【マスコミ業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!
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学生から圧倒的な人気を誇るマスコミ業界。
自分で番組制作ができる、年収が高い、芸能人と会える、などの理由から志望する人が大変多い業界です。
しかしマスコミ業界に採用された人を大学別に見てみると、東大、早稲田、慶応など超有名大学が軒を連ねます。
ではそういった大学に通ってない人はESも通過できないのでしょうか。そんな事は全くありません。
しっかりと質問の意図を汲み取り、ポイントを抑えてESを作成することで突破は可能です。
そこで今回は、過去実際にマスコミ業界で出されたESの質問と参考となる回答例をまとめてご紹介します。
マスコミ業界は昔から多くの人が志望する人気の業界ですので、しっかりと対策して突破できるESを作成しましょう。
是非こちらの記事をご自身のESの参考にしてください。
マスコミ業界の採用動向や面接対策などは下記記事で詳しく紹介しています。
目次
マスコミ業界のES設問例
1あなたが他の誰にも負けない点を教えてください(2022年 テレビ朝日)
2読売新聞の記者として取り組みたいこと(2020年 読売新聞)
3 最近、注目しているニュースと、それに対するあなたの意見・感想を記入してください。(2022年 集英社)
4アルバイト先でのあなたの役割(2019年 ニッポン放送)
5あなたの弱みを教えてください。(共通)
設問例1:他の誰にも負けない点
自己PRと同じ様な質問ですが、ここではあなたの「誰にも負けない点」が問われています。
単に自分の長所を述べるだけではなく、上手くプレゼンテーションができるか、魅力的な人間として写っているか、が重要ポイントです。
この質問では以下のことが見られています。
- 自分の強み、長所を客観的に理解出来ているか
- プレゼンテーションが得意か
テレビ業界では入社後、新番組のプレゼンなど人前で説明する機会が多々あります。
その際に上手くメリット、デメリットを伝えられるのかどうかをESで判断しようとしています。
実際に採用担当者に自分をプレゼンをする気持ちでESを書きましょう。
回答例
私の誰にも負けない点は「好奇心旺盛で、失敗を恐れず挑戦する行動力」です。学生時代には、海外一人旅や学園祭実行委員に立候補、またスノーボード未経験にも関わらず「篭り」に参加し、スノーボードの大会に挑戦しました。
篭りとは、リゾートバイトのことで、希望者は2ヶ月間ホテルに住み込みで働きながら、空いた時間にスノーボードが楽しめる制度です。未経験者は私のみで、正直不安もありました。しかし好奇心を糧に一歩踏み出し、大会に出場することを目標に定め、誰よりも練習する事で不安をかき消しました。
上記の経験から挑戦し続ける為には【1.好奇心を力に変える事】【2. 不安をかき消すだけの努力、準備をする事】が重要であると学びました。この強みを貴社でも活かします。
単に自分の強みを述べても説得力はありません。
その強みが形成された過去、またその強みが活きた経験を述べる様にしましょう。
設問例2:記者として取り組みたいこと
新聞記者を志望する上で、「どういった夢や目標を持っているか」が問われています。
志望理由というよりは、将来的に何がしたいか、どんなキャリアプランを描いているかを記述しましょう。
この質問では以下のことが見られています。
- 業界の志望度は高いか
- どういった夢や目標を持っているのか
新卒採用において重要なのは、いかに情熱があるかです。
この過酷と言われるマスコミ業界では、せっかく新卒で採用してもすぐに辞めてしまうという事が多々起きています。
そうしたミスマッチを減らすためにも、採用担当者は「辞めなさそうか」をしっかりと見定めています。
「自分は採用されたらすぐに辞めることなく、頑張ります!なぜなら○○という夢があるからです」と言われると説得力がありますよね。
是非、採用担当者の目線に立ってESを考えてみましょう。
回答例
読者に「貧困」について考えるきっかけを提供し、少しでも世界から貧困を無くす取り組みに参画したいと考えています。
その様な考えに至ったのは大学生の時にカンボジアへ一人旅をした経験からです。私は約1ヶ月間カンボジアへ一人旅をしました。国の中心部は観光地ということもあり、そこまで貧しい国であると感じませんでした。しかし少し街を外れると、物乞いをする子供、自ら売春を斡旋する少女、一つのパンを取り合って喧嘩する大人など、貧困を目の当たりにしました。日本で意味する貧困と次元が違っており、「今まで私はこういった世界を知らずに暮らしてきた」という事にショックを受けました。そして同時に、この貧困を少しでも無くすためには世界中の人がこういった事実に関心を持つことが必要であると考えました。
そうした思いを実現できるのは、世界中に支部を持つ貴社であると考えます。貴社の一員となって読者に「世界の貧困」ついて知ってもらいたい。これが貴社の記者として取り組みたいことです。
説得力が格段に増すため、自分の実体験を交えながら記述しましょう。
設問例3:注目しているニュース
こちら面接でも聞かれることがあるため、事前に考えておきましょう。
この様な設問は、応募した業界にいかに興味・関心を持っているか、常日頃からアンテナを張っているかが問われています。
この質問では以下のことが見られています。
- ニュースを自分事として捉えているか
- 難しいニュースでも理解出来る教養があるか
- アンテナを常に張っている人か
決して難しい記事である必要はありません。それよりも、なぜそのニュースを注目しているのかといった所を深掘りして考えましょう。
また、応募する企業の話題も関連づけることが出来ればベストです。
ただ、あまり詰め込みすぎて何が言いたいか分からない文章にならない様に気をつけましょう。
回答例
私が最近注目しているニュースは「紙と電子の大手流通が提携し、NFT特典付き出版物を提供」した話題です。理由は、紙と電子というライバル関係の企業が続々と異例の提携を発表している動きに、今後の出版物のあり方が大きく変わると感じたからです。
同様に、講談社、集英社、小学館の出版社3社と丸紅は出版流通の新会社設立すると発表。「AIの活用による業務効率化事業」と「RFID活用事業」を挙げ、出版流通全体の最適化を目指すことも話題になりました。
このニュースにもある通り、2020年のコミック市場は紙と電子を合わせると6126億円となり、調査市場最大となります。紙と電子を扱う企業間には大きな隔たりがあったので、こういった取り組みは必要であると考えます。少子高齢化や人口減少が続く中で、国内市場は確実に縮小していくことを考えると、グローバルに展開していくには海外への輸出がしやすい電子化は欠かせないため、今後もデジタルの動きに着目しています。
自分が新聞記事を読んで何を考えたかを整理して記述しましょう。
設問例4:アルバイト先での役割
ここではアルバイト先での役割について問われています。
ほとんどの方が大学生時代にアルバイトを経験されていると思います。
何か特別なアルバイトを経験している必要はなく、どういった思いで取り組んだのか、何か課題を解決した経験はないか、が問われています。
この質問では以下のことが見られています。
- 物事に対してしっかりと目的意識を持って取り組める人か
- 周りの人とどの様に向き合ってきたのか
ただアルバイトの経験を長々と述べるのではなく、その経験を通して何を学んだのか、社会でどの様に活かせるのかを意識して記述しましょう。
回答例
私のアルバイト先での役割は「アイデアマン」です。
私は居酒屋のアルバイトを3年間続けました。サラリーマン街にある居酒屋だったため、昼間はお客さんが全く来ませんでした。そこで私は「昼間は定食屋として営業を行うのはどうか」と店長に提案しました。自分が思い付いたアイデアを取り入れてもらうために、他店での事例や定食メニューのアイデア、収益などをシミュレーションし、自分なりに理解してもらえるよう努力しました。
その結果、アイデアが採用され、ランチタイムに「定食」を提供することになりました。お店は昼も夜も忙しくなり、僅かではありますが給料も上がりました。この一件から私のアルバイト先での役割が「アイデアマン」となりました。
このことからネガティブな事象に対してただ悲観的になるのではなく、常に「何かできないか」と考えることで、新しいアイデアが生まれると学びました。
自身のアルバイト経験を詳細に思い出しましょう。
些細なことでも、バイト先の課題を解決した経験があるはずです。
設問例5:あなたの弱みを教えてください。
長所と合わせてよく聞かれる質問があなたの短所を問う質問です。この類の質問はマスコミ業界に限らずほぼ全ての業界で出題されます。
ただ単に自分の短所を書き連ねるのではなく、なぜ会社はこの質問をするのか、どういった意図があるのかを改めて考えましょう。
この質問では以下のことが見られています。
- 自分の弱みをきちんと把握できているか
- その短所を改善しようと努力しているか
- 短所と社風がミスマッチしないか
よく「私の短所は○○です。ただこれは裏返すと○○という長所にもなります」と少しでもネガティブなイメージを持たせない様に話す人がいます。
しかし実際のところ、あなたがどういった短所を持っていようがあまり採用には関係ないと言われています。
大事なことは短所そのものよりもも、きちんと自分の弱みを過去の経験から理解できているか、そしてそれを改善する努力をしているかになります。
そのため、正直に自分の弱いと感じることを書きましょう。
気をつけるポイントとしては、周りに迷惑をかけてしまう様な弱みは記述しない様にしましょう。例えば、朝に弱い、遅刻癖があるなどです。
回答例
私の短所は「飽きっぽい」という点です。なぜ始めたときの熱量をキープできないのかを追求した結果、大きな目標がない、あるいは目標が簡単であるが故に飽きが生じていることに気付き、あえて「困難な目標を設定する」ことで改善できるのではと考えました。
そこで3年時にゼミ長に立候補し、優秀な論文を最も多く提出したゼミに送られる「最優秀ゼミの獲得」を目標として掲げました。「周りに目標を宣言する」「何度も目標を繰り返す」「チーム全体で目標に取り組む」といった工夫を行うことで、チームを巻き込み高い目標に挑みました。
その結果、途中で飽きることなく積極的に行動し続けることができました。チームを巻き込んだこともひとつの要因となりましたが、今後は常に「困難な目標」を設定し、突き進むことで自身の弱点の克服に努めます。
弱みを取り繕ったり、良く見せようとする必要はありません。
それよりも前述した様に、自分を客観視できているか、どうやって克服してきたかを改めて考えてみましょう。
自己PRの書き方
自己PRの本質
自己PRとは、企業に対して「自分を売り込む場」といえます。
自分の強みや長所をどのように企業で活かせるか、どのように企業へ貢献できるかをアピールし、企業に必要な人材と思ってもらえるように自分を売り込む事が自己PRでは求められます。
自己PRで評価されるには、自分の人柄や能力を具体的に伝えて企業が求める人物像に合わせてアピールすることが重要になります。
企業が自己PRを聞く意図は3点あります。
1応募者が活躍してくれるか見極める
応募者を採用することによって企業にプラスの利益をもたらす人材なのかを強みや長所を聞いて見極めています。
そのためただ単に自分の強みや長所をアピールするのではなく、企業が求めている強みや長所を意識してアピールすることが大切になります。
2企業に合った人材か見極める
企業の社風や考えに合った人材かを見極めることによって活躍してくれるか判断材料としています。例えば応募者の強みが既存社員と類似していたら企業とマッチする可能性が高く活躍が期待できます。
反対にいくら優秀な人材でも企業との相性が合わない場合は早期退職の恐れがあるため前向きに採用を検討しません。
3自分を客観視できているか
自己分析は就職活動において最も重視して行うものなので、自己分析が出来ていないと就職活動への姿勢が悪いものと評価されてしまい、企業への志望度も低いものだと判断されてしまいます。
自己PRは自分を売り込む場なので、自分自身について正しく理解する必要があります。そのためには自分を客観的にも理解することが大切となります。
自己PRを書くためのポイント
求める人材に即した「強み」を決定する
企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。
自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。
- 個人として努力し、成果を上げることができる
- 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
- 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる
アピールしたい「強み」を論理的に述べる
上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。
(1)強み:あなたの強みは?
↓
(2)強みの原点:強みが形成されたきっかけは?
↓
(3)強みを表す具体的エピソードは?
↓
(4)強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?
↓
(5)強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?
引用:unistyle
※自己PRを書く際のポイント
・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること
マスコミ業界はどんな人材を求めているのか
マスコミ業界全般的に求める人材の特徴として下記が挙げられます。
- 新しいアイデアを出すことが出来る人
- 自分で課題を発見し、行動出来る人
- 多方面に興味・関心がある人
- 情報収集能力に長けている人
ご存知の通りマスコミ業界は、Amazon primeやNetflixといったインターネットメディアの台頭により視聴者の獲得に苦戦しています。
さらには少子高齢化、働き方の多様化によってそもそもテレビを全く見ない人も増えています。
従って、指示を待つだけではなく、主体的にアイデアを出し、マスコミ業界が直面する課題に対して行動できる人材がより一層求められています。
加えてマスコミ業界は他の業界より多忙を極めるため、体力があるアピールも欠かせないでしょう。
マスコミ業界は非常に倍率も高く、人気企業ランキングでも毎年上位にランクインする企業が多い業界です。
自分がマスコミ業界で何をしたいのか、何を成し遂げたいのかを今一度よく考え、その企業でしか達成できないことに注力してESの作成に望みましょう。