【生活雑貨業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!
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衣類や文房具、健康用品まで、生活を豊かにする雑貨を販売する生活雑貨業界。
華やかでオシャレな空間を作り、お客様の生活に彩りを添える仕事です。
生活雑貨業界は、企業ごとに素材にこだわった商品展開やデモンストレーションを用いた商品販売戦略など独自の手法を用いることで、特徴を生み出し売上を伸ばしています。
生活雑貨業界を目指している学生の中には、ESでどの経験をアピールしたらいいのか、どんな質問が出てくるのか、疑問や不安に思っている学生もいるのではないでしょうか?
この記事では、実際に生活雑貨業界のESで出題された質問と、ESをパスした学生の具体的な回答をポイントとともにご紹介します。
株式会社良品計画をはじめとした生活雑貨業界大手は、2022年卒の就職人気企業ランキングに上位に入るほどの人気企業です。
この記事を読むことで、通過できるESを作成するポイントを確認できます。しっかり対策をして、面接に進めるようにしましょう。
生活雑貨業界の採用動向や面接対策など、詳しくは「生活雑貨業界研究」の記事でチェックしておきましょう!
目次
生活雑貨業界のESの設問例
1「入社後自分が無印良品の店長になったら、どのように店舗経営をしたいですか?」(2022年 良品計画)
2「人との関わりの中で、「しくじったなぁ…」と思うエピソードについて教えてください。」(2022年 ロフト)
3「東急ハンズという会社に対して、あなたはどんなイメージを持っていますか。」(2021年 東急ハンズ)
4「当社でチャレンジしたい事を教えてください」(2000年 スタイリングライフ・ホールディングス)
5「あなたの強みは何ですか。またそれを良品計画でどう生かしたいですか?」(2022年 良品計画)
設問例1:どんな店舗経営を考えているかについて
この設問は、店舗での販売を主としている生活雑貨業界ではよくある設問です。
どのようにしたら理想の店舗経営ができるかの思考力を見ています。
具体的にどんな店舗経営をにすることで収益の増加が見込めるのか自分の今までの経験をもとに書きましょう。
どんな店舗経営にしたいかという漠然とした回答ではなく、理想の実現に向けた方法まで想像して具体的に書くと良いでしょう。
店舗の雰囲気で企業の独自性が出て、客層や売上が変わるといっても過言ではない生活雑貨業界。
自分が考える理想とする店舗経営を実現する方法と具体的な理由まで明記すると採用担当者の印象に残る回答ができます。
回答例1
私は従業員がお客様に対して感動を与えるような接客ができる店舗経営をしたいです。具体的には、店舗で働く従業員全員が自分のお店に対して愛着をもち、お客様に対して親身に向き合う接客を自ら行う店舗にしたいです。そのためには、2つのことが必要だと考えます。
1つ目は、従業員の育成です。店舗での作業ができる育成ではなく、お客様のニーズを知るための接客の研修が必要だと考えました。そのためには、困っているお客様に対しどのように対応をするのか、お客様のニーズを引き出すための質問やコミュニケーションの取り方などを研修や実務で教えていくことが重要だと考えます。
2つ目は既存の従業員が新人の従業員に教える時にマニュアルを用意することです。新人の研修は人によってやり方が異なるため、学べる内容もバラバラです。そこで、きちんとマニュアル化して新人研修を行うことで、どんな人でも一定の対応ができる店舗を実現します。
この2点の方法で、従業員がお客様に対して真摯に向き合い、感動を与える接客ができる店舗経営を目指したいと考えています。
回答例2
私は地域の人に寄り添う店舗経営をしたいと考えています。それを実現する方法は、地域の人の声をきちんと聞くことです。地域の人の声を聞く方法としては2つ考えます。
1つ目はよく売れている商品を把握して、見やすい商品配置をすることです。地域ごとに売れる商品は異なると思うので、地域の人が求めている商品がすぐに手に入るお店作りを目指します。
2つ目は地域の人が相談しやすいアットホームな環境を整えます。そのためには、積極的にお客さまの相談にお答えできるようスタッフへの教育や、店舗に「お客様アドバイザー」などのスタッフを構え、気軽に声をかけていただけるような取り組みを行っていきたいです。この2点を実践することで、地域の人に寄り添う店舗経営ができると考えています。
実現したい店舗経営を語るだけではなく、そのためにはどのような方法を取るべきなのかまで考えることが重要です。
具体的にどうしたら実現できるのかイメージしながら書いてみましょう。
設問例2:しくじりエピソードについて
この質問は、失敗に直面した時にどのように乗り越えるかを見る問題です。
回答から考え方や価値観を知ることで、自社で活躍できそうな人材か見極める意図があります。
そのため、単純に自分の過去を振り返り、失敗したエピソードだけを書くのではなく、失敗した後にどう行動したか書くことが重要となります。
失敗した後にどう挽回するのかあなたの長所やアピールポイントが分かるような回答にするといいでしょう。
回答例
私がしくじったなと思ったのは、学生団体でのイベントを行った際、自分の準備不足によってお客様をがっかりさせてしまったことです。
私は学生時代にラオスに学校を作る支援をしている学生団体に所属していました。学生団体では、イベントチームに所属し、イベントでラオスの実情を多くの人に知ってもらうために、写真展を年に3回開催していました。
最初の写真展を開催した際に、写真を見ていたおじいさんから「これは何をしているところなのですか?」と質問をされましたが、事前にきちんと写真の情報をチェックしていなかった私は答えることができず、他のスタッフにフォローしてもらうことになりました。おじいさんからは「ちゃんと写真の説明はできたほうがいいですよ」と言われてしまいました。
私はその日帰ってから、写真の情報を1つ1つチェックし、しっかりと説明できるよう何度も練習しました。次の日、来場してくださった方に写真の説明をしていると、昨日フォローしてくれたスタッフから「いい説明だね」と言ってもらうことができました。
一度の失敗で落ち込むのではなく、失敗を挽回するためにできることに迅速に対応することの重要性を学びました。
失敗したエピソードだけではなく、そこからどう挽回したか、人柄が分かるように書くことで採用担当者に自社にマッチした人材だと思わせることができるでしょう。
設問例3:会社のイメージについて
この質問は生活雑貨業界に限らず、多くの企業で聞かれる質問です。
質問の意図としては、この企業についてどのくらい知識を持っているか、志望度はどのくらいかの確認をする問題です。
実際の店舗に足を運び、企業や店舗のHPを見て会社説明会に参加するなど企業研究をすることで、企業のイメージを掴むことが可能です。
また企業イメージを書くだけではなく、どうしてそう思ったかを志望動機と近しい内容にすることで、志望度の高さもアピールできるでしょう。
回答例
私は貴社に対して、五感で体感する店舗作りに注力し、お客様に新鮮さを提供しているというイメージを持っています。
店舗でのデモンストレーション販売はその代表例です。ECサイトへの展開を図っている企業が多い中で、貴社の実店舗でしかできない五感を体感する店舗作りは非常に魅力に感じています。
私は貴社で、お客様と商品の出会いに貢献したく、志望しました。貴社に入社することになった際には、店舗に足を運びたくなるような店舗作りや仕組みづくりに取り組んでいきたいと思います。
企業研究をきちんとして回答することが重要です。
理由として志望動機とセットで回答することで、企業への志望度の高さをアピールすることにもつながります。
設問例4:チャレンジしたいことについて
この質問は、自社に対する志望度の高さと学生さんの考えるキャリアプランが自社とマッチしているかを見ています。
そのため、自社のHPを閲覧し、店舗見学をするなどの企業研究は重要です。
プラスして、企業の採用HPで先輩社員のキャリアステップを確認し、可能な場合は、OBOG訪問をしてどんなキャリアを歩んでいるのか確認しましょう。
そうすることで、自分自身その会社でどんなことを実現したいのか明確にイメージできるでしょう。
なぜチャレンジしたいのかの理由として、自分の過去の経験やこの企業を選んだ理由と絡めて明記することでより担当者を説得させられる文章になります。
回答例1
海外コスメを扱っている貴社で、ビューティケアコンシェルジュとしてPLAZAのファンを増やすことにチャレンジしたいです。
私は、学生時代に化粧品の専門店でアルバイトをしていました。お客様一人ひとりの悩みを聴き、その悩みを解決できる商品の提案からアドバイスまでを行う仕事です。お客様に寄り添う接客を心がけ、たくさんの商品購入をしていただくことができました。
PLAZAでは多くの海外コスメを扱っており、どんな悩みにも対応できる商品が揃っていると感じます。ただし商品が多い反面、自分にはどれが合うのか悩んでしまうお客様や海外コスメを使用するのに不安を抱えているお客様も多いと考えます。
そこで私はビューティーケアコンシェルジュとして、お客様の抱えている悩みに合うコスメを紹介し、また来たいと思ってくださるPLAZAファンを増やしていきたいです。
回答例2
外国のおしゃれなお菓子を扱っている貴社で、マーケッターとして、海外商品の魅力や新しい商品の流行りを作っていきたいです。
私はInstagramで自分が好きなお菓子の紹介をしています。今では5000人のフォロワーを獲得しましたが、毎日投稿することやランキング形式で見やすく投稿することなど、自分なりに試行錯誤を繰り返しながら取り組んできました。
このアカウントを運営する中で、多くの人に自分が好きなお菓子を知っていただくことにやりがいを感じてます。この経験を生かして、貴社の中でマーケッターとしてもっと多くの人に海外商品の魅力や新しい商品のトレンドを作っていくことにチャレンジしていきたいです。
設問例5:強みについて
この質問では、あなたの強みとそれがどう自社の業務で活かせると考えているのか確認することで、自社の求める人物像とマッチしているのかを見ています。
そのため、自己分析が重要となります。
自己分析をして、自身の強みと強みを発揮したエピソードを用意しておくとよいでしょう。
エピソードと一緒に明記することで、強みを裏付ける根拠となります。
また、志望する会社がどんな強みを持つ人材を求めているかはマイナビやリクナビなどの就活サイトの「求める人物像」の項目や企業の採用HPを確認しましょう。
回答例1
私の強みは「挑戦力」です。私は長期のインターンシップに参加した際に、今までやったことがない営業にチャレンジしました。
営業という仕事はお客様に直に触れ合え、社会について学べる機会が多いと思ったからです。最初は新規のテレアポを100件かけて1件アポイントが取れるか取れないかでしたが、PDCAを回し、実施することで50件に4件とれるくらいにアポ率が向上しました。
この「挑戦力」を活かして、貴社の社内資格である「インテリアコーディネーター」などの資格獲得に積極的に挑戦し、お客様により親身に安心感を与えられる接客のプロフェッショナルとなっていきたいです。
回答例2
私の強みは、周りを巻き込む「巻込力」です。学生時代に大学内の卓球サークルに所属していましたが、練習時間が少ないことに不満を持っている人が多くいました。そこで私は新しくインカレの卓球サークルを立ち上げ、練習時間が少ないと嘆いている人たちを勧誘して、私が立ち上げた卓球サークルに所属してもらいました。
練習場所の確保や備品の管理など大変なことはありましたが、サークルの仲間と一緒に乗り越え、今では50名を超すサークルとなり、定期的に練習することができています。
私はこの「巻込力」を活かして、お客様のライフスタイルに寄り添うお店作りを全スタッフと実現し、企業理念である「感じ良い暮らしと社会」の実現に貢献していきたいです。
自己PRの書き方
自己PRの本質
自己PRとは、企業に対して「自分を売り込む場」といえます。
自分の強みや長所をどのように企業で活かせるか、どのように企業へ貢献できるかをアピールし、企業に必要な人材と思ってもらえるように自分を売り込む事が自己PRでは求められます。
自己PRで評価されるには、自分の人柄や能力を具体的に伝えて企業が求める人物像に合わせてアピールすることが重要になります。
企業が自己PRを聞く意図は3点あります。
1応募者が活躍してくれるか見極める
応募者を採用することによって企業にプラスの利益をもたらす人材なのかを強みや長所を聞いて見極めています。
そのためただ単に自分の強みや長所をアピールするのではなく、企業が求めている強みや長所を意識してアピールすることが大切になります。
2企業に合った人材か見極める
企業の社風や考えに合った人材かを見極めることによって活躍してくれるか判断材料としています。例えば応募者の強みが既存社員と類似していたら企業とマッチする可能性が高く活躍が期待できます。
反対にいくら優秀な人材でも企業との相性が合わない場合は早期退職の恐れがあるため前向きに採用を検討しません。
3自分を客観視できているか
自己分析は就職活動において最も重視して行うものなので、自己分析が出来ていないと就職活動への姿勢が悪いものと評価されてしまい、企業への志望度も低いものだと判断されてしまいます。
自己PRは自分を売り込む場なので、自分自身について正しく理解する必要があります。そのためには自分を客観的にも理解することが大切となります。
自己PRを書くためのポイント
求める人材に即した「強み」を決定する
企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。
自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。
- 個人として努力し、成果を上げることができる
- 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
- 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる
アピールしたい「強み」を論理的に述べる
上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。
(1)強み:あなたの強みは?
↓
(2)強みの原点:強みが形成されたきっかけは?
↓
(3)強みを表す具体的エピソードは?
↓
(4)強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?
↓
(5)強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?
引用:unistyle
※自己PRを書く際のポイント
・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること
生活雑貨業界はどんな人材を求めているのか
生活雑貨業界全般的に求める人材の特徴として下記が挙げられます。
- 好奇心旺盛な人
- 主体的に行動できる人
- 協調性のある人
生活雑貨業界では、企業(店舗)ごとにカラーがあるため、求める人材像は若干異なります。
しかし、「接客」をメインとしている部分では共通しています。
店舗での仕事はさまざまな年齢、国籍、性別の方々と関わるため、柔軟な考え方や対応が求められることが多いです。
また、世の中の流行りや今後流行しそうなものなどを敏感に感じ取る力も必要になります。
常にアンテナを張り、情報収集できる人にも向いていると言えるでしょう。
上記のポイントを押さえながら、自分自身の経験を振り返り、活躍できるビジョンを明確にしていきましょう。
好奇心旺盛な人
どんな仕事にも好奇心を持って取り組める人材は求められます。
特に生活雑貨業界では、季節や流行に関連する商品も多く、新しい情報がどんどん入ってきます。
好奇心旺盛な人は、その状況を楽しみながら仕事に活かすことができます。
仕事も店舗だけではなく、バイヤーの仕事や企画開発などにおいても好奇心はとても大切な要素になります。
主体的に行動できる人
店舗での仕事は商品の登録や品出しからお客様対応やレジ対応など、多くの業務を対応することが多いため、問題が起こった際にどう対応するのが良いのか、自ら考え動ける人が求められます。
目の前の業務に集中するだけではなく、常に店内の状況を見ながら、主体的に行動できる人が重要視されるでしょう。
協調性のある人
どの仕事においても自分1人で完結する仕事は多くありません。
特に店舗での仕事はスタッフと協力して行うものがほとんどです。店舗作りや店舗の売り上げを伸ばすためにもスタッフの協力は欠かせません。
チームで動くことが多いので、仲間の意見が聞ける、仲間と共に作り上げられるなど、仲間と協力してやり遂げることのできる人が重宝されるでしょう。
今回の記事で紹介した企業が求める人物像は一部です。企業ごとに求める人材は異なります。
自分でその企業が求める人材を確認し、その企業に合ったESの作成に取り組むことで、ESの通過率もアップするでしょう。