【ガス業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
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生活をしていく上で、欠かせないものの1つであるガス。
そんなガス業界に就職して社会に貢献していきたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
ガスは生活するにあたって、なくてはならないものであり、人々の生活に不可欠なものです。
非常に責任が伴う業界の1つです。一般家庭・法人・施設、さまざまな場所を対象にガスを供給しています。
加えて世界中で「脱炭素化」が叫ばれている昨今の状況を踏まえ、ガス業界は変革の時期に差し掛かっています。
もちろん脱炭素化に向けた施策・事業を展開している企業も多いです。
そんなガス業界について解説していきます。
しっかり業界研究を済ませた上で、ES対策や面接対策にぜひ活用してください。
目次
ガス業界について
ガス全般を取り扱っているガス業界。
電力業界や鉄道業界とも合わせてインフラ業界と呼ばれることもあります。
ガス業界は「都市ガス」と「LPガス」の2つに分けることができます。
都市ガスは道路の下のガス管を通じて供給されるタイプのものです。
東京ガス・大阪ガス・東邦ガスなどが代表的な企業になります。
一方LPガスは、LPガスが入ったボンベを事業者が配送するタイプのものです。
代表的な企業は、エネオス・太陽石油などが挙げられます。基本的には天然ガスをガス導管を通じて顧客に供給します。
主な作業としては、都市ガスもLPガスも提供に伴い、設置や開栓閉栓の対応、点検作業やトラブル対応など、随時お客様サポート対応をします。
このことからもガスを取り扱っているエネルギー企業は、「S+3E」の確率を経営の根幹にしています。
Sは安全性(safety)、Eは効率性(efficiency)・環境性(Environment)・安定供給(Energy Security)を指します。
参考:日本ガス協会
ガス業界の職種
ここではガス業界で特有の職種について紹介します。
施工管理
施工管理は、一般家庭・企業向けにガス工事をすることが主な仕事です。
簡単にいうと、ガス設備に関する工事を取りまとめる「まとめ役」の職種になります。
具体的には顧客の要望を踏まえた上で、工事に必要なもの・人を手配することが業務内容です。
技術的な判断・ガス管との接続工事の手配、工事スケジュールの管理など、さまざまな仕事を調整する役割を担っています。
リーダーとしてまとめ役を引き受けるのが得意な人にはぴったりの職種です。
保守・設備保全
保守は、家庭・企業などで使用しているガス管の点検・修理・管理維持をすることがメインの仕事です。
主に以下の3つに分けることができます。
- 予防保全
- 予知保全
- 事後保全
予防保全は、保全計画に基づいた「定期メンテナンス」や補修や交換をする「予防メンテナンス」という仕事を行います。
また、予知保全はセンサーから情報を収集し、稼働状況を確認して未然に事故を防ぐように対処することが主な仕事になります。
最後に事後保全は、設備にトラブルが発生した場合、その原因を追求した上で再発防止に向けた対策をするというものになります。
ガス業界の市場規模
ガス業界の現状
製品ガス販売量の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)
販売量の推移だけを見ると、ガス業界は全体的に横ばいとなっています。多少の上がり下がりはありますが、大きな変動は見られません。
ただ、全体のシェア率は若干変わってきつつあります。
2000年度に始まった電力販売自由化に伴い、ガス・石油など異業種であっても参入することができるようになりました。
そのため、昔から参入している大手電力会社のみならず、新しい企業の参入が増えつつあります。
この点では、新しく参入した企業と大手電力会社の競争が起こっています。
加えて、脱炭素化にも業界全体として取り組む必要が出てきているため、業界自体が変革期を迎えているという現状です。
参考:会社四季報
ガス業界の動向
都市ガスの自由化が進んでいる
2017年に都市ガスの自由化がスタートしました。
そもそも「ガスの自由化」とは、独占されていたガスの販売へあらゆる企業の参入が自由にでき、消費者も自分の意思でガス会社を選べるようになったという制度です。
資源エネルギー庁によると、ガス自由化に関する政策に取り組んだ背景として、次の理由が挙げられています。
- 安定供給の確保
- 電気料金の最大限抑制
- 電気利用の選択肢、企業の事業機会の拡大
簡単にいうと、ガス業界は寡占市場になっていたということが今回の政策を実行する大きな要因となっています。
東洋経済によると、 東京ガス36%、大阪ガス25%、東邦ガス11%の大手3社が、日本のガス販売量の70%超を供給しているとのこと。
そのため、適切な競争が業界内でなされていなかったということから、企業のビジネスチャンスを生み出すためにガスの自由化が解禁されました。
グリーンLPガスのように環境に配慮したガスの開発が進んでいる
現在ガス業界においても、環境に配慮したガスの開発が進んでいます。
その代表例がグリーンLPガスというものです。
そもそもグリーンLPガスとは、生産から消費の過程で二酸化炭素(CO2)の排出ゼロを達成するLPガスのことを指します。
LPガス自体は、家庭用・工業用・化学原料用など、あらゆる分野において使用されています。
かつ、可搬性や貯蔵ができる観点からも、災害時のエネルギーとして見直されているのが現状です。
災害が多い国であると同時に、脱炭素化の実現に向けて動いているということも踏まえると、グリーンLPガスの開発は必要不可欠だといえるでしょう。
海外事業への投資が活発化している
現在、海外事業に対する投資が活発になってきています。
理由としては、日本では既に成熟市場であること、海外のガス需要が高まってきているということの2つの理由が挙げられます。
特にアジアや中東を中心に、2040年までにガスの需要はどんどん増えていくことが予想されています。
世界のガス・電力需要の見通し(出典:経済産業省 資源エネルギー庁、グラフ作成:CareerMine)
この点において大阪ガスは、日本企業として初めてインド都市ガス事業へ参画しました。
大阪ガスのように、日本のガスを取り扱っている企業が今後グローバルを視野に入れて活動していくことが予想されます。
参考:経済産業省 資源エネルギー庁
Daigas Group
ガス業界におけるトレンド・話題
水素・CO2から燃料生成!石炭・ガス業界が本気で挑む「脱炭素」
脱炭素を念頭においた事業展開がどの企業にも求められています。
この点東京ガスにおいては、水素とCO2から都市ガス主成分であるメタンを生成する「メタネーション」というものに取り組んでいます。
メタネーションとは、メタンを合成するための技術のことです。
「再生エネルギーを活用して水を電気分解して水素を取り出す」という段階と「水素とCO2を反応させてメタンを合成する」という2段階に分かれます。
同社は、2050年度にCO2を排出実質ゼロを目指す計画を策定。
その鍵を握るのがメタネーションです。
このように再生エネルギーを活用した上で、脱炭素を実現できるような取り組みを開始しています。
脱炭素を実現するためにはどのような方策がいいか、一度考えてみるようにしましょう。
変化する石油ガス業界、6分野の最新トレンド。地中データ分析や資源探査、DXに注目
ガス業界においてもDXが進んでいます。
その中でも、特に注目されている事業が6つ存在します。
- 地中データ分析&資源探査
- 生産最適化&DX
- リスクマネジメント
- モニタリング・インスペクション
- CO2 排出量の削減・回収・利用
- 取引の効率化プラットフォーム
地中データ分析&資源探査は、地中の地質や年代などの地中データを機械学習やデータサイエンスを活用して、探査や採掘の意思決定をサポートするものです。
生産最適化&DXは、最新の工学や化学技術を活用して資源の回収率の向上を実現するソリューション、フラッキングのための水の安定供給、海底など低温環境下で坑井を温めるヒーターケーブルなど、最適に生産するためのものを開発しています。
リスクマネジメントは、モニタリングやリアルタイムアラートを用いて石油ガスの掘削、生産現場の問題を未然に防ぐためのツール・ソリューションを開発しています。
モニタリング・インスペクションは、人が直接見るには危険なところを見れるようにするために、ドローンやロボットを開発する仕事です。
CO2 排出量の削減・回収・利用では、プラントから排出されるCO2を取り込み、それを原料として変換する技術を開発したり、建材などの生産過程で利用したりしています。
最後に取引の効率化プラットフォームでは、サプライチェーン全体の透明性や合理性を実現するプラットフォームや石油ガス資源の取引のライフサイクルを効率的にするためのプラットフォームが開発されています。
上記のように、より効率化するためにDXを進めている現状です。
そのため、随時ガス業界におけるDXの事例は追っていくようにしましょう。
高圧ガス業界にブレイクスルーをもたらすガスボンベキューブ
次世代スマート高圧ガス容器であるCubiTan(キュビタン)が株式会社Atomisによって開発されました。
従来のガスボンベと比較して違っているところは、コンパクトなキューブに大容量のガスを貯蔵できるということと、搭載されたIoTモジュールによって遠隔管理もできるということです。
最終的にはドローンで配送するなど、次世代サプライチェーンの構築を視野に入れています。
従来は縦長の細長いものが一般的でした。実はこのボンベの形態自体は100年変わっていないとのこと。
人件コストもかかり、メーターの計測も目測で頼っていたこともあり、大きな革命ともいえます。
上記の事例のように、ガス事業において効率化できそうなことがないか考えてみるといいでしょう。
ガス業界における主要企業の解説
東京ガス
社名 |
東京ガス株式会社(東京瓦斯株式会社) |
設立 |
明治18(1885)年10月1日 |
本社所在地 |
東京都港区海岸1-5-20 |
資本金 |
1,418億円 |
従業員数 |
単体 6,882名(2021年3月31日現在) 連結 16,858名(2021年3月31日現在) |
平均年収 |
667万円 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
ガス・電力・海外・エネルギー関連・不動産・その他 |
東京ガスはガス事業を中心に、電力・エネルギー事業など、幅広く事業展開をしています。
中でもガス事業に関しては、家庭用・業務用・工業用・発電用等へと用途を拡大しています。
文系・理系職、プロフェッショナル職と大きく2つに分かれており、自分に合ったものを選択することが可能です。
大阪ガス
社名 |
大阪ガス株式会社 |
設立 |
1897年4月10日 |
本社所在地 |
〒541-0046 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 |
資本金 |
1,321億6,666万円 |
従業員数 |
単体 3,203名(執行役員・理事・嘱託含む、出向者除く) 連結 20,941名 |
平均年収 |
654万円 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
国内エネルギー・ガス 国内エネルギー・電力 海外エネルギー ライフ&ビジネス ソリューション |
大阪ガスは関西圏を中心にエネルギー・ガスを提供している企業です。
関西圏はもちろんのこと、海外に向けたエネルギー事業も展開しています。
脱炭素化が叫ばれている中、太陽光・バイオマスなどの再生可能エネルギー電源を使用しています。
環境に対して配慮をして事業を拡大している企業です。
1つの業務にとどまらず幅広い仕事を担当する「ゼネラル/スペシャリストコース」と1つの業務に専念して仕事をする「プロフェッショナルコース」の2つに分かれます。
東邦ガス
社名 |
東邦ガス株式会社 |
設立 |
1980年12月 |
本社所在地 |
〒456-8511 名古屋市熱田区桜田町19番18号 |
資本金 |
330億7,200万円 |
従業員数 |
2,750人(連結6,225人) |
平均年収 |
508万円 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
ガス事業 熱供給事業 電気供給事業など |
東邦ガスは愛知県を中心に、ガスを提供している会社です。
ガスの供給はもちろんのこと、提供する際の安全面にも配慮していることがポイント。
大規模地震に備えた、地震にも万全なLNG基地設置や、製造設備の津波対策もしています。
東邦ガスの新卒採用で採用している職種は「総合職」と「技術職」の2つです。
そのため、まずは自分に合った仕事内容かどうかチェックするようにしましょう。
ガス業界における主要企業の採用動向
東京ガスが求める人材像
- チャレンジ精神のある人
- 自主性のある人
- 粘り強さがある人
- 論理的思考を持ち合わせている人
脱炭素化が世界中で叫ばれている中、ガス業界自体の業界変革が求められています。
この点、変化には挑戦が必要となってきますので、自分からアクションを起こせる「チャレンジ精神のある人」が向いているといえます。
また、キャッチフレーズとして「あなたが思う未来に挑もう」というものを掲げています。
このことからも、自分で具体的にビジョンを描いた上で行動することが求められます。
主体性があるかどうかがポイントです。
粘り強さや論理的思考力があるかどうかが重視される背景には、顧客ニーズの変化があります。
多様化したニーズに対して論理的に問題解決をできるか、粘り強く課題解決に向かうことができるかという点が求められるでしょう。
大阪ガスが求める人材像
- 相手目線でものごとを考えることができる
- 新しいことにチャレンジしていける
- 日々学ぶことに抵抗がない
大阪ガスでは相手目線でものごとを考えられる人が求められます。特に営業職においてその傾向が強いです。
これは地域との関係を大切にする社風を大切にしているからです。
そのため、顧客1人ひとりに対して真摯に向き合い、顧客のために親身に対応することが重要になってきます。
また、新しいことにどんどんチャレンジする意欲の高い人も求められます。
海外事業や最新の技術を使ったエネルギー事業など、企業全体として過去にやってこなかったことにも挑戦しているからです。
この点営業部門においても、他では行っていないことの提案を考えたり、目標達成に向けて真摯に取り組んだりと、前向きな姿勢で業務に取り組んでいく必要があります。
そのため失敗を恐れることなく、新しいことにチャレンジしていける人が求められます。
大阪ガスは低炭素化や省エネ推進などに対しても取り組んでいる真っ只中。
最新の技術を用いて課題解決に導けるよう日々業務をこなしています。
そのため、新しいことも学ぶ姿勢が求められるでしょう。
東邦ガスが求める人材像
- 未来のエネルギーサービスを自ら創造したい
- 成長したい気持ちが強い
- 何事も全力で打ち込める
東邦ガスでは、挑戦が未来を切り開いていくということを謳っています。
その点、自分が成し遂げたいことや、揺るぎない信念を持って取り組んでいくことが求められます
挑戦し続けることで、自分をもっと成長させていきたいという向上心を持っている人を求めています。
また、挑戦には失敗が付き物です。失敗も挑戦も踏まえた上で、今を全力で楽しむことができる人を求めています。
総じて、成長心・向上心を持って未来を切り拓いていきたい方に向いている企業です。
ガス業界の採用スケジュール
東京ガスの選考フロー
- エントリー
- ES提出
- 適性検査
- 面接(個別)
- 内々定
文系職と理系職志望で面接回数が少し違ってきます。
2021年度においては、文系が2回・理系が3回となっていました。あくまで目安ですので、参考程度にしてください。
過去の応募者の選考内容を見る限りだと、面接においてはESの深掘りがかなりの割合を占めています。
中でも、「過去に挑戦したこと・困難だったことはなにか」「その困難をどのように乗り越えていったか」という質問がよく聞かれる傾向にあります。
そのため、本選考にエントリーする際には、まず「過去に挑戦したこと・困難だったこと」をしっかりESに落とし込むようにしましょう。
ポイントは、その経験を踏まえた上で、自分がどのような変化を得ることができたかという所まで記載することです。
理系職の志望であれば、自分の研究内容をしっかりとまとめ、詳細について話せるようにしておきましょう。
大阪ガスの選考フロー
- メンバーズサイト登録
- エントリーシート提出
- Webテスト受検
- 書類選考
- 選考(複数回)
- 内々定
大阪ガスの選考はWebと対面の両方が組み合わされて実施されます。
過去の事例を見る限りだと一次選考に関してはWebで、それ以降は対面形式です。
Webテストに関してはSPI形式のオーソドックスな試験内容です。
面接に関しては、一風変わった質問が投げかけられることもあるので、できるだけ事前に準備しておきましょう。
例えば以下のようなものです。
・小中学校時代はどんな子供だったか
・大切にしている価値観・好きなものを5つずつ
・通っていた高校を一言で表すなら
何事も準備をするかどうかによって明暗が分かれます。
突拍子に聞かれてもそれなりの回答ができるように、しっかり自己分析や企業研究を行い、準備しておきましょう。
東邦ガスの選考フロー
- エントリー
- マイページ開設
- ES提出
- 適性検査
- 選考(複数回)
- 内定
東邦ガスはプロフェッショナルコース・ゼネラルリーダーコース・技術職のどのコースを応募するかによって、面接で聞かれる質問のタイプが変わってきます。
プロフェッショナルコースでは、一般的な面接よりも少し踏み込んだ質問がされることが多いようです。
過去には「今後東邦ガスはどうしていくべきか」」「まったく違う意見の2つのチームをまとめるにはどうすべきか」というような現場レベルでの質問がなされています。
また、ゼネラルリーダーコースにおいては一般的な内容の質問の割合が多いです。
ただ、「思いつきで良いので今後やるべき新規ビジネスを考えて教えてください」というように、少し踏み込んだ内容の質問が投げかけられることも。
柔軟な発想が問われる質問なので、緊張せずに面接に臨みましょう。
技術職に関しては、研究内容についての深掘りが聞かれることがほとんどです。
以上のことから自分が応募するコースで、過去にどのような質問がされていたかしっかり研究しておくようにしましょう。
ガス業界のインターン情報
東京ガスのインターン
東京ガスは、次のようなインターンシップを開催しています。
- TOKYO GAS SEMINAR
- 東京ガス、ミライキカク
- プロフェッショナル職説明会
TOKYO GAS SEMINARは、1dayタイプの短期インターンシップです。
若手社員によるパネルディスカッションや施設見学をする企画が用意されています。
また、「東京ガス、ミライキカク」は、事業体験ワークを体感できる2daysの実践型インターンシップです。
2021年においては、オンラインでの開催となる運びになりました。
主な内容としては、最初の1日目に東京ガスのミッションを思考し、その後に企画業務を体感するワークショップとなります。
各班に分かれてそれぞれのワークを実践していきます。
ワーク終了後は各班考えた内容を発表。その後、社員の方との座談会をして終了となります。
実践形式のインターンに参加してみたいと思っている方には向いているインターンです。
最後にプロフェッショナル職説明会は、高専生を対象に会社の説明を聞くことができるインターンになります。
大阪ガスのインターン
大阪ガスは、4つのインターンシップを開催しています。
ゼネラル/スペシャリストコース対象 |
現場体感型インターンシップ |
ワーク型インターンシップ |
|
プロフェッショナルコース対象 |
現場体感型インターンシップ |
1DAYイベント |
ゼネラル/スペシャリストコース対象の現場体感型インターンシップは、供給ネットワーク部門コースや土木技術実習コースなどの実践型インターンシップです。
基本理系の方が対象ですが、文系の方でも参加できるコースがいくつかあります。
10個以上ものコースに分かれているので、自分の専門分野や興味がある分野に応募してみるようにしましょう。
また、ワーク型インターンシップは新規ビジネスの立案をメインとした、実践型のインターンシップです。
予選会で勝ち抜いた人しか本戦に参加できない、トーナメント制のインターンになっています。
プロフェッショナルコースの現場体験型インターンシップは、ゼネラル/スペシャリストコース同様、供給ネットワーク部門コースやオペレーション体感コースなど、実践型のインターンシップです。
ゼネラル/スペシャリストコースと比較して、開催しているコースが少なくなっています。
そのため、倍率は高めといっても過言ではないでしょう。
最後に1DAYイベントは、大阪ガスの事業・プロフェッショナルコースの紹介などの企業理解型のインターンシップです。
大阪ガスが取り組んでいることや実際の業務内容など、概要が掴めるインターンシップです。
東邦ガスのインターン
東邦ガスは、2種類のインターンシップを開催しています。
- ビジネススクール型スタディ(文系)
- 現場体験型スタディ(理系)
ビジネススクール型スタディは、実際のビジネススクールと同様に、課題提示・解決策考案・プレゼンテーションを実施して、ビジネスの理解を深めていくタイプのインターンです。
社員からのフィードバックももらうことができるので、実力を試すにはもってこいのインターンシップとなっています。
また、5日目にプレゼンテーションがあり、各地域の優勝チームは事業開発部へ事業提案まですることが可能です。
また、現場体験型スタディは、月曜から金曜までの5日間、現場実習を中心に学んでいくインターンシップです。
自分の研究分野や経験を活かし、仕事理解・働くやりがいを感じる短期集中のプログラムになっています。
少しでも成長したい・仕事に触れてみたいという方には向いているインターンシップといえるでしょう。
業界研究のやり方
業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解することができます。
(1)業界全体を知る
世の中にある様々な業界ではどのような企業がどのような役割を担っているのかを大きく把握することで業界の概要を理解することができます。
代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。
(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。
業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。
(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていくことで、各企業の状況を知り、自己分析と照らし合わせて具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。
ガス業界の業界研究
ガス業界全体を知る
まずはガス業界の全体を知ることが重要です。
ガス業界は大きく分けて2つに分けることができます。
都市ガス |
東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガス・京葉ガス・静岡ガス・広島ガス |
LPガス |
アストモスエネルギー・伊藤忠商事・エスケイ産業・ENEOSグループ・太陽石油 |
両者はガスの提供の仕方が異なります。
都市ガスは道路の下のガス管を通じて供給されるタイプのものです。
都市ガスの場合は顧客から契約があった場合、すぐにガス管にガスを通す手配をします。
一方LPガスは、LPガスが入ったボンベを事業者が配送するタイプのものです。
LPガスは、顧客から契約があった場合、自宅まで伺ってボンベを設置するところまで対応します。
ガス業界の深掘りをする
市場規模だけをみるとガス業界は大きく変化してはいません。
しかし、企業間の競争が少しずつ起きつつあります。
2000年度に始まった電力販売自由化に伴って、ガス業界ではない異業種の企業であっても参入できるようになりました。
これまで寡占状態にあったということもあり、変革期に突入しています。
そのため大手電力会社のみならず、新しい企業の参入がだんだん増え、競争が起こりつつあります。
加えて、脱炭素化にも業界全体として取り組む必要が出てきているため、業界全体が変革期を迎えています。
この点東京ガスは、「グリーンLPガス」という環境負担の少ないガスの開発を進めている現状です。
ガス業界の動向を把握する
ガス業界においても業務効率化の観点からDXを進めています。
例えば、日本アイ・ビー・エム株式会社は、大阪ガスのDXの一環・保全業務の効率化を目的に「保全業務プラットフォーム」を構築し、2021年3月より本格的に稼働しました。
これは予算策定・工程策定、仕様書の発行・発注などの日々の工事調整、進捗報告で発生する日々の情報を一元に管理するものです。
その他にも、ニチガスがガスの使用量をリアルタイムに計測できるNCU(Network Control Unit)を自社開発しました。
このように業界全体でDXが進みつつあります。業界全体の動向を追っていくようにしましょう。
参考:DIGITAL SHIFT TIMES
TECH PLAY
ガス業界のES対策・攻略法
ESを記入する際には、「なぜその会社を志望しているのか」と「企業の求める人物像に沿った自分の人物像」がきちんと伝わるように記入することが重要です。
志望動機には自己分析や情報収集した内容を基に、就職後成し遂げたいことや将来のビジョンを伝えることが重要になります。
過去の経験や考えをもとに、どんな軸で企業を選んでいるか明確にして、あなたらしさの伝わる内容になるように作成しましょう。
またESでは一貫性と論理性が伝わる内容を書くことが大切です。
文字数も限られているので、あらかじめ下記内容を箇条書きにしてからまとめるのがおすすめです。
その上で、ガス業界において特に意識して記載してほしいポイントを2箇所紹介します。
貢献性があるかどうか
ガス業界において求められていることの1つは貢献性です。
これは生活を送るにあたって欠かせないガスを取り扱っているためです。
顧客とのやりとりはもちろんのこと、顧客が困っていることや要望などに対して、できるだけ早く対処する必要があります。
最悪の場合、ガスがきっかけで事故が起こりうるということにもなりかねません。
市民を守るという意味でも、貢献するスタンスが求められます。
以上のことから、顧客のために献身して業務に取り組めるかどうかが重要になってきます。
ESに記載する内容としては、実際に体験した経験をもとに、問題を解決するために何をしたのかというところを記載するのも1つです。
また、「なぜその行動を取ったのか」というところを深掘りして書けるようにしておくとなお良いです。
新しいことに挑戦するスタンスがあるかどうか
ガス業界は脱炭素に業界全体で取り組んでいることもあり、変革期にきています。
そのため、新しいことに挑戦している業界の1つです。
例えば東京ガスが二酸化炭素の排出量をできるだけ抑える「グリーンLPガス」を開発しています。
その他にも業務効率化のためにDX・IT化に取り組んでいる最中です。
以上のことから、新しいことであっても果敢に挑戦することができるかどうかが求められます。
そのため過去にチャレンジしたことや今挑戦していることに言及すると良いでしょう。
また、その挑戦をするにあたって、なぜその挑戦をしようと思ったのか・その経験から得られたものは何かということにも触れられるとなお良いです!
ガス業界の筆記試験対策・攻略法
ガス業界の筆記試験の内容は、主に「SPI(言語・非言語)・玉手箱・Webテスト」の形態が多いです。
市販で売られている参考書で問題ないので、1〜2冊ほど目安に試験対策をきっちりしておきましょう。
独自の試験を課している企業もちらほら。
例えば東京ガスは「ミキワメ」という数的処理と判断推理・性格検査などを主に問う試験を課しています。
ただ、中には筆記試験を課さない企業も見受けられます。
そのため、まずは自分が受けたい企業がどのような筆記試験を課しているかチェックしておきましょう。
ガス業界においても、早期の採用終了が相次いでいます。
そのため、間に合わなかったということがないように、採用のスケジュールを確認し、できれば2ヶ月前からじっくり準備を進めていくようにしましょう。
ガス業界の面接対策・攻略法
ガス業界の面接で実際に聞かれた質問と回答のポイントを紹介していきます。
- なぜガス業界を選んだのか
- なぜガス業界の中でも〇〇なのか
- 自己PRについて
- 自身の強み・弱み
- これまで頑張ってきたことについて
- プロパンガスではなく都市ガスを選んだ理由
- 今後はどんなエネルギーの仕組みが必要になると思うか、その仕組みが社会に与える影響
なぜガス業界の中でも〇〇なのか
もっとも聞かれやすいオーソドックスな質問です。どこの企業を受けるにしても必ずといっていいほど聞かれるので、事前に準備しておきましょう。
このタイプの質問のポイントは「企業のビジョンや取り組んでいる事業」と「自身の体験・自分がなりたい未来像」をしっかり結びつけること。
これらを関連させて説明することで、なぜガス業界・特定の企業を志望するかの説得力がぐっと上がるからです。
面接は企業と学生がマッチングをするために開催されるもの。
そのため、その企業の価値観に合う学生の方が意気投合しやすく、採用されやすくもなります。
プロパンガスではなく都市ガスを選んだ理由
過去に東邦ガスで聞かれた質問です。
このタイプの質問に対しては、両者の比較をした上でなぜ自分が都市ガスを選んだかを答えることが重要なポイントです。
そのため、まずはプロパンガスと都市ガスの違いをざっくり頭に入れておきましょう。
都市ガスは次のような特徴があります。
特徴 |
地下に埋められたガス導管を通ってガスを供給 |
メリット |
特別なスペースを用意する必要がない 工事が終わっていれば供給がスムーズ |
デメリット |
ガス管が破裂した場合、復旧に時間がかかる |
次にプロパンガスは次のような特徴があります。
特徴 |
各家庭、物件にガスボンベを配置して供給 |
メリット |
災害に強い 導入時に工事費用がかからない |
デメリット |
1個ずつ設置する必要があるため時間がかかる |
そもそもガス業者によって取り扱っているタイプのものが違うので、その会社がどのタイプで運営しているのかを把握しておくようにしましょう。
上記のような違いを踏まえて、なぜプロパンガス・都市ガスを取り扱っている会社を選んだのかについて述べられると良いでしょう。
参考:ONE CAREER
今後はどんなエネルギーの仕組みが必要になると思うか、その仕組みが社会に与える影響
過去に東京ガスで聞かれた質問です。
非常に難しい問題ですが、過去に聞かれていることからも準備をしておくことに越したことはありません。
このタイプの問題には、「そもそもその企業がエネルギーに関して今何に取り組んでいるのか」ということに着目すると良いです。
例えば今回の東京ガスにおいては、「グリーンLPガス」を開発しています。
これは2050年を目処に二酸化炭素の排出量を実質ゼロにできるように事業を展開しています。
この事例をもとに考えると、今後は「脱炭素を意識したエネルギーの開発が必要」 ということに言及できます。
かつ、このエネルギーを開発することができれば、「地球温暖化」「気候変動」の解決に一歩近づくという良い影響を与えることが可能です。
まとめると、まず企業がエネルギー事業について何をしているかを知ることと、それを開発している理由・目的を知ることが重要です。
企業のHPを閲覧したり、会社説明会の時などに実際に社員の方に聞いてみるのも1つの手です。