【電力業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
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日常生活における重要なライフライン「電気」。そんな電気の供給を行っているのが電力会社です。
電力業界は、近年、新たな変革期を迎えていると言えるほど、動きが活発な業界です。
「福島原発の事故により原子力発電の見直し」、「化石燃料の高騰による発電コストの上昇」、「電気の自由化」、「固定価格買取制度の見直し」など、様々な変化が次々と起こっています。
電力会社と聞くと災害時の復旧作業が「大変そう」というイメージもあるかと思います。
タフさが求められる場面ありますが、電気は重要なライフラインの1つであり、「今後も決してなくならない業界」ともいえます。
この記事では、電気業界の就職に必要な情報をまとめてお届けいたします。
目次
電力業界の5つの分野
電力業界は大きく分けて5つの分野に分かれています。
小売電気事業
小売電気事業者とは、電気事業法によって定められた電気事業者の一種で、一般の需要に応じて消費者に対して電気を供給する事業です。
一般需要家は、この小売電気事業者から電気を購入します。
小売電力事業は、元々は東京電力や関西電力などといった、各地域の「一般電力事業者」しか行うことができませんでした。
しかし、「電力の小売全面自由化」が2016年4月1日から始まったことにより、新たに「小売電気事業者」の登録を行った事業者が、家庭や商店向けの電力の小売に参画できるようにもなりました。
これにより各地方のガス業者なども参加し、電力自由化により一気にこの事業者が増えています。
「株式会社エネット」、「東京ガス」「テプコカスタマーサービス」などが小売電気事業を展開する企業にあたります。
一般送配電事業
発電事業者から受けた電気を小売電気事業を行っている業者に供給する事業です。
発電所で発生した電気を、需要家が電気を使用する地点まで、「送電線」「配電線」などで送り届けることです。
日本では地域が10の供給区域に分割されており、供給区域ごとに1事業者ずつあります。
皆さんが電力会社と聞いてパッと思いつく企業はおそらく一般送配電事業を行う企業でしょう。
現在は電気の自由化がされ、発電と小売の分野では、多数の事業者が競争関係にありますが、地域独占の一般送配電事業者は、全ての発電事業者・小売電気事業者に対して中立という立場であり、公平に送配電サービスを提供する必要があります。
このため、一般送配電事業者が発電事業・小売電気事業を兼営することは、原則、禁止されています(法的分離)。
唯一の例外として、沖縄電力は規模が小さいため法的分離を免除されており、発電事業・小売電気事業を兼営しています。
「東京電力HD」、「関西電力」、「九州電力」などが一般送配電事業を展開する企業にあたります。
送電事業
送電事業は、送電線、変電所などを維持、運用し、一般送配電事業者との契約に基づいて送電することを事業としています。
現在のところ、旧卸電気事業者である、全国各地に送電線を保有する電源開発株式会社の送電部門などが、これに該当します。
「東京電力HD」、「関西電力」、「九州電力」などが送電事業を展開する企業にあたります。
特定送配電事業
特定送配電事業とは、自らが維持し、運用する送電用および配電用の電気工作物により、特定の供給地点において「小売供給」「小売電気事業」「一般送配電事業」の用に供するための電気に係る託送供給を行う事業(発電事業に該当する部分を除く)のことです。
発電所でつくった電気を家庭や企業など使う場所まで運ぶ設備を運営します。
発電所からはロスを防ぐために高い電圧で送電し、各地に設置された変電所で電圧を下げて需要地へ電気を送り届けます。
そのために必要な電圧を調整する設備や電線などの製造や設置も手掛けています。
「丸紅株式会社」、「住友共同電力株式会社」、「王子製紙株式会社」などが特定送配電事業を展開する企業にあたります。
発電事業
発電事業とは、自らが維持して運用する発電用の電気工作物を用いて、「小売電気事業」「一般送配電事業」「特定送配電事業」の電気を発電する事業です。
火力、水力、原子力発電のみならず、太陽光、風力などの再生可能エネルギーによる発電を行っている事業者も、これに該当します。
「JERA」、「J-POWER」など様々な発電事業が存在します。
電力業界の主な職種
発電部門系
燃料調達(事務系)
火力発電所で使用する石炭、LNG(液化天然ガス)、石油などの燃料を、経済的かつ安定的に調達し、発電所に届ける仕事です。
世界中に点在するさまざまな燃料の中から、環境規制や発電所の仕様に適合する燃料を選定・購入するとともに、海外からの輸送に使用する船や輸入・通関手続も手配し、必要なタイミングに合わせて確実に届けていきます。
燃料の在庫管理・運用、決済なども重要な業務の一つです。
燃料の需給や市況は、世界の経済動向等を反映して大幅に変化するため、常にその状況を的確に把握する必要性があります。
このため、グローバルな視点の他にも、情報を収集・分析する力、判断力、交渉力などが求められます。
また、電力全面自由化により競争が厳しさを増すなか、これまで以上に経済性や柔軟性を追求した燃料調達が求められます。
計画(技術系)
発電設備の工事や修繕の計画したり、既存設備の点検や更新計画をする職種です。
発電所には多種多様な設備があり、安定した電力供給が実現するためには、全ての設備が正常に動いていることが必要不可欠です。
設備ごとの特徴を把握し、工事を担当する土木関連部門や発電所運用部門など、他部門との連携も重要です。
発電所運用(技術系)
火力、水力、原子力などの各種発電設備の運転操作を行い、計画に沿った発電量を供給する役割を担っています。
また、発電所内の巡回や設備の点検も行い、安定した発電所の運用に責任を持って業務に取り組んでいます。
電力供給を止めないため発電所は24時間稼働しているため、交代制勤務が基本です。
そのため体力が必要な仕事といえるでしょう。
メンテナンス(技術系)
各発電所設備のメンテナンスを担当する職種です。
修繕や点検計画に沿って設備の点検を行うほか、日々の巡回で発見された異常にも迅速に対応します。
設備に関する知識習得は高いレベルで求められますし、他部門との連携も求められます。
メンテナンスは、重大なトラブルを未然に防ぎ、電力の安定供給を実現するために欠かせない職種です。
送配電部門系
給電指令(技術系)
現在所有の設備を使用して、良質の電気を日夜供給する事業で、「需給運用」「系統運用」「系統保護」などがあり、それを直接担当する指令機関は給電所と呼ばれます。
送変電(技術系)
発電所で作られた電気を消費地近くの変電所まで高い電圧で送る設備や、設備に応じた電圧に変換するための設備等の建設・管理・運用を行う事業です。
具体的には「送電線」「変電所」「水力発電所」「制御・通信設備」など、電気を安定的に送電するための重要な設備を信頼度とコストとのバランスを考慮しながら建設・管理を行います。
絶えず変化する電気の使用状況を監視しながら、24時間体制で発電量や電気の流れをコントロールし、常に需給バランスが保てるように運用しています。
配電(技術系)
変電した電力を最終的に各過程まで配る「配電」を仕事とする事業です。
発電所で発電された電力は、オフィスや一般家庭などに直接送電されず、変電所で電圧を落としてから送り届けられます。
配電系統は各需要家の受電設備と直接接続されているため、一つの需要家の事故が他の需要家の供給支障につながらないように構築します。
また、配電線事故及び、天災や事故による大規模停電が発生した場合に、この原因を解消するために緊急出動する必要があります。
小売部門系
法人営業(事務系)
法人や企業に対し、電気の使用状況に応じた最適な料金メニューの提案や、グループ企業と提携して、業務用の空調・厨房機器などの電化提案、さらにはLNGの販売や地区全体での熱供給事業など、新たな需要の創造とエネルギーの提供にも取り組んでいます。
ユーザーニーズにマッチした魅力的な料金やサービスを提供し、ユーザーの満足度の向上を目指す事業です。
一般家庭営業(事務系)
法人とは対照的に、主に一般のご家庭を対象に、電気のご契約に関する手続きや、新たな料金メニュー、生活へ新たな価値を提供するサービスの開発などを行います。
また、安心・快適・経済的な暮らしのお手伝いとして、IHクッキングヒーターやエコキュートを備えた電化住宅を提案したりなど、業務の幅は多岐にわたります。
コールセンターなどを通して寄せられた意見に耳を傾け、サービスの改善につなげていくこともこの営業部門のお仕事です。
電力業界の市場規模
市場規模の推移
電力業界の過去11年間の業界規模の推移(出典:業界動向サーチ、グラフ作成:CareerMine)
2019年-2020年の電力業界の業界規模はおよそ20兆9,611億円といわれています。
電力業界の過去の推移を見ますと、2010年から2020年の間に増減を繰り返しており、ここ数年はやや縮小傾向も見え、成長は乏しい状態となっています。
資源エネルギー庁によると、2020年度の電気事業事業者の発電電力量は、8,454億kWhでした。(前年度比2.1%減)
内訳は以下となっています。
発電電力量 |
8,454億kWh |
水力 |
845億kWh(9.9%) |
火力 |
6,979億kWh(82.5%) |
新エネルギー |
486億kWh(5.7%) |
原子力 |
370億kWh(4.3%) |
現状・動向
電力業界の市況
電力業界は、かなり大きな変革期を迎えようとしています。
2011年に起きた東日本大震災は、原子力発電所の安全神話を崩壊させ、国内にある全ての原子力発電所が停止する事態にまでなりました。
その結果、電力業界内火力発電へのシフトが進みましたが、使う燃料が高騰したことを受け、電力会社各社の経費が増大しました。
以前は「オール電化」が流行し、次世代のスタンダードとして、世論の支持を受けていました。
しかし、純粋に利用料金が高いことや、度重なる震災を機に防災意識が高まったのと同時に「ガスのほうがいいのでは」「電気が止まると何も出来なくなるリスクがある」という声が強くなりました。
そのため、収益が低下したのを補うべく電気料金の値上げを各社が決断しました。
電力の自由化を推進する声が多くなり、平成30年を区切りにして、電力の自由化を実現しました。
これにより、様々な異業種との複合的なサービスも誕生し、価格競争が激化したため、さらなる追い打ちとなってしまっています。
また、政府は2030年度の電源構成で原子力発電を22~20%程度、再生可能エネルギーを22~24%程度として多様な電源を組み合わせるエネルギーミックスを目指していますが、世論調査では、日本のエネルギー事情も踏まえ、原子力発電の必要性は広く認識されているようです。
再生エネルギーの普及がまだまだ少ない昨今、現実的な選択肢として安全性が確認された原子力発電所の再稼働を進めていくことが求められていくことが予想されます。
電力業界規模の推移
需要電気量の都道府県別でみると、最も多いのが東京都の762億kWh、次いで愛知県の565億kWh、大阪府の536億kWhの順でした。
主要都市部において電力の消費量が多いことが分かります。
このように需要電気料は一定の需要こそあるものの、電力大手3社の2020年3月期の業績は、東京電力が前期比1.5%の増加、中部電力も1.0%の増加、関西電力は3.8%の減少と微増もしくは微減にとどまっています。
その理由として2020年には新型コロナの感染拡大よって経済活動が低迷、電力需要の落込みもが原因ではないかと考えられており、今後の回復も不透明であることから、電力業界にとっても新型コロナの影響は大きな懸念材料となっています。
また、日本の電力を多くを発電していた電子力発電所でしたが、2021年10月現在は稼働中の原子力発電所は33基中わずか3基のみと全盛期の10分の1以下の稼働率しかありません。
しかも再稼働が可能となったのはすべて西日本側であり、東日本側における稼働数はいまだにゼロというかなり厳しい状況です。
そのため、電力の供給自体も間に合わない可能性があります。今後の電力業界の規模拡大にも大きな足枷になりそうです。
参考:業界動向サーチ
電力業界の歴史
電力業界は明治時代以降、近代都市の形成に伴い発展してきました。
明治時代、街には西洋文化があふれ、1882年(明治15年)に日本初の電灯が東京・銀座に灯されました。
電灯は、大きな話題を集め、これを堺に初めての発電所が誕生し、東京に中心に電灯は急速に普及しました。
エレベーターや電車などが誕生するなど、電気は動力用としても利用されるようになり、消費電気が増えたのを機に、次々と発電所が建設されていきます。
そこから、東京市内の家庭には電気が普及してより身近なものになっていきましたが、関東大震災や相次ぐ戦争により、電力は国家に管理され、太平洋戦争に突入した後には、電力消費規制が行われました。
終戦を迎え、高度経済成長期には「テレビ」「洗濯機」「冷蔵庫」の3種の神器が登場するなど、家庭には次々と電化製品が普及しました。
1960年代から電気の社会的な重要性が高まり、大手資本の参入、事業の大型化・総合化が進み、一つの産業として編成されました。
しかし、1973年の石油ショックを受けて、エネルギー資源を石油に依存することを改め、石油の代替エネルギーとして原子力発電所を次々と稼働させました。
現在まで、社会情勢は大きく変わりましたが、エアコンやコンピューターなど電化製品が多様化、大型化し、人々のライフスタイルも大きく変化してきました。
今後は、電力消費量が増え続ける一方、原子力発電の稼働が厳しい今、自然エネルギーによる発電の拡大や新たな発電方法が求められています。
電力業界におけるトレンド・話題
原子力発電問題
化石燃料を使わない発電方法かつ、発電コストの安さから、かつては世界中から注目を集めた原子力発電。
しかし、2011年3月11日の東日本大震災によって、その問題点も浮き彫りになり日本でも稼働率が大きく下がっています。
原子力発電のメリット
・燃料の消費が少なくて済む。
・燃料となる「ウラン」は、少量でたくさんの発電をできる上に、燃料の安定供給・リサイクルが可能。
・二酸化炭素(CO2)を排出しないため環境に優しい。
・温室効果ガス問題の面でも有効性を認められている。
・発電・運用にかかるコストが他の発電方法に比べて安い。
・電力を安価で供給することが可能。
原子力発電のデメリット
・「高レベル放射性物質」が生成される。
・「高レベル放射性物質」は人間への悪影響が大きい。
・放射性物質の漏洩による環境破壊が懸念される。
・発電所に、万が一事故が発生した場合、重大な事故になってしまい、事態を収拾することは困難。
メリットも多い原子力発電ですが、日本では東日本大震災で発生した、福島第一原子力発電所の事故から原子力発電についての今後のあり方が見直されています。
発送電分離(法的分離)
2020年4月に「発送電分離(通称:法的分離)」が行われました。
これは、電力の発電と送電を別々の事業者が行うように発電と送電のネットワークを分離して、すべての電力事業者が平等に利用できるようにすることです。
分離が行われた背景には、「電力の自由化」があります。
電力の自由化とは1995年に発電部門での参入規制が撤廃されたことを皮切りに、事業者間での競争を行わせることで電気料金を低く抑えることを期待する動きです。
しかし、電力の自由化を行う中でも送配電部門に関しては引き続き規制事業として独占が認められていました。
送電や配電には莫大な設備投資が必要ですし、維持にも多くのコストがかかるため、規模の大きな一社で供給を担うほうが供給コストが小さくなるからです。
電力を供給する送配電手段が独占されているため、発電事業の競争相手に対して送電線の利用を制限したり、利用料金を不当に高くすることができてしまう状態であったため、実質的に競争が制限されてしまいます。
したがって、電力の自由化を達成するためには送配電部門は中立な立場でなくてはいけません。
そのために発電部門と送配電部門を分離する発送電分離が行われることとなりました。
発送電分離のメリット
電力の供給においては、安定的に電力を供給するために常に電力の需要と供給を一致させなければならない「同時同量」が原則だと考えられています。
効率的な送配電設備を維持しながらも、「インバランス」調整等に要するコストの透明性が高いということがメリットです。
※「インバランス」とは発電の供給と需要が一致しないこと。
発送電分離のデメリット
デメリットは、あくまで既存の電力会社のグループ会社として送配電部門が存在するため、完全に分離する場合と比べて中立性の担保度合が小さいことです。
送配電部門の会社が既存の電力会社の競合他社を不利益に扱うインセンティブを完全には排除しきれないため、何らかの政府による規制、監視体制は必要でしょう。
電力小売全面自由化
これまでの電気は各地域の電力会社が独占的に販売していました。
しかし、2016年4月の電力小売全面自由化(通称:電力自由化)にともない、家庭や飲食店などの商店も利用したい電力会社を自由に選べるようになりました。
電力小売全面自由化のメリット
電気の購入先を多様な事業者から自由に選べることがメリットになります。
特に新たに参画してきた企業による、セット料金などの割引サービス等が提供されているため(例:ガス業者によるガス利用と抱き合わせにすると安くなる等)、コスト削減が進んでいき利用料金が安くなります。
電力小売全面自由化のデメリット
反対に、どうしてもコストが割高になる離島や田舎の利用者が電気の供給を受けられなくなるリスクも否定できません。
これにより、地方と都会の貧富の格差も大きくなる可能性を孕んでいます。
固定価格買取制度の見直し
聞きなれない単語かもしれませんが「固定価格買取制度(FIT法)」という制度があります。
FIT法は2012年7月に火力などの中心になっている発電方法以外の導入が進まない点を改善すべく、再生エネルギー(風力や太陽光など)発電の電力をほかの電力よりも高値で買い取ることで、再生エネルギー(以下:再エネ)発電をおこなう事業者を増やして普及を狙ったものです。
買取費用は、電力会社が買い取った再エネの量に応じて、電気料金を通じて国民が広く負担することとなっています(再エネ賦課金(ふかきん))。
しかし、太陽光発電に導入がかたよっていることや、FITの認定を受けたのに発電を始めないケースが多発するという問題が発生してしまいました。
FITによる買取価格は、認定時の太陽光パネルの価格などをもとに設定されています。
もし、認定を受けて買取価格を確定させたまま発電を始めない事業者がいると、たとえそのあいだに太陽光パネルの価格が安くなっても、高い買取価格が維持されてしまい、結果的に、再エネ賦課金が下がらず、国民の負担が減りません。
そこで、2017年4月にFIT法が見直され、さまざまな対策が打ち出されました(改FIT法)。
新しい認定制度をつくり、設備を確認する方法から、事業計画を確認する方法に変えることで、安定的な運転がおこなわれるようなしくみが設けられました。
また、FIT認定を受けて一定期間が過ぎても発電を始めない事業者は買取期間が短縮されるなど、事業者に責任をもって発電をおこなうよう促すルールが設けられました
買取価格についても、発電にかかる費用だけでなく、将来的に目指すべき電力価格を「買取価格目標」として考えあわせた上で決められることとなりました。
たとえば、住宅用の太陽光発電の買取価格では、家庭用電気料金並みの低価格に抑えていくことを目指しています。
理由としては、大規模な太陽光発電については入札制度を導入して、事業者に競争や技術の発展や導入コストの削減を促し、再エネ賦課金を下げて太陽光国民の負担を抑えることが狙いです。
電力業界における主要企業の解説
東京電力ホールディングス株式会社
社名 |
東京電力ホールディングス株式会社(英文社名:Tokyo Electric Power Company Holdings, Inc.) |
設立 |
1951年5月1日 |
本社所在地 |
〒100-8560 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 |
資本金 |
1兆4,009億円 |
従業員数 |
37,891人 |
平均年収 |
767万円 |
事業内容 |
・グループ経営管理 ・廃炉 ・復興推進等 ・原子力事業 など |
東京電力ホールディングス株式会社は、東京都に本社を構える、電気・ガス業で事業を手掛ける企業です。
多くのグループ企業を保有し、「火力発電」「配電」「小売」までを行なっている大手の電力会社です。
電力事業を行う企業グループである東京電力グループの事業持株会社であり、自社で原子力発電事業の他にも原子力損害に対する賠償・除染事業も行っています。
かつては東京電力株式会社でしたが、2016年(平成28年)4月1日から施行される家庭用電力の小売り全面自由化を機に東京電力ホールディングスに社名変更しました。
東京証券取引所一部上場企業で、電力業界の最大手といってよいでしょう。
関西電力株式会社
社名 |
関西電力株式会社(英文社名:Kansai Electric Power Co., Inc.) |
創設 |
1951年5月1日 |
本社所在地 |
〒530-8270 |
資本金 |
4,893億円 |
従業員数 |
8,770人 |
平均年収 |
836万円 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
・電気事業 ・熱供給事業 ・電気通信事業 ・ガス供給事業 |
近畿地方や関東地方などで電力小売事業や、発電事業を行っています。
太平洋戦争後、日本が占領下にあった1951年5月1日に設立された歴史ある企業です。
発電所は原子力発電による比率が約55%となっている一方、本来の電力供給エリア外である富山県の黒部川流域などに、最大出力30万kW超の大型の水力発電所も所有しています。
関西財界を構成する主要企業の一つで、関西電力の社長・会長は何度も関西経済連合会会長に就任しています。
中部電力株式会社
社名 |
中部電力株式会社(英文社名:Chubu Electric Power Company, Incorporated) |
設立 |
1951年5月1日 |
本社所在地 |
〒461-8680 名古屋市東区東新町1番地 |
資本金 |
2,025億9,120万円 |
従業員数 |
3,092名 |
平均年収 |
849万円 ➡︎詳しくは「年収チェッカー」をCHECK! |
事業内容 |
・再生可能エネルギー事業 ・原子力事業 ・海外事業 ・コミュニティサポートインフラ関連事業など |
愛知県名古屋市に本店を置く電力会社です。
日経平均株価およびTOPIX Large70(トピックスラージ)の構成銘柄の1つです。
1951年に、電気事業再編成令により中部配電と日本発送電株式会社の共同出資で設立されました。
浜岡原子力発電所、火力発電所、水力発電所、変電所などを運用しています。
日本の中国地方に本店を置く中国電力も、当該地域では通称で「中電」と言われているため、両者の混同を防止するために、株式市場では中部電力は「中部電」、中国電力は「中国電」と呼ばれています。
電力業界における主要企業の採用動向
東京電力ホールディングス
- 常に進化できる人
- 自立心/情熱/多様性を持つ人
東京電力ホールディングスの仕事は一言で表すと「両利きの経営」。
この言葉はチャールズ・A・オライリー,マイケル・L・タッシュマン著の本から来ています。
この言葉は端的に言うと「信頼を維持しつつ、更なる進化を同時にする」ということを指します。
その目標を達成するために東京電力は、既存事業である電力、24時間365日途切れることなく電気をお届けし続ける世界一の信頼性を維持することはもとより、さらなる安全・品質・効率の深化を追求してます。
市場の完全自由化による競争の激化や、人口減少による需要低下など、電力事業を取り巻く環境がよりシビアな昨今、新たな事業の開拓を進めることが命題となっており、エネルギッシュでチャレンジ精神の旺盛な人物が求められています。
学生時代にチャレンジしたこと、そこで学んだことを明確に話せるようにしておくことが重要になります。
また何事にも物怖じしないエネルギーを感じられるような態度と受け答えが大事になるので、どんな質問がきても答えられるよう万全の準備で臨みましょう。
関西電力
- 専門性を極められるような個性的で逞しい活躍ができる人
- 変革と挑戦を恐れない人
関西電力では、「Speciality(専門性)」と「Diversity(多様性)」を深化させていくことを通じて、専門性を極め、独自の個性を発揮して、しなやかに、逞しく活躍できる人材が求められています。
その他にも、社員全員が一丸となって、変革と挑戦を加速していく必要があり、この変革と挑戦を加速するためには、「Speciality」と「Diversity」の2つのキーワードが重視されます。
具体的には、「創造力」「チャレンジ精神」「コミュニケーション能力」「使命感」の4つで、「自ら積極的に行動を起こせる人材」を採用したいとあります。
このため、自身が学生時代に企業したり、プロジェクトやイベントを主催した経験があれば、アピールとして強いものとなるでしょう。
中部電力
- 一歩先を考え、新しいことに挑戦する人
- 既存ルールを厳守できる真面目な人
「くらしに欠かせないエネルギーをお届けし、社会の発展に貢献する」をテーマに、時代とともに人々が思い描く豊かさのカタチが変わってきたように、この先の未来を生きる人々の「あたりまえ」のカタチを作っていく事を使命とした企業です。
その「あたりまえ」を全うできるように、既存のルールをしっかりと守りつつ、常に新たな当たり前を作ることができるような挑戦を続けられる人材が求められます。
他の2社と比べると、変革を続けるというよりは現在ある信頼を失わないように安心感のある仕事ができる、冷静な状況判断を出来る人に向いているでしょう。
電力業界の採用スケジュール
東京電力ホールディングスの採用フロー
2022年度卒の採用フローになります。最新の情報は東京電力のホームページをご確認ください。
(※下記はあくまでスケジュールの一例になります。)
<22年度卒の場合>
学校推薦(技術系職) |
自由応募(事務系職・技術系職) |
マイページ登録 |
マイページ登録 |
応募書類提出 (web適性検査・履歴書) |
ES提出 (web適性検査・履歴書) |
面接選考 (複数回) |
面接選考 (複数回) |
内定 |
内定 |
新卒採用サイトがオープンされるのは3月1日~になります。
面接自体は「自己紹介」や「志望理由」「ガクチカ」などのスタンダードな質問を聞かれることが多いようです。
人柄重視の面接と言われており、難しい質問よりもその人の考え方や性格がわかるような事前に想定できる質問が多く出されている傾向にあります。
予めある程度の質問を想定し、対策することで、当日は落ち着いて対応することができると思います。しっかり準備をしておきましょう。
関西電力の採用フロー
関西電力は、人によって採用スケジュールが異なるようです。22年度卒の内定者スケジュールを参考に大まかなスケジュールを掲載しています。
最新の情報は関西電力のホームページをご確認ください。
(※あくまでスケジュールの一例になります。)
<22年度卒の場合>
自由応募 |
事務系・技術コンサルティング |
プレエントリー/マイページ登録 |
プレエントリー/マイページ登録 |
ES提出 |
初回アンケート+WEB適性検査 |
面接選考(複数回) |
面接選考(複数回) |
内々定 |
内々定 |
上記のような流れで選考が進むようです。
関西電力は、関西圏に根付く大企業の気質から学歴重視のところが見られ、特に京都大学・神戸大学・大阪大学といった関西国公立とその他の大学との区別が明確に現れることがあるようです。
同社が長年培ったノウハウに縛られることなくフラットに物事を熟考し、新しい領域に挑戦できる人材が求められます。
次世代インフラの創出において何が必要なのか、それを叶えるために何をすべきなのかを壁にぶつかりながらも挑み続ける。
こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
また面接では、短い時間ながら矢継ぎ早に質疑応答が交わされる傾向にあります。
特に多くの方が質問されている「なぜ関西電力なのか?」という問いに対しては、他の電力会社やインフラ企業との差別化を明確に伝えられるよう、競合企業の研究も怠らないようにしましょう。
また、関西電力の場合、TwitterやYoutubeにて企業情報や、どんな人物像を求めているかなどの情報を積極的に発信しています。
実際に入社した若手社員の紹介などもされているので、面接対策に役立つでしょう。
中部電力の採用フロー
人によって、採用スケジュールが異なるようです。22年度卒の内定者スケジュールを参考に大まかなスケジュールを掲載しています。
最新の情報は中部電力のホームページをご確認ください。
(※あくまでスケジュールの一例になります。)
<22年度卒の場合>
自由応募 |
事務系・技術コンサルティング |
プレエントリー/マイページ登録 |
プレエントリー/マイページ登録 |
ES提出 |
初回アンケート+WEB適性検査 |
面接選考(複数回) |
面接選考(複数回) |
内々定 |
内々定 |
過去の面接を調査した限り、多くの内定者が面談3回+最終面談という、合計4回の面談を受けているようです。
またオンライン説明会も2021年の3月には行われていました。
中部電力株式会社販売のエントリーには「会社説明会が必須」という声もあるので、少しでも興味がある場合は、説明会への申込みを忘れないよう気を付けましょう。
志望者は、情報収集のためにも参加しておいた方が良いと思いますので、公式サイトも必ずチェックしてみてください。
電力業界のインターン情報
電力業界のインターンシップに参加すると、どんな業務を実際に行うのか、どんな企業体質なのかなど、電力業界の全体の理解を深めることができます。
どのフェーズに進むか悩んでいる学生も、インターンに参加することで、どんな業務に向いているのか、どの仕事をやってみたいのかが明確になり、「面白そう!」思えるきっかけになることも。
電力業界のことを詳しく知りたいという学生は是非インターン情報をチェックしてみてください。
東京電力ホールディングス
東京電力ホールディングスでは、全てオンラインでの開催となっています。各インターンシップの内容により、仕事体験の内容が異なります。
流れとしては下記となります。
東京電力のインターンは3つのコースから選ぶことができます。今回はその中のAコースについてご紹介します。
<インターン概要>
Aコース【2日間】
電力会社の街づくり提案体験ワークショップコース【WEB型:各2日間】
第一回:8/26(木)~8/27(金)
第二回:9/9(木)~9/10(金)
募集人数:各日36名ずつ
※各日程とも同一のプログラムになります。
東京電力のインターンシップはWebで行われており、東京電力グループの事業や業務に対する理解を深める内容になっています。
画面越しであっても社員の生の声を実感頂けるよう、参加者のWEBカメラをONとしたうえで、可能な限り双方向のコミュニケーションが取れるよう配慮されています。
「電気」「ガス」を利用したエネルギーサービスについての説明があるので、その後行われるグループワークでお客さまへの提案業務を疑似体験することができます。
電力会社ならではの視点から、与えられたテーマについて考えることができるワークショップです。
インターンを通じ営業に対する理解を深める内容となっています。
関西電力
関西電力のインターンは、実際に行っている事業内容、難しさ、やりがいなどを体感することができる内容になっています。
関西電力の事業の魅力を凝縮した内容になっていることに加えて、参加型のワークになっています。
実際に業務に従事している方の貴重な体験談を聞くこともできます。
インターンに参加することで3月から本格化する採用活動に先駆けて情報を得ることができるので、関西電力に興味がある人は、必ずチェックするようにしましょう。
インターンシップの種類はたくさんあるので、関西電力のホームページよりご確認ください。
中部電力
中部電力のインターンシップは、技術系と事務系を合わせて10種類のインターンシップが用意されています。
・再生可能エネルギーコース
・系統運用コース
・送変電コース
・電子通信コース
・配電コース
・エネルギーソリューション部コース
・土木・建築コース
・ITコース
・事務コース
どのコースも若年層社員との少人数での懇談や、幹部との座談会形式での意見交換会などがあります。
カリキュラムを通じて、使命感と熱意を持って日々の業務に取り組んでいる社員の様子や職場の雰囲気をリアルに感じることができ、自分に合う仕事かどうかを掴みやすいです。
また、実際に各業務に携わる若手社員たちとの座談会方式で行う意見交換会もあるそうです。
現場の生の声を聞くことができる貴重な機会なので、積極的に参加しましょう。
業界研究のやり方
業界研究においては大きく3つのステップで行っていくことで理解することができます。
(1)業界全体を知る
「世の中にある様々な業界では、どのような企業がどのような役割を担っているのか」
このように大枠を把握することで、業界の概要を理解しやすくなります。
代表的な企業名や職種についても調べて、自分が志す方向性を考えることがおすすめです。
(2)業界の深掘り
業界内のさらに詳しい現状や課題を調べます。
業界内の各企業の違いや、企業相互の資本関係・提携関係、業界内での業績推移、業界全体の成長の見込みなどをリサーチして、志望企業を絞り込みましょう。
(3)業界の動向把握
業界の動向をさらに細かく調べていき、各企業の状況を知りましょう。
自己分析と照らし合わせて、より具体的な志望企業・職種をまとめていきましょう。
電力業界の業界研究
電力業界についても上記で紹介した3つのステップで分析をしていきましょう。
(1)業界全体を知る
電力業界の研究をする際には、基本的に電力業界内の5つの分野について理解をすることで、電力業界の研究を進めやすくなります。
まずは5つの分野・業種・代表的な企業を理解しましょう。
業種 |
職種 |
企業 |
小売電気事業 |
営業、事務など |
株式会社 エネット 東京ガス 株式会社 テプコカスタマーサービス |
一般送配電事業 |
営業、企画、国際、燃料、購買、新規事業、広報、経理・財務、法務、人事、技術コンサルティング、発電(原子力・火力・水力)、送変電、系統運用、配電、情報通信、土木、建築、新規事業 など 企業によって多岐にわたる |
東京電力HD 関西電力 九州電力 |
送電事業 |
営業、企画、国際、燃料、購買、新規事業、広報、経理・財務、法務、人事、技術コンサルティング、発電(原子力・火力・水力)、送変電、系統運用、配電、情報通信、土木、建築、新規事業 など 企業によって多岐にわたる |
東京電力HD 関西電力 九州電力 |
特定送配電事業 |
発電事業 再生可能エネルギー発電 電力サービス事業 など |
丸紅株式会社 住友共同電力株式会社 王子製紙株式会社 |
発電事業 |
燃料上流・LNG調達・輸送事業、国内海外発電・バリューチェーン事業、再生可能エネルギー開発事業など |
JERA |
(2)業界の深掘り
基本的な電力業界の流れと分野はしっかりと押さえつつ、自分の興味のある業種・職種は深堀をしてさらに分析していきましょう。
例えば、東京電力と関西電力では同じ学歴重視だとしても、関西電力は地元に根付いた企業であるため、関西圏の大学生を積極的に採用している傾向が強く見られています。
また、東京電力は新たな技術革新を積極的に目指していますが、中部電力は今まで作り上げてきたサービスなどを継続していくという保守的な一面も持っています。
このように求める人物像には同業他社でも異なるケースが多いです。
なのでどんな展望を企業は持っているかどうかを見極めてから面接に望みましょう。
また、新たな発電方法、再生エネルギーの普及、他業種の参入による価格競争の激化などなど、電力業界の環境はより一層目まぐるしく変化をしていくことが考えられます。
法改正による電力業界の影響や、燃料の高騰などの政治的状況、新たな技術情報などなど、様々な分野にアンテナを張り、面接でも自分の意見を言えるよう逐一チェックしておきましょう。
(3)業界の動向把握
電力業界は景気などの影響を大きく受けるため、PEST分析を行うことが重要となります。
PEST分析とは「政治」「経済」「社会」「技術」といった4つの観点から外部環境を分析することです。
より深く、電力業界のイメージをより具体的にしていきましょう。
電力自由化や発送電分離など、動きは活発である。また自然エネルギーの普及は急務となります。
コロナ禍の経済の状況はあまりよくありません。
また、石油の高騰によりコストが高くなってきていることと、電力自由化による価格競争に巻き込まれてしまう可能性があります。動向に注意しましょう。
電化製品やガジェットの品質が上がっています。高性能な商品の中には電力消費が激しいものもあります。
これからどんどん電気が欠かせない世界になっていくことが予想されます。
太陽光や風力発電などの技術は少しずつ進化を遂げている一方で、オール電化などの普及率は伸び悩んでいます。
今後は、より電力を原子力や火力に頼らない発電方法に切り替える技術が必要となるでしょう。
ESのまとめ方
ESを記入する際には、「なぜその会社を志望しているのか」と「自分の人物像」がきちんと伝わるように記入することが重要です。
志望動機には自らの実体験や将来のビジョンなど、あなたらしさの伝わる内容になるように作成しましょう。
中でも志望動機では「なぜ〇〇業界なのか」「なぜその業種なのか」「なぜその企業なのか」が必要不可欠となります。
この3点を深堀りし、自分の経験や培ったものをどのように活かすことができるのか、道筋を立てて説明しましょう。
特に電力業界は、常に仕事は安定していることから人気であり、志望者も多く、入社難易度も比較的高い業界となります。
記入する内容は、具体的且つロジカルな構成で興味を持ってもらえるように仕上げる必要があります。
各社の企業分析を徹底して行い、どんな人材を求めているのか、どんな能力が必要とされているのか、設問の意図を読み解いて文章を構成することがポイントです。
ESでは論理的に伝わる内容を書くことが大切なので、以下の順序で箇条書きにしてからまとめるのがおすすめです。
電力業界のES対策・攻略法
電力業界は、全体的にコミュニケーション能力の高い人、チャレンジ精神が旺盛な人を求めています。
これを踏まえ、ESを記入する際には
- 変革を求め、挑戦した経験
- 物事を最後までやりぬいた経験
- 課外活動で学生時代頑張った経験
これらをしっかりと記載することが重要です。
面接でも共通して聞かれることが多い傾向にあります。特に繰り返し練習しましょう。
変革を求め、挑戦した経験
主に電力業界の分野は、全体的に変革の時代を迎えています。これからの時代を作っていけるような、様々なことに挑戦する力が求められます。
そのため、学生時代に起業した経験や部活動での実績などなど、具体的にどのようなことに挑戦してきたのかを記入しましょう。
現状の状態や環境に満足することなく、より良い結果を求め行動した結果で向上心のアピールを出来るような文面をESに記入できると良いです。
物事を最後までやりぬいた経験
電力業界の仕事は、「よりよいサービスを追求すること」「暮らしを守ること」が中心となります。
今や無くてはならない存在の電気。これを無くして生活は成り立ちません。それは有事の時も同じです。
そのため、国民の暮らしを守るためにいざという時は復旧作業にも当たらなくてはならず、タフな仕事といえます。
そんな責任感と体力的にも、精神的にもタフな仕事なので、大変な事をやり遂げたという経験は非常にアピールとして有効です。
自分はどんな困難に挑み、どんな物事を最後までやり通すことができたのか。
その経験を、会社にとってどんな風に活かせるのかまで想定して答えを用意しておきましょう。
課外活動で学生時代頑張った経験
自分の経験のエピソードを準備する際には、なぜその経験をすることになったかの経緯、その経験の詳細、経験を通じてなにを学んだかをしっかりと答えられるようにしましょう。
経験の詳細に関しては、「誰と・どこで・なにをして・なにを感じ・どのように行動したか」を説明できると良いです。
大事なことは経験の内容ではなく、「どんなことを学んだか」。そしてそれを「どう活かしたか(活かしたいのか)」です。
自分の頑張ったことを通じ、将来に関連付けて話せるように準備しておくと良いでしょう。
電力業界の筆記試験対策・攻略法
電力業界の筆記試験はSPIが基本のようです。
2021年卒の就活は新型コロナウイルスの影響で、従来ならテストセンター方式やインハウス方式を採用していた企業が、自宅受験型のWebテスティング方式に急遽変更するなど今までと異なる対応をした企業も多かったようです。
それでも過去実績から傾向をつかみ、効率よく対策を進めておくことが大事です。
経済の先行き不安や、企業業績の減退によって、就活も売り手市場から買い手市場に移っていく傾向にあります。
買い手市場の時は、企業の採用方針が保守的となり、早期に且つ確実に仕事がこなせる人材を求めます。
そのため、ここ数年以上に能力検査・適性検査は重視される傾向にあると考えられます。早いうちから試験対策にも取り組みましょう。
電力業界の面接対策・攻略法
電力業界の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントを紹介していきます。
- なぜ電力業界を選んだのか。
- なぜこの会社を選んだのか。
- 会社に入って、どんな仕事がしたいか。
- 自己紹介してください。
- 周りからどういう人だと思われていますか。
- 最近気になるニュースを教えてください。
- 学生(大学)時代頑張ったことを教えてください。
⇒具体的にどう取り組んだのか、困難に直面したときどう解決したのか教えてください。 - リーダーとして心がけていたことは何ですか。
⇒対立する意見をまとめたり、チームを1つにまとめるために工夫していたことは何ですか。
「なぜ電力業界を選んだのか」「なぜこの会社を選んだのか」
電力業界から実際に内定をもらっている学生の多くは、他業界との比較を通じて、客観的な視点から業界の志望度の高さをアピールしています。
客観的な視点で色んな業界を見ていると下記が明確になります。
・自分がどういった基準で企業選びをしているのか
・志望業界のメリットだけでなく、デメリットは何なのか
結果、今後の自分のキャリアもしっかり考えているということを面接官にアピールすることができるので、「業界比較」も対策として行っておきましょう。
また「なぜこの会社」なのかという質問に対しては、「同業比較」を行うことでより明確にすることができます。
他社との違いを理解した上で、「なぜA社ではなく、B社なのか」を常に追求することで、より深堀りしていくことができます。
「最近気になったニュースは」
この質問は、気になったニュースだけを回答するのではなく、自分の考えを合わせて聞かれることが多いです。
電力業界では発電のために必要な燃料を仕入れる業種があるなど、日本円の価値増減に大きく影響を受けます。
また、電力業界に関する法改正が続いていたり、原子力発電でニュースになったりなど様々なニュースがあります。
この質問に対する回答として伝えることは、「なぜそのニュースに注目したか」と「その事象によって世界はどう変わるか、電力業界にどのような影響を与えるか」になります。
プラスの影響を与える場合・マイナスの影響を与える場合、どちらにせよ、会社としてどのように動かないといけないかという部分を求められています。
電力業界に関係のありそうなニュースはチェックし、それに対して自分の考えを文章をまとめる訓練をしましょう。
「学生時代に頑張ったことは何ですか」
この質問はESで記述した内容の深堀りになることが多いです。どのような内容を書いたかによって深堀りされる質問は異なります。
しかし、本質的に面接官が聞きたいことは、電力業界のタフさに耐えられる人材かどうかです。
「チャレンジ精神旺盛な人か」「課題を把握できる客観性があるか」「最後まで物事やりとげる責任感はあるか」「高い目標に対してもひるまずに努力できるか」などが見られます。
常に、面接を受けている会社がどのような人材を求めているかを意識した上で回答を心がけましょう。