【自動車部品業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
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現代の移動手段として当然のように利用されている「自動車」ですが、その生産において必要不可欠な業界が「自動車部品業界」です。
自動車は数万個単位の多種多様な部品で構成されており、それらの部品を生産している「自動車部品会社」が属するのが「自動車部品業界」になります。
自動車部品会社には大きく分けると2種類あり、「メーカー系」と「独立系」があります。
この記事では「自動車部品業界」に焦点をあてて、採用動向やエントリーシート、面接対策についても詳しく説明していきます。
自動車部品会社の業務内容や特徴を理解した上で、自分には何が向いているか、どのように働きたいかイメージしながら業界研究を進めていきましょう。
自動車業界の記事も併せてチェックしておきましょう。
目次
自動車部品業界とは
自動車部品業界の主な業務は「自動車部品の生産」です。
自動車の生産には数万個単位の部品が必要で、1台生産するだけでも非常に多くのパーツが使用されています。
トランスミッションやエンジンに用いられる機械部品の他、車内の座席や内装に使用されている繊維部品、安全のためのセンサーや照明器具といった電装部品など多岐にわたります。
また、カーナビゲーションやバックカメラのような、多くの部品に使用される「システム」も必要となり、こういった多くの部品を自動車メーカー(トヨタや日産など)が、一社で独立して作り上げることは困難です。
そこで、自動車生産に必要な各種部品を「専門で生産する会社」として、「自動車部品会社」が活躍しています。
自動車部品業界の2種類の部品会社
メーカー系自動車部品会社
「メーカー系自動車部品会社」には、トヨタ系列の「デンソー」、「アイシン精機」、「豊田合成」などがあります。
他にも日産系列の「ユニプレス」、「日産車体」、「ジヤトコ」などが著名です。
メーカー系自動車部品会社は、系列グループの自動車メーカーを主要な取引先としているのが特徴です。
トヨタ系列の自動車部品会社であれば「プリウス」や「ベルファイア」、「ボクシィ」などトヨタ車種の部品やシステムを作ることが主な仕事です。
メーカー系自動車部品会社は、買収や提携により自動車メーカーの資本傘下に入っているケースが多くあります。
独立系自動車部品会社
「独立系自動車部品会社」には、「日本精工」、「スタンレー電気」や「曙ブレーキ工業」の他、「GSユアサ」、「アルプスアルパイン」などがあります。
独立系自動車部品会社は取引先を1社に固定せず、国内外問わず多くの自動車メーカーに対してビジネスを展開しているのが特徴です。
例えば、ヘッドライトやフォグランプなどの照明部品を主に作っている「スタンレー電気」は、「トヨタ」や「日産」、「ホンダ」など、国内の複数の自動車メーカーに対して照明部品を提供しています。
以上のように、「自動車部品会社」にも種類があり、取引先やビジネスモデルにそれぞれ違いがあることを覚えておきましょう。
また、一部の自動車部品会社では自動車部品以外のビジネスを展開する企業もあります。
トヨタ系列の「アイシン精機」では、パワートレイン部品やブレーキ部品などの幅広い自動車部品を手掛けていますが、ベッドやミシンといった「住生活関連」の製品を自社製品として開発・製造しています。
自動車部品業界の主な職種
研究開発
新しく開発する自動車部品の技術研究や企画・開発、設計を行う部門です。
専門のエンジニアがチームを組んで仕事をするのが一般的で、顧客のオーダーに合わせて企画・設計・試作・実験・評価を繰り返しながら新しい製品を生み出していきます。
研究開発は、機械工学や材料工学など理系の専門知識が必要となるケースが多いため、この分野に興味のある人、自身のある人に向いている職種です。
生産技術
生産技術の主な仕事は、開発した製品に対して最善の生産工法を検討して生産性を高めることです。
納期・コスト・量産性・品質などのニーズを両立させた上で、安定したモノづくりができるように環境を整備することが重要な職種です。
具体的には、生産ラインで用いる機器の設計や改良などを担当するため、専門的な技術知識が求められます。
そのため理系に近い分野の仕事内容が多く、機械に強い人や専門知識の学習が苦にならない人に向いているといえます。
生産管理
生産管理の主な仕事は、生産体制の立案や工場での人員管理、原料の発注管理などです。
工場全体の生産活動を管理する重要な職種になります。
購買部門と連携して材料・納期・数量などを決めて発注するのも生産管理の仕事になります。
「研究開発」や「生産技術」が理系寄りの職種であるのに対し、生産管理は文系に近い職種といえます。生産体制などチェックのために、自社の工場内に出向いて働くことも多いです。
スケジュール管理や計画的に行動するのが得意な人に向いています。
購買
購買の主な仕事は、自動車部品製造に必要な材料・部品・設備の調達(仕入れ)を行うことです。
製造に必要なスペック(性能)をまとめ、それらの仕入れに必要な仕入先と関係性を築きます。質のよい材料を安定して仕入れられるようにするのが仕事です。
また、質だけでなくコストも重視する必要があり、より良いものをより安く仕入れられるルートを確立するのも購買の役目の1つです。
「質」と「コスト」という2つの条件を満たす仕入れ先を確保する必要があるため、情報収集力と営業スキルも必要となります。
このあたりに自信のある人は挑戦してみるといいでしょう。
品質保証
品質保証の仕事は、安全な部品を製造するためのルールや決まりを各部門に合わせて制作し、管理することです。
人の命を乗せて走る自動車に使われる部品には、徹底した安全性・信頼性が求められます。
安定した品質を実現するために様々な施策を考え、クオリティを管理するのがこの職種です。この他にも、ユーザーからの問い合わせやクレーム対応なども行います。
品質の保証は企業全体の信頼にもつながるため、責任感の強い人や几帳面な人が活躍できそうです。
営業
自動車部品メーカーの営業は、法人営業が主な仕事になります。
自動車メーカーや上位の部品メーカー(一次請けの部品メーカー)が主な取引相手で、自社の自動車部品の提案や売り込みを行っていきます。
既存の取引先との関係構築も重要な仕事ですが、必要に応じて新規開拓も行います。新たな販路を見つけて売り上げ拡大に貢献するのも営業の仕事の1つです。
自社製品の売り込みや取引先とのコミュニケーションが基礎となる職種なので、対人スキルや製品への深い理解が求められます。
製品の特徴や強みを覚えるのが得意な人、売り込みが得意な人に向いている職種です。
管理部門
自動車部品メーカーでは、経営企画や総務・人事・経理や財務といった管理部門の仕事も重要な業務の1つです。
社員の働きやすさを実現し、企業経営を裏側から支える必要不可欠な職種です。
事務系総合職として採用された社員の場合は、ジョブローテーション制度などに基づいて各部門を数年単位で移動して経験を積むケースも多くあります。
各部門の業務を総合的に覚える場合もあるので、学習意欲が高い人やキャリア志向の人におすすめの職種です。
自動車部品業界の市場規模
市場規模の推移
自動車部品業界の過去6年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)
2020年-2021年の自動車部品業界の業界規模(主要対象企業86社の売上高の合計)は31兆7,804億円。
過去の推移を見ると2015年から2018年は若干の増加傾向にありましたが、2018年から2020年までは減少傾向に転じているのがわかります。
経済産業省の生産動態統計によると2020年の生産金額は2019年と比べると15.3%減で、2年連続の減少となっています。
現状・動向
自動車の自動運転化について
日米欧中の自動車メーカーやGoogleをはじめとするIT企業は、自動車の完全自動運転の実現に向けて技術開発を進めており、各国政府はそれぞれのロードマップをもとに、法改正を中心に完全自動運転の実現をサポートしています。
現状では、2030年には完全自動運転(場所や地形の限定がない自動操作)を実現できると期待されています。
日本でも既に一部のモデルでは「ADAS(先進運転支援システム)」技術による機能が搭載されている車種が存在します。
今後、自動運転技術の制度をさらに向上させるには、大量の情報を処理するAIプロセッサの開発が必要とされており、システム面での課題解決がカギとなりそうです。
参考:就活の答え
自動車の電動化について
自動車の電動化とは、ガソリンや軽油といった化石燃料を原料として動力を得るエンジンから、モーターで動く「電気自動車」へ移行することを指します。
現在、世界各国では地球温暖化を抑制する為に、自動車による化石燃料の使用を抑制・廃止する動きが強まっています。
自動車の需要が急拡大する中国や、新興国では大気汚染問題も深刻です。
最終的には排ガスゼロの電気自動車を現在のガソリン車と置き換えることが目標とされており、実際に欧州や中国では期限を具体的に定めてガソリン車廃止の方向で取り組みを進めています。
国内では日産の「リーフ」や、海外の「テスラ」などが電気自動車として既に販売されており、少しずつ利用者が増えていっています。
参考:就活の答え
自動車部品業界の「ティア」について
自動車業界のピラミッド構造
ティアの階層(出典:toishi.info、グラフ作成:CareerMine)
自動車部品業界は、完成車の自動車メーカーを頂点にピラミッド構造になっています。
自動車メーカーへ直接部品を納品するメーカーを「ティア1(ティアワン)」、そのティア1に部品を納品するメーカーを「ティア2(ティアツー)」と呼びます。
さらにその下にもいくつかメーカーの階層があり、下請けになるほどティアの数字が大きくなっていきます。
自動車部品の数は数万個に及び膨大な数になります。
そのため、全ての部品を自動車メーカーへ直接納品するのではなく、ある程度部品をまとめて、納品点数を少なくすることで自動車メーカーの生産ラインがパンクしないように調整されています。
自動車メーカー内でもエンジンを生産する工場と、車体やパワートレインを生産する工場を分けている場合もあります。
自動車部品業界におけるトレンド・話題
上場部品メーカー60社の2021年の収益
日本自動車部品工業会は6月21日、2020年度通期の自動車部品工業の経営動向を発表しました。
これは、会員企業のうち上場企業かつ自動車部品の売上高比率が 50%以上であり、前年との比較が可能な60社の2021年3月期の決算短信を集計・分析したものです。
これによると、60社合計の「売上高」は前年同期比9.6%減の21兆8457億円でしたが、「営業利益」が同13.2%増の7244億円となり減収増益という結果になりました。
2020年度の世界全体での自動車生産台数は、新型コロナウイルスの影響で7%減の7919万台と減少しました。
国内自動車生産も7.6%減で、自動車部品の売上げも減収という形でしたが、部品各社の固定費削減などの体質改善策の効果が大きく、最終的には増益という結果になりました。
個別では減収減益となったのが60社のうち48社で、減収増益だった10社が全体収益を引き上げた形です。主に業績が好調だったのはトヨタ自動車系サプライヤーと見られています。
参考:レスポンス
新車販売を100 %電動化
経済産業省と国土交通省は、グリーン成長戦略の改定に向けて「カーボンニュートラルに向けた自動車政策検討会」を4月28日に開催すると発表しました。
経済産業省は、現状の課題と今後の取り組みを盛り込んだ「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を14の重要分野ごとに策定しました。
この中で自動車・蓄電池分野では、「2030年代中盤」に乗用車販売を100%電動化する目標を掲げており、目標達成に向けた計画の改定のために関係業界からのヒアリングを行うとしています。
今や国内外問わずガソリン車廃止の取り組みは加速しており、今後発売される自動車は電気自動車が中心になっていくことは間違いないと見られます。
「水素」を燃料とした自動車の開発も進められていますが、燃料の補充ステーションの課題などが大きな壁です。
参考:レスポンス
自動車部品業界における主要企業の解説
株式会社デンソー(2021年現在)
社名 |
株式会社デンソー (英語表記:DENSO CORPORATION) |
設立 |
1949年12月16日 |
本社所在地 |
〒448-8661 愛知県刈谷市昭和町1−1 |
資本金 |
1875億円 |
従業員数 |
45,687名 |
平均年収 |
721万円 ➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
1.自動車部品の研究 2.同部品の開発 3.同部品の生産 |
株式会社デンソーは、愛知県刈谷市に本拠地を置く自動車部品メーカーで、国内では業界最大手のメーカー系部品会社です。
トヨタ自動車の開発部門が前身で、現在もトヨタグループに所属しています。
1949年に日本電装株式会社として創業して以来、トヨタ自動車を中心に自動車用電装部品を販売し、現在では世界の主要なカーメーカーに幅広く製品を提供するメガサプライヤーです。
主な製品は自動車の熱機器関連部品やエンジン関連部品、各種センサなども生産しています。
株式会社アイシン(2021年現在)
社名 |
株式会社アイシン (英語表記:AISIN CORPORATION) |
設立 |
1949年6月1日 |
本社所在地 |
〒448-8650 愛知県刈谷市朝日町2−1 |
資本金 |
450億4900万円 |
従業員数 |
36,890名 |
平均年収 |
699万円 ➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
1.自動車部品の製造販売 2.エネルギー関連製品の製造販売 3.住生活関連製品の製造販売 |
株式会社アイシンは、自動車部品メーカーとして各種部品を製造している他、エネルギーや住生活関連の製品も生産しているメーカー系の大手部品会社です。
2021年4月に、アイシン精機株式会社と、子会社のアイシン・エィ・ダブリュ株式会社が経営統合して設立されました。
主な製品として自動車のパワートレイン部品や自動駐車システム、電子制御ブレーキシステムなどがあります。
日本精工株式会社(2021年現在)
社名 |
日本精工株式会社 (英語表記:NSK Ltd.) |
設立 |
1916年11月8日 |
本社所在地 |
〒141-8560 東京都品川区大崎1−6−3 日精ビル |
資本金 |
672億円 |
従業員数 |
8,085名 |
平均年収 |
685万円 ➡詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
1.軸受・自動車関連製品の製造販売 2.精密機器関連製品の製造販売 |
日本精工株式会社は、日本のベアリングメーカーとして業界最大手の企業で、独立系の自動車部品会社です。
世界でも3位に及ぶシェアを誇っており、ベアリング以外にも「ボールねじ」や「リニアガイド」などの部品を生産しています。
自動車用パワーステアリングでは世界2位の市場施入率を有する点も特徴です。
トライボロジー技術では世界屈指の技術力を持ち、世界初の無断変速機である「ハーフトロイダルCVT」の実用化に成功しています。
日本の機械工学の発展に不可欠であるベアリングの国産化を果たした、非常に高い技術力を有する自動車部品メーカーです。
自動車部品業界における主要企業の採用動向
株式会社デンソー
- 市場の変化を敏感に読み取れる人
- 「個性」を尊重できる人
- 「発想力」と「実行力」を持つ人
デンソーの企業理念は、「変化を先取りし、世界の市場で発展する」、「個性を尊重し、活力ある企業をつくる」、「大きく発想し、着実に実行する」などです。
柔軟な発想と実行力をもって仕事に取り組み、より魅力的な製品で顧客を満足させられる人材を求めています。
ガソリン車の廃止や自動運転の推進など、自動車業界が大きく変化しようとしている現代だからこそ、市場の変化をしっかりと捉えて着想したアイデアを実行に移す能力が求められます。
これらを踏まえて、志望する際は以下のポイントを意識しましょう。
・市場の変化を読み取る観察力
・新しいことに挑戦するチャレンジ精神
・他者の個性を尊重できる人間性
上記のポイントを、過去の経験や実績をもとに伝えるように意識するといいでしょう。
株式会社アイシン
- 社会のために行動できる人
- 環境・社会課題に向き合える人
- 志を持って仕事に取り組める人
アイシンでは「使命」、「めざす姿」、「提供価値」の3つを理念に掲げて、「移動に感動を、未来に笑顔を。」を軸に日々の業務を行っています。
社会課題や環境問題に具体的な解を示し、誰もが安心して快適に過ごせる社会を目指しているのがアイシンです。
これらを踏まえて、アピールすべきポイントは次のように考えられます。
・環境問題や社会課題についての自分の考え
・社会のためにどのように仕事をしたいと思っているか
・仕事においてどんな志を持って取り組みたいか
この3点は、アイシンが重要視していると考えられるポイントなので、意識的にアピールするようにしましょう。
株式会社日本精工
- 新しい価値の創造に積極的に取り組める人
- 粘り強くチャレンジできる人
- 柔軟な思考で対応できる人
日本精工では、「しなやかに、限りなくMOTION & CONTROL」という理念を掲げています。
「しなやかに」は、弾力性、円滑性、粘り強さ、柔軟性、技術レベルの高さの5つを意味し、企業および社員の姿勢もこの通りでありたいという象徴です。
「限りなく」は、価値を創造し続けること、成長し続けること、貢献し続けること、という企業としての目標、使命に対する姿勢を表しています。
日本精工では、現状に満足することなく新たな価値の創造に粘り強くチャレンジできる人材を求めています。
以上を踏まえ、志望する際は以下の点を意識するといいでしょう。
・柔軟な思考力
・粘り強さ
・新しいことへの積極性
過去の「諦めないで取り組んで成果を出した経験」や「何かに挑戦して学んだこと」などを軸に上記のポイントをアピールできると理想的です。
自動車部品業界の採用スケジュール
株式会社デンソーの採用フロー
- ES提出
- 適性検査
- 一次面接(個別)
- 二次面接(個別)
- 内々定
デンソーの選考フローはシンプルで、適性検査後は2回にわたる個人面接で選考されます。
面接回数が少ない分、1回ごとの面接でしっかりとアピールする必要があるので、事前準備は十分にしておきましょう。
「伝えたいこと」、「アピールしたいこと」はできるだけコンパクトかつわかりやすくまとめておくといいでしょう。
株式会社アイシンの採用フロー
- ES提出
- WEBテスト
- 一次面接
- 二次面接
- 最終面接
- 内々定
アイシンの選考もシンプルですが、人によっては選考過程で「リクルーター面談」を受けた人もいるようです。
これは、インターン参加などでリクルーターがついた人の選考で実施される可能性が高いので、インターンに参加する場合は「リクルーターの存在」は意識しておくといいでしょう。
リクルーター面談が行われない場合は、基本的に3回ほどの個人面接で選考されます。
志望動機や入社後のビジョンなどを具体的にまとめて準備しておきましょう。
日本精工株式会社の採用フロー
- ES提出
- 適性検査
- 筆記試験
- グループディスカッション
- 個人面接(複数回実施予定)
- 内々定
日本精工の選考では、グループディスカッションが行われる点が特徴です。
ここでは自分の存在感をアピールすることも大切ですが、他者との協調性やコミュニケーション力も試されていることを忘れないようにしましょう。
自分の主張ばかりで周囲への配慮が不足すると、減点対象になる恐れがあります。
自己主張と他者への気配りのバランスを意識して臨みましょう。
自動車部品業界のインターン情報
株式会社デンソー
デンソーのインターンは「モビリティソフトエンジニア仕事体験」というのがあります。
このコースでは、現代の自動車において重要な「ソフトウェア」についてデンソーが手掛けるシステムを通して学ぶことができます。
他のコースについてはデンソーのホームページからご覧ください。
「モビリティソフトエンジニア仕事体験」コース
<インターン応募から参加までの流れ(2021年度)>
1.開催日時:「12月~1月の開催を予定」詳細はマイページより確認
ワンデー仕事体験
2.開催場所:WEB
3.応募期限:2021年11月18日
4.参加人数:約100名
5.選考フロー:マイナビよりエントリー→選考→参加決定
6.その他:報酬、各種費用の支給なし
<インターン内容>
1.リモートロボコン
2.走行用プログラム構築体験
3.プログラムのカスタマイズ
このコースでは、オンラインでのロボコン体験ができます。
走行ロボットの組み立からプログラムの設定を行い、指定のコースを完走するまでのタイムを競うロボットコンテストに参加します。
プログラミングの経験がなくても走行プログラムが構築できる仕組みになっているので、初めての方でも気軽に参加できるインターンとなっています。
株式会社アイシン
アイシンのインターンでは、「AISIN 1DAYイベント」というコースがあります。
このコースでは、アイシンの事業内容や強み、日々の取り組みについて学んでいきます。体験というよりはセミナーに近い内容で、企業説明会のような形です。
インターンに関する最新の情報についてはアイシンのホームページをご覧ください。
「AISIN 1DAYイベント」
<インターン応募から参加までの流れ(2022年度)>
1.開催日時:
1回目「2022年1月28日」
2回目「2022年2月 4日」
2.開催場所:アイシン本社
3.応募期限:1回目 2022年1月16日
2回目 2022年1月23日
4.報酬なし
<インターン内容>
1.アイシンに関する企業説明
このコースは、企業説明会に近い形でアイシンについて説明を聞きながら学んでいくコースです。
「一人ひとりを大切にする」アイシンの価値観や強みについて、アイシンをより深く知ることができる内容となっています。
障害を持つ方への配慮として、会話を文字にするツール、アプリの導入や、筆談対応・手話対応が可能となっている点も特徴です。
アイシンに興味のある方は是非参加してみてください。
日本精工株式会社
日本精工のインターンは、「【文理合同】業界理解・NSKの仕事を体感できる1day仕事体験」というのがあります。
このコースでは、日本精工のプロジェクトストーリーを基にしたオリジナルワークを通して、技術系総合職や事務系総合職の仕事プロセスに加えて、日本精工の社風を体感することができます。
他のコースについては日本精工のホームページよりご覧ください。
「【文理合同】業界理解・NSKの仕事を体感できる1day仕事体験」コース
<インターン応募から参加までの流れ(2022年度)>
1.開催日時 複数回開催予定・詳細はマイページより確認
2.開催場所 WEB
3.応募期限 2022年2月28日
4.参加人数 各回40~50名予定
5.選考フロー ホームページよりエントリー→参加決定(応募者多数の場合は抽選)
6.その他 報酬、各種費用の支給なし
<インターン内容>
1.業界理解、企業説明
2.業務体験
このコースでは、日本精工が顧客にどのような価値を提供しているのか、何を大切にし、何を目指す企業なのかを説明会と業務体験を通して学ぶことができます。
業務体験では、理系・文系問わず共同で業務に取り組む形となっており、現場の異なる専門分野の社員が協働して目標を目指すことを学べるインターンです。
業界研究のやり方
業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解を深めることができます。
(1)業界全体を知る
世の中にある様々な業界ではどのような企業がどのような役割を担っているのかを大きく把握することで業界の概要を理解することができます。
代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。
(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。
業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。
(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていくことで、各企業の状況を知り、自己分析と照らし合わせて具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。
自動車部品業界の業界研究
(1)業界全体を知る
自動車部品業界の業界研究においてはメーカー系部品会社と独立系部品会社の主要企業について大まかに理解しておきましょう。
メーカー系 |
デンソー、アイシン精機、豊田合成、ユニプレス、日産車体、テイ・エステック |
独立系 |
日本精工、スタンレー電気、曙ブレーキ工業、GSユアサ、アルプスアルパイン |
上記のように「自動車部品会社」にもメーカー系と独立系の2種類があり、それぞれの企業で得意な分野や強みに違いがあります。
エンジンやトランスミッションなどのパワートレイン系部品に強い会社もあれば、車体や足回りの部品を得意とする会社、電装部品を主軸とする会社など様々です。
自動車部品業界への就職を希望する際は、どの系統の部品に携わりたいのか明確に決めておきましょう。
(2)業界の深掘り
自動車部品業界の主な業務は、自動車の生産に必要となる各種部品の生産です。
1台の車を作るのに必要な部品の数は膨大で、数万個単位に及びます。
そのため、それぞれの部品を作る会社が自動車メーカーへ直接部品を納品するのではなく、ある程度部品を組み合わせた状態で自動車メーカーへ納品する仕組みになっています。
自動車部品会社の取引相手は「ティア」と呼ばれる階層ごとに分かれており、「ティア1(ティアワン)」や「ティア2(ティアツー)」というように数字で区分されています。
数字が大きくなればなるほど下の階層の部品会社になり、数字が小さいほど自動車メーカーに近い会社になります。
このように、いくつもの部品会社が関わって膨大な数の部品を組み合わせて1台の自動車が完成するのです。
(3)業界の動向把握
近年の自動車業界では、自動運転技術の開発やガソリン車廃止の取り組みが進められています。
2030年頃からは電気自動車を主とする取り組みも盛んで、自動車が変われば必要となる部品も当然変わってきます。
各種部品会社でも製造すべき部品が変化する他、ガソリン車専用のエンジンやトランスミッションを強みとしていた部品会社は特に大きな影響を受けることが予想されます。
そういったガソリン車用の部品を主軸としている部品会社は、今のうちから次の打ち手を模索しておく必要があるでしょう。
ESのまとめ方
エントリーシートを書く際は、「自分が伝えたいポイントをしっかり絞る」ことが大切です。
よく見られる傾向として、「アピールしたいポイントが多いために、内容を詰め込みすぎている」というものがあります。
幅広く書くために1つ1つの内容が浅くなってしまっては、あなたの良さは伝わりません。
学生時代に様々な経験をしていて伝えたいことが複数ある場合でも、アピールポイントはしっかりと絞りましょう。
ポイントを絞る際のコツは、そのアピールポイントが「業務にどのように役立つのか」を考えることです。
業界研究を深く進めていくと、各業務に求められる人柄や能力が見えてくるはずです。
そこに自分の得意なことや過去の経験・実績などを結び付けて伝えるように意識してみてください。
自動車部品業界のES対策・攻略法
業界のエントリーシート(ES)を書く際のポイントとして、「自動車部品業界で何がしたいか」と「自動車部品業界への適性」を強調して伝えるように意識するといいでしょう。
この他にも「誠実さ」や「コミュニケーション能力」なども共通して重要視されているので一緒にアピールできるとなおよいです。
「自動車部品業界で何がしたいか」について
ESを記入する際は、「志望度の高さ」をアピールすることがとても重要です。
自動車部品業界の志望理由を伝える上で、「どうしてもこの部品の生産に携わりたい」というような強い志望動機をアピールできれば、業界に対するやる気や熱意がより強く伝わります。
実際に記入する際は次のポイントを意識しましょう。
・実際に入社したら「どんな仕事がしたいか」
・なぜその仕事がしたいのか、他の部品会社では叶わない理由について
ポイントは、入社後にやりたいことをより詳細に伝えることです。
数ある部品会社の中で「どうしてもこの部品が作りたい」という熱意を伝えましょう。
そして、なぜその仕事を望むのかをしっかりとアピールすることも大切です。
「それなら他の部品会社でも作れるのでは?」と切り返されないように、よく考えて志望理由を記入しましょう。
「自動車部品業界への適性」
自動車部品業界への熱意をしっかり伝えることができたら、次は「自分の適性」をアピールしましょう。
どんなに気持ち・熱意がある人材でも、「将来性」を感じてもらえなければ採用は難しいでしょう。
自分の長所や特技などがどのように業務に活かせるか、詳しくイメージしてもらえるように自己PRを考えてみてください。
ポイントは以下の2点です。
・まずは自分の特技や長所を具体的に伝える
・それらがどのように業務に活かせるか、「実際の業務」を例にアピールする
重要なのは、特技や長所の表現が抽象的にならないようにすることです。
より具体的に過去の実績や成果を交えてアピールするようにしましょう。
自動車部品業界であれば、各種部品に対する知識や興味、自分なりに思う問題点や改善すべき点などを軸に話をすると将来性を感じてもらいやすいでしょう。
自動車部品業界の筆記試験対策・攻略法
業界の筆記試験の特徴として、「SPI」と「玉手箱」が採用されることが多い傾向が見て取れます。
対策としては、一般的な問題集で習慣的に学習しておけば問題ないでしょう。
ただし、一部の企業ではWEB―GABを出題する場合もあるようです。これは自宅のパソコンで受講するタイプのGAB試験です。
「言語理解」「計数理解」「性格適性検査」の3カテゴリーから構成されています。
全部で160問の問題に回答する形式となっており、「言語理解」が52問で25分、「計数理解」が40問で35分の制限時間です。
「性格適性検査」に関しては68問ですが時間制限はなく、必ず全ての問いに回答する形となります。
自動車部品業界の面接対策・攻略法
面接の回答では「質問の意図を理解した上で答えること」が重要です。
面接官の質問には必ず「意図」があります。
十分にリサーチをして「回答の準備」をしておき、面接官が「その質問から何を読み取ろうとしているのか」、「重視しているポイント・知りたがっていることは何か」を理解して返答することを心がけましょう。
自動車部品業界の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントを紹介していきます。
- 「なぜ完成車メーカーではなく部品サプライヤーを選んだのか」
- 「自動運転についてどう思うか」
- 「自動車部品業界でやりたいこと」
- 「なぜ自動車業界を選んだのか」
- 「電気自動車についてどう思うか」
上記は業界を志望する際は優先的に対策しておきたい質問になります。
どの企業の面接においても質問される可能性が高い項目になるので、それぞれ詳細に答えられるように準備しておきましょう。
この他にも、「学生時代に頑張ったこと」や「自己PR」など一般的な質問についても対策しておきましょう。
本記事では「なぜ完成車メーカーではなく部品サプライヤーを選んだのか」、「自動運転についてどう思うか」、「自動車部品業界でやりたいこと」について回答のポイントを詳しく解説します。
「なぜ完成車メーカーではなく部品サプライヤーを選んだのか」
この質問で面接官が知りたいのは、「業界への理解度」と「志望度の高さ」だと考えられます。
純粋に自動車に関わりたいだけであれば、わざわざ部品サプライヤーを選ぶ必要はありません。
ここでは、「部品サプライヤーにこだわる具体的な理由」とそこに対する熱意を伝えるように意識しましょう。
回答のポイントとして以下の2点について明確に話せるようにしておきましょう。
・部品サプライヤーを選ぶ具体的な理由
・自動車部品業界への熱意
まず、部品サプライヤーを選ぶ理由については、「こんな仕事がしたいから」というような具体的な「業務」を理由にするといいでしょう。
部品サプライヤーにしかできない仕事を理由にして、そこへの熱意をアピールすれば志望度の高さと業務への理解を示すことができます。
事前に十分なリサーチをして、部品サプライヤーの特徴や魅力について理解しておくことが大切です。
「自動運転についてどう思うか」
この質問で面接官が知りたいのは「業界の動向を把握しているかどうか」、「先進技術に対して自分の意見をもっているか」だと考えられます。
ここで特に重要なのは「先進技術に対して自分の意見をもっているか」で、自動運転の実現により「社会が得るメリット」と、それにより生まれる「リスクやデメリット」などを軸に自分の意見を伝えるようにしましょう。
注目すべきポイントは次の通りです。
・自動運転のメリット・デメリット
・実用化に伴う自動車部品業界への影響
・今後必要となる取り組み
上記の視点を軸に、「こんなメリットがあるから自分は賛成である」というような形で自分の意見と根拠を具体的に結びつけて答えましょう。
また、自動運転の実用化によって「自動車部品業界にどのような影響があるか」という点に触れておくと、さらに好印象を与えられるでしょう。
「自動車部品業界でやりたいこと」
この質問で面接官が知りたいのは「受験者自身の将来のイメージ」、「具体的な志望動機」だと考えられます。
「やりたいこと」についてはESでも触れた点になりますが、ここが志望動機の中で最も重要といえる部分であり、面接でもほぼ確実に聞かれる項目になります。
自分の中で「本当にやりたいこと」、「興味のある仕事」について具体的にまとめておきましょう。
回答のポイントは以下の通りです。
・自動車部品業界でしかできない仕事を挙げる
・「なぜ?」その仕事がしたいのか
・入社後にその仕事ができなかったらどうするか
ここで大切なのは、「入社後にその仕事ができなかったらどうするか」です。
これは面接官が掘り下げてきた場合の対策にもなります。
「やりたい仕事」と「やりたい理由」について具体的に伝えるのはもちろん重要ですが、その希望が叶わない場合でも働く意思は変わらないと伝えることは非常に大切です。
会社では「やりたい仕事」と「やらなければならない仕事」の2種類があるため、どちらに対しても誠実に取り組む必要があります。
希望と熱意を伝えた上で、仮に思い通りにいかなくても働く意思があることは伝えておくといいでしょう。
以上、各質問の回答ポイントと対策について解説しました。
面接対策をする際は「自分が面接官だったら」という視点を持って考えてみると、必要な対策が見えてきます。
リサーチで得た情報をもとに、想像力を働かせながら業界研究を進めてみてください。