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【百貨店業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!

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百貨店業界ES書き方ガイド


みなさんの生活にも馴染みがある百貨店。

大切な人への贈り物や自分自身の買い物のために百貨店へ足を運び、店舗で接客を受けた経験のある人も多いのではないでしょうか。


身近だからこそイメージしやすい業界ではあるものの、実はみなさんの知らないたくさんの職種が存在したり、
時代の流れとともに百貨店へのニーズが変わってきている点など、ESを書く上で押さえるべきポイントが複数あります。


特に百貨店業界は、コロナウイルス感染症による生活様式の変化が与えた影響が大きい業界であると言われています。


百貨店業界にはどのような職種があるのか、百貨店業界の動向はどうなっているかを考えながらESに取り組みましょう。

そんな百貨店業界を目指すみなさんに、実際の百貨店業界の選考にて出題されたESの設問と、その回答例についてご紹介していきます。


百貨店業界の業界の採用動向や面接対策など、詳しくは「百貨店業界研究の記事をチェックしてください。

百貨店業界のES設問例

百貨店業界で頻出されるES設問例

1志望動機を教えてください。(共通)

2入社してあなたが成し遂げたいことはなんですか。(2022年卒 三越伊勢丹)

3あなたの好きについてお書きください。(2022年卒 大丸松坂屋)

4百貨店が目指すべき姿はどんなものですか。(2021年卒 東急百貨店)

5あなたが他の誰とも違うとこはどんなところですか。(2017年卒 東急百貨)

設問例1:志望動機を教えてください。

この質問は、みなさんが就職活動する中で1番多く回答を求められる設問になります。

この設問で見られるポイントは以下となります。

  • 魅力を伝えるのであれば「どこ」が魅力であり、「なぜ」そうだと思うのか
  • 内容が「その会社だけ」に当てはまるかどうか
  • 「自分ならでは」のエピソードを添えているか

まずは自分の就職活動の軸を明確にした上で、その会社ならではの魅力を自分の言葉で伝えられるようにしていきましょう。

また、企業や業界についてしっかりと研究しているかどうかにより、志望動機の具体性が変わってきます。


自己分析だけではなく、企業・業界研究を徹底して行い、ES通過を目指しましょう。

回答例

御社を志望する理由は、地域との関わりの深さと、その影響力に魅力を感じたからです。貴社はこの地域で経営の歴史が80年と長く、発展の過程の中でこの地域ならではの催し事をたくさん実施されてきました。

私が中学生の時には、貴社で経営する百貨店で、地産地消推奨の催事が行われていました。そこでは地域のものが売られているだけではなく、その生産者の方々のこだわりや思いがまとめられたショートムービーが流されていました。

ショートムービーには、農家人口減少の実態や災害からの復興の思いなどが込められており、催事会場へ足を運んだ人々は立ち止まって真剣に視聴していました。私もその1人です。その経験から、1人の力だけでは知ってもらえない思いや優れた商品も、地域との関わりの深い、影響力のある百貨店との協力があれば、多くの人に知ってもらうことができるということを学びました。

この出来事をきっかけに、大学では地域と人々の購買活動について学ぶゼミに所属し、より専門的に商業施設が地域経済に与える影響などを勉強しました。貴社の一員となり、地域と貴社の発展に貢献したいと考えております。

 

☝️現役人事のワンポイント

百貨店業界には毎年たくさんの学生が応募をします。

倍率が高い分、ESにおいて業界に対する理解の深さや具体例が求められます。

同じ業界であればどこでも通用するようなESだと、担当者としては「うちの百貨店でなくても良いのでは」と考えてしまうため、その百貨店の特徴に合わせた内容を記載しましょう。

設問例2:入社して成し遂げたいことは何か。

入社してあなたが成し遂げたいことはなんですか。(2022年卒 三越伊勢丹)

この質問は入社してからのビジョンを具体的に描けているかを問われています。志望動機と似たような内容になってしまいがちなので注意しましょう。

この設問で押さえるべきポイントは以下です。

  • 入社後の具体的なビジョンが描けているか
  • そのビジョンに対して努力している、もしくはそれができると思う根拠は何か

上記を踏まえ、あなたのビジョンを伝えていきましょう。

回答例

私は貴社で販売員として接客の経験を積み、ゆくゆくは販売支援部で販売促進に関わりたいと考えています。

日々の生活の中で貴社が経営する百貨店を多く利用していますが、足を運ぶたび、毎回異なるイベントが催されており、いち利用者として楽しませていただいています。中でも印象的だったのは、去年に行われた英国フェアでした。

英国という異国の食べ物や雑貨が揃うというだけでも心が躍りますが、日本との意外な繋がりなど、歴史や文化についても学べる場となっており、たくさんの人が集まっていました。貴社の百貨店で行われるイベントは、地域に活気をもたらすだけでなく、沢山の人に学びの機会さえ与えれる場であるのだと気づきました。

私が貴社へ入社したらまずは現場での販売を経験し、百貨店ならではの接客を学びたいと考えております。その後、販売支援部に所属できた際は、時流を把握した催し事を提案、実現し、新規顧客の開拓と売り上げアップに貢献したいと考えています。

 

☝️現役人事のワンポイント

成し遂げたいことを漠然と挙げるのではなく、志望職種と絡め、具体的に書き起こしていく必要があります。

希望する職種を挙げ、その仕事内容と乖離がないことが大前提です。

また、まだ経験がないことを想像で書き上げていかなければならないため、構成が崩れてしまうことが多いです。

上記を意識しながら書いていきましょう。

設問例3:あなたの好きについてお書きください。

あなたの好きについてお書きください。(2022年卒 大丸松坂屋)

この質問は、あなたの自己分析の深度と、価値観についてが問われています。

こういった質問からあなたがどのような人間であると自身を理解しているか、どんな価値観を持っているいるかを探り、会社に合う人材かどうかを確認します。


好きなことを述べるだけではなく、なぜ好きなのか、その好きから何が生まれたのか、より具体的に書くようにしましょう。

回答例

私は人と一緒に食事をすることが好きです。美味しいものを食べることが好きなのですが、それ以上に、食事の際に生まれる会話での新しい発見に心が躍ります。

大学では、地域活性のための活動を積極的に行うゼミに所属し、「地域」を軸とした正課・課外活動を行ってきました。課外活動の際には地元活性化に取り組む企業の経営者の方々ともお会いし、食事をする機会がありました。どんな思いを持って地域活性に取り組んでいるのか、現状をどのように見ているかなど、学生である私からは想像できないお話を聞くことができました。よく理解できなかった内容は持ち帰り、自分なりに調べノートにまとめるなどして理解を深めていました。

人と一緒に食事をすることで自然と会話が生まれ、立場が違う人とも交流を図ることができ、自分にはない価値観や視野が広がり、知識が増えていくと感じています。交流や学びの機会となるため、私は人と食事をするのが好きです。

 

☝️現役人事のワンポイント

ただ好きなことをひたすらと挙げるのではなく、その根拠と、好きなことを通して自分がどんな人間であるかを伝える必要があります。

その好きがきっかけで学べたこと、出会った人や経験など、前向きなものであることが望ましいです。

人事担当者が思わず質問したくなるようなキャッチーな好きなことを挙げるのも良いでしょう。

設問例4:百貨店が目指すべき姿はどんなものですか。

百貨店が目指すべき姿はどんなものですか。(2021年卒 東急百貨店)

この設問では、あなたが世の中の出来事に対しての感受性を問われています。

ポイントとなるのは以下の項目です。

  • 社会問題に関心を持っているか
  • 業界の特徴を深く理解しているか
  • 企業や業界をリードしていく気概があるか

難しい設問に思えますが、まずは百貨店が今、どのような状況に置かれているのかその原因が何かを考えることによって少しずつ答えが見えてきます。

いきなり、「目指すべき姿」という大きな問題を捉えるのではなく、今の状況を正しく認識することから始めてみましょう。

上記を踏まえ、回答例を見てみましょう。

回答例

百貨店業界は、丁寧な接客による店舗販売と、ECサイトでの販売というハイブリッド展開を目指すべきだと考えます。コロナウィルス感染症による不要不急の外出の自粛や、ECサイト・物流の充実により、百貨店離れが進んでいるというニュースはよく耳にします。また、売り上げに大きく影響していた海外からの旅行客も減り、百貨店業界は過渡期にあると感じています。だからこそ今一度、本来の百貨店の価値について考えていくことが大切だと考えます。

世界中の優れた商品を、オンライン上で幾らでも発見できる世の中ですが、それが本当に優れたものであるかを判断するのは至難の業です。クチコミなどの評価も操作されがちなネット社会で信頼できる情報をどこで仕入れるかを考えた際、やはり歴史のある百貨店ではないかと考えました。百貨店はこれまで、世界のトレンドや情報がその地域にいても把握できる最先端の場所であり、それぞれの地域に深く根ざした場所であったと理解しています。

その強みを生かし、信頼のおける百貨店が運営するECサイトの確立し、実店舗とリンクさせた商品の売買に徹することにより、売上の最大化、ひいては顧客離れの阻止につながると考えています。

 

☝️現役人事のワンポイント

インターネットで検索をすれば、百貨店の今後について著名人が語った内容が挙げられていたり、ブログなどにもたくさんの情報があります。

これらの情報を参考にしながら、自分の意見を書き出すことが大切です。


企業側は、就業経験がない学生に対して完璧な百貨店の将来像を描くことを望んではいません。

現状の把握と、柔軟な思考を求めているのです。

一見、突拍子もない話に思えたとしても、話の筋が通っていれば問題ありません。


上記を踏まえ、あなたなりの目指すべき姿を書いてみましょう。

設問例5:他の誰とも違うところがどこか。

あなたが他の誰とも違うとこはどんなところですか。(2017年卒 東急百貨)

この設問では、あなたが入社した後にどのように活躍していくか、企業の採用担当者が将来のイメージをするための設問となります。

以下のポイントを押さえ、あなたを採用した場合のメリットを企業に伝えられるようにしましょう。

  • 誰とも違うところ(強みや魅力)を具体的に伝える
  • その強みや魅力がその企業のどんなところで活かしていけるか

上記のポイントを押さえ、あなたが企業で活躍できる人材であることをアピールしましょう。

回答例

私の強みは忍耐力と柔軟性です。厳しい環境に対して我慢強いという側面もありますが、壁にぶつかった際、その解決のために粘り強く試行錯誤をするということに対し、忍耐強いと考えています。

私は大学での研究として、熱伝導を扱っていました。その研究は基本的には失敗の繰り返しで、1つの失敗に対し何百通りの検証を行います。その検証を繰り返す上で妥協することは容易でしたが、同じ研究室の仲間と協力しあい、忍耐強く検証を繰り返してきました。

またその研究は、予算や期限が限られていたため、その範囲の中でベストの結果を残すことも重要でした。先に挙げたように妥協なく研究を行っていましたが、予算や期限に対し、どう折り合いをつけるかは仲間と話し合い、ベストの結果を求めて柔軟な判断をしてきました。

この経験の中で、結果に対して忍耐強く検証を繰り返すことの重要さと、予算や期限などの制限がある中で、ベストを求める柔軟性を身につけることができたと考えております。この強みを生かし、貴社に入社をしたら販売支援部に所属し、売り上げへの貢献のため努めていきたいと考えています。

 

☝️現役人事のワンポイント

誰とも違い、自分の武器になると考えている特徴を具体的にまとめることが必要です。

大切なのは強みが個性的であることではなく、強みを自分でどれだけ理解できているか、社会でどう活かせるかという点です。

会社が求める人材像を改めて見直し、そこに強みの活かし方を合わせることも重要なポイントです。

自己PRの書き方

自己PRの書き方

自己PRの本質

自己PRとは、企業に対して「自分を売り込む場」といえます。

自分の強みや長所をどのように企業で活かせるか、どのように企業へ貢献できるかをアピールし、企業に必要な人材と思ってもらえるように自分を売り込む事が自己PRでは求められます。


自己PRで評価されるには、自分の人柄や能力を具体的に伝えて企業が求める人物像に合わせてアピールすることが重要になります。


企業が自己PRを聞く意図は3
あります。


1応募者が活躍してくれるか見極める

応募者を採用することによって企業にプラスの利益をもたらす人材なのかを強みや長所を聞いて見極めています。

そのためただ単に自分の強みや長所をアピールするのではなく、企業が求めている強みや長所を意識してアピールすることが大切になります。


2企業に合った人材か見極める

企業の社風や考えに合った人材かを見極めることによって活躍してくれるか判断材料としています。例えば応募者の強みが既存社員と類似していたら企業とマッチする可能性が高く活躍が期待できます。

反対にいくら優秀な人材でも企業との相性が合わない場合は早期退職の恐れがあるため前向きに採用を検討しません。


3自分を客観視できているか

自己分析は就職活動において最も重視して行うものなので、自己分析が出来ていないと就職活動への姿勢が悪いものと評価されてしまい、企業への志望度も低いものだと判断されてしまいます。

自己PRは自分を売り込む場なので、自分自身について正しく理解する必要があります。そのためには自分を客観的にも理解することが大切となります。

自己PRを書くためのポイント

求める人材に即した「強み」を決定する

企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。


自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。

  • 個人として努力し、成果を上げることができる
  • 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
  • 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる


アピールしたい「強み」を論理的に述べる

上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。

(1)強み:あなたの強みは?

(2)強みの原点:強みが形成されたきっかけは?

(3)強みを表す具体的エピソードは?

(4)強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?

(5)強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?

引用:unistyle

※自己PRを書く際のポイント

・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること

百貨店業界はどのような人材を求めているのか

百貨店業界の求める人材


百貨店業界全体で求める人材の特徴として下記が挙げられます。

  • 柔軟な考え方ができる
  • チャレンジ精神が旺盛で新しいことを好んで進められる
  • お客様の目線を大切にできる
  • コミュニケーション能力が高い

百貨店ごとにカラーがあるため、求める人材像は若干異なります。

しかし、業界全体として大きな変革期を迎えているため、新たな環境に立ち向かっていける人物を求めていることは共通しています。


百貨店での仕事はさまざまな年齢、国籍、性別の方々と関わるため、柔軟な考え方や対応が求められることが多いです。

また、先ほど述べた通り変革期であるため、新しいことにチャレンジしていく姿勢が求められます。


上記のポイントを押さえながら、自分自身の経験を振り返り、百貨店で活躍できるビジョンを明確にしていきましょう。

監修者画像

監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。