【運送業界研究|2023年度最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
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頼んだ荷物を正確に届けてくれる宅急便のイメージが強い運送業界。
宅急便が注目されがちですが、空運や海運といった形態の運送もあります。
荷物を運ぶということは、現代においてはなくてはならないものであり、人々の生活に不可欠な要素です。そのため、非常に責任が伴う業界の1つでもあります。
加えてAIやITツールの導入をして業務の効率化を進めていることもあり、運送業界は変革の時期に差し掛かっています。
AmazonやECサイトなどの需要が増えているので、今後も運送業界は成長していくと考えられるでしょう。
同じインフラ業界に分類される鉄道業界や航空業界については下記よりチェックしてください。
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目次
運送業界について
運送業界とは、目的地まで人やものを運ぶことをメインとする業界です。
荷物を運ぶ宅急便のイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
運送といっても、陸運・海運・空運の3つの種類があります。
陸運は自動車や鉄道を使って、目的地まで荷物を運びます。
ヤマト運輸や佐川急便などの企業が請け負っています。
海運は船を経由し、大量の荷物を一気に目的地まで運びます。
日本郵船は海運の代表例です。
空運は緊急のもの・速さが重要視されるものを中心に、飛行機経由で荷物を運送します。
ANAやJALなどの空港会社が担っています。
以上のように、陸・海・空の全てを対象に目的地まで荷物を運ぶことが、運送業界がメインとして担っている業務です。
なお、以下においては陸運にフォーカスを当て、それぞれの項目を紹介しています。
運送業界の職種
セールスドライバー
セールスドライバーは荷物を配達・集荷することがメインの仕事です。
いわゆる一般的なドライバーとは業務内容が少し異なります。
具体的には荷物の集荷・配達のみならず、集荷先の企業から料金を回収したり、新たな取引先を開拓したりも担当します。
そのため、業務を担当する範囲が若干広いイメージです。
「普通自動車運転免許」があれば未経験であっても働くことが可能。そのため初心者・未経験であっても挑戦しやすい職業です。
得意先によって営業時間が変わってくるので、必ずしも勤務時間が決まっているわけではありません。
そのためシフト制を採用しているところもあり、中には夜勤があるところもあります。
セールスドライバーは、Amazonや各ECサイトなどのネットショッピングが増えてきたがゆえに、人手不足が続いています。
そのため、現在必要とされている職種の1つです。
保管・管理
管理は、専用の倉庫にて集荷した荷物を管理する仕事です。
適切な条件で運送するために、輸送時期の調整や適切に保管・管理する事が求められます。
管理する荷物も小さいものから大きなものまで千差万別。大きいものであればフォークリフトを使って荷物の搬出をする必要があります。
また、中には冷凍・冷蔵のものも存在するので、きめ細かい品質管理が必要となってくることも。
そのため臨機応変に荷物に合わせた対応をする事が求められます。
営業・コンサルティング
営業・コンサルティング職は、企業のノウハウを活かし、物流の現状を分析した上で、業務改善の提案をする仕事です。
具体的には分析した事例をもとに拠点配置や輸配送方法、集荷した荷物の保管方法など、さまざまな分野の見直しをします。
その上で、ツールの導入や業務フローの改善などに着手します。
その他にも、例えばSGホールディングスにおいては、WCS・WMSといったツールの提供もしています。
WCSは倉庫コントロールシステム、WMSとは倉庫マネジメントシステムのことです。
以上のことから営業・コンサルティング職は企業の状態に合わせてシステム導入の提案であったり、潜在的な課題を解決をしたりします。
運送業界の市場規模
運送業界の現状
運送業界の過去6年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)
運送業界の市場規模は、年々右肩上がりで上昇しています。
市場規模が拡大している理由の1つとして、ECサイトの拡充があります。
AmazonやECサイトの利用者が増えたことや、メルカリなどのフリマアプリの利用者が増加しつつあるため、より運送の需要は増えてきているといえるでしょう。
また一方では新型コロナウイルスの影響により、海外からの輸出入の停滞や、企業の顧客である店舗・宿泊施設の営業自粛により、売上が低下したという問題も発生しました。
ただし、2022年2月時点において、各企業の経済活動は再開しており、徐々に回復傾向にあります。
以上のことから、市場規模は拡大しているが、マイナスになっている面もあるため、総合的に見ると大きく変動していないのが現状となります。
運送業界の動向
深刻なドライバー不足が続いている
現在運送業界においては、深刻なドライバー不足が問題となっています。
有効求人倍率を見ても、約2.5倍という状況です。
有効求人倍率の推移(出典:国土交通省、グラフ作成:CareerMine)
大きな理由としては2つ挙げられます。
1つは高齢化と若手人材の不足です。
総務省の調査によると、トラックドライバーとして働いている人の約45%が「40〜54歳」となっています。
一方15〜29歳の割合は9.1%と非常に少ない傾向です。
もう1つは、イメージ的な観点が考えられます。
長らく3K(きつい・汚い・危険)のイメージが先行しており、それゆえにドライバー職を選択肢に入れないという人もが多いのかもしれません。
加えて低賃金・長時間労働という問題ものしかかってきている現状です。
国土交通省の調査によると、大型トラック運転者の場合、年間所得額は全産業の平均よりも下回っている447万円ほど。
年間労働時間は、全産業平均と比較して、大型トラック運転者で約1.22倍となっています。
このことから、さまざまな問題が関連して、トラックドライバーの人手不足が続いています。
参考:国土交通省
運送業界全体でDX・IT導入が進んでいる
運送業界においても、生産性向上・効率化の観点からDXやIT導入が進んでいます。
ドライバーが足りていないことによる労働力の不足や、従業員の負担が大きいということが大きな理由です。
具体的には、入出庫の効率化を目的としたトラック予約システムの導入や、庫内での作業をより効率的にするためにAVG(無人搬送車)を取り入れるなど、AIの導入が進んでいます。
その他にも物流のデジタル化にも着手。
国土交通省が主体となって、物流・商流のデータを活用し、新しい産業や付加価値の創出を目的としている「SIPスマート物流サービス」に取り組んでいます。
ドライバー不足が叫ばれている中、運送業界においては効率的に業務を進める事が必要とされています。
その一環として、業界全体でDX・IT導入を進めている現状です。
参考:国土交通省「最近の物流政策について」
宅配ボックス設置による再配達の防止に取り組んでいる
現在国が主体となって、再配達の防止に向けて取り組んでいます。
再配達を進めている理由は大きく分けて2つ。
1つは、持続可能な宅配便サービスを確保するためです。
これはドライバーの数が年々減少しつつあり、高齢化も進んでいるからです。
労力が足りていない状況の中で、宅急便サービスを提供し続けていくためにも、再配達の防止が必要となってきます。
もう1つは、燃料価格の高騰です。陸・海・空のどれをとっても、燃料なしには荷物を運ぶことはできません。
そのため、燃料費が高騰している中ではできるだけ節約する必要があります。高騰している最中においては尚更です。
上記のような理由が相まって、再配達の防止をするための取り組みを始めています。
具体的には宅配ボックスの設置をしたり、スマホから簡単に受け取り日時を変更できるようなアプリを活用してもらえるよう促進したり、コンビニ受け取りを可能にしたりしている状況です。
運送業界におけるトレンド・話題
ヤマト運輸が取り組む「次の100年」の物流改革
宅急便もDXできるということを証明するために、ヤマト運輸が次の100年の物流改革に取り組んでいます。
主に3つの事業構造改革をプランとしてあげています。
- 宅急便のデジタルトランスフォーメーション
- ECエコシステムの確率
- 法人向け物流事業の強化
1つの事例として、ECサイトやフリマアプリなど個人間取引サービスに向けた宅配「EAZY」というものを開発・開始しました。
具体的には宅急便の荷物を置く場所を、玄関先・ガスメーターボックス・車庫など「置き配」ができるようにするシステム。
そのため、できるだけ再配達を防ぐ事ができ、ユーザー視点から見ても細かく配達方法を決める事ができるので便利という事が挙げられます。
以上のように、宅急便においてもDXの推進を進めています。
DXに関連したサービスについて随時追っていくようにしましょう。
”先進安全技術搭載”のトラックができるこれだけのこと
ドライバーの異変を察知して停車するよう、安全技術が搭載されたトラックの開発が進んでいます。
取り組む理由は、業務中に発生する交通事故の削減です。
長時間労働を強いられているという現状があるため、ドライバーに異変があったときの対策とも考えられます。
代表的な機能として、「衝突被害軽減ブレーキ」です。
この機能は2つの段階で構成されています。
1段階目はシステムからドライバーへ報知すること。
他の車との衝突危険性が高くなった場合に、警報のブザーやディスプレイを表示させ、危険回避動作をシステムが求めます。
2段階目はシステムによるブレーキ制御です。
システムからの呼びかけに応答できない場合、自動的なブレーキ制御が介入します。
そのため異変があった時であっても衝突せずに停止、あるいは軽微な衝突で被害を最小限に止めようとします。
上記のように、車を運転することが多い運送業界だからこそ、安全性を考慮した機能や取り組みが求められています。
離島へ空飛ぶ宅配便 香川で始動
自動運転のドローンで食品などを輸送する物流定期便が開設されました。
高松市のベンチャー企業である「かもめや」が、香川大や三豊市と連携してサービスの提供を実施しています。
離島の方々を対象に、生活を支えるために新たな物流の定着を目指しています。
1回に1キロまでの荷物を運ぶドローンは、食料品を対象に輸送しています。
離島に到着した後は、企業のスタッフが戸別で配達するという流れになっています。
離島はそもそも物流が少ないこともあるため、非常に画期的なサービスであるといえます。
上記の他にも、新たな物流の形を提供することができないか模索してみましょう。
参考:山陽新聞
運送業界における主要企業の解説
ヤマトホールディングス
社名 |
ヤマトホールディングス株式会社 |
設立 |
1919年11月29日 |
本社所在地 |
〒104‐8125 東京都中央区銀座2-16-10 |
資本金 |
1,272億34百万円 |
従業員数 |
389名 |
平均年収 |
915万円 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
法人事業・小口輸送など |
ヤマトホールディングスは、「次の運び方をつくる。」という理念のもと、運送業を中心に取り組んでいる企業です。
取り組んでいる事業は大きく2つです。1つは法人部門、もう1つはリテール部門になります。
法人部門は物流オペレーションの改善・効率化やサプライチェーンマネジメント(SCM)戦略の企画立案などを対応します。
他方、リテール部門では、国内の法人・個人に対して宅急便をはじめとする小口輸送サービスを提供しています。
輸送ネットワークにさまざまなオートメーション技術を導入して、オペレーションを高質化するというように、積極的にDXにも取り組んでいる企業です。
日本郵政グループ
社名 |
日本郵政グループ株式会社 |
設立 |
2007年10月1日 |
本社所在地 |
〒100-8792 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 |
資本金 |
4,000億円 |
従業員数 |
194,842名(2021年3月31日現在) |
平均年収 |
788万円 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
郵便業務、国内・国際物流業、ロジスティクス事業、不動産業、物販業など |
日本郵政グループは郵便・貯金・保険のグループ3社の商品を中心として、生活に密着したサービスを提供している企業です。
物流サービスのみに絞ると、国内物流事業・ロジスティクス事業・国際物流事業の3つに大きく分かれます。
国内物流事業は、手紙・はがき等の郵便物やゆうメールの配達など、運送サービスを提供しています。
ロジスティック事業は、簡単にいうとコンサルティング業です。
企業からの委託を受けて物流の業務改善に関することを提言します。
最後に国際物流事業は荷主ニーズの大きいアジアを中心に、国内外での総合物流事業を展開しています。
SGホールディングス
社名 |
SGホールディングス株式会社 |
設立 |
2006年3月 |
本社所在地 |
京都市南区上鳥羽角田町68番地 |
資本金 |
118億8,290万円 |
平均年収 |
704万円 |
事業内容 |
宅配便事業 メール便事業 国内航空便事業 引越し事業 |
SGホールディングスは「信頼、創造、挑戦」を企業理念とし、デリバリー事業を中心に展開している企業です。
佐川急便のイメージが強い方もいるかと思います。
デリバリー事業やロジスティクス事業を中心に展開しています。
デリバリー事業は、宅配便や冷蔵・冷凍便、 メール便など、さまざまな便種を有し、各地に荷物を届けることがメインです。
また、法人や研究・教育機関などへの事業所移転を中核とし、引越しから設置輸送まで対応もしています。
一方、ロジスティクス事業は、倉庫における保管・検針検品・流通加工から輸送手配まで、包括的な物流ソリューションを展開。
中でも「流通加工サービス、物流センター・倉庫運営」などを一括で請け負う3PLを提供しています。
運送業界における主要企業の採用動向
ヤマトホールディングスが求めている人物像
- 世の中の変化に敏感で何事にも主体的に行動する人
- お互いの考え・意見を尊重できる人
- 他の人も巻き込んで価値共創する人
ヤマトホールディングスは、経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」というものを社内で推し進めています。
つまり、企業自体が変革期にあります。
そのような変化の渦中にある中で、自らが主体的に行動することが変化を成功に導くカギ。
そのため、自律して行動ができる主体的な人が求められています。
加えて昨今の状況からECの取り扱いが増えたこともあり、変化を前向きに捉えることができることも期待されています。
また、変化に当たっては他の人との協業が必要です。そのため、お互いの考えや意見を尊重できるかどうかも見られるポイントの1つになります。
最終的には「日々さまざまなステークホルダーを自ら巻き込んで価値共創」することを必要不可欠としています。
そのため、他の人を巻き込んで前に進めていけるような人が求められているといえるでしょう。
日本郵政グループが求めている人物像
- 「誠実」に物事を対応することができる人
- 失敗を恐れず「チャレンジ」できる人
- 「情熱」と「高い志」を持っている人
日本郵政グループは、人に対して誠実に対応することが求められます。
また、品質の向上はもちろん、多様なニーズに対してきめ細かく答えていくことに企業全体で挑戦しているとのこと。
そのため失敗を恐れず、どんどん挑戦していける人が求められています。
もちろん新たなチャレンジをするということは、新たな価値を生み出すということ。
そのため、新たな価値を提供したいという情熱や高い志を持っている人が求められているといえます、
総じて、誠実で挑戦心がある人が日本郵政には求められているといえるでしょう。
SGホールディングスが求めている人物像
- 誠意を持って相手に接することができる人
- 新しいものを作ることに挑戦したい人
- 何事もチャレンジする精神を持っている人
SGホールディングスが重要視している価値観として、「信頼・創造・挑戦」の3つを挙げています。
その点、運送業に関しては配達時刻や正確に届けるなど、「信頼」を獲得することが大事。
もちろん企業内の人にも誠意を持って対応できるかどうかがポイントになってきます。
また、SGホールディングスは運送業界を牽引している企業の1つ。
運送や物流の改善など、新しいソリューションを作って課題解決に貢献もしています。
そのため「創造」という観点からも、新しいものを作ることに挑戦したい人を求めているでしょう。
「挑戦」という価値観を掲げていることから、失敗を恐れることなく果敢に挑戦する人も求めているといえます。
運送業界の採用スケジュール
ヤマトホールディングスの選考フロー
- エントリーシート・適性検査
- 1次選考
- 2次選考
- 最終選考
- 内々定
1次面接と2次面接で聞かれる質問の内容が若干変わってくるようです。
1次面接の場合は、ガクチカや自己PR、なぜヤマトを希望するかなど、いわゆるESの深堀がメイン。
2次面接の場合は、入社後のビジョンについて深堀された方が多数いました。
ただし人によっては2次面接の方が穏やかだったということもあるため、担当する面接官によるともいえます。
以上のことからも、ヤマトホールディングスは特別難しい質問を問いかけてくる可能性は低いです。
よくある面接の質問に対してきっちり答えられるようにしておきましょう。
日本郵政グループの選考フロー
- トークセッション
- エントリーシート提出
- Webテスト
- 一次面接
- 最終面接
- 内定
日本郵政グループは、トークセッションを最初に開催します。
企業についての説明と、社員を交えての座談会がメインです。
その後、エントリーシート・Webテストがあります。
Webテストは言語、非言語でオーソドックスなものなので、参考書を一通り解いて慣れておきましょう。
最後に面接です。
1次面接は大学生でもっともチャレンジした活動や学生時代に取り組んだことを聞かれます。
特に日本郵政の特質上、「公共性」を大事にしていることから、公共性に対する考えを求められた方も。
その他にも、過去の応募者がどのような質問をされたか事前にチェックしておきましょう。
SGホールディングスの選考フロー
- 面接
- エントリーシート
- 面接
- Webテスト
- 面接
SGホールディングスは非常に変則的な選考フローを取っています。
最初の面接は、学生時代に頑張ったことなどが聞かれるとのこと。
次にエントリーシートを提出します。ここで書く内容は大きく2つ。
「学生時代に頑張ったこと」と「物流でチャレンジしたいこと」になります。
その次に2回目の面接です。2回目の面接はESの深堀がメインとなります。
その後Webテストを受検し、最後の面接を受けます。
主に入社後に何をやりたいかということを問われるとのこと。
ステップが若干異なるだけで、それぞれのパートはしっかり対策すれば問題ありません。
面接を中心に、しっかり対策をしておきましょう。
参考:ONE CAREER
運送業界のインターン情報
ヤマトホールディングスのインターン
ヤマトホールディングスは2種類のインターンシップを開催しています。
- YAMATO TRANSPORT SUMMER INTERNSHIP
- 1day Workshop
「YAMATO TRANSPORT SUMMER INTERNSHIP」は、実際に企業の事業にチャレンジして理解を深めていく、実践型のインターンシップです。
具体的な詳細はまだ出ていませんが、課題発見・解決をするための方法の策定などをオンライン型グループワークで体感し、理解を深める内容となっています。
物流業界についてや、ヤマトの社会に果たす役割、 ヤマトが大切にしている企業理念なども理解できるプログラムです。
「1day Workshop」は、企業説明や簡単なワークショップがメインとなっています。
どちらかというと企業理解をするための内容がほとんどです。基本的に冬に開催されています。
日本郵政グループのインターン
日本郵政グループは次のようなインターンシップを開催しています。
- 日本郵便インターンシップ(総合職)
- 日本郵便1day仕事体験(地域基幹職・一般職)
「日本郵便インターンシップ」は、4日間にわたって開催されます。
1〜2日にかけては、実在する郵便局を題材に日本郵便の可能性についてグループワークをするのがメインです。
3〜4日にかけては、主に実際の職場の各部署にて業務体験をします。日本郵政で働くということを意識・社員との交流の2つが目的です。
「日本郵便1day仕事体験」においては、主に企業理解をすることが目的となっています。
事業領域の説明や、社員紹介、業務体験ワークなど、日本郵政グループを知るための内容が盛り込まれています。
「まずは日本郵政グループがどのようなことをしているのか知りたい」という方におすすめのインターンシップです。
SGホールディングスのインターン
SGホールディングスは次の4つのタイプのインターンシップを開催しています。
- 物流コンサルティング
- Selfanalysis
- 物流を”デザイン”
- 先輩社員交流
「物流コンサルティング」は、課題解決型・提案営業が体感することができるインターンです。
コンサルを自分の仕事の軸にしたいという方や、コンサルの業務内容が知りたいという方に向いています。
「Selfanalysis」は、いわゆる自己分析型のインターンシップです。「業界理解や自己分析がまだ」という方にはうってつけのインターンシップでしょう。
「物流を”デザイン”」は、ワークを基本とするインターンシップです。
実際に顧客の立場や現状を理解しながら、効率的に物流を考えることが求められる内容です。
最後に「先輩社員交流」は、実際に現場で働いている社員の方との交流を目的とするものです。
こちらは各インターン参加後に案内されるとのこと。
実際の社員の雰囲気を知ることができるので、社風を知りたい方にはおすすめのプログラムです。
業界研究のやり方
業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解することができます。
(1)業界全体を知る
世の中にある様々な業界ではどのような企業がどのような役割を担っているのかを大きく把握することで業界の概要を理解することができます。
代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。
(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。
業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。
(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていくことで、各企業の状況を知り、自己分析と照らし合わせて具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。
運送業界の業界研究
(1)業界全体を知る
まずは運送業界の全体を知ることが重要です。
運送業界は大きく分けて3つに分かれます。
陸運 |
ヤマト運輸・SGホールディングス・楽天スーパーロジスティクス株式会社 |
海運 |
鶴丸海運・日本郵船・日立造船 |
空運 |
ANA・JAL・航空集配サービス |
物資を運ぶという点においては、どの運送形態においても変わりません。
ただし、それぞれ少し性質が異なります。
海運の場合は、一度に大量の荷物を運ぶことが可能です。ただし、海をつたって運ぶため、運送スピードは遅くなります。
また、空運に関しては運送のスピードが早いため、緊急のものや早く提供しなければいけないものの輸送に向いています。
しかし、一度に運べるものは海運に比べると少ないです。
最後に陸運は、海運と空運の中間の位置にあります。
国内の運送全般を担っています。
(2)業界の深掘り
運送業界は巣篭もり需要が増え、AmazonなどのECサイトが発展してきていることから、市場規模がどんどん伸びています。
2022年2月時点で、今後もしばらく巣篭もり需要が続くことを考えると、運送業界の市場規模は拡大していく事が考えられます。
しかし、慢性的なドライバー不足による問題を抱えているのも事実。
この点、いわゆる若者世代をどのように獲得していくか・ドライバー離れをどう食い止めるかがポイントになってきます。
ドライバーの担い手が少ないという現状を踏まえて、業務の効率化にも取り組んでいる現状です。
DXやITツールの導入などを積極的に進めています。
(3)業界の動向把握
業界全体でDX・ITツールの導入が進んでいます。
例えばセイノーホールディングスがドローンを使った配送事業に乗り出しました。いわゆる空の宅配便が実用化されつつあります。
対象とするのは山間地の過疎地に向けた宅配サービスになります。食品や日用品などを含めた最大300品目を、村の倉庫に常備する予定です。
常駐するスタッフが注文を受け、品物を箱につめ、実際に注文を受けたところに配達するという流れになっています。
このように、AI・ITの活用によって、これまでの物流モデルを大きく変えることも可能です。
人材不足を補填するという意味でも、今後のAI・ITツールの導入は欠かせないものといえるでしょう。
参考:朝日新聞
運送業界のES対策・攻略法
ESを記入する際には、「なぜその会社を志望しているのか」と「企業の求める人物像に沿った自分の人物像」がきちんと伝わるように記入することが重要です。
志望動機には自己分析や情報収集した内容を基に、就職後成し遂げたいことや将来のビジョンを伝えることが重要になります。
過去の経験や考えをもとに、どんな軸で企業を選んでいるか明確にして、あなたらしさの伝わる内容になるように作成しましょう。
またESでは一貫性と論理性が伝わる内容を書くことが大切です。
文字数も限られているので、あらかじめ下記内容を箇条書きにしてからまとめるのがおすすめです。
その上で、運送業界において特に意識して記載してほしいポイントを2点紹介します。
挑戦するスタンスを持っているか
物流業界は人材不足問題・DXなどに業界全体で取り組んでいることもあり、変革期にきています。
そのため、新しいことに挑戦している業界の1つです。
例えばセイノーホールディングスが「ドローン」を使った配送事業に乗り出したということもあり、物流そのものの流れを変えようとしています。
その他にも業務効率化のためにDX・IT化に取り組んでいる最中です。
以上のことから、新しいことであっても果敢に挑戦することができるかどうかが求められます。
そのため過去にチャレンジしたことや今挑戦していることに言及すると良いでしょう。
また、その挑戦をするにあたって、なぜその挑戦をしようと思ったのか・その経験から得られたものは何かということにも触れられるとなお良くなります。
責任感を持って取り組めるどうか
責任感があるかどうかは非常に重要です。運送業界は顧客の大切な荷物を取り扱います。
指定された時刻に届けるのはもちろん、正しい住所に送ることは必須。
そのため、自分が携わる仕事範囲のものに責任感を持って対応しなければ、できない仕事も多いです。
そのため、正確に物事を把握することはもちろんのこと、確実・正確に安全に荷物を届けるという責任感があるかどうかを求められます。
以上のことから、最後まで何かをやり切った経験がある人・プロジェクトの責任を持った経験がある人は積極的に記載するようにしましょう。
運送業界の筆記試験対策・攻略法
運送業界の筆記試験の内容は、主に「SPI(言語・非言語)・玉手箱・Webテスト」の形態が多いです。
市販で売られている参考書で問題ないので、1〜2冊ほど目安に試験対策をきっちりしておきましょう。
中には人柄を重視する企業が多いからか、筆記試験を課さない企業も見受けられます。
その場合は面接対策に集中するようにしましょう。
まずは自分が受けたい企業がどのような筆記試験を課しているかチェックしてください。
運送業界においても、早期の採用終了が相次いでいます。
そのため、間に合わなかったということがないように、採用のスケジュールを確認し、できれば2カ月前からじっくり準備を進めていくようにしましょう。
運送業界の面接対策・攻略法
運送業界の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントを紹介していきます。
- なぜ運送業界を選んだのか
- なぜ運送業界の中でも〇〇なのか
- 自己PRについて
- 自身の強み・弱み
- これまで頑張ってきたことについて
- 体力に自信はあるか
- 過去に挫折した経験はあるか
運送業界は、人対人の仕事が多いこともあり、人柄を重視した質問が多く聞かれます。
そのため、自身の自己PRや一般的な質問に対しては一通り答えられるようにしておきましょう。
また、ストレス耐性を確認しているからか、圧迫面接をされたという応募者の方もちらほら見受けられました。
そのため、ある程度の覚悟を持って面接に臨むようにしてください。
なぜ運送業界の中でも〇〇なのか
もっとも聞かれやすいオーソドックスな質問です。
どこの企業を受けるにしても必ずと言っていいほど聞かれるので、事前に準備しておきましょう。
このタイプの質問のポイントは「企業のビジョンや取り組んでいる事業」と「自身の体験・自分がなりたい未来像」をしっかり結びつけること。
これらを関連させて説明することで、なぜ運送業界・特定の企業を志望するかの説得力がぐっと上がるからです。
運送業界は特に物流の流れや物流ソリューションの提供など、強みとしているものが企業によって異なります。
自分は誰に貢献したいのか・何を通して社会貢献したいかをしっかり考えておきましょう。
面接は企業と学生がマッチングをするために開催されるもの。
そのため、その企業の価値観に合う学生の方が意気投合しやすく、採用されやすくもなります。
体力に自信はあるか
過去にSGホールディングスで聞かれた質問です。
運送業界という特質上、1日に多くの荷物を運搬することは当たり前のようにあります。
そのため、体力があるかどうかというのは大事な要素の1つです。
過去に体育会系の部活に所属していた人は、自信を持って体力に自信があると答えるといいでしょう。
逆に所属していなかった人でも、今後体力をつけるように努力するなど前向きな姿勢を示す事ができれば好印象です。
過去に挫折した経験はあるか
過去にSGホールディングスで聞かれた質問です。
運送業界はストレスがかかりやすいということもあり、ストレス耐性があるかどうかがかなり見られます。
その点挫折経験がある人は、大きなストレスを抱えたとしても乗り越えることができると認識されやすいです。
そのため過去に挫折経験があった人は、過去にどのような挫折をしたのか・またその挫折を乗り越えるためにどうしたのかという2点をしっかり説明する事ができれば良いでしょう。
もちろんない場合は、素直に「ない」という旨を伝えると良いです。