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【銀行業界ES書き方ガイド】読まれるESのポイントを徹底解説!

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銀行業界ES書き方ガイド


「待遇が良い」「安定しているイメージがある」という理由で就活生から人気を誇る銀行業界。

新型コロナウイルスの影響もあり、安定志向の就活生からはより一層注目されています。


金融業界はいま、オートメーション化Fintechの台頭により、変革の時代を迎えています。

かつては学歴が重視されるイメージが強かったですが、近年ではデジタルの活用といった世界情勢に伴い、今までにない発想を持った就活生を欲しています。

仮想通貨ブロックチェーン技術など、銀行業界と言えど新しい発想でビジネスを考える必要性が出てきています。


柔軟な発想や新しいことにチャレンジする意欲の高い学生を採用したいと企業は考えています。


この記事を最後までご覧頂き、完成度の高いESに仕上げましょう。


銀行業界の採用動向や面接対策について、詳しくはこちらの記事で紹介しています。

銀行業界のES設問例

銀行業界で頻出されるES設問例

1学生時代に力をいれたことを教えて下さい(共通)

2入行後ご自身の強みを活かし、どのようなことに『挑戦』したいですか。(2021年 三井住友銀行)

3「私の誇れる実績」についてお答えください(2018年 りそな銀行)

4「長所」と「短所」それぞれ自覚する理由を客観的な行動事実に基づいて説明してください。(2021年 三菱UFJ銀行)

5これまでのサークルやアルバイトなどにおいて「あなたの役割」を教えて下さい(2019年 あおぞら銀行)

設問例1:ガクチカ

学生時代に力をいれたことを教えて下さい。(共通)

こちらの質問はいわゆる「ガクチカ」と呼ばれるものです。ESのみならず、面接でも頻繁に聞かれる質問です。しっかりと予め対策をしておきましょう。

そもそもなぜ企業側はガクチカを知りたいのでしょうか。

充実した大学生活を過ごしてきたか知りたい、どういったことにチャレンジしてきたか知りたい、など色々な理由があります。

中でも最も企業側が知りたいのは、「目的意識をもって大学生活を過ごしてきたかどうか」です。

社会に出て様々な課題にぶつかった時「どうすればこの課題を解決できるのか」と、自ら思考するためには常日頃目的意識をもって取り組む必要があります。

そうした理由から、常日頃目的意識を持って何事にも取り組むことが大切と言われています。

回答例

私が学生時代に力を入れたことは、ミスキャンの運営活動です。ミスキャンとは○○大学の中で最も美しい女性とカッコいい男性を決める大会です。私は「○○大学の学生を一人でも多くの人に知って欲しい」という思いでこの活動に取り組みました。

しかし、年々来場者数が減少しているという課題がありました。入場料による収入が運営費の大半を占めていたため、このままでは活動自体が出来なくなることを懸念していました。そこで私は「新しい収入源を確保しよう」と考え、スポンサーを募集することに決めました。

県内にある様々な企業に電話をし必死に営業をしましたが、初めは門前払いを受ける日々。しかし「この活動を成功させたい」という一心で、プロモーションビデオを作成したり、予算内でCMを作成することで知名度を向上させるといった施作をとりました。

結果として少しずつスポンサーを獲得し、最終的には17の企業と契約を結ぶ事ができました。来場者数も前年の2.3倍、過去最高人数を更新し大成功を収めました。この活動で得た「諦めず、常に思考して行動する力」を貴社でも活かします。

 

☝ワンポイント

「なぜその活動に取り組んだのか」「どういった思いで課題と向き合ったのか」など、自身の思いを深掘りしましょう。

また数字で出せる結果がある場合は、具体的な数字を明記しましょう。

設問例2:入行後挑戦したいこと

入行後ご自身の強みを活かし、どのようなことに『挑戦』したいですか。400字以内(2021年 三井住友銀行)

こちらの質問では、志望動機、入社後のキャリアプラン、自己PRの三つが同時に問われている設問です。


400字指定なので、わかりやすく簡潔にまとめられた文章が求められています。

採用担当者に「もっとこの人を知りたい!」と思わせる様なESを書くのがベストです。


よくある間違いとして「ESに全てを書こうとして何が言いたいのか分からなくなる」というミスが挙げられます。

全てを書くのではなく、種を散らばらせておくことで「直接この話を聞いてみたいな」と思わせることができます。


要点がしっかりと伝わる文章を意識して書きましょう。

回答例

私が入行後挑戦したいことは「受託財産事業の一員として、お年寄りの資産形成をサポートすること」です。私には自営業を営む叔父がいました。老後の資金など考えない仕事一筋な性格だったので、退職後は日々の生活費も苦しく、長年の夢だった海外旅行にも行けず亡くなりました。その時私は「一人でも多くの人に、長い老後の人生を不自由なく過ごして欲しい」と考える様になりました。

また銀行業界自体も長く続く低金利やネット銀行の台頭により、手数料収入だけでは難しくなっています。そういった現状も踏まえて、今後増えてくるお年寄りの年金をしっかり管理するビジネスモデルが必要だと考えます。この思いを達成するために、私の「失敗を恐れず人の懐に飛び込むことが出来る」強みを活かし、貴行の受託財産事業の一員として自分の思いを実現したいです。(354文字)

 

☝ワンポイント

その思いに至った経緯を詳細に書く様にしましょう。説得力が格段に増します。

設問例3:誇れる実績について

「私の誇れる実績」についてお答えください(2018年 りそな銀行)

ガクチカに近い設問ですが、これはあなたがこれまでに経験したことの中で「これだけは自慢できる!」ということを聞かれています。


銀行業界は「継続力がある人物」を求めています。「継続力」を採用担当者はどの様にして測るのでしょうか。
もちろん「何かコツコツ続けてきたことはありますか?」と聞く場合もあります。


一方で今回の様に実績を聞くこともしばしば行われます。誇れる実績がある=コツコツと取り組んできたことがあると見なされます。

以上の様に、なぜ採用担当者がその質問をするのか、どういった意図が隠れているのかを常に考えながらESを書く様にしましょう。


この質問では「コツコツと継続し、実績を挙げられる人物か」を見られている傾向が高いので、その点を意識して回答しましょう。

回答例

私が誇れる実績は「高校生ドイツ語スピーチ大会」で3位入賞した経験です。

ドイツ語スピーチ大会に挑戦しようと決意したのは、高校一年生の時です。私は10歳まで父親の仕事の関係でドイツで暮らしていました。その繋がりで高校生になってからも、頻繁に父親の友人であるドイツ人が家に遊びに来ていました。

ある日、そのドイツ人から片言の日本語で「なぜドイツに住んでいたのに日本語しか話せないの?」と言われました。私自身、そのことにコンプレックスを抱いていたので、悔しい思いをしました。同時に「ドイツに暮らしていた過去を自信持って話せる様にしたい」と考えました。

そこでこのスピーチ大会に出ることを目標に定めました。一日二時間、単語帳やリスニング、スピーキングの勉強をし、毎週末父親と会話のレッスンを行いました。これを二年間毎日続けました。少しずつドイツ語も上達し、最終的にはスピーチ大会で3位入賞を果たすことができました。これが私の誇れる実績です。

 

☝ワンポイント

誰もが驚くようなすごい実績でなくても、自分にとって最大に努力し掴んだ実績であれば問題ありません。

実績の大小ではなく、そこに至るまでの過程を見られています。

設問例4:長所と短所を客観的な行動事実に基づいて

「長所」と「短所」それぞれ自覚する理由を客観的な行動事実に基づいて説明してください。(2021年 三菱UFJ銀行)

他業界では単純に「あなたの長所or短所について教えて下さい」と問われることが多いです。


ただ銀行業界はそれに加えて「客観的な行動事実」が求められています。非常に銀行業界の特徴を得た質問です。

この質問で注意すべきポイントは2つです。


1つめは「社会に出てマイナスになる短所は書かないこと」です。

例えば朝に弱い、何度も同じミスを繰り返してしまうなどです。そうではなく「改善可能な」もしくは「改善するために日々努力している」短所について書く様にしましょう。


2つめは「友人などの意見を活用して、客観的な行動事実を述べること」です。

ただ単に「私は○○が出来ます。得意です。」と述べても、採用担当者は疑念を持ちます。

そこで活用するのが友人の意見です。

「友人には昔から○○と言われています」「友人には○○な人として認知されています」など、第三者を登場させることで採用担当者の納得度は格段に上がります。

回答例

私の長所は「好奇心旺盛で、失敗を恐れず挑戦できる点」です。私はこれまで高校3年生で応援団の団長、大学1年生でヨーロッパ一人旅、大学2年生で未経験のスノーボードに挑戦してきました。応援団の団長に立候補する時は「自分なんかが立候補していいのだろうか、失敗したらどうしよう」と考え、怖くなりました。ただそれよりも「自分が挑戦する事でどんな新しい世界が開けるのか見てみたい」という思いが勝り、挑戦しました。このような経験より、周りの友人にも「行動力がある」とよく言われます。

一方で私の短所は「飽きっぽい点」です。様々な物事に興味を持ち挑戦する一方で、一度関心が薄れると辞めてしまう事が多々あります。例えば、10万円で購入した一眼レフカメラは数ヶ月で使わなくなりました。ただこの短所を改善する為に「周りに続けたい事を宣言する」「常に大きな目標を持ち続ける」という2つの取り組みを続けており、改善されつつあります。以上が私の長所と短所です。

 

☝ワンポイント

どんな人にも短所はあります。

上手く短所を綺麗に見せようとするのではなく、素直に伝え、どのようすることで改善できるのかまで書くようにしましょう。

設問例5:サークルやアルバイトにおけるあなたの役割

これまでのサークルやアルバイトなどにおいて「あなたの役割」を教えて下さい(2019年 あおぞら銀行)

誰しも集団で生活する上では役割があります。リーダー的存在、リーダーを支える存在、後輩と先輩のパイプ役など。

ここで重要となってくるのが「自分自身の立ち位置を客観的に見れているか」です。


グループディスカッション等でも、普段リーダーとして先頭に立っているにも関わらず書記を行ったり、話の争点が少しでもズレたときにはリーダーのフォローにサッと入ったりする人がいます。

企業側も「リーダー的存在だけを採用したい」という訳ではありません。様々なタイプの就活生を満遍なく採用したいと考えています。


そうなると大切になるのは、先程も述べた通り「自身を客観視出来ている人物」を採用したいと考えます。


改めて自身の過去を振り返り、「集団の中でどんな役割になる事が多かったか」を思い出してみましょう。

回答例

私の集団での役割は「先輩と後輩のパイプ役」です。これはゼミ活動の経験からです。

私は大学3年生で、地元の商店街の活性化を目指すゼミ活動に入りました。しかし当時、私達3年生と4年生に仲違いが生じていました。このゼミは両学年協力して活動する必要があり、死活問題でした。「こんな理由で本来のゼミ活動が出来ないのは悔しい」と考え、関係修復に奔走しました。

具体的には下記に取り組みました。

・両学年からヒアリングを行い、根本的な問題を探る
・一緒に会議をする →チームビルディングを行う →両学年で食事をする など段階的に打ち解ける

特に私が考案したチームビルディング(グループワークを通じて様々な課題をゲーム感覚で攻略するもの)は、大好評で両学年で話すきっかけを生む事が出来ました。

以上の取り組みを半年間続けた結果、無事に仲違いは解消され、ゼミ活動も再開する事が出来ました。これが私の集団での役割です。

 

☝ワンポイント
「なぜその様な役割であると言えるのか」という根拠が必ず必要です。

自己PRの書き方

自己PRの書き方

自己PRの本質

自己PRとは、企業に対して「自分を売り込む場」といえます。

自分の強みや長所をどのように企業で活かせるか、どのように企業へ貢献できるかをアピールし、企業に必要な人材と思ってもらえるように自分を売り込む事が自己PRでは求められます。


自己PRで評価されるには、自分の人柄や能力を具体的に伝えて企業が求める人物像に合わせてアピールすることが重要になります。


企業が自己PRを聞く意図は3
あります。


1応募者が活躍してくれるか見極める

応募者を採用することによって企業にプラスの利益をもたらす人材なのかを強みや長所を聞いて見極めています。

そのためただ単に自分の強みや長所をアピールするのではなく、企業が求めている強みや長所を意識してアピールすることが大切になります。


2企業に合った人材か見極める

企業の社風や考えに合った人材かを見極めることによって活躍してくれるか判断材料としています。例えば応募者の強みが既存社員と類似していたら企業とマッチする可能性が高く活躍が期待できます。

反対にいくら優秀な人材でも企業との相性が合わない場合は早期退職の恐れがあるため前向きに採用を検討しません。


3自分を客観視できているか

自己分析は就職活動において最も重視して行うものなので、自己分析が出来ていないと就職活動への姿勢が悪いものと評価されてしまい、企業への志望度も低いものだと判断されてしまいます。

自己PRは自分を売り込む場なので、自分自身について正しく理解する必要があります。そのためには自分を客観的にも理解することが大切となります。

自己PRを書くためのポイント

求める人材に即した「強み」を決定する

企業へ自身の強みを伝える場合、企業のビジネスモデルを理解した上でどのような強みを求めているかを考え、自分の経験などに結び付けて伝えるようにします。


自己PRは大きく分けて3つに分類することができます。

  • 個人として努力し、成果を上げることができる
  • 関係者と信頼関係を構築し、課題やニーズを引き出し、解決のための提案から実行までを行うことができる
  • 今までにない仕組みや企画を提案し、周囲と協力しながら実現できる


アピールしたい「強み」を論理的に述べる

上記でまとめた自身の強みをより企業に対してわかりやすく伝えるために、下記の流れにまとめるとスムーズです。

(1)強み:あなたの強みは?

(2)強みの原点:強みが形成されたきっかけは?

(3)強みを表す具体的エピソードは?

(4)強みの方法論:強みを発揮するために意識していることは?

(5)強みの活かし方:その強みを入社後にどう活かすか?

引用:unistyle

※自己PRを書く際のポイント

・注意点 ・アピールする強みに再現性を持たせること
・学生時代に頑張ったことと混同しないこと
・書き出しと締めの部分を意識すること

銀行業界はどんな人材を求めているのか

銀行業界の求める人材


銀行業界全般的に求める人材の特徴として下記が挙げられます。

  • 継続力がある人
  • 変化に対応し、自ら思考できる人
  • 個人で努力し、着実に結果を出すことができる人

継続力がある人物

就活生に人気の業界でよく起こる事象として「せっかく採用してもギャップなどですぐ辞めてしまう」という課題が挙げられます。

「想像していたよりハードワークだった」「やりたい仕事ができなかった」などの理由により、一定数辞めてしまうことが問題になっています。


こうした現象は当然望ましくありません。従って、採用後も辞めることなくコツコツと頑張ってくれる継続力のある人物を求めています。

変化に対応し、自ら思考できる人物

文中でも述べた通り、現在銀行業界では変革期を迎えています。

手数料だけで成り立つ時代は去り、次々と登場する新しい技術に対応したビジネスモデルを確立しなければなりません。


こうした状況のため従来の凝り固まった考え方ではなく、変化に対応した新しい発想が求められています。


従って、常に変化に対応して自ら思考できる人物を求めています。

個人で努力し、着実に結果を出すことができる人物

銀行業界に入社した後、技術職以外の多くは営業職として採用されます。企業に対し株や債券といった有価証券の営業や貸付先の営業などを行います。

営業なので多くは個人として数字をあげる必要があります。


そうした環境下の中、自ら「どうすれば成果をあげれるか?」「そのためには何が必要か?」と日々思考して、努力できる人材を銀行業界は求めています。

 

上記でご紹介した求められる人材は、あくまでも業界全体での話となります。企業によってはそれぞれ求めている人物像には違いがあるでしょう。

どのような人材が欲しいのか、企業研究をして分析する必要があります。


他のどの企業でもなく、その企業だからこそ志望する理由、他の企業ではダメな理由を加えて採用担当者へアピールできるとより高評価を得られるでしょう。

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監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。