【OA機器業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!
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コピー機やFAX、複合機などによってオフィス業務の自動化に貢献してきたOA(オフィスオートメーション)機器業界。
ペーパーレス化やテレワークなどOA機器業界を取り巻く環境は近年特に大きく変化しています。
OA機器業界のESでは何をアピールしたら良いのか、何について、どのように書けば良いのかイメージしづらい方もいるかもしれません。
この記事ではOA機器業界の企業で出題された質問例や回答のポイント、回答例などをご紹介します。
ESを突破して無事に選考を進めていくためにも、書き方などの対策をしてから提出しましょう。
目次
OA機器業界のES設問例
1学んできたことを活かして、あなたがリコーに入って実現したいこと(起こしたい変化やチャレンジなど)はどのようなことですか?(2020年 リコー)
2あなたは周りの人からどのような人だと言われますか。(2020年 キヤノン)
3これまでに一番悔しかったことについて教えてください。(2020年 キヤノン)
4あなたが大学時代に周囲のメンバーと協力して成し遂げたことは何ですか。 また、その経験からどのようなことを学びましたか。(2020年 コニカミノルタ)
5エプソンのどこに魅力を持ちましたか?具体的にご記入ください。 (2020年 セイコーエプソン)
設問例1:実現したいこと
この質問の回答から学生が「入社後のビジョン」をしっかりと描けているのかを知ることができます。
志望企業の事業内容やこれからの方針、業務内容など「企業に対する理解度」を推し測ることができ、また「志望度の高さ」も見られています。
志望度が高い企業であればあるほど入社してからやってみたいことが描けており、入社後のモチベーションにも繋がります。
該当する企業で行う事業や方針、理念などと食い違った回答を避ける為にも、必ず企業研究を行った上で実現したいことやチャレンジの回答を記入しましょう。
回答例
私が実現したいことは「業務の効率化を高めるシステムを開発すること」です。日本の労働生産性は先進国の中でも低く、働き方改革が推進されている今も疲弊している人が多いです。そこで自身がシステム開発に携わり、生産性の向上に貢献したいと考えるようになりました。
中でも効率の悪い作業を代替してくれるシステムの開発に携わりたいです。貴社では様々な業種や業界の課題解決に取り組んでいますが、特に製造業などと比べ労働生産性の低い飲食サービス業に向けたシステムを手掛けたいと考えています。
入社後はアルバイト先で培った「お客様目線」を大切にし、お客様の業務を最大限に効率化できるシステムの開発に尽力します(292文字)
企業の中には消費者向けの商品だけを提供していると思っていた企業が、企業向けの商品を提供していることもあります。
実現したいビジョンを見つける為に、企業向けの商品について調べてみることもおすすめです。
設問例2:周りの人からどのような人だと言われますか
企業側は学生が周囲から持たれている印象を通じて、入社後の働き方をイメージすることができます。
また学生が持っている人柄が自社の雰囲気と合っているのか知ることで、ミスマッチのリスクを減らすことができます。
自分が実際に言われた時のことを思い返し、自分がどのような行動をしている時に言われたのかといった具体的なエピソードがあるとより伝わりやすいでしょう。
どのような内容であっても、最終的に志望企業にマッチしていると思ってもらえるかどうかが大切なポイントです。
回答例
周囲から「粘り強い人」と言われます。私は壁にぶつかった時や辛い経験をした時は、正面から向き合うことで自分を成長させられると考えています。
私はテニス部に所属していますが、2年生の夏以降、試合に勝てない日々が続きました。勝つ為に早朝の自主練やフォームの変更を試みましたが、思うような成果が出ず挫けかけていました。
しかし諦めたくない気持ちが強く、自分が負けている時のメンタルを振り返る、体幹トレーニングを取り入れる、フォームを改善するなど地道に取り組みました。徐々に勝てる試合が増えるなかで顧問や他の部員に言われた一言です。
結果が出るまで諦めない社員として、製品の開発に携わって貴社に貢献していきたいです。(300字)
無理に企業に合わせて良い印象を与えようとする必要はないので、実際に経験したことでアピールしましょう。
設問例3:これまでに一番悔しかったこと
学生がどのようなことに対して悔しいと感じるのか、人柄を知ることができる質問です。
また学生が悔しいと感じた時にどんな行動を起こすのか、採用後に活かしていけるのか、といったことも把握することができます。
ただ「〜して悔しかった」というエピソードだけで終わってしまわないよう、気をつけましょう。
悔しい経験から学んだり気づいたりしたこと、その後の行動などを伝えることで、魅力的な人柄のアピールにも繋がります。
悔しいときにとった行動を通じて、入社後に壁にぶち当たった時にも前向きに行動していける人間であると伝えられるでしょう。
回答例
一番悔しかったことは合格率50%程の試験に落ちたことです。
自分が8割の力しか使わずに対策していたことや詰めが甘かったことに気づき、とても悔しい気持ちになりました。次回の試験までにできることを徹底的にすると決め、参考書の問題以外にインターネット上で見つけられる限りの想定問題でも合格最低点を取れるようにしました。
またパソコン試験に対する対策が甘かったので、時間や問題の表示の仕方など実際の環境を再現して問題を解く練習を繰り返し行いました。
結果としては2回目の試験で合格することができ、この経験を通して「全力で取り組まなければとても悔しい思いをする」ということを学びました。
現在は物事がうまくいかない時には「全力で取り組めているか」と自問し、面倒な時こそ踏ん張り時だと考えて精一杯取り組むようにしています。入社してからも後悔しないために、自分が持っている力を100%注いで仕事に取り組んでいきたいです。(399文字)
ネガティブな経験から学べる力は大切なポイントなので、悔しいと感じた経験から「得たもの(気づきや学び)」を伝え忘れないようにしましょう。
設問例4:周囲のメンバーと協力して成し遂げたこと
「メンバーと協力して成し遂げたこと」からは、学生がチームプレーができるのか、協調性を持っているのか、といったことを知ることができます。
企業で働く上で他の人と協力しなければならない場面は非常に多いです。
実際に働いた時に周囲の人とどう関わっていくのか、何を大切にする人なのかが伝わる内容になると良いでしょう。メンバーと協力した時に何を学んだのかも大切です。
また「成し遂げたこと」が問われているので、何をしたのかは回答の中で触れておきます。
回答例
アルバイト先で他のスタッフと協力して新人用マニュアルを作成したことです。
新人教育に割ける時間が少ないことが課題でしたが、最初に既存スタッフの接客方法を新人スタッフと共有すれば皆が働きやすくなると考えました。そこで他のスタッフと分担してアルバイトや社員に話を聞き、それぞれの接客方法や考え方をまとめた基礎的なマニュアルを作成しました。
この経験から学んだことは「周囲の意見を聞くことの大切さ」です。より良いものを作るためには自分の考えに固執せず、周囲の意見を伺うことが大切だと実感しました。
意見をまとめる中で自分にはない考え方を他の人を通して知ることができ、新たな気づきが多かったです。今は自分と真逆の考えの人に出会った時こそ、新しい視点を取り入れるチャンスだと考えています。
働く中で意見の食い違いが起きた時にも、自分の考えに執着せず周囲の人の声から学ぶ姿勢を持って仕事に取り組みたいです。(393文字)
「成し遂げたこと」と聞かれるとスケールの大きい「すごい」経験を探してしまいがちですが、エピソードの大小ではありません。
授業やアルバイト、ゼミ、サークル、ボランティアなどで、自分1人ではなく他の誰かと協力して行った経験から探すと見つかりやすくなります。
設問例5:企業の魅力について
企業への理解度や志望度の高さなどを知ることができる質問です。志望動機とも言える回答となります。
「上場企業だから」「福利厚生が良いから」といったこと以外にも、企業研究や実際に社員の方との会話を通して自分が感じたことを伝えることで回答に厚みを持たせられます。
企業が持つ強みや良さについて考えてみましょう。その企業でないといけない理由を伝えられることがベストです。
回答例
独自の技術によって社会に変化を与えてきた」点に魅力を感じています。魅力を感じたきっかけは、ヒット商品の1つであるColorioシリーズです。
貴社はかつてモノクロ印字が主流だった時代に美しいカラー写真の印刷を実現させ、自宅で簡単に写真印刷ができるという変革をもたらしました。そして大ヒット商品の背景にある15年以上もの道のりにはチャレンジ精神を感じています。
私は社会に影響を与えられるような技術開発に携わりたいと考えており、貴社が持つ高い技術力と諦めない精神に惹かれました。
入社後は自分の強みである「粘り強さ」を活かし、未来の社会に必要とされる新しい技術の開発に貢献していきたいです。(292文字)
どこに興味を持ったのか、自分が感じた魅力を素直に伝えてみましょう。
自己PRの書き方
自己PRの本質
自己PRとは「自分の強みや長所を企業に伝える場」になります。
ただ単純に自分の強みや長所を伝えるのではなく、企業の求める素質を理解して自身の強みをどのように活かせるかを伝えることが重要となります。
評価の高い自己PRにするには、まず自分の強みや長所をきちんと理解することが大切になります。
また、自己PRを書く上で、企業がなぜ自己PRを聞くのか知っておくことが必要です。
企業が自己PRを聞く意図は2点あります。
1人柄を知る
企業は自己PRの内容から、企業に応募者の人柄を把握して企業と合った人材かどうか判断しています。
企業の社風にマッチした人材であれば活躍イメージが湧きやすく入社後の成長も期待できます。
逆に企業とのマッチ度が低い場合は早期退職の可能性があるため積極的な採用はされません。
2自己分析ができているか知る
自己PRは自分の強みや長所を伝える場なので、自分自身について理解していることが重要となります。
自己分析がしっかりしていればきちんと自分の強みを伝えることが出来ます。
しかし、自己分析ができていない場合は就職活動への真剣度は欠けると思われ、企業への志望度も低いものだと判断されます。
自己PRを書くためのポイント
求める人材に即した「強み」を決定する
企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。
自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。
- 個人として努力し、成果を上げることができる
- 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
- 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる
アピールしたい「強み」を論理的に述べる
上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。
1強み:あなたの強みは?
⇩
2強みの原点:強みが形成されたきっかけは?
⇩
3強みを表す具体的エピソードは?
⇩
4強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?
⇩
5強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?
引用:unistyle
※自己PRを書く際のポイント
・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること
OA機器業界はどんな人材を求めているのか
- 新しいものを創造できる人
- 主体的な人
- サお客様(顧客)を大切にできる人
新しいものを創造できる人
かつてFAXや複合機などのOA機器の誕生によってオフィス業務の自動化が叶えられ、働く人を手助けしてくれました。
現在は世界的な感染症の流行も手伝って、これまでスタンダードではなかった働き方が広まっていたり、新しい働き方が誕生したりしています。
このような変化に対応していかなければならないOA機器業界では、今までにない視点を持って商品を提供していける人が求められているのです。
新しい何かを生み出す為には「チャレンジ精神」が求められます。
ESの回答に用いるエピソードとして、自分が新しいことに挑戦したり、何かを創ったり、変化を起こしたりした経験がないか振り返ってみると良いでしょう。
主体的な人
人々の働き方が大きく変化しているOA機器業界では、新しい製品やサービスの誕生が必要となります。
業界の環境が変わりゆく中で求められるのは受動的な姿勢ではなく、主体的に物事を考え行動を起こせる姿勢です。
主体的な学生であると伝えられるエピソードの例として、自ら考え先陣を切って行動したこと、挫折した時でも前向きに行動できた経験、様々なことに好奇心を持って取り組める力などが考えられます。
学生時代の経験の中で「自分の頭で考えて行動したこと」が強みになるでしょう。
お客様(顧客)を大切にできる人
新しい製品やサービスを開発する場合でも、顧客に合わせたソリューションを提案する場合でも、顧客目線を忘れないことが大切です。
アルバイトでの「お客様目線に立って物事を考え、行動し、成果を得られた」経験等は大きな強みになります。
アルバイト先での経験がない場合は、ゼミやインターンシップ、人間関係の中で「相手の立場に立って考える」「相手のニーズを汲み取る」経験がなかったか振り返ってみましょう。
インターネットが普及していたり、人々の働き方にも変化が起きていたりとOA機器業界を取り巻く環境は過去とは大きく変わっています。
中には事業内容が変化している企業もあります。
志望企業の事業内容や今後の方針といった未来のことも把握したうえで、将来のビジョンをイメージしてみることが大切です。
入社後のギャップを小さくするだけでなく、志望動機やESへの回答にも活かされるでしょう。
OA機器業界を志望している人は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。