【映画業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
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みなさんは「映画業界」と聞くとどんなイメージを持ちますか?作品や映画俳優、映画館での仕事をしている人をイメージするかもしれません。
しかし、映画業界はかなり幅広い職種があり、関わり方も業種別で全く異なります。
普段見えない映画業界の業種や職種などの情報をまとめてご紹介します。
目次
映画業界の主な業種
映画業界とは、映画を制作し一般に公開するまでに関わる事業全体のことを指します。
事業は大きく分けて「制作」「配給」「興行」の3つの部門に分類されます。
まずは主要とされる3つを理解していきましょう。
映画制作
映画の企画、選定や脚本作成、俳優のキャスティング、資金集め、撮影、編集、スタッフの決定など製作に関する業務を行います。
業務により外部に発注することもありますが、基本的に企画から完成までの一通りを1つの会社が受け持ちます。
制作系と技術系に大きく分けられることや、「東宝」「東映」のような大手会社、「日活」や「ギャガ」など独立系の製作会社の企業の違いもあります。
映画配給
製作会社が作った作品を買い付けしたり、映画館や動画配信会社に上映してもらうために映画を配ったり、映画の宣伝や公開の調整を行っています。
海外映画を買い付けることもあり、直接海外の映画製作会社から買い付けることもあれば、映画祭に参加して買い付けることもあります。
映画業界の中でも花形とも呼ばれており、就職を希望する学生も多いといわれています。
映画館運営
映画館を運営し、配給会社から買い取った映画の上映を行います。
チケットやグッズの販売、映画館の清掃といった現場での仕事以外に、上映日や上映期間などのスケジュールを決める仕事なども含まれます。
職種としては、劇場運営、プロモーション、コンテンツ編成、人事、物販販売、営業など。
最近では、音楽ライブや舞台の中継をするライブビューイングなどを行う映画館も増加しています。
一般客と接する機会が多いため、おもてなしの心やコミュニケーション能力がある人に向いています。
映画業界の主な職種
映画監督
映画監督は、映画の企画から完成までの総指揮を行い、映画制作の責任者の人のことです。
映画制作の全てに携わり、プロデューサーの役割も一緒に受け持つこともあります。
自分の頭の中のイメージをスタッフの方達と共有しなければならないため、表現力と優れたコミュニケーション能力が必要とされます。また芸術的センスや映像についての高い技術も求められます。
シナリオライター
映画の脚本やストーリーを制作します。
企画の段階から担当する場合もあれば、たてられた企画を元にストーリーを考える場合、既存の漫画や小説を映画向けに脚色していくなど、現場によって位置付けがかわります。
映画俳優
脚本を読み込み、役を作り上げ、監督が求める人物像の再現につとめます。
映画俳優という輝かしい一面がある一方、かなり厳しい世界でもあります。
大役を得るためには、何度も這い上がれる根強い精神力と、役作りのための徹底した自己管理ができなければ生き残ることは難しいでしょう。
カメラマンや照明技師
映像を撮るカメラマン、そしてその場の雰囲気を作り上げる証明技師は、映画を撮影するために欠かせない存在です。
場面によって、アングルを変えたり、ショットを変えたりなど、想像力や感性、アドリブ力がカメラマンには求められます。
証明技師は、カメラマンや映画の俳優の動きなどに合わせ、照明器具を扱う事に加え、両者の邪魔にならないように配慮することも求めらます。
編集技師
ロケ地や出演者のスケジュールにより、 映画の撮影はストーリーに沿って行うことは難しいです。そのため、撮影の順序はさまざまです。
編集技師は、その撮影された数多くのカットをストーリーの順序に合わせて繋ぎ合わせる作業を行います。最適なものを選択し、リズムや余韻も考える必要があります。
映画バイヤー
映画の買い付け、いわゆる映画の上映権を買う人のことを指します。
配給会社に所属し、映画会社や映画祭、フィルムマーケットに足を運び買い付けを行います。
主に、映画の上映権や、DVDにするための権利、テレビで放映するための権利などを買い付けているのです。
映画プロモーター(映画宣伝)
映画に関する宣伝戦略を考え、作品をPRする仕事です。
映画の宣伝といってもさまざまです。ポスターや予告編、舞台挨拶やタイアップ商品、記者会見などそれぞれのプロモーション活動をうまく組み合わせて行っています。
宣伝効果は、観客動員数にかなり影響するため、それに伴う大きな責任もありますが、数値として結果が可視化しやすいため、やりがいのある仕事でもあります。
映画業界の市場規模
市場規模の推移
映画業界の過去4年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)
2020年-2021年の映画業界の業界規模(主要対象企業16社の売上高の合計)は5,868億円となっています。
過去の映画業界推移によると、2007年から2008年微増傾向、2011年減少、2012年横ばい、2015年から2019年に再び増加しています。
2019年の映画館収入は前年比0.1%増の2,938億円。入場者数は、同5.6%減の1億6,239万人(経済構造実態調査)と映画館収入は増加したものの、入場者数は減少しています。
2019年はヒット作品に恵まれた1年とされ、増加傾向にあると考えられます。
『天気の子』や『アラジン』や『トイストーリー・4』、ディズニーの『アナと雪の女王2』『映画ドラえもん のび太の月面探査機』『名探偵コナン 紺青の拳』などが上映されており、活気に溢れていました。
現状・動向
2019年は数々のヒット作品が生まれ盛り上がっていた映画業界ですが、2020年新型コロナウイルスが流行したことにより環境はガラリと変化します。
一般社団法人 日本映画製作者連盟の調べによると、令和2年(2020年)の全国の映画館の入場者数は、1億613万7,000人、興行収入は1,432億8,500万円とどちらも前年度の約半分程度の現実が突きつけられました。
入場者数は連盟が発足して調査を始めた1955年以来、史上最低記録、興行収入は2000年以降最低記録と映画業界はかなり大打撃を受けています。
新型コロナウイルスによる外出自粛や臨時休館が要因となり、非常に厳しい状況に追いやられました。
そんな中2020年10月に公開された「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」が大ヒットし、興行収入は歴代最速の10日間で、100億円を突破しています。
しかし、公開延期を余儀なくされている作品も多く、配給者も苦境に立たさせています。
その状況から抜け出そうと、日本映画製作者連盟と全国興行生活衛生同業組合連合会は映画製作と映画館の営業再開にむけたガイドラインをそれぞれ作成し、2020年6月に営業再開をしました。
新型コロナウイルス流行に加え、日本映画製作者連盟の会長が代わるなど、まだまだ慌ただしい日々が続いており、業界復帰には時間を要すると予想されます。
映画業界の歴史
リュミエール兄弟の話が「映画が誕生した瞬間」のもっとも有力な説として挙げられます。
フランスのパリのグラン・カフェにおいて、1895年12月28日リュミエール兄弟が初めて観客から入場料金を取って映画を上映したときが始まりであるといわれています。
日本で一般公開されたのは、1896年(明治29年)で、当時はまだ映画を上映するための専用の施設はありませんでした。
そのため演劇を行う劇場などに機材を設置し、歌や演芸などの実演をはさみながら上映していたのです。
1930年代頃までの映画館は、靴を脱いで上がる畳席に、スクリーンは白い壁や布が使われるところが多く、現在の映画館とは異なるものだったようです。
また、戦前の映画館では、「活動弁士」と呼ばれるナレーターのような役割を行う人がおり、サイレント映画の上映前に作品の解説を行なっていました。弁士の説明が映画作品の面白さを決めるともいわれていたほどです。
1960年以降は、娯楽の多様化やビデオ機器の普及、ビデオレンタル登場などの影響により、映画業界は低迷が続いていました。
しかし、1990年代に館内に複数のスクリーンを持つシネマコンプレックスが登場したことをきっかけに流れが変化しています。
鑑賞できる作品の選択肢が増え、複数のスクリーンで同時上映することで待ち時間が短縮されました。
2009年には、ハリウッドで3D映画の大作が登場し、入場者数と客単価の増加を狙い映画館の3D上映が著しく発展しました。
3D上映に伴い、ますますデジタル化が進み、映画以外のデジタルコンテンツの上映も増加しました。
近年では3Dから映画の世界をより、体感できる4Dに変化し、15年4月に最大手のTOHOシネマズが「MX4D」を国内で初めて埼玉県富士見市の映画館に採用、以降広がりを見せています。
現在は、映画の上映内容や施設だけに限らず、サービスの充実さも求められています。
映画業界におけるトレンド・話題
忍び寄る定額制動画配信サービス
皆さんも外出自粛時に定額制動画配信サービスの利用を検討したことがあるのではないでしょうか。
その配信プラットフォームは、映画業界に大きな影響を与えています。
定額制動画配信サービスの代表格であるNetflixは、2020年9月、日本での会員数500万人を突破しました。
また、2020年12月、米映画会社ワーナー・ブラザーズは、新作映画を定額制動画配信サービスHBO Maxを通し劇場公開日に合わせて、同時配信することを発表しました。
それにより過去の作品を見た人が、最新作を見るために映画館に足を運ぶなど、映画業界に好影響を与えています。
一方で、定額制動画配信サービスは、リラックスして映画を鑑賞することができ、上映時間に縛られないことが大きなメリットです。
新型コロナウイルス流行に伴い、家で過ごす時間が増えたことから、ますます映画館の利用が遠ざかっています。
コロナ禍の今、映画と配信サービスは共栄していくのか、溝を深めるのかに注目しながら業界研究を行うと良いでしょう。
参考:ビジネス+IT
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 国内外で大ヒット
新型コロナウイルス流行により、日本の映画興行収入は大きな打撃を受けています。
そんな中、劇場版「鬼滅の刃」無限の列車編が映画業界の救いの手かのように大ヒットしました。
2020年10月16日に公開され、たった73日間で歴代興行収入1位を記録しています。今や社会現象となり、知らない人はいないくらい年齢関係なく愛される映画です。
さらに台湾での、アニメ映画の歴代興行収入1位の記録をはじめ、日本国内だけでなく、海外地域においても公開実績を残しています。
米国の配給会社によると、戦闘シーンなどの動きが魅力的で言葉の壁が問題にならないことが魅力の1つとして挙げられているようです。
最新の興行収入は403.2億円(2021年9月26日現在)を記録し、まだまだ人気の勢いが加速していく様子が窺え、目が離せない作品です。
映画業界における主要企業の解説
東宝
社名 |
東宝株式会社 (Toho Company, Limited) |
設立 |
昭和7年8月12日 |
本社所在地 |
東京都千代田区有楽町一丁目2番2号 |
資本金 |
103億5584万7788円 |
従業員数 |
当社単体 357人(嘱託31人を含む) グループ 3,305人(嘱託588人を含む) |
平均年収 |
850万 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
映画 ・映画の企画、製作及び製作請負 ・映画の配給及び売買 ・映画その他の興行 ・テレビ及びインターネット等で放送又は配信される番組の企画、制作、制作請負、販売及び賃貸 ・出版物、オーディオソフト、ビデオソフト及びキャラクター商品等の企画、制作、販売及び賃貸 ・著作権、商品化権、商標権その他の知的財産権の取得、使用、利用許諾その他の管理 演劇 ・演劇の企画、製作及び製作請負 ・演劇の興行 不動産経営 ・土地及び建物の賃貸、管理、売買及びこれらの仲介並びに駐車場の経営 |
映画事業を主力として、演劇、不動産の事業も取り扱っています。
コーポレート・ガバナンス体制の充実が位置づけられ、経営の透明性・公正性の確保に努めている企業です。
2020年〜2021年の売上高では、2位の東映とかなり差をつけ映画業界No.1となり、「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」「ポケモン」「ドラえもん」などの人気アニメの配給に強みを見せています。
東映
社名 |
東映株式会社 (TOEI COMPANY, LTD.) |
設立 |
1949年 |
本社所在地 |
東京都中央区銀座3丁目2番17号 |
資本金 |
117億709万2928円 |
従業員数 |
343名 2019年3月1日現在 |
平均年収 |
821万 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
・映画 ・テレビドラマ ・教育映像 ・配信 ・放映権、ビデオグラム化権 ・ビデオ ・マーチャンダイジング ・海外販売 ・東京撮影所地区 ・京都撮影所地区 ・イベント ・映画館 ・不動産事業 ・ホテル |
「東映」といえば、映画をイメージしますが、映画事業だけではありません。
東映は映画をはじめとする多様な映像制作を中心に多角的な展開を手掛ける「総合コンテンツ企業」です。
老若男女を問わず、感動を与え続ける総合エンターテイメント企業として、積極的に新しいビシネスに取り組んでいます。
「全世界で人々に愛されるエンタテインメントの創造発信」という理念を掲げ14もの事業を展開しています。
テレビ朝日の株主とも有名で、テレビ朝日系列でテレビ映画、時代劇、特撮に強みを持っています。
東北新社
社名 |
株式会社東北新社 (TOHOKUSHINSHA FILM CORPORATION) |
設立 |
1961年4月1日 |
本社所在地 |
東京都港区赤坂4丁目8番10号 |
資本金 |
2,487,183,264円(2018年3月31日現在) |
従業員数 |
単体:880名 連結:1,571名(2021年3月31日現在) |
平均年収 |
500万 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
・総合映像プロダクション CM制作、プロモーション制作、グラフィック・WEB制作、音響・字幕制作、番組・映画制作、ライセンス営業、BS・CS放送関連事業、ネット配信事業など、幅広い事業を展開する |
「クリエイティブ・エンジニアリング」、世の中に新しい価値を生み出す方法であると考えており、クリエイティビティを集結させて具体的な形へと構築させています。
また、早い段階から働き方改革に取り組み、”新たなワークスタイルをデザインする”をテーマに、オフィス改革や働き方カエル会議など多くの働き方改革プロジェクトも行っている企業です。
映画業界における主要企業の採用動向
東宝
- プロフェッショナル志向
- 引き出しとアンテナ
- プロデュース能力
- 自分を磨く力
- 自分自身を高め成長しようとする人
企業理念には、創業者の言葉である「吾々の享くる幸福はお客様の賜ものなり」を大切な価値観であると記されています。
これまでの時代をチャレンジ精神で乗り越え、多くの分野で事業活動を展開していこうという志を理解する必要があります。
時代に即した企画作りに加え、お客様に最高のエンタテインメントを届ける企業集団の一員になるために、自分に何ができるかを考えてみましょう。
下記を踏まえてアピールすることがポイントです。
・現状に満足せずより上を目指し挑戦した経験
・自己のプロデュース力を発揮できた経験
・映像・演劇を軸として、自身が考えるビジネスについて
東映
- 時代を先読みし常に新しいことにチャレンジできる人
- お客様により良いエンターテイメントを提供したいと考えるアグレッシブルな人
創造力、実現力、行動力の3つの力を企画、制作、営業のサイクルで「総合コンテンツ企業」を目指し、三位一体の力を結集しています。
14の事業を展開していますが、なぜここまで多くの事業展開しているのか、具体的にどのようなことを行っているかを知る必要があります。
東映ならではの取り組みとして、業務の一環で社員向けに東映配給映画の試写を行っています。
映画を通して感想をディスカッションしたり、感動を共有するためにも、自社の映画について事前にチェックすることをおすすめします。
今も昔も「チャレンジする心」を大切にしている企業であるため、日頃から様々なことに挑戦しているとかなり有利になるかもしれません。
下記を踏まえてアピールすることがポイントです。
・企業理念である3つの力に基づいて成し遂げた自身の経験
・それを踏まえて今後チャレンジしようとしている具体的なビジョンや事業展開
東北新社
- 自ら創造した成果によって、人々に新しい驚きや喜び、そして感動を与えられる人
- 仕事への情熱とこだわりをもち、自己を向上させ社会の信頼と期待に応えようとする人
「映像文化の創造と発展に貢献すること」が企業理念にあげられています。
社員の皆様は「面白いものを生み出す」ために実現に向け努力を惜しまないなど、強い情熱を持って仕事に打ち込んでいるようです。
東北新社は総合映像プロダクションとして、「広告プロダクション」、「プロパティ」、「コンテンツプロダクション」、「メディア」という主要4事業を柱に、物販事業を加えた多くの事業展開をしていることも、しっかりと調べる必要があります。
競合会社としては松竹があげられ、松竹との具体的な違いや財務状況を比較するなど、なぜ東北新社であるのかをより明確にすることも重要です。
下記を踏まえてアピールすることがポイントです。
・自身の目標達成に向け取り組み、挫折したことは何か
・目標達成のために自身が果たした役割、今後チームとしての目標は何か
・PCTS(ピクツ)の思いを強く共感した上での、情熱が伝わる入社志望
映画業界の採用スケジュール
東宝の採用フロー
マイナビよりエントリー
↓
会社説明会
WEBにて実施
↓
エントリーシート提出
※2021年度の採用スケジュールになります。
本選考応募には【エントリーシート】【自己PR動画】2点の提出が必要とされています。
書類選考後、複数回の面接選考、適性検査を経て内々定となっています。
選考方法は、書類選考(自己PR動画含む)、適性検査、面接選考があり、人物重視の選考が特徴です。
※上記は採用スケジュールの一例になります。実際のスケジュールは東宝の採用情報ページでご確認ください。
東映の採用フロー
WEBエントリー
↓
応募書類受付
webテスト受験
↓
書類選考
↓
一次選考(オンライン)
↓
二次選考(オンライン)
↓
三次選考(東映本社)
↓
最優選考
↓
内々定
2022年度の採用スケジュールになります。
選考方法は面接とWEBテストで行われます。
提出書類には、エントリーシートと作文がありWEB入力とPDFアップロードの両方にて提出するよう求められています。
12月14日(月)からwebエントリーが始まり、6月上旬に最終選考が行われているため、早い段階から準備をする必要があります。
また学内企業説明会やセミナーがいくつかの大学で行われていますが、原則他大学の参加は認められていません。
そのため、情報収集の差が生まれてしまうのが現実です。
クリ博主催イベントに参加するなど、それをカバーできるように行動することをおすすめします。
※上記は採用スケジュールの一例になります。実際のスケジュールは東映の採用情報ページでご確認ください。
東北新社
エントリー
↓
応募締め切り
↓
書類選考
↓
筆記試験
↓
面接(複数回)
↓
内定
東北新社のHPよりエントリーをすることで、後日マイページにてWEBエントリーシートの案内がきます。
複数回ある面接では、オンライン面接と対面面接の両方が実施されます。
面接においては、最後に「話したいことを何でも話してください」といわれた人もいるようです。
伝えたいことをしっかりまとめて置くことや、自分の人柄が伝わるように事前にしっかりと準備をしておきましょう。
※上記は採用スケジュールの一例になります。実際のスケジュールは東北新社の採用情報ページでご確認ください。
映画業界のインターン情報
東宝
東宝では、映画・演劇業界がわかる1day仕事体験がオンラインで行われています。
■就業体験内容(2019年)
・映画企画コース
映画企画の立案ワーク、第一線の社員による企画レクチャー、社員による講評
・映画宣伝コース
第一線の社員による宣伝レクチャー、宣伝企画の立案ワーク、社員による講評
・演劇企画コース
演劇企画の立案ワーク、演劇ビジネスレクチャー、社員による講評
■応募から参加までの流れ
東宝ホームページよりエントリー
↓
適性検査受験(WEB)
↓
参加決定
2021年は2019年とほぼ同様の内容でオンラインの形式で行われています。
選考方法はコース詳細公開時にお知らせがあるようです。
誰でも参加できるのではなく、適性検査受験(WEB)の選考があります。
インターシップからしっかりと事前準備をする必要があるので、早めにインターシップ情報や採用フローのチェックをすることをおすすめします。
応募する際に「当社のインターンシップへの参加を希望する理由を書いてください」と問われることもあるようです。
インターシップの時から熱意を伝えられると、本選考でもプラスになることもあるかもしれません。
なぜ東宝のインターンシップに参加したいと思ったのか、また東宝を志望している人は、なぜ東宝を選んだのかを具体的に書くようにしましょう。
東映
東映では、体感セミナーを通じてビジネスを考える「1day 映画宣伝部 仕事体験」があります。
映画作品を観て、宣伝案を考えるという仕事体験です。
■就業体験内容
1.映画業界 基礎理解
当社の仕事内容と共に映画業界全体や映画ビジネスについて理解を深めます。
2.映画宣伝の仕事
映画会社ならではのグループワークを通して仕事を体感。グループワーク終了後は担当社員からフィードバックいたします。
3.質疑応答
■応募から参加までの流れ
リクナビよりエントリー
↓
エントリーボタンより「マイページ」登録
↓
「マイページ」にて順次お知らせ
仕事内容に加え、東映についても学ぶことができ、現場社員と意見交換ができるプログラムにもなっているようです。
また、宣伝・広報、企画・商品開発の職種も体験できるため、入社のイメージもしやすくなると思います。
インターン必須ではありませんが、ESや面接で今後のビジョンを聞かれた際により具体的に伝えることができるので、興味のある方はぜひ参加することをおすすめします。
東北新社
東北新社では、1day仕事体験が行われています。
■就業体験内容
1.オリエンテーション/会社概要の説明
2.社員によるプロジェクト紹介
CM制作、テレビ番組・映画制作、プロモーション制作、音響・字幕制作 など
各部門で社員が直面する「課題」について解決策を考え、考え方や取り組みを学ぶ
※社員からのフィードバックあり
3.若手社員との座談会
■応募から参加までの流れ
東北新社のホームページからエントリー
↓
マイページから受けたい実施日の予約をする
1day仕事体験の実施日は第1回〜第6回まで予定されています。
また、受け入れ人数が限られるため、応募者が多くなった場合は先着順となっています。
それぞれの実施日に合わせ、受付開始日も異なるため、必ずチェックしてスケジュール調整を行いましょう。
2021年はオンラインで行われており、総合映像プロダクションに興味ある学生はかなりおすすめな仕事体験となっているようです。
業界研究のやり方
業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解することができます。
(1)業界全体を知る
世の中にある様々な業界ではどのような企業がどのような役割を担っているのかを大きく把握することで業界の概要を理解することができます。
代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。
(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。
(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていくことで、各企業の状況を知り、自己分析と照らし合わせて具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。
映画業界の業界研究
映画業界について上記で紹介した3つのステップで分析をしていきましょう。
(1)業界全体を知る
映画業界は多くの人の娯楽として約100年の歴史を持つ業界です。
長い歴史を持ち、国民からも親しまれている映画業界ですが、仕事内容を詳しく知っている人は多くはないといわれています。
映画業界は就活生からの人気も高く、ものすごく倍率が高い狭き門としても有名です。
憧れだけでは、就職することも難しいため、正しい知識をもち業界全体を理解をする必要があります。
まずは、制作会社、配給会社、興行会社(映画館)の大きく分けて3部門で構成されていることを理解しましょう。
そして、各部門の役割を理解することも忘れてはいけません。
(2)業界の深掘り
映画業界の仕事は非常に幅広いため、映画に関連した仕事に就こうとなると選択肢はかなり多いです。
映画を専門に扱うのではなく、他の業務と並行して行っている企業もたくさんあります。
映画事業をメインとする企業から、一部の部分を受け持つ企業まで、各企業によって、映画業界での仕事は大きく異なるため、志望する企業がどれだけ映画業界と関わりを持っているか理解することも忘れてはいけません。
部門ごとの詳細を確認していきましょう。
制作会社
製作とは、企画や資金調達などを含めて映画を製品として仕上げることを「製作」といい、実際に作品を作る工程を「制作」といいます。
主に、映画業界では、「映画制作会社」と「アニメ制作会社」に分けられています。
映画制作会社 | 実写映画の企画・制作を手掛ける会社 |
アニメ制作会社 | 映画・テレビ・OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)などのアニメ作品の企画・制作を手掛ける会社 |
配給会社
配給とは、作品を買い、上映する映画館を確保し、社会に向けて宣伝することを「配給」といい、製作と興行の仲立ちとされています。
仕事としては、宣伝、買い付け、営業があります。主に映画業界では、「映画配給会社」と「映画宣伝会社」に分けられています。
映画配給会社 | 映画の配給を手掛ける会社 |
映画宣伝会社 | 映画配給会社から作品ごとに依頼を受け、宣伝戦略の企画・立案や、メディアの取り上げてもらうPRを専門に扱う会社 |
興行会社
映画館で作品を上映し、観客を集めて行うビジネスを「興行」といい、チケットや飲食、グッズなどの販売で利益をえています。
映画興行会社 |
映画館を経営する会社 経営スタイルや規模は多様です。大手映画会社の系列に属する会社、「シスコン」を経営する会社、独自にミニシアターを経営する会社など |
また、映画製作会社以外にも「美術製作会社」「CG制作会社」「芸能事務所」「ポストプロダクション」など映画作りに関わる仕事はたくさんあります。
このように、映画業界には、制作以外にもたくさんの会社があり、幅広い職種が存在します。
映画業界での就職を目指すのであれば、それぞれの活動規模を知ることもかなり重要となります。
映画業界に憧れて、就職難易度が高い壁も乗り越えて出た結果が、思っていたのと違うということにもならないよう、しっかりと活動規模を把握するようにしましょう。
また、映画業界の基礎知識に加え、ビジネスモデルと合わせて業界研究をすることをおすすめします。
業界のイメージがしやすくなり、どこでどのような企業が関わっているかなど、より具体的に理解できると思います。
そうすることで、それぞれの企業の関わり方がより明確に見えてくるかもしれません。
(3)業界の動向把握
新型コロナウイルスの影響により、映画館の短縮営業・休業、人々の外出自粛で客足が激減してしまいました。
自粛をきっかけに動画配信サービスの需要が高まり、映画館よりも自宅で気軽に映画を楽しむ人が増えています。
今後は、これらの需要の変化に対応したサービスを考える必要があります。
動画配信サービスとうまく掛け合わせたり、映画館で体感できるサービスを考えるなど、映画館を訪れなければ体験できないサービスが業界復帰を後押しすることになるでしょう。
自分だったらどのようにしてこの状況を抜け出すか、どのようなサービスを提供できるのかを考えることができる人は、映画業界にとっても即戦力になると考えられます。
映像に対しての専門的な技術も必要ですが、社会の状況から映画業界に求められるものは何か読みとくことも、かなり重要となります。
目の前の需要、そしてその延長線上に将来の自分のビジョンを乗せることで、即戦力と未来性につながると考えられます。
将来のビジョンを掲げることも大切ですが、目の前の業界の状況にも注目して、業界研究を行うようにしましょう。
映画業界のES対策・攻略法
映画業界のエントリーシートは、志望する企業によって、問われる内容が大きく異なる傾向が見受けられます。
各企業によって、ESで問われる項目がかなり異なるので、ほとんどの企業で聞かれる自己PRと志望動機、そして各企業の問われる内容はどうすればいいのかについて解説していきます。
志望動機
「なぜ映画業界なのか」「なぜその会社なのか」について明確にする必要があります。
「自分の作った作品でたくさんの人に幸せを与えたい」や「自分が映画を見て救われたように、他の人のきっかけにもなるよう作品を多くの人たちに届けたい」など、映画業界ならではの理由を述べるようにしましょう。
また、多くの会社が関わっているからこそ、そこでなければならない理由を伝えることはかなり重要です。
東宝であれば、人気アニメの配給が強みであることや、東映は総合コンテンツ企業であることなど、それぞれの企業で強みや求めている人材が違います。
企業ごとの強みや企業理念に沿って志望理由を書くことがポイントです。
自己PR
重要であるのは、憧れだけで働ける業界ではないことを理解したで、自己アピールをすることです。
映画業界の求める人物像は、映画や動画を作ったり、広めたりすることが好きであることが何よりも大切です。
作品を世界中で見てもらうため、作品の魅力を語れること、広めたいという思いをうまく伝え切れるとかなり魅力的な人に見えるでしょう。
自己PRは以下の順で書くと、スッキリまとまります。
①強み:志望する企業で活かすことができる具体的な強み、長所。
②エピソード:強み・長所を証明できる話題。
③結果・学んだこと:エピソード中で、自分がどのような行動をとり、どのような結果が出たか。
④入社後:どのように活躍できるのか。
各企業で問われる内容の対策
各企業で問われる内容が大きく異なっています。そのため、志望する企業に焦点をあて調べることが重要です。
東宝では、「あなたの〇〇度は何点ですか?その度数と点数を記入し、その点数をつけた理由を説明してください。」という設問があったり、東映では、「映画館にあったらいいと思うユニークなサービスを考えてください」など。
このように、各企業によって問われる内容が大きく異なります。過去の先輩の情報をリサーチすることが一番の対策になると考えられます。
クチコミサイトなどを確認し、実際にそのような設問が出たのか、また回答なども参考にしながら、自分なりの回答をまとめるようにしましょう。
映画業界の筆記試験対策・攻略法
映画業界の筆記試験にも各企業違いがみられます。ESの攻略法と同様、自分の志望する企業で出される問題の対策をしっかりと行う必要があります。
東宝では、独自のエンタメ問題と作文が過去では出されており、かなり難しいとされています。
対策問題などは存在せず、独自の問題で問われるため、事前に備えることが難しいのが現実です。常にエンタメの情報には目を光らせることが重要です。
東映では、漢字の読み書き、エンタメ知識、時事問題、適性検査、作文が(20卒業)出されています。
ほとんどが記述式であるため、時事問題もしっかりと名称が書けるなど細かなところも落とせない印象です。
このように、ESも筆記試験も、映画業界の共通した形式はないようです。
しっかりと企業研究を行い対策することが、絶対的で最善の方法かもしれませんね。
映画業界の面接対策・攻略法
映画業界でよく聞かれる質問と回答のポイントを解説していきます。
- 映画はよくみますか?
- 好きな映画はなんですか?
- 最近見た映画で、印象に残っている映画はありますか?
- なぜこの会社を選んだのか
- なぜこの職種なのか
- 入社後にやりたいことは何か
好きな映画はなんですか?
この質問は、多くの企業で問われています。この質問は、映画ネタから個性を読み取っているといわれています。
映画には多くのジャンルがあります。
その中で好きな映画を聞くことで、アクションやコメディが好きな人なら活動的、サスペンス好きなら分析を得意としているなど、性格などを推測されているようです。
好きな映画になると、ついつい話してしまうことから、本心=個性を見抜いていると考えられます。
また、個性以外にもまとめて伝える力も見られています。
2時間にもわたるストーリーを、自らの好む理由と共に相手に伝えるのは、意外に難しいことです。
いかに簡潔に相手に伝わる内容に要約し話すことができるのか、ここがポイントになります。
この力は、映画を世に広めるという点において、仕事に活かせる力になります。
好きな映画について語れるネタを2.3個持っていると良いでしょう。
また、企業の強みと被る映画ネタがあれば、それに合わせて回答することで、その企業に対する情熱も伝わりやすくなると考えられます。
柔軟に対応できる状態を作るためにも自分なりの「映画ネタ」を持っておきましょう。
なぜこの職種を選んだのか
この職種でなければならない理由を明確にすることはかなり重要です。これこそ、憧れだけではない、しっかりと自分の役割について考えているかが見られています。
志望する職種のことをどれほど理解していて、現場にでた際に活躍できる人材であることを証明することが重要です。
就職することが狭き門といわれる映画業界では、作品を作るということでプロ意識が高い人が集まってくるのも必然的です。
そのため、求められるスキルもかなり高いのです。
しっかり職種についての理由を述べれない場合は、スキルがある就活生が優先されてもおかしくないため、理由はしっかりと述べれるようにしましょう。
また、自分がその職種を選んだ理由を「具体的な経験」と結びつけて考えるようにしましょう。
そうすることで、よりあなたがその職種で仕事を行うイメージがしやすくなり、将来性にも期待してもらえるきっかけになるかもしれません。
最近見た映画で、印象に残っている映画はありますか?
これは、東宝の面接で出ている傾向の高い設問です。
この質問からは、引き出しとアンテナ、プロフェッショナル志向があるかなどが見られている考えられます。
これは、東宝が求める人物像において大切にしている視点でもあります。
情報の引き出しを多く持ち、興味のアンテナを広く持っていること、また現実的な視点で物事を捉えられる人材であることをアピールすると良いでしょう。
このように、企業の大切にしているものに値する人物であるかなど、面接の中で見られています。
志望するそれぞれの企業理念や求める人材をしっかり把握して、それに相応しい人物であることを証明できるように面接対策をしていきましょう。