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【建設業界研究|2023年度最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!

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建設業界研究


建設業界と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか?


建物を取り扱っている「住宅メーカー」「不動産」、道路や水道管の工事する「ゼネコン」などをイメージされる方も多いでしょう。

大手企業であれば、積水ハウス・三井不動産・鹿島建設など、その他にも様々な企業が存在します。

住宅・超高層ビル・公共施設など、その他にも多岐に渡る建築物に関わります。


人が生活する上では欠かせない建築物だからこそ、もっとも重要な業界の1つです。

当然人気企業になればなるほど、倍率も高くなり難易度も上がります。


そこでこの記事では、代表的な企業も含めて建設業界について紹介していきます。建設業界に行こうか迷っている方は、参考にしてみてください。

建設業界とは

建設業界について


建設業界は、あらゆる建築物に関わる分野です。住宅・ビル・マンションなどの設計から建設まで対応します。

その他にも、下水高速道路の整備トンネルの開通工事など建設物全般に関わります。


建設業は、民間工事公共工事で若干工程が異なります。


民間工事の場合、
まずは建設物設計の依頼と受注から始まります。

消費者・クライアントからイメージしている建築物の理想像を聞き出し、要望をもとに緻密に設計図を作成設計図の対応と同時に、かかる費用をまとめた見積書も作成します。

クライアントから承認をもらったら、実際に施工していきます。施工はさまざまな工種があるため、下請け会社や外部など協力会社とタッグを組んで工事を進めるのが一般的。

工事が一通り完成したら、発注者が最終チェックをし、問題なければ引き渡すという流れです。


公共工事の場合、特定の企業にそのまま委託するのではなく、オークション形式で対応する企業が選ばれます。


つまり、民間工事と公共工事だと、自由に委託先を選べるかどうかが変わってくるのです。

建設業界の3つの分野

建設業界の中でも「ゼネコン」「ハウスメーカー」「不動産」の3つが主要の役割を担っています。


■ゼネコン

ゼネコンは「ゼネラルコンストラクター」の略で、工事一式を請け負う役割を担っています。

建築物の設計図作成・建築物の施工管理・現場の管理など多岐にわたる業務をこなします。

「ゼネコン」と関連して「サブコン」という概念も存在します。サブコンとは「サブコントラクター」の略で、設備や建築物の建設を請け負う企業のことです。

簡単にいうと、下請け会社になります。ゼネコンが工事一式を対応するのに対し、サブコンはその一部を請負って業務にあたるというイメージです。


■ハウスメーカー

ハウスメーカーは、全国にわたって展開している住宅メーカーのことです。

土地探し・住宅ローン・リフォームの相談など住宅に関するあらゆることに対応しています。

有名な企業であれば、「タマホーム」「積水ハウス」などが挙げられます。


■不動産

不動産は、土地や建設物などの不動産を販売・賃貸する役割を担っています。

自社が所有しているマンション・アパートを賃貸として貸し出したり、不動産を売りたい人と買いたい人をマッチングさせたりします。

 

 

建設業界の職種

建設業界の職種

設計

設計は建設業界でもっとも重要な職の1つです。全ての建設物の土台となるところですので、設計の骨組みがしっかりしていなければ建築物の存続にも関わります。


設計の中にも「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3つに分けられます。


意匠設計とは、建築物の外観や内装のデザインを担当する仕事です。

限られた面積の中でそもそもクライアントの要望が実現可能か・予算に見合うかについても検討します。


次に構造設計は主に建築物の骨組みに関わり、安全性を確保する仕事です。

立地の地盤や間取りを考慮した設計、地震・台風など災害倒壊しないように設計します。年々災害のレベルが上がってきていることもあり、より強固で安全な建築物を設計しなければなりません。


最後に設備設計は、建築物のインフラを整備する仕事です。

電気・配管・インターネット・空調の整備などが挙げられます。より暮らしやすいように、室内環境を快適にする役割を担っています。


設計は、職業の性質から緻密に計算することが必要となってきますので、考え続けられる人や根気がある人には向いています。

また、土地の大きさや形状など細かいところにも目を向ける必要があるので、細部までとことん突き詰められる人も向いているでしょう。

資格が必要な職もあります。自分がどの設計に関わりたいか決め、資格取得に向けて勉強するようにしましょう。

施工管理

施工管理は工事の日程・プロジェクトの進捗管理など工事を管理する役割です。

簡単にいえば、「工事をスムーズに進める管理役」になります。


施工管理の中でも、特に重要な4つの管理業務があります。


1つは「工程管理」です。工事が指定された納期までに完了できるよう、スケジュールを管理します。


2つ目は「品質管理」です。各依頼人によって、求められるクオリティや品質は異なります。そのため、安全面も含め、品質基準を満たせるように工事を管理します。


3つ目は「原価管理」です。あらかじめ決められている予算の範疇で工事を終えられるよう、工事に必要な原料・材料を発注します。


4つ目は「安全管理」です。主に従業員を対象とした業務で、最後まで安全に工事を完了できるように現場管理をします。


上記のように、施工管理はマネージャー業務がメインとなる仕事です。そのため、
人と関わることが好きな人や責任感の強い人に向いています。

生産技術

生産技術とは、建設物を効率よく量産させる生産体制を築く仕事です。

生産技術を上げることはもちろんのこと、「現在の生産体制の課題抽出」「研究開発と現場をうまくつなげる」ことも仕事内容として挙げられます。


「現在の生産体制の課題抽出」では、既存の生産ラインにおいてどこが障壁となっているかを見直します。

生産フローで課題を見つけ、開発の流れの見直しや新たな生産方法を開発したりします。

また、開発した技術を現場に浸透させていくことも大きな役割です。自分だけが技術を持っているのでは生産性を上げることはできません。

そのため、現場に生産技術を落とし込んで、より多くの人にノウハウを伝えられるようにすることが必要です。


以上のことからコミュニケーションスキルも必要となってきます。生産技術はより良い建設物を生産する上でもっとも重要な役割を担っています。

建設業界の市場規模

建設業界の市場規模

建設業界の市場規模の推移

許可業者数の推移

許可業者数の推移(出典:日本建設業連合会「建設業の現状、グラフ作成:CareerMine)

 

日本建設業連合会によると、許可業者数はどんどん下降傾向にある中、2015年を境に建設投資額が右肩上がりになっています。

2020年に東京オリンピックが始まることを見越し、建設物の増築をしたと考えられます。

ただし、東京オリンピックも終了したことから、建設業界は2015~2019年ほどの投資額を見込むことは難しいです。


そのため、建設業界はこれから不景気に突入する可能性が高いでしょう。加えて建設業界は担い手不足で、建設労働者の高齢化が進んでいる状況です。

それに伴って事業者数もさらに減少する可能性も高くなります。


ただ、DXの推進や建設物の強化など、これまでに求められなかったことも今後対応が必要となってきます。

今後の建設業界における動向は随時着目しておきましょう。

建設業界の現状・動向

深刻な人手不足と建設労働者の高齢化

2021年時点では建設業界において、人手不足が問題になっています。

新経営サービスの山口の調査によると、全産業で横ばいとなっているのに対し、建設業は下降の一途をたどっています。

建設業就業者数の推移

建設業就業者数の推移(出典:PRESIDENT Online、グラフ作成:CareerMine)

 

建設業就業者数が年々下がっている原因は、大きく2つあります。


1つは、労働人口の縮小です。そもそも少子高齢化が日本全体において進みつつあるため、建設業界も例外なく影響を受けている可能性が高いです。

加えて、今の建設労働者自体も高齢化が進んでいると考えられるので、できるだけ若者の確保をすることが必要となってきます。


もう1つは、いわゆる3K(きつい・危険・きたない)のイメージが強いことです。特に土木関係は肉体的にきついイメージが往々にしてあります。

そのため、若者が建設業で就職することに躊躇している可能性があり、結果労働人口が下がっているとも考えられます。


今後もどんどん人口が縮小していることを考えると、建設業界はかなり苦しい立ち位置にいるといえるでしょう。

参考:PRESIDENT Online
NEWS PICKS

SDGsやDXの達成に向けて活動を開始

気候変動や土壌汚染などの環境問題が台頭してきた背景もあり、SDGsの重要性が叫ばれています。もちろん建設業界においても例外ではありません。


SDGsの達成に向け、建設業界では脱炭素が注目されています。

例えば、「低炭素住宅」「コンクリートを使用しない設計方法」などが挙げられます。

カーボンニュートラルが実現できるよう、作業工程や使用する材料を見直し、実験・開発しているのが現状です。


また、労働人口自体が縮小している日本において、省人化の実現のためにもAIの活用DXの推進は必要不可欠です。

そのため、省人化の実現や作業効率を上げるためにAIを導入した機械の開発をしています。


この点国土交通省では、
i-Constructionというビジョンが掲げられており、国全体でICT活用の取り組みを始めるとのこと。

具体的には、現況地盤3Dデータの活用や、「LS(レーザースキャナ)を使用することによる作業時間の圧縮などが挙げられます。

ちなみにLS(レーザースキャナ)とは、計測対象に向けてレーザーを放射状に照射し、空間位置情報を取得するものです。


以上のように、建設業界ではSDGsやDXの達成に向けて、あらゆる活動に取り組んでいる現状です。

参考:国土交通省「i-Construction」
日本経済新聞「低炭素住宅の建設相次ぐ」

あらゆる災害に耐えられる建築物が求められている

建設業界では、あらゆる災害に耐えることができる建築物の設計が求められています。

なぜなら、災害による被害の規模が上がってきているからです。


例えば地震です。もっとも危惧されているものの1つとして、2021年時点において30年以内に必ず来るといわれている南海トラフがあります。

この点、東日本大震災であらゆる建物が倒壊してしまったことを教訓に、できるだけ強固で耐震機能がある建設物を設計する必要があります。


他にも台風の被害が年々大きくなってきていることも危惧されています。瞬間最大風速が上がりつつあり、豪雨による甚大な被害が出ているためです。

環境省が発表している、2100年 未来の天気予報によると、瞬間最大風速は90m/sという驚異的な風速が予測されています。2100年でまだ先のことだから気にしなくていいというわけではありません。

そのため従来のままであれば、今後さらに勢力が強くなる台風に対抗できず、すぐに倒壊してしまう恐れがあります。

住民の生活はおろか、生命にも直結する問題です。より暴風・豪雨にも耐えうる建設物を設計しなければなりません。


脱炭素化をという目標も含め、より高い水準の技術力が建設業界全体で求められています。

参考:環境省「2100年 未来の天気予報」
日経クロステック
J-STAGE

建設業界の歴史

建設業界の歴史

幕末から明治にかけて出現した請負業

建設業は、あらゆる職業の中でも最古の職業の1つといわれています。

中でも建設業という名称が浸透したのは、戦後からとのこと。しかし、それ以前にも建設の仕事はしっかりと存在していました。


明治維新前の幕末、神社・城・河川などさまざまな場所で建設をする必要がありました。その際に幕府・各藩主が市民を集め、工事をはじめました。

次第に、施主から依頼を受けて工事をすることで報酬をもらう「請負業」が台頭しはじめました。

当時の請負業者が手掛けた工事は、外国船を討ち払うために建設した「お台場の埋め立て工事」や横浜港開港に伴う「外国人居留地埋め立て工事」などです。

明治時代においては、請負業をメイン事業とする企業も出現しています。

戦後における戦災復興から2020年オリンピックまで

戦争によって建物が破壊され、土地も荒廃してしまいました。そのため、新しく建物を再建する必要があり、建設ラッシュが起こります。

建設ラッシュをきっかけに工事量は急増し、建設会社も数多く誕生しました。加えて、復興の観点もあり、建設省が一時的に立ち上がりました。

建設業法が成立し、「建設業」という言葉が使用されるようになったのです。


そこから建設業が一般的になったのはいいものの、2015年までは事業者数がだんだん減っていきました。

ただ、2015年から東京オリンピックに向けて大きく投資がなされ、事業者数も増え、景気は上昇しました。その東京オリンピックも終焉を迎え、今後建設業界は低迷しゆく可能性が非常に高いです。

参考:東京建設業協会「創る(基礎編)」

建設業界におけるトレンド・話題

建設業界におけるトレンドニュース

コンクリートも“脱炭素” 建設業界でも取り組み加速

建設業界でも、脱炭素の取り組みが加速しています。

具体的には、コンクリートの原料や製造過程を見直して二酸化炭素の排出を減らすような開発が進められています。


中でも「大成建設」が、炭酸カルシウムを使ってコンクリートを製造する技術を開発しました。

従来はセメントを使用しており、製造過程において多くの二酸化炭素を排出していたとのこと。

この点、大成建設が開発した炭酸カルシウムを使う方法だと、コンクリート1立方メートル当たりで最大170キロもの二酸化炭素を押さえ込むことが可能です。


以上のように、SDGsの目標である「気候変動に具体的な対策を」に建設業界も本格的に取り組みはじめました。

その他にも「持続開発可能な社会」の実現に向けての取り組みが必要になってくるので、環境保全に貢献できる活動が求められます。

参考:NHKニュース

「建設界のShopify」を目指すBrokreteは業界のDXを推進させる

2021年時点において、あらゆる産業で「DX」の重要性が叫ばれていますが、建設業界も例外ではありません。

ちなみにDXとは、「デジタルトランスフォーメーション」の略であり、デジタル技術を浸透させて革新的なイノベーションを起こすことです。


中でも「Brokrete」というカナダの企業が、販売と注文の管理ができるプラットフォームを立ち上げました。

いわゆる「Shopify」と同じようなサービスを建設業界に置き換えたものになります。


建設業界は、デジタル化があまり進んでいない業界の1つです。特に生産者と流通業者との間では、いまだにオフラインでやりとりをしています。

そのため、「Brokerete」が開発したサービスによって、これまでオフラインでしかやりとりをできなかったものが、オンラインで完結できるようになります。


日本においても効率化を進めるためにもドローンやAIを活用し、DXを推進することが求められます。

日本のみならず、世界の建設業界の動向にも着目しておく必要があります。

参考:TechCrunch Japan

清水建設が開発。世界初のトンネル構築システムがスゴイ

清水建設AIを活用し、シールドマシンを利用してトンネル工事の掘進計画から施工操作までの作業を自動化させることに成功しました。

シールドマシンによる工程方法をシールド工法といいますが、トンネルのサイズに合わせて大型の機械で削り進む方法のことです。この技術は世界初です。


これによりAIがジャッキの選択をし、無人施工ができるようになりました。

熟練工の経験値を定量化し、収集されたデータをもとにAIが自動運転をして掘進することができるとのこと。

人手不足が喫緊の問題であった建設業界において、省人化の実現に一歩近づいたともいえます。


今後もAI・人工知能の活用に伴う省人化や効率化の実現が求められます。

自動化できそうな工程はないか、随時チェックしておくことが必要でしょう。

参考:ニュースイッチ

建設業界における主要企業の解説

建設業界の主要企業解説

鹿島建設

社名

鹿島建設株式会社

設立

1930年(昭和5年)

本社所在地

〒107-8388 

東京都港区元赤坂1-3-1

資本金

814億円余

従業員数

7,989名

平均年収

1,135万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」でCHECK!

事業内容

土木建築及び機器装置その他建設工事全般に関する請負又は受託

鹿島建設株式会社は、「100年をつくる会社」を謳っているゼネコン会社です。

工事を受注した後、元請や施工組織を編成し、適切な工事管理をして建設物を完成させることまでを請負います。


「霞ヶ関ビルディング」「東京ミッドタウン日比谷」などの超高層ビルを建設していることから、「超高層の鹿島」と呼ばれています。

その他にも、オフィス・集合住宅・美術館など多岐にわたって建設物を建てています。


建設時の省エネルギー化や、省資源化など、SDGsの目標を達成するためにさまざまな取り組みをしています。

省エネ化もさることながら、耐震対策やICTを活用したロボット技術の開発もしています。


鹿島建設の代表取締役社長である天野さんは、「計画した施策を着実に推進」し、「グローバルな視野で持続可能な社会の実現とお客様に信頼される会社」を目指すと言及しています。


そのため求められる人物像としては、真面目にコツコツと物事を進めていく真面目なタイプが挙げられます。

また、「グローバルな視野で持続可能な社会の実現」ということから、特に脱炭素などのSDGsに関する最低限の知識は必要になってくるでしょう。

三井不動産

社名

三井不動産株式会社

設立

1941年7月15日

本社所在地

東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号

資本金

340億円

従業員数

1,776名

平均年収

1,273万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

オフィスビル・商業施設・ホテル・リゾート・すまいとくらし・ソリューションパートナー・空港運営・産学連携・ロジスティクス・ベンチャー共創・ライフサイエンス・S&E総合研究所・デジタルトランスフォーメーション

三井不動産は、街づくりを通して持続可能な社会を実現することを目標としている不動産企業です。

街づくりに伴って、イベントの開催や最新技術の導入など、多岐に渡って活動しています。


特に現在展開している商品やサービスにテクノロジーを活用することに重きを置いています。

具体的には、ビジネスイベントにアバターを活用するサービスである「avatar MICE」が挙げられます。


また、グローバルカンパニーへと進化を進めるために、海外事業に力をいれています。

ハワイでホテル・リゾート事業や台湾・マレーシアでの商業施設の建設など、多岐に渡って事業展開しています。


三井不動産は、「世の中の変化や課題に対応する街づくり」を目標として掲げています。

そのため、世間のトレンドを追いかける力や流行に敏感であることが求められます。

その他にも、街づくりを通して街の活性化を図って人口流出を止めるなど、解決したい課題が明確であるかどうかが求められます。

積水ハウスの概要

社名

積水ハウス株式会社

設立

1960年10月1日

本社所在地

〒531-0076 大阪市北区大淀中一丁目1番88号 梅田スカイビル タワーイースト

資本金

2,025億9120万円

従業員数

28362人

平均年収

792万円
(参照:yahoo!ファイナンス

➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK!

事業内容

戸建住宅事業・賃貸住宅事業・建築土木事業・リフォーム事業・不動産フィー事業・マンション事業・都市再開発事業・国際事業

積水ハウスは、戸建住宅や分譲マンションなどの住まいを中心に、土地開発や海外事業も多数展開している住宅メーカーです。


「Platform house touch」といった、家の状態確認や機器の操作がスマホでできるアプリを提供しています。

帰宅や外出の検知・セキュリティチェックなど、自宅の様子が一目で確認できるものになっています。


その他にもESG経営を企業ビジョンの中核に捉えているからこそ、脱炭素・エナジーフリーな住まいづくりに取り組んでいます。

高断熱仕様の省エネ設備を搭載して、エネルギーの消費量を大幅に削減する「グリーンファースト ゼロ」という取り組みをしています。


また積水ハウスは、企業の根本哲学でもある「人間愛」を重要視し、「住まいを通して社会に貢献する」をモットーとしています。

そのためコミュニケーション力はもちろんのこと、相手の立場に立って考えることができるかどうかが重要になってきます。

建設業界における主要企業の採用動向

建設業界主要企業の採用動向

鹿島建設

求められる人材
  • 工事を支えるという意識を持って仕事に取り組める人
  • チームワークを大事にする人
  • 建築・建設の知識を活かしてモノづくりに取り組んでいきたい人

鹿島建設はさまざまな建設物を建てることが一番大きな仕事です。

鹿島建設はゼネコン企業であるため、建設物設計の依頼から仕事の管理・出来上がった建設物のチェックまでを全て対応します。


そのため、下請会社の方の工事を支えることが必須となってくるのです。

このことから工事の管理・サポートはもちろんのこと、相手の立場に立って物事を考えられるかが重要になってきます。


また、建設業という性質上チームで仕事をすることが多いので、チームワーク・協調性があるかどうかがプロジェクトを成功させる鍵となります。

そのため、大前提としてチームワークがあるかどうかが採用のポイントとなってくるでしょう。


その他にも大学時代に学んだ建設・建築の知識を活かしてモノづくりに取り組んでいきたい人も求められます。

特に脱炭素・エネルギーレスなどSDGsに配慮した建築が求められているので、環境問題への意識があるかどうかもポイントとなってきます。

三井不動産

求められる人材
  • チャレンジ精神を持って仕事に取り組める人
  • 生活の基盤となる街をもっと活性化させたいと思っている人
  • 当事者意識を意識し、相手の立場に立って物事を考えられる人

三井不動産は街づくりの開発はもちろんのこと、海外事業や商業施設の開発など、さまざまなことを事業展開しています。


中には前例のない新しいモノづくりを求められることもあるため、チャレンジ精神を持って仕事を取り組める人が求められます。


また、街づくりを通して地域を活性化させていきたいという方も求められます。

「新たな商業施設を作ってより住みやすい街にしたい」「共有スペースの場所をもっと有効的に使いたい」など、具体的にやりたいことが決まっているとなおいいです。


最後に当事者意識を大事にする方も求められます。街づくりをするにあたって、最終的に利用するのは住民の方々です。

そのため、住民の立場に立って使いやすい街を設計していかなければなりません。

住民の意見に耳を傾けることができる「ヒアリング力」や、意見をもとに問題を見極めて解決できるよう街づくりに取り掛かるなど「問題解決力」も求められます。

積水ハウス

求められる人材
  • 責任感を持って仕事に取り組める方
  • 誠実で向上心を持っている方
  • さまざまな変化へ対応する力

住居を提供していることもあり、消費者の方は人生において大きな買い物をすることになります。

そのため、お客様の声をしっかり聞いた上で、最適な家を提供する「責任感」が求められます。


また、お客様に対して丁寧でしっかりとした対応をする必要があるため、誠実さも重要な要素です。

大きな買い物をするということも含め、いろんな想いが家に詰まっているからこそ、お客様目線で誠実に対応する力が求められます。

もちろん多くのお客様に住居を届けるといった向上心も必要になってきます。


また、時に「イメージしているものと違った」や「ここはこうして欲しい」など、追加の要望がくることも多々あります。そのような変化に対応する力も必須です。


総じて、責任感を持って仕事に取り組め、変化に柔軟に対応する力が求められています。

建設業界の採用スケジュール

建設業界主要企業の採用スケジュール

鹿島建設

鹿島建設の採用フローは以下の通りです。

1.ホームページよりエントリー
2.会社説明会(対面/WEBにて実施)
3.面接(個別/グループ)複数回実施予定
4.内々定

なお、応募職種によって若干採用フローが異なります。WebでSPI試験が入ったり、面接の回数が多かったりと職種によってさまざまです。

応募する予定の職種で採用フローを確認しておくようにしましょう。

三井不動産

三井不動産の採用フローは以下の通りです。

1.プレエントリー受付
2.エントリーシート受付
3.適性検査(2種類)受検
4.面談(複数回)

三井不動産は、2回に渡って適性検査を受ける必要があります。

1つは性格・能力・構造的把握力を図るSPI、もう1つは主に性格診断です。適性検査は、SPI対策をしっかりしておけば問題ないでしょう。

積水ハウス

積水ハウスの採用フローは次の通りです。

1.応募(エントリー登録)
2.書類選考
3.1次面接
4.2次面接

他の企業と同様に、比較的オーソドックスな選考内容になっています。

次章で紹介する「積水ハウスが求めている人材」を参考に、面接対策の回答を考えておくようにしましょう。

また、仮に内定が決まった場合は、雇入時健康診断を受ける必要があります。

建設業界のインターン情報

建設業界主要企業のインターン情報

鹿島建設のインターン情報

鹿島建設は1dayタイプのインターンシップを開催しています。

土木現場・技術研究所・ゼネコン社員の仕事などあらゆる業務を模擬体験するプログラムが用意されています。

その他にも「けんせつ小町(女性技術系社員)」の活躍を知るフォーラムなど、鹿島建設の仕事内容に関する業務を広く体験することが可能です。


2021年においては、7月初旬から2月の下旬までインターンシップを開催しています。

対面型・Web開催などどちらでも応募を受け付けているので時間の都合が合う時に応募するようにしましょう。


なお、マイナビのインターンシップ画面から応募できます。最新情報については鹿島建設のホームページを随時チェックするようにしてください。

三井不動産のインターン情報

三井不動産は2021年度において2種類のインターンを開催しています。


1つは夏と冬の2回にわたって開催される「College」型のインターンです。

ちなみにコースはその時々によって変わります。2021年の2月に実施されたものは、「柏の葉スマートシティプロジェクト」「八重洲プロジェクト」の2つです。

このようにその時々に合わせ、現在三井不動産で進んでいるプロジェクトに参加できます。


もう1つは、チームラボと三井不動産の合同インターンシップです。

チームラボが専門としている「テクノロジー×クリエイティブ」と三井不動産が得意とする「街づくり」の2つを体感できるプログラムになります。


最新情報については、必ず三井不動産のホームページを確認するようにしてください。

積水ハウスのインターンについて

積水ハウスは2種類のインターンシップを開催しています。


1つは2日間にわたって開催される「コース共通プログラム」です。

コース共通プログラムでは、講義やグループワークを通して住まいづくりの基礎を学ぶような講義型のものです。


もう1つは各職種に分かれた独自のコースです。

「営業職コース」「設計・施工管理コース」「総合企画職コース」「生産技術コース」の4つに分かれています。

「営業職コース」と「総合企画職コース」では、先輩社員座談会が開かれます。


また、「設計・施工管理コース」では、総合住宅研究所や施設・新築工事現場の見学を通して職種の理解を深めます。


さらに、「生産技術コース」では、実際に生産ラインの見学をしたり、現場で仕事をしている社員の方との交流ができます。


ちなみに職種によって、1日で終わるコースもあれば5日にわたって開催されるコースもあります。まずは自分が応募したいコースに応募するようにしましょう。


最新情報については、必ず積水ハウスのホームページを確認するようにしてください。

業界研究のやり方

業界研究のやり方


業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解することができます。

業界研究の3STEP


(1)業界全体を知る
世の中にある様々な業界ではどのような企業がどのような役割を担っているのかを大きく把握することで業界の概要を理解することができます。

代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。


(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。


(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていくことで、各企業の状況を知り、自己分析と照らし合わせて具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。

建設業界の業界研究

建設業界の業界研究

 

前述した上記の3つのステップで分析を進めていきましょう。

(1)業界全体を知る

まずは、建設業界の全体をざっくりと知ることが重要です。

建設業界は大きく分けて「ゼネコン」「不動産」「ハウスメーカー」の3つに分けることができます。

ゼネコン

鹿島建設 ・大林組 ・清水建設 ・大成建設 ・竹中工務店・戸田建設 ・長谷工コーポレーション ・五洋建設

不動産

オープンハウス・レオパレス21・三井不動産・三菱不動産・住友不動産・野村不動産ホールディングス

ハウスメーカー

積水ハウス・積水化学工業・ミサワホーム・大和ハウス工業・住友林業・旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)

(2)業界の深掘り

業界の全体を知り、各企業の立ち位置がわかったら、次はどのような職種があるか知っておきましょう。


建築業界の職種は大きく「設計」「施工管理」「生産技術」の3つに分類されます。


建設業界の特質もあって技術職が目立ちますが、不動産営業マーケティングなど事務系の仕事も多数存在します。

その他にも、企画職・不動産管理・カスタマーサポートなど触手の幅は多岐に渡ります。


ちなみに職種ごとの仕事内容は、どの企業でも共通していることが多いです。

ただ、企業によって若干の違いは生じるので、必ず各企業に応募する前に仕事内容を確認しておきましょう。

(3)業界の動向把握

最後に建設業界の動向把握です。PEST分析を行うことが重要となります。

PEST分析とは、政治、経済、社会、技術といった4つの観点からマクロ環境(外部環境)を分析すること。

建設業界のイメージをより具体的にしていきましょう。

PEST分析

 

Politics(政治)

脱炭素化やエネルギーの省エネなど、SDGsの実現に向けた動きが求められています。そのため、環境に配慮した施設や住宅の建設が求められています。

 

Economy(経済)

東京オリンピックの影響により、建設業界の景気は向上。しかし、東京オリンピックの終了に伴い、需要が大きく下がる可能性もあります。

 

Society(社会)

暴風や地震など災害の規模が年々大きくなってきています。そのため、暴風に耐えるような家の作り、耐震設計を鑑みた住居建設が求められている。

 

Technology(技術)

スマートフォンが導入されたこともあり、商店街のデジタル化などICTを活用した街づくりが求められています。

建設物においても特定のアプリと連携して、より安全性を確保したり、建物の状況を確認できるような動きが進んでいます。

建設業界のES対策・攻略法

建設業界のES対策


エントリーシートを記入する際は、次の2点を意識して書くようにしましょう。

  • なぜその会社を志望しているのか
  • 自分の人物像

建設業界のみならず、その会社をなぜ志望しているかがしっかり伝えられるかが重要です。

特にその業界にはあらゆる競合他社がいます。そのため、他の企業と比べて独自のサービスを提供しているかどうかなどに焦点を当てるといいです。


また、自分の人物像もしっかり伝えられるようにしましょう。

特に面接官は何枚ものエントリーシートに目を通しているので、端的に伝えられるかどうかがポイントになってきます。


エントリーシートは、その人物を表す情報が詰まっている書類です。

そのため、「他の就活生と違って自分は何が得意か」「他の就活生と比べて何ができるか」ということを端的に記載する必要があります。


建設業界においては、特に建設に関わる範囲ですので、建物の設計を通してどうしていきたいかを丁寧にしていく必要があります。

特になぜ建設業界・その企業のみちに進みたいかをしっかり記載しておくようにしましょう。

<例文>

とある商業施設に入った時に、バリアフリー・雑談スペース・自然に配慮した建物設計など、あらゆる細かいところに目を配っていることに、どんなことであれ相手目線で対応する重要性を改めて感じた。そのため、自分自身もあらゆる人のニーズを満たすことができる建設物を作って、人を幸せにしていきたい。

建設業界の筆記試験対策・攻略法

建設業界の筆記試験対策


建設業界の筆記試験の内容は、主に「SPI(言語・非言語)・玉手箱・Webテスト」の形態が多いです。

どの企業でもオーソドックスな筆記試験であることが多いです。

そのため、市販で売られている参考書をもとに、1~2冊ほど目安に試験対策をきっちりしておきましょう。


特に建設業界ということもあり、構造力学土質力学などの専門科目のテストを課す企業もあります。

また、中には時事問題を扱う企業もありますので、必ず企業の過去問の傾向を把握するようにしておきましょう。


早期の採用終了が相次いでいます。
そのため、間に合わなかったということがないように、採用のスケジュールを確認して1~2ヶ月前からじっくり準備を進めていくようにしましょう。

建設業界の面接対策・攻略法

建設業界の面接対策

 

ここでは建設業界において、よく出る質問と回答のポイントを解説していきます。

  • なぜ建設業界を選んだのか
  • なぜ建設業界の中でも〇〇なのか・他の企業と違って〇〇を選んだ理由は何か
  • 施工管理業務を行うにあたって、最も重視すべき点は何か
  • 学生時代にもっとも頑張ったことは何か
  • 自身の強みと弱みについて
  • 自己PRについて
  • あなたがもし、弊社の開発部署で地権者に反対を受けた時、どの様に対処するか?
  • 〇〇の現場を見たか?その感想について

なぜ建設業界の中でも〇〇なのか?

回答する際にもっとも重要なポイントは、「企業のビジョンや取り組んでいる事業」と「自身の体験・自分がなりたい未来像」をしっかり結びつけることです。

これらを関連させて説明することで、なぜ建設業界・特定の企業を志望するかの説得力がぐっと上がるからです。


また、面接は企業と学生がマッチングをするために行われるもの。

そのため、その企業の価値観に合う学生の方が意気投合しやすく、採用されやすくもなります。


ここでは「鹿島建設」での面接を想定した際の例文をご紹介します。例文を参考に、自分なりの回答を作成してみてください。

<回答例>

鹿島建設を志望した理由は、「100年を作る会社」をビジョンに掲げ、脱炭素・省エネを取り入れた建設物を作っていることです。実は私の祖父母の住まいが、台風の暴風によって大きな被害を受けてしまいました。その時は修理をするだけで問題なかったのですが、年々被害の規模が拡大していくに連れて、徐々に環境問題について意識し始めるようになりました。それと同時に、そういった被害を最小限に抑えることができるよう、強固な建物にしていく必要があるとも感じました。そこで御社であれば、環境を視野に入れた建設物を作ることができると思い志望するに至りました。

あなたがもし、弊社の開発部署で地権者に反対を受けた時、どの様に対処するか?

特定のシーンをもとにどのようにその場を対処するかという力を見る質問をです。

特にこの事例のように、建設業界に関しては、土地が絡んでくる以上避けては通れない事例です。


ポイントとなってくるのは、「まずは真摯にその方と向き合うこと」「やっている事業を地権者の方に納得してもらうような説明をすること」になってきます。


その他にもクレーム対応しかり、様々なトラブルが発生することは付き物です。

クレーム反対運動が起こった際に、自分なりにどのように対応するかをしっかり考えておきましょう。

〇〇の現場を見たか?その感想について

実際に働いている現場を見てどのように思ったかを聞く質問になります。

インターンに行ったことがあれば、回答することができますが、そうでない方は「現場は見ていない」という趣旨を伝えるようにしましょう。

現場を見た方は、「その現場から何を感じ取ったか」をもとに回答するようにしてください。


例えば、「現場の工場で働いている方が生き生きと働いてらっしゃったので、誇りを持って仕事をしているように見えた」「効率よく仕事を回していることが工場を見てわかったので、そのようにする仕組みを作ることが重要だと思った」などです。


このように実際に行った経験を思い出し、できるだけポジティブな内容で返答するようにしましょう。

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監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。