刻化している昨今では、「業務効率化」や「労働環境改善」につながるシステムの導入などが、長期的な売上確保において重要なポイントの1つになります。

参考:LOGISTICS TODAY

倉庫・運輸業界における主要企業の解説

倉庫業界の主要企業解説

三井倉庫(2022年現在)

社名

三井倉庫ホールディングス株式会社

(英語表記:MITSUI−SOKO HOLDINGS Co.,Ltd.)

設立

1909年10月11日

本社所在地

〒105-0003

東京都港区西新橋3−20−1

資本金

111億円(2021年3月現在)

従業員数

176人(単独)、8,934人(連結)

平均年収

790万円
(参照:
yahoo!ファイナンス

➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

1.倉庫・運輸関連事業

2.不動産事業

3.グループ企業の運営・管理

三井倉庫は東京都港区に本社を置く物流持株会社で、三井グループ(三井財閥を源流とする日本の企業グループ)に属する企業です。


倉庫事業や港湾運送事業に加え、国際輸送などの物流事業を手掛けています。

また、都市部の所有地を活用して不動産賃貸業も行っており、近年はBPO3PLも展開しています。


国内24都道府県、世界20カ国30法人のネットワークを有するグローバルな企業です。


「物流から価値を」をビジョンに事業活動を行い、2021年の売上高は約2535億6千万円に上ります。

三菱倉庫(2022年現在)

社名

三菱倉庫株式会社

(英語表記:Mitsubishi Logistics Corporation)

設立

1887年4月15日

本社所在地

〒103-8630

東京都中央区日本橋1−19−1 

資本金

223億9300万円(2021年3月末現在)

従業員数

996人(単独)、4,598人(連結)

平均年収

787万円
(参照:
yahoo!ファイナンス

➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

1.倉庫事業

2.陸上運送事業

3.国際運送取扱事業

4.不動産事業(ビル賃貸中心)

三菱倉庫は東京都中央区に本社を置く物流事業者で、三菱グループ(三菱財閥を源流とする日本の企業グループ)に属する企業です。

三菱倉庫の源流は1887年に創設された「東京倉庫」で、1918年の社名変更を経て現在の社名になりました。


現在属している「三菱グループ」の前身である三菱財閥の中では、日本郵船や三菱商事などに次いで創設された歴史と伝統のある企業で、2007年に創設120周年を迎えています。


現在手掛けている事業は大きく分けると2種類で、「物流」「不動産」です。

倉庫事業をはじめとし、「港湾運送」や「国際輸送」、不動産事業などが主な収益源です。


120年の歴史を持つその実績は国内の倉庫業界の中でもトップクラスであり、日本最大の倉庫も所有しています。

医薬品や化学品取り扱いにおける実績が特に高く、日本の倉庫業界をけん引する企業の1つです。

住友倉庫(2022年現在)

社名

株式会社住友倉庫

(英語表記:The Sumitomo Warehouse Co., Ltd.)

設立

1923年8月1日

本社所在地

〒530-0005

大阪市北区中之島3−2−18 住友中之島ビル

資本金

149億2200万円(2021年3月末現在)

従業員数

845人(単独)、4,525人(連結)

平均年収

752万円
(参照:
yahoo!ファイナンス

➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

1.倉庫業

2.国内・国際物流事業

3.港湾運送事業

4.不動産業等

住友倉庫は大阪市北区に本社を置く物流企業で、住友グループ(住友財閥を源流とする企業グループ)に属しています。


住友倉庫は、本社・子会社53社と関連会社10社から構成されており、倉庫事業・運送事業を含む物流事業を手掛けています。

加えて、船舶運送事業を中心とした「海運事業」「不動産事業」も行っており、複数の収益源を持つ企業です。


また、海外拠点が複数あり、国内のみならず国際物流にも力を入れています。

ベルギーやイギリス、アメリカに拠点を持つほか、中東や東南アジア、中国にも進出しており、世界をまたいで物流事業を展開する大手物流会社です。

倉庫・運輸業界における主要企業の採用動向

倉庫業界主要企業の採用動向

三井倉庫

求めている人材
  • 価値の「最大化・最適化」を追求できる人
  • グループ全体の利益を意識して行動できる人
  • 「遠心力」と「求心力」を磨ける人

「物流から価値を」というビジョンを掲げる三井倉庫は、顧客へ提供する「価値」の最大化・最適化をするために2014年に持株会社制へ移行し「三井倉庫グループ」となりました。


グループ各社が自主性を生かしてそれぞれの強みを発揮し、グループ内でお互いに連携することで各社が生み出す価値を高めていくことを目指しています。


その上で社員に求められるのは、各社の物流事業の最前線でグループ全体の成長に貢献することです。


三井倉庫では、グループの成長に必要となるのは、全体の成長のための外向きの力である「遠心力」と、各社でそれぞれ発揮する力である「求心力」としています。

この2つの力を兼ね備え、バランス良くコントロールできる人材を求めているのが今の三井倉庫です。


選考を受ける際は以下のポイントを意識してみましょう。

・グループ全体の成長、利益を意識する視野の広さ

・「価値」を追求する姿勢

・「遠心力」、「求心力」についての自分なりの考え

まずは三井倉庫とグループ各社の事業内容を把握し、それぞれの強みや特徴を自分なりに考えてみましょう。

そして、グループ全体の価値向上につながる取り組みについて自分の考えをまとめ、志望動機などに盛り込んでみると志望度の高さをアピールできます。


また、三井倉庫が掲げる「遠心力」と「求心力」への理解を深めておくことも重要です。

これについては三井倉庫のホームページに詳しい理念が掲げられているので、そちらに目を通しておくと良いでしょう。

三菱倉庫

求めている人材
  • 誠実かつ自律的に行動できる人
  • 環境変化に柔軟に対応できる人
  • 「想像力」と「協調性」を兼ね備えた人

三菱倉庫は「求める人物像と研修体制」として、自社が理想とする人材を明確にし、行動指針を定めています。


三菱倉庫が求める人物像のキーワードは大きく分けると4つで、「自律性」、「柔軟性」、「創造性」、「協調性」です。


三井倉庫は、これら4つの特性を持ち、磨いていく意識を持って仕事に取り組める人材を求めています。


これらを踏まえ、選考を受ける際に重視したいのは以下のようなポイントです。

・入社後に「どんな業務に取り組みたいか」

・仲間、チームと「どのように仕事をしたいか」

倉庫業界と三菱倉庫について十分にリサーチをして、入社後の業務への姿勢を明確にしておきましょう。


「こんな業務にチャレンジしたい」や「こんなアイデアを試してみたい」といった具体的な考えを伝えることで、自立性柔軟性、創造性のアピールになります。

また、仲間やチームでの活動に対しての前向きな意識も伝えられると、協調性をしっかりとアピールできます。


選考では、「自律性」、「柔軟性」、「創造性」、「協調性」の4つの要素を的確にアピールできるように意識してみると良いでしょう。

住友倉庫

求めている人材
  • 使命感を持って誠実に取り組める人
  • チャレンジ精神を持ち、主体的に行動できる人
  • 「発想力」と「思考力」を兼ね備えた人

住友倉庫は、自社が求める人物像として「失敗を恐れず、自ら考え、行動し使命感を持って業務に取り組める人」という明確な要素を定めています。


この理想に一致する人材は、
「自分がやらなければ」という使命感を持ち、スピード感を持って新たな価値創造に挑戦していけるような人であり、柔軟な発想と思考ができる人です。

また、問題の本質をとらえる鋭い洞察力なども必要な要素の1つといえます。


これらを踏まえて、選考では次のような点を意識すると良いでしょう。

・「発想力」、「思考力」、「洞察力」のアピール

・「チャレンジ精神」、「行動力」のアピール

・物事に対する「使命感」や「責任感」のアピール

「発想力」「思考力」「洞察力」のアピールについては、倉庫業界の現状の課題について考え、自分なりの解決策やアイデアを伝えることで効果的にアピールできるでしょう。

このあたりは志望動機などと紐づけると自然にアピールしやすいです。


「チャレンジ精神」
「行動力」「使命感」などについては、自身の過去の実績や取組みを軸にアピールすると良いでしょう。

こちらは自己PRで過去のエピソードと一緒に伝えるのが自然です。

倉庫・運輸業界の採用スケジュール

倉庫業界主要企業の採用スケジュール

三井倉庫の採用フロー

1.会社説明会(対面及びWEB)
2.適性検査
3.ES提出
4.一次面接(グループ)
5.二次面接(グループ)
6.最終面接(個別)
7.内々定

三井倉庫の選考では、二次面接まではグループ面接での選考で、最終面接のみ個人面接となります。

また、ES提出の前に適性検査の実施があります。


過去の受験者の口コミによると最終面接の時間は15分程度、質問の内容は「自分の強みをどう活かしたいか」「人生で最も努力した事柄について」というものがあります。


特に「自分の強みをどう活かしたいか」というのは、入社後の仕事に対する姿勢を示すきっかけとなる質問なので、具体的かつ明確な回答ができるように準備しておくと良いでしょう。


なお、過去3年間の採用実績は次の通りです。

・2021年 計25名(男性14名、女性11名)

・2020年 計33名(男性18名、女性15名)

・2019年 計27名(男性10名、女性17名)

3年間の平均採用者数は男女合計で約28名、男女の採用者数に大きな差は見受けられません。

三菱倉庫の採用フロー

1.会社説明会(対面及びWEB)
2.適性検査
3.筆記試験
4.個別面接(複数回実施予定)
5.内々定

三菱倉庫の選考は複数回の個別面接が中心で、グループ面接やグループディスカッションは無いようです。


過去の面接では「学生時代に注力して成果を得たことを3つ教えてください」という質問を受けた受験者がいます。

1つの質問で3つの回答を求められるのは珍しいケースで、その他の質問でも複数の回答を要求される可能性が考えられます。


面接対策をする際は、1つの質問に対して複数の回答を準備しておくと良いでしょう。


なお、過去3年間の採用実績は次の通りです。

・2020年 計51名(男性29名、女性22名)

・2019年 計47名(男性26名、女性21名)

・2018年 計47名(男性29名、女性18名)

3年間の平均採用者数は男女合計で約48名、新型コロナウイルスの感染が広がり始めた2020年においても採用者数の大きな変化は見受けられません。


職種別の採用実績では「総合職」の採用比率が高い傾向にあり、地域職の2~3倍の採用人数です。

2021年は総合職23名、エリア総合職7名、地域職10名の採用となっています。

住友倉庫の採用フロー

1.会社説明会(対面及びWEB)
2.ES提出
3.適性検査
4.筆記試験
5.グループ面接(複数回実施予定)
6.内々定

住友倉庫の2022年の選考では、複数回実施される面接が「全てグループ面接」となっており基本的には個別面接の実施は無いようです。

エントリー時は事務職と総合職の併願が可能で、両者の選考フローに大きな違いはありません。


なお、過去3年間の採用実績は次の通りです。

・2021年 計47名(男性22名、女性25名)

・2020年 計55名(男性29名、女性26名)

・2019年 計49名(男性25名、女性24名)

3年間の平均採用者数は男女合計で約50名、男女の採用者数は例年でほぼ同等といえます。


2021年の職種別の採用実績では、大卒総合職が28名大卒事務職が19名です。

2022年の採用予定者数は大卒総合職が27名、大卒事務職が10名で、短大事務職の採用予定は今のところありません。

倉庫・運輸業界のインターン情報

倉庫業界主要企業のインターン情報

三井倉庫ホールディングス

ここでは、三井倉庫が過去に実施した「冬季インターン」についてご紹介します。

インターン内容は講義中心のスタイルで、業務体験というより「業界理解」にフォーカスしたコースとなっています。


詳しい採用情報については
三井倉庫のホームページをご覧ください。

三井倉庫ホールディングス冬季インターン

<インターン応募から参加までの流れ(2018年実施)>

1.開催日程:2018年10月
2.実施日数:1日
3.開催場所:東京都
4.参加人数:30人
5.選考フロー:応募→ES→参加
6.その他:報酬なし


<インターン内容>

1.物流業界について
2.倉庫業界について
3.三井倉庫について
4.現役社員との座談会

このコースは、「物流業界」、「倉庫業界」、「三井倉庫」についてそれぞれ順序立てて理解を深めていく内容となっています。

「業務体験」ではなく「講義」を中心としたインターンで、倉庫業界への理解をより深めるための説明が行われます。


実施時間は各フェーズの説明から最後の座談会までで合計約3時間、実習がない分スピーディーに進むコースです。

また、3時間の説明に内容が凝縮されているため、メモやインプットへの集中力が必要となります。


最後の座談会では現役社員に質問をする機会があります。

事前に三井倉庫についてリサーチしておき、有意義な質問ができるように準備しておくと良いでしょう。


こうした座談会や逆質問などへの準備は、インターンのコースに関わらず大切です。

三菱倉庫

ここでは、三菱倉庫が過去に実施した「20年卒冬季インターン総合職コース」について紹介します。


このコースは、会社説明と業界理解のためのボードゲームが中心のインターンです。


最新の採用情報については
三菱倉庫のホームページをご覧ください。

三菱倉庫20年卒冬季インターン総合職コース

<インターン応募から参加までの流れ(2019年実施)>

1.開催日程:2019年1月
2.実施日数:1日
3.開催場所:東京都
4.参加人数:40人
5.選考フロー:応募→エントリーシート→WEBテスト→参加
6.その他:報酬なし


<インターン内容>

1.企業説明
2.倉庫業への理解を深めるボードゲーム
3.インターンの振り返り
4.アンケート記入 

このコースでは、倉庫業界の業務内容や三菱倉庫について簡単な説明を受けた後、業界への理解を深めるボードゲームに取り組みます。


ボードゲームはグループで取り組む形式となっており、「倉庫業の仕組み」を理解できるものなので、倉庫業についての理解が難しいという方にもおすすめです。


また、このインターンの参加者のみが案内される「座談会」も後日開催されるようです。

一般案内されていないクローズドな座談会やセミナーなどへの参加を希望する方は、そのきっかけづくりとしてインターンに参加することも大切です。

安田倉庫株式会社

安田倉庫株式会社は、東京都港区に本社を置く総合物流事業者で、芙蓉グループ(複数の財閥企業で構成された企業集団)の準構成会社です。


1919年に興亜起業株式会社として設立され、1942年に現社名へ変更。

2005年には東京証券取引所の1部へ指定替えを果たしています。

倉庫業や運送取扱業、港湾運送業に通関業など、幅広く事業展開しています。


ここでは、2022年に安田倉庫が開催を予定している「現場を感じる~倉庫見学・座談会~」というコースについて紹介します。


このコースは、実際の倉庫現場の見学と座談会がメインのインターンで、
事前開催される「物流業界を知る~会社紹介・講習~」コースの参加者が募集対象となっています。


詳しい採用情報については
安田倉庫のホームページをご覧ください。

「現場を感じる~倉庫見学・座談会~」

<インターン応募から参加までの流れ(2022年実施予定)>

1.開催日程 随時開催予定
2.選考フロー 応募者多数の場合は抽選
3.参加条件 事前開催の「物流業界を知る~会社紹介・講習~」への参加必須

※「物流業界を知る~会社紹介・講習~」は応募者全員参加可能


<インターン内容>

1.オリエンテーション
2.倉庫ビジネス体感・見学①
3.社員食堂にて昼食&先輩社員との座談会
4.倉庫ビジネス体感・見学②

このコースでは、通常では見る機会が少ない「実際の倉庫現場」を見学することができます。

業務の異なる2カ所の特徴的な現場を実際に見ることで、現場の生の空気を肌で感じ、安田倉庫の商品管理や物流システムを体感していきます。


社員食堂での昼食では現役社員との座談会も実施され、安田倉庫の社風も感じ取れる機会となっています。

なお、応募時の試験などはありませんが、応募者が多い場合は抽選での参加となる点は注意が必要です。


興味のある方は、事前開催の「物流業界を知る~会社紹介・講習~」コースから参加しておきましょう。

業界研究のやり方

業界研究のやり方


業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解を深めることができます。

業界研究の3STEP

 

(1)業界全体を知る
世の中にある様々な業界ではどのような企業がどのような役割を担っているのかを大きく把握することで業界の概要を理解することができます。

代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。


(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。

業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。


(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていくことで、各企業の状況を知り、自己分析と照らし合わせて具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。

倉庫・運輸業界の業界研究

倉庫業界の業界研究

(1)業界全体を知る 

倉庫業界の業界研究においては、業界の中でも売り上げの大きい主要企業と、「倉庫業の種類」について大まかに理解しておきましょう。

主要企業

近鉄エクスプレス、上組、三井倉庫、三菱倉庫、住友倉庫

倉庫業の種類

普通倉庫業、冷蔵倉庫業、水面倉庫業

主要企業については、特に売上の大きい上記5社については大まかに把握しておきましょう。


倉庫業を展開する企業の多くは、関連する物流事業も並行して手掛けている場合が一般的です。


業界研究をする際は、志望企業が提供している「物流サービス全般」に着目することが大切です。


また、倉庫業の種類は大きく上記3種類になりますが、普通倉庫業に含まれる7つの分類についても、最低限理解しておくと良いでしょう。

「倉庫の種類」と「扱える物品」を把握した上で、自分が携わりたいのはどの分野なのか明確にすることが大切です。

(2)業界の深掘り

倉庫業界の事業内容は、「物品の入庫から出庫までに関連する一連の業務」です。


「検品・入庫」から始まり、適切な「保管」によって物品の品質を保ち、必要な流通加工を施して出庫するのが基本的な仕事になります。

物品ごとに保管温度や場所・条件が決まっている場合もあるため、正しい知識を持って管理にあたる必要があります。


倉庫業界を志望する際は、まずは倉庫の種類と物品の分類について学習し、どんな分野があるのか理解することから始めましょう。

そして、実際に働き始めた後も、物品や管理方法について一定以上の継続的な学習が必要となる点も覚えておくことが大切です。

(3)業界の動向把握

近年の倉庫業界は、ネット通販の利用拡大により業界全体で需要が拡大しています。


その一方で人手不足の問題が深刻化しており、各社で設備の自動化などが進められていますが、事業規模の小さい企業ではシステムの導入コストの課題などで思うように自動化できていない現状もあります。


また、最近は扱う商品が多様化していることと、市場に参入する競合が増加していることもあり、各物流施設で「付加価値」の追求が重要な課題となっています。


物品の入荷や出荷だけではなく、「流通加工」に注力して価値を提供する企業なども増えており、今後も市場競争は激しくなっていく予想です。

ESのまとめ方

ESのまとめ方


エントリーシートを書く際は、「自分が伝えたいポイントをしっかり絞る」ことが大切です。


よく見られる傾向として、「アピールしたいポイントが多いために、内容を詰め込みすぎている」ということがあります。

幅広く書くために1つ1つの内容が浅くなってしまっては、あなたの良さは伝わりません。


学生時代に様々な経験をしていて伝えたいことが複数ある場合でも、アピールポイントはしっかりと絞りましょう。


ポイントを絞る際のコツは、そのアピールポイントが「業務にどのように役立つのか」を考えることです。


業界研究を深く進めていくと、各業務に求められる人柄や能力が見えてくるはずです。

そこに自分の得意なことや過去の経験・実績などを結び付けて伝えるように意識してみてください。

倉庫・運輸業界のES対策・攻略法

倉庫業界のES対策

 

倉庫業界エントリーシート(ES)を書く際のポイントとして、「倉庫業界で何がしたいか」「倉庫業界への自分の適性」を強調して伝えるように意識すると良いでしょう。


この他にも「誠実さ」「コミュニケーション能力」なども共通して重要視されているので一緒にアピールできるとなお良いです。

「倉庫業界で何がしたいか」について

ESを記入する際は、「志望度の高さ」をアピールすることがとても重要です。


倉庫業界の志望理由を伝える上で、「どうしてもこの分類・物品の管理に携わりたい」というような強い志望動機をアピールできれば、業界に対するやる気や熱意がより強く伝わります。


実際に記入する際は次のポイントを意識しましょう。

・実際に入社したら「どんな仕事がしたいか」

・なぜその仕事がしたいのか、他の倉庫では叶わない理由について

ポイントは、入社後にやりたいことをより詳細に伝えることです。

数ある倉庫の中で「どうしてもこの分野の倉庫に携わりたい」という熱意を伝えると良いでしょう。


そして、なぜその仕事を望むのかしっかりとアピールすることも大切です。

「その分類の倉庫なら他のファームでもできるのでは?」と切り返されないように、よく考えて志望理由を記入しましょう。


例えば普通倉庫にもいくつかの分類があるので、志望企業が強みを持っている分野や、サービスなどにも特徴があるはずです。

「特定の物品・倉庫の物流」に関する具体的な熱意などがあればその企業を志望する十分な理由になるので、志望理由を組み立てやすいはずです。


このあたりは、その倉庫で取り扱っている具体的な商品などをリサーチしてみるとイメージしやすいでしょう。

「倉庫業界への自分の適性」

倉庫業界への熱意をしっかり伝えることができたら、次は「自分の適性」をアピールしましょう。


どんなに気持ち・熱意がある人材でも、「将来性」を感じてもらえなければ採用は難しいでしょう。

自分の長所や特技などがどのように業務に活かせるか、詳しくイメージしてもらえるように自己PRを考えてみてください。


ポイントは以下の2点です。

・まずは自分の特技や長所を具体的に伝える

・それらがどのように業務に活かせるか、「実際の業務」を例にアピールする

重要なのは、特技や長所の表現が抽象的にならないようにすることです。

より具体的に過去の実績や成果を交えてアピールするようにしましょう。


倉庫業界であれば、物品ごとの管理手法や通販トレンドに関する知識、自分なりに現状の課題や改善策などについて考えて伝えられると将来性を感じてもらいやすいでしょう。


例えば、「急速に保管需要が拡大している物品」などを自分なりにリサーチして「こんなトレンドがある」「こんな需要が今後拡大するのでは」というように今後予測される需要や現状のトレンドについて話ができると、知識や思考力をアピールしやすいでしょう。

倉庫・運輸業界の筆記試験対策・攻略法

倉庫業界の筆記試験対策


倉庫業界の筆記試験の特徴として、「SPI」、「GAB」、「玉手箱」が採用される傾向が強いです。

このあたりは一般的な問題集や練習アプリなどで対策が可能なので、習慣的に学習するようにしましょう。


ただし、一部の企業では「SCOA」を実施する場合もあるようなので、こちらの対策も並行して進めておくのがおすすめです。

SCOAは「能力テスト」「実力テスト」の2種目で構成されるテストで、近年はテストセンター方式で実施される場合も増えてきています。


特徴としては、「回答にあまり時間をかけられない」というのがあり、基本的に1問30秒以内で回答する必要があります。

出題分野は5つで、「四則計算」、「推論」、「漢字の読み」、「英文法・穴埋め」、「日本史・世界史」などです。


対策としては、SCOA専用の問題集などを使って学習するのがおすすめです。

最近ではSCOA対策を無料でできるアプリやWEBサイトなどもあるので、自分に合った形で学習に取り組んでみましょう。

 

適性検査については下記記事を参考にしてください。

倉庫・運輸業界の面接対策・攻略法

倉庫業界の面接対策


面接の回答では「質問の意図を理解した上で答えること」が重要です。

面接官の質問には必ず「意図」があります。


十分にリサーチをして「回答の準備」をしておき、面接官が「その質問から何を読み取ろうとしているのか」「重視しているポイント・知りたがっていることは何か」を理解して返答することを心がけましょう。


倉庫業界の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントを紹介していきます。

  • 10年後の倉庫業界はどうなっていると思うか
  • 倉庫業界のイメージ
  • 物流に関わりたいと思ったきっかけについて
  • なぜ倉庫業界なのか
  • 最近気になるニュースについて

上記は業界を志望する際は優先的に対策しておきたい質問になります。

どの企業の面接においても質問される可能性が高い項目になるので、それぞれ詳細に答えられるように準備しておきましょう。


この他にも、「学生時代に頑張ったこと」「自己PR」など一般的な質問についても対策しておきましょう。


本記事では「10年後の倉庫業界はどうなっていると思うか」、「倉庫業界のイメージ」、「物流に関わりたいと思ったきっかけ」について回答のポイントを詳しく解説します。

「10年後の倉庫業界はどうなっていると思うか」

この質問で面接官が知りたいのは、「業界への理解度」「思考力」だと考えられます。


10年後の予測となると、期間が長いため正確に予測するのは難しいです。

なので、ここで意識すべきなのは、「具体的な自分の意見を持っておく」ということです。


まずは業界の現状をしっかりと把握し、予想材料となる情報をしっかりとインプットしておきましょう。

その上で自分なりの意見を考えて、きちんと根拠を添えて回答することが重要です。


大切なのは「正解すること」ではなく、「自分の考えをしっかりと伝えること」です。

こういった質問で問われているのは、業界について調べているかどうか、自分で考えられる人かどうかだと考えられます。


これらを踏まえて、対策の際は以下のポイントを意識してみてください。

・自分の意見、考えをしっかりもつこと

・「正解する」のではなく、「思考力のアピール」を意識すること

「倉庫業界のイメージ」

この質問では自身が業界に対して感じているイメージを正直に答えるようにしましょう。

志望している時点で、大半の人は何かしら「明るいイメージ」を抱いているかと思いますが、回答の際はその理由を明確にして答えるように意識してみてください。


回答のポイントは以下の通りです。

・自分が感じるイメージを正直に話す

・それを志望動機や意気込みに繋げてみる

まずは、自分なりのイメージをなるべくポジティブな印象になるように伝えましょう。

次に、それを志望動機や入社後の意気込みに繋げて話せるとなお良いです。


「こんなイメージを抱いているから、実際にこういう仕事に取り組んでみたい」「この業務を通じて業界へのこんなイメージを広めていきたい」など、回答にプラスしてアピールできると理想的です。

「物流に関わりたいと思ったきっかけ」

この質問で面接官が知りたいのは「志望度の高さ」だと考えられます。


物流業界に含まれる分野は幅が広く、様々な業務が存在します。

その中で、「倉庫業界」への志望度を色濃くアピールすることが重要なので、答の際は「物流に関わりたいと思ったきっかけ」から「倉庫業界を選んだ理由」につながるような答え方が望ましいです。


以上を踏まえると、回答のポイントは次のようになります。

・物流の重要性や魅力を感じたきっかけを伝える

・「倉庫業界」が物流にどのように貢献しているか、どれほど重要か伝える

ポイントとなるのは、「倉庫業界」が物流にどのように貢献しているかを一緒に伝えることです。


物流の魅力や特徴を話した上で、「その物流にこんな風に貢献している倉庫業界に魅力を感じている」「物流をこんな風に支える倉庫業界で、こんな仕事をしていきたい」といった具体的な「倉庫業界への想い」を交えて回答できると良いでしょう。

 

以上、各質問の回答ポイントと対策について解説しました。

面接対策をする際は「自分が面接官だったら」という視点を持って考えてみると、必要な対策が見えてきます。

リサーチで得た情報をもとに、想像力を働かせながら業界研究を進めてみてください。

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監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。