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【インターネット業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!

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インターネット業界ES書き方ガイド


「若い頃からバリバリ働いて、将来的には会社を立ち上げたい」「グローバル企業で働きたい」といった理由で、最近就活生の人気が高いインターネット業界

国内ではYahoo! JAPAN楽天、海外ではGoogleAmazonなど、世界でも1.2を争う巨大企業はほとんどがIT関連です。


そんなインターネット業界ですが、業界の現状や求める人物像、ESで見られている点は理解していますか?


ESを書く前に業界研究をしっかりと行い、どのような人材が求められているのか理解することが大切です。

今回はインターネット業界のESで実際に出た設問例をもとに、ポイントなどを紹介していきます。


インターネット業界の採用動向や面接対策について、詳しくは下記
で紹介しています。併せてチェックしておきましょう!

インターネット業界の現状

インターネット業界の現状


まずはインターネット業界の現状について見ていきます。

業界を取り巻く環境は大きく以下の2点です。

①年々高まる業界の市場規模

インターネット業界の市場規模は年々高まっており、ここ5年で伸び率は13.4%を記録しました。


その大きな要因となっているのが、スマートフォンの普及です。


昔はインターネットを繋ぐためにはパソコンが必要だったため、市場規模もそこまで大きくありませんでした。

しかしAppleのiPhoneを皮切りにスマートフォンの普及が急速に進み、現在では86%以上の人がスマートフォンを所有しています。


またこの流れは日本だけでなく、人口増加が著しいアフリカや東南アジアでも広がっているので、世界的に見ても業界の市場規模は拡大し続けるでしょう。

②コロナ禍で進むDX推進の流れ

2020年から続くコロナウイルスの影響により、日本の企業は相次いでDX化を推進しています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術によってビジネスモデルを変革させる動きです。


例えば、旅行に行けない分オンラインツアーを発売したり、飲食店でお客様が直接スマホでオーダーできたりなどです。

こうした動きにインターネット業界は大きく貢献しています。


こうした企業の「DX化の動き」は今後も続くことが予想されるため、インターネット業界の市場規模はますます拡大すると言われています。


上記のような「年々市場規模が拡大しており、コロナ禍でその動きが加速している」という現状を把握することで、インターネット業界が求める人物像も見えてきます。

今一度そうした視点を持って業界、企業研究に取り組みましょう。

インターネット業界のES設問例

インターネット業界で頻出されるESの設問

1自己PR(共通)

2志望するカンパニーとその理由を教えてください(2021年 楽天グループ)

3これまでの人生で成果を出した経験、またその際の役割を教えてください(2021年 リクルートホールディングス )

4ぐるなびでの仕事を通じて実現したいあなたの目標を教えて下さい。(2021年 ぐるなび )

5注目しているインターネットサービス/テクノロジーとその理由を教えてください。(2019年 ミクシィ )

設問例1:自己PR

自己PR(共通)

こちらの質問では、あなたの強みと自社の社風が合っているかプレゼン能力に長けているかが問われています。


各企業には社風が存在します。
若い人材を積極的に採用し、勢いに乗っている企業もあれば、長年積み上げてきた伝統を重んじる企業など様々です。


そして企業は社風にあった人材を求めています。
理由は離職率を下げるためです。そうした思いもあり、各企業はあなたの強みや自己PRを問うています。


また、インターネット業界はB to Bの企業が多いので、入社後自社サービスをプレゼンする機会が多々あります。

そのため、「しっかりとあなたという人間をPRできているか」も見られています。

回答例

私は「主体的に行動し、チームを引っ張っていく人間」です。

私は大学2年間を大学カヌー部のキャプテンとして取り組みました。私を含めて、メンバーは大学でカヌーを初めて経験したという人が大半でしたので、他の部活からは「初心者ばかりが集まって試合で勝てるのか」とよく言われました。実際に私がキャプテンになってからも、公式戦で勝てない日々が続きました。

そこで私は「チームが強くなるためには、優秀な指導者が必要」と考え、カヌーで全国大会に出場した経験がある人など、多方面に声を掛けました。加えて、「練習機材を購入するためにはお金が必要」と考え、OBに電話を掛けたり、大学側と直接交渉もしました。

もちろん、こうした取り組みの最中にも「キャプテンの熱量についていけない」とぶつかるメンバーもいました。しかし私は、とにかくカヌー部を強くしたい思いを何度も伝えることで、メンバーの団結力を高めました。

その結果、4年生の時には全国大会に出場することができました。この行動力を貴社でも活かします。

 

☝ワンポイント

自分が感じたことや考えたことを記述することで、説得力が増します。

設問例2:志望動機

志望するカンパニーとその理由を教えてください(2021年 楽天グループ)

こちらの質問では、あなたの志望動機が問われています。


この設問例にある楽天は多数のグループ会社があるため、「どの企業のどういった職種を希望するのか」という点をしっかりと理論的に説明する必要があります。

もちろんこれは楽天のみならず、多数のグループ会社を抱える企業に当てはまります。


反対に、「貴社の企業理念に共感して」「貴社はグローバルに活躍されているので」といった抽象的な回答をしてしまうと、企業研究不足と認識されてしまいます。

その点を意識して記述しましょう。

回答例

私は貴社のビジネス職における営業を希望します。なぜなら、私の就職活動の軸でもある「インターネットサービスを通じて、地方の中小企業と都市部を繋げたい」という思いを果たすことができると考えるからです。

私は大学のゼミで「地元で取れた果物で作ったジャムを都市部のイベントで販売する」という活動に取り組みました。当時は「地方と都市部を繋ぐ取り組みを続ければ、過疎化や人口減少も止められる」と考えていましたが、同時に「人力では限界がある」ことに気が付きました。

対応を模索している時に「楽天が集めた購買データを地方の出品者と共有し、共に発展していくことを目指す」という貴社の取り組みを拝見しました。貴社の営業職であれば、地方の中小企業や個人事業主を楽天市場に出店してもらい、様々なビッグデータや他の楽天サービスと組み合わせることができます。

こうした私の思いは、日本企業であり、ビッグデータを活用した地方創生に励まれている貴社でなければ、実現できません。貴社の営業職として、地方の中小企業も活躍できる取り組みを行っていきたいと考えています。

 

☝ワンポイント

なぜ貴社なのか、その思いに至った経緯を書くことを心掛けましょう。

設問例3:成果を出した経験とその際の役割

これまでの人生で成果を出した経験、またその際の役割を教えてください(2021年 リクルートホールディングス )

こちらの質問では、あなたの集団内での役割が問われています。


アルバイト、サークルや部活動、ゼミの研究室など、必ず何かしらの集団には属していたと思います。

その際、あなたがどういった役割でグループを支え、成功に導く一助となったのかを企業は知りたがっています。


理由は、会社というのは大きな集団であり、性格に合わせて集団内で役割が与えられるためです。したがって、見栄を張るために経験のないリーダーと話すといったことはやめましょう。

回答例

私が人生で1番成果を出した経験は、バイトリーダーとしてお店の売上を150%向上させたことです。私は大学の4年間、パン屋でのアルバイトに励みました。開店当初から働いており、最初の1年目は売上も右肩上がりでしたが、周辺に人気のパン屋ができたことで少しずつ売上が減っていきました。3年目に入る頃には前年比約80%までに落ち込み、バイトリーダーの私は危機感を覚えていました。

そこで私は売上を150%伸ばすという目標をメンバー間で掲げました。まず私は周辺の人気パン屋を調査し、月替わりで新メニューを取り入れることを提案し、併せてInstagramで新商品やキャンペーンの情報などを発信する取り組みを行いました。

初めは思うように数字が伸びず、店長からも「Instagramでは十分に集客出来ないのではないか」と言われていました。しかし、諦めることなく地道に活動を続けたことで、少しずつSNSを通じて認知されるようになり、近所の方だけではなくInstagramを見た遠方のお客様も来店してくださることが増えました。約10ヶ月かかりましたが、結果目標を達成することができました。

 

☝ワンポイント

リーダー、サブリーダー、分析家など役割は様々あります。見栄を張ることなく、自身の性格を伝えるようにしましょう。

設問例4:仕事を通じて実現したい目標

ぐるなびでの仕事を通じて実現したいあなたの目標を教えて下さい。(2021年 ぐるなび )

こちらの質問では、あなたの仕事を通じて達成したい目標について問われています。


企業側がこうした質問をするのは、「会社はあなたの目標や夢を達成する手段であり、会社に入社することが目的ではなく、大きな夢や目標を持った人材を採用したい」と考えているためです。


大企業に入社することが目的となっている就活生は、入社してもイメージとのギャップですぐに辞めてしまうことが予想されます。

対して、目標や夢を実現するために入社する学生は、少し大変なことがあっても、辞めずに努力すると捉えられます。


こうした理由から、企業は目標や夢を問うています。

回答例

私は貴社で「過疎化が進む地方を、食の力で元気にしたい」です。

私の出身地は田舎の町です。私の父はそこで地元の有機野菜を使ったレストランを経営していました。以前は県外からもお客様が訪れていましたが、このコロナ禍で人足が減り、昨年に閉店しました。悲しい思いをしたのと同時に、全国の至るところでこうした倒産が増えていることを痛感しました。

そこで私は「インターネットの力を用いて、食を通じた地方の活性化に貢献したい」と考えるようになりました。そしてこの思いを実現できるのは貴社です。貴社は「食でつなぐ。人を満たす。」という理念のもと、営業担当者が定期的に地方の店舗を訪問するラウンダー制度や地方に住んでいても、いつでも飲食店の要望や相談に応じることのできるコールセンターを設けており、多角的に地方の飲食店を支えています。

私は貴社で「食の力で地方を元気にする」という目標を達成します。

 

☝ワンポイント

思いに至った経緯や経験を文中にいれることで、説得力が増します。

設問例5:注目しているインターネットサービスは?

注目しているインターネットサービス/テクノロジーとその理由を教えてください。(2019年 ミクシィ )

こちらの質問では、あなたがしっかりと業界研究を行えているかが問われています。


初めにも述べた通り、インターネット業界は特に技術やサービスの移り変わりが激しく、常に新しいものを取り入れようとする姿勢が欠かせません。

そして、新しいものを取り入れるためには、常日頃本、新聞、ニュースなどに触れておく必要があります。


そうした習慣は、入社後身に付けようとしても困難です。

したがって、企業側はこうした質問を通じて、業界研究をしっかり行っているか、新しい技術に敏感な人材かを精査している訳です。

回答例

私が注目しているインターネットサービスは、NFTです。理由は、「著作者の権利がしっかりと保護されるようになれば、日本の文化はより一層進歩する」と考えるためです。

私は大学3年生の時に、ゼミで著作権の保護について学びました。中でも映像、出版、音楽、ゲームの著作権侵害は深刻で、約2兆円の被害額にのぼると知りました。そして「なぜこうした著作権がきちんと保護されないのか」と常々疑問に感じていました。

そんな中登場したのが、NFTです。NFT技術が持つ「代替不可能」という性質は、アニメのキャラクターを生み出した時や新曲をリリースした時に活用できます。そしてNFTによって著作者がきちんと「唯一無二」を証明することができれば、著作者の保護に繋がり、より日本文化の発展に貢献できると考えます。

上記の私の思いを実現できるのがNFT技術なので、動向に注目しています。

 

☝ワンポイント

なぜその技術に注目しているのか、きっかけは何なのか、まで紐解いて説明しましょう。

自己PRの書き方

自己PRの書き方

自己PRの本質

自己PRとは「自分の強みや長所を企業に伝える場」になります。

ただ単純に自分の強みや長所を伝えるのではなく、企業の求める素質を理解して自身の強みをどのように活かせるかを伝えることが重要となります。


評価の高い自己PRにするには、まず自分の強みや長所をきちんと理解することが大切になります。

また、自己PRを書く上で、企業がなぜ自己PRを聞くのか知っておくことが必要です。

企業が自己PRを聞く意図は2点あります。


1人柄を知る

企業は自己PRの内容から、企業に応募者の人柄を把握して企業と合った人材かどうか判断しています。

企業の社風にマッチした人材であれば活躍イメージが湧きやすく入社後の成長も期待できます。

逆に企業とのマッチ度が低い場合は早期退職の可能性があるため積極的な採用はされません。


2自己分析ができているか知る

自己PRは自分の強みや長所を伝える場なので、自分自身について理解していることが重要となります。

自己分析がしっかりしていればきちんと自分の強みを伝えることが出来ます。

しかし、自己分析ができていない場合は就職活動への真剣度は欠けると思われ、企業への志望度も低いものだと判断されます。

自己PRを書くためのポイント

求める人材に即した「強み」を決定する

企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。


自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。

  • 個人として努力し、成果を上げることができる
  • 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
  • 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる


アピールしたい「強み」を論理的に述べる

上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。

1強み:あなたの強みは?

2強みの原点:強みが形成されたきっかけは?

3強みを表す具体的エピソードは?

4強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?

5強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?

引用:unistyle

※自己PRを書く際のポイント

・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること

インターネット業界はどんな人材を求めているのか

インターネット業界の求める人材


インターネット業界が求める人材の特徴は下記2点です。

  • 自ら知識や技術を習得する意欲が高い人材
  • 論理的思考力が身に付いている人材

自ら知識や技術を習得する意欲が高い人材

インターネット業界は、技術の移り変わりが非常に速い業界です。

1年前まで主流であった技術も、1年後には古い技術になっている、ということは何度もあります。


そのため、企業だけでなくそこで働く人達も、常に新しい技術を学び続ける必要があります。

そうした中で、「一つの技術をとことん極めたい」という方は向かない傾向があります。


それよりも「新しいことを学ぶのが好き。入社しても新しい技術の習得に励みたい」という人の方が、企業側も採用しやすいでしょう。

論理的思考力が身に付いている人材

インターネット業界で働く上で欠かせないのが、論理的思考力です。

もちろん他の業界で働く上でも必要なスキルですが、特にこの業界では求められます。


まず、技術職のプログラマーやシステムエンジニアとして働く方は、プログラミングという数学の計算式に似たものを日々業務として扱います。

そのため、感情よりも「どうしたら動くのか」と論理的に考える必要があるからです。


また営業職として働く場合も、一般の人には馴染みのないソフトウエアやシステムを販売しないといけないので、論理的に噛み砕いて説明する必要があります。


このような業界の特性があるので、職種問わず論理的思考力は必要になります。

 

☝ワンポイント

もちろんその他にも見られるポイントは存在しますが、インターネット業界が特に求める人材は上記の2点です。

実体験を安直にそのまま記述するのではなく、「どういった人材が求められているのか」「そのために自分はどこを強くアピールすべきなのか」をしっかりと考えて、今一度自身のESを精査しましょう。

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監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。