【サントリーホールディングス|面接攻略ガイド】採用傾向から実際に聞かれた質問まで徹底解説!
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TVのCMや自動販売機などで目に触れやすい飲料メーカーは知名度が高いこともあり、学生からの人気が大変高い業界です。
中でも「サントリーホールディングス」(以下、サントリー)は国内外で多種多様な清涼飲料や酒類の販売を手がけ、売上高、経常利益ともに国内首位の大企業です。
入社を希望する学生には、「やってみなはれ」精神で失敗を恐れず自ら旗を掲げ、最後までやり抜くことを求められます。
そのため選考前の事前準備は非常に重要で、飲料業界と企業について調べ、自己分析とどのような質問がなされるのか考えておく必要があります。
本記事では「サントリーの面接対策」として、傾向や過去に出題された質問などを解説しています。
飲料業界やビール業界の「業界研究」や「ESの書き方」などは、下記記事を参考にしてください。
サントリーの面接の傾向
サントリーの一次面接は、応募時に記入した「ES」に沿って進みます。
「ES」に記載を求められる項目は、志望動機などの定番の質問に加えて、以下のように入念な自己分析が求められる内容となっています。
- これまでの人生で挑戦と創造の経験をA4用紙1枚で手書きで記入してください
- あなたらしい写真をアップロードしてください。そして選んだ理由を教えてください
- 今の自分を作り上げたエピソードを5つ教えてください(努力、熱中したこと、成功・失敗体験、ターニングポイントなど)
一次面接で受ける質問は、「ES」で記載された内容の深堀りがされる傾向にあります。「ES」で記入した内容と矛盾が生じないように、一貫性のある回答ができるようにしておきましょう。
二次以降の面接では、一次面接でも聞かれた質問に加えて「自分を表す3つの単語とそのエピソード」「人生における挑戦のエピソード」など、サントリーの社風との相性を重視した質問が多いようです。
サントリーの望まれるものと自身の望むものが一致している。だからこそ、自分はサントリーで活躍できるということをアピールしましょう。
サントリーの求めている人材
【トップメッセージ】
サントリーには創業者・鳥井信治郎から脈々と受け継がれる、DNA・スピリットがあります。それは「やってみなはれ」と利益三分主義に基づく「社会との共生」の精神です。
では「やってみなはれ」の本質は何なのか。私が思うには、それは単なるチャレンジ精神ではありません。高く広い視座をもって考え抜き、何をすべきかを決め「最後までやり抜くそして結果を出すこと」です。この志、覚悟、責任を備えた人だけが「やってみなはれ」の実践者になれます。
サントリーに集う世界中のサントリアンがこれを実践。未知なる価値の創造を目指し、事業の枠を超え、また国境を超えてサントリーグループが一体となった「One Suntory」で挑戦し続けます(一部省略)
世界の競合と戦う今、必要なのは変革とスピードです。「やってみなはれ」精神で果敢に仕事と取り組みあう強い社員、強い組織こそが変革をおこし、ビジネスのスピードを早めていくでしょう。そうした変革のトップランナーを目指す、気概に溢れた若い皆さんに一人でも多く会いたいと思っています。そして共に世界に挑みましょう。
サントリーホールディングス株式会社の代表取締役社長、新浪剛史のメッセージからもわかるように、サントリーグループは「やってみなはれ」精神のもと、未知の分野へ果敢に挑戦し、多くの失敗と挫折を乗り越えて、現在の地位を築き上げました。
そのため新しいことに挑戦し、結果が出るまでやり抜く力を重視しています。
サントリーの面接攻略法
これまでの自分の人生を振り返り、どんなことに挑戦し、どのような困難を乗り越えてきたか、しっかり伝えられるよう準備して面接に臨みましょう。
面接の設問に回答するときは、サントリーが求める人材に近づけて回答するのがポイントです。特にサントリーの面接で重要な2つのポイントについてご紹介します。
なぜサントリーなのかを明確にする
サントリーグループの事業内容や歴史、強みと弱みなどを明確にしましょう。まずはサントリー公式サイトの企業情報内の業務・財務を参考にしましょう。
決算概況を確認すると、どの地域でどのような製品が、どれほどの売上を上げたかがわかります。
有価証券報告書には事業の状況と対処すべき課題などが記載されており、今後の方向性が示されています。
併せて同じ飲料業界に属する競合企業の事業内容もチェックし、「数ある飲料メーカーの中で、自分がなぜサントリーを志望したのか」を明確にしましょう。
サントリーでやり遂げたいことを具体的にイメージする
「なぜサントリーなのか」を明確にできたら、次に「サントリーでやり遂げたいこと」を具体的に考えていきます。
サントリーではトップメッセージにもあったように「やってみなはれ」精神が重要視されています。だからこそ「自分がチャレンジしたいこと」を明確に持っている人を求めていると言えます。
自分が過去にどのようなことを経験し、何を感じたのか。自分はどのような人間で、これまでどのようなことを行ってきたのか。それらを踏まえた上で、自分が人生で成し遂げたい事は何なのか、整理しておきましょう。
そして、それは「新しいことに果敢に挑戦できる風土があるサントリーでしか成し遂げられない」という点を明確にしましょう。
サントリーで実際に聞かれた質問
- サントリーでやってみたい仕事とその理由(志望動機)
- 学業・課外活動でそれぞれ学生時代に注力したこと
- ゼミ・研究室での研究内容
- 幼少期から現代までの生い立ち(どのように育てられてきたか)
- あなたらしさを3つの言葉であらわすと何か
- モチベーションの根源は何か
- 3年後、5年後、10年後のキャリアプラン
- 幼少期からの行動特性
- 自分の弱みはどういった所か、弱みを克服するため取り組んでいること
- 趣味・特技について
サントリーの面接時間は15分〜30分程度と設定されています。
面接での回答時間は1分程度、簡単な質問に対しては30秒程度が目安となります。
1分で話すことができる文字数は約300字程度。面接対策として文字に起こす場合は、300字を目安に考えると良いでしょう。
質問内容によっては、1分以上かけてしっかりと説明する必要がある質問も多くあります。
臨機応変に対応することはもちろん、面接対策を行う際には1分の時間感覚を身につけることも大切です。
短い時間のなかで自分をアピールできるように内容を考えておきましょう。
実際に聞かれた質問の中から、今回は3つの質問について回答例と併せてポイントをご説明します。
あなたらしさを3つの言葉であわらすと何か
<回答例>
「好奇心」「自助」「報恩」です。大学生となって上京したとき、様々な人や考え方に触れて、自分の視野の狭さに気付くことができました。それからは何事にも「好奇心」をもって臨み視野を広げるように心がけています。
「自助」はことわざ「天は自ら助くるものを助く」という言葉が心にしっくりと嵌り、自分自身で努力することを心がけるきっかけになったからです。最後の「報恩」ですが、昔、寺院で住職に掛けられた言葉「これまで両親に世話になったことを幼少期から1つずつ思い出してみなさい」というアドバイスを受けてから意識するようになりました。深い感謝と喜びを感じ、周りの人や環境の恩に報いていく気持ちを持つことで、活力が沸き起こり原動力になると考えています。(316文字)
自己分析ができているかの確認です。自分を一言で表すと何かという質問は多いですが、3つも挙げることを求められます。
1つであれば面接用の回答を答えられるでしょうが、急な質問に対し、2つめ3つめの言葉には本来の自分が出てくるでしょう。回答に対して深堀りされることも充分に想定されます。
この質問に回答するには、自分はどのような人間かへの理解が必要です。客観性を持たせるために各種性格診断を利用するのも良い方法です。
1つに頼らず複数の診断結果を参照することをお勧めしますが、それだけでは不足です。自分の言葉で話せるようになるにはこれまでの人生と照らし合わせた内省が必要でしょう。
3年後、5年後、10年後のキャリアプラン
<回答例>
入社後は営業部への配属を希望いたします。そこでスーパーやコンビニエンスストア等のエリア営業で現場を学びたいです。現場に出なければ感じられない市場の空気、製品に対するお客様の実際の反応等学んだことを活かして、5年目には販売企画に携わりたいです。
営業部署での経験を活かし、できる限り現場担当者の意見や想いを汲んだ企画立案や活動を推進したいと考えています。そして10年目には自分の担当した製品が飲料No1ブランドとなることを目指します。(215文字)
サントリーでは自らの将来的なキャリアを見据えて、10年後の姿を自らデザインし、そこから逆算して中期や直近でどんな経験を希望したいかを申告し、その実現に向けた取り組みについてプランを策定します。
サントリー採用情報の社員インタビューやキャリアについてを参考にし、自分なりのキャリアプランを考えてみましょう。
自分の弱みはどういった所か、弱みを克服するため取り組んでいること
<回答例>
自分の弱みは口下手なところです。幼少期から本ばかり読んでいて、あまり外交的な性格ではありませんでした。そんな自分を変えたいと思い、学生時代に営業のアルバイトに挑戦しました。やはり販売する商品について、うまく説明することができずに結果は散々でした。
そんなときに書店で「しゃべらない営業の技術」という本を見つけ、喋らない人のほうが信頼を得るということもあるという言葉を目にしたとき、自分の価値観が180度ひっくり返りました。必要以上に喋ることを辞め、説明はピンポイントに絞り、お客様の話に耳を傾けることを意識してからは、営業成績は常に3位以内に入ることができるようになりました。(287文字)
自分の弱みを自覚できているか、乗り越えるためにどのような対策を講じているかの確認です。
過去のエピソード等を交えて説明し、それが現在志望している職種の志望理由に繋がれば説得力のある回答となります。
面接前にチェックすべきこと
サントリーホールディングスの新卒情報
募集部門 |
●ビジネス部門 国内/海外マーケティング(酒類、食品、健康食品) 国内/海外専門スタッフ(経営企画、人事、広報、法務、知財、財務、経理、SCM、原料・包材調達etc) 国内酒類営業(家庭用量販営業、料飲店営業、営業企画etc) 国内食品営業(家庭用量販営業、自販機営業、料飲店営業、営業企画etc) ●財務部門 国内/海外 財務・経理 ●デジタルテクノロジー部門 デジタルマーケティング(酒類、食品、健康食品)、ITコンサル、営業推進 ●生産研究部門1 基盤研究、商品開発、技術開発 (農学系、化学系、生物系、薬学系、獣医学系、医学系領域) ●生産研究部門2 基盤研究、商品開発、技術開発 (電気・電子系、機械系、化学工学系、材料系、航空宇宙系、物理系、土木・ 建築系領域) |
募集人数 |
155〜160人 |
採用フロー |
ホームページよりエントリー →ES →Webテスト →一次面接 →二次面接 →最終面接 ※年度、部門や日程ごとにエントリー時期、面接方法、面接回数が異なります。 詳しくはマイページからご確認ください |
筆記試験 |
あり Webテスト「玉手箱」 試験科目:言語・非言語・性格検査 ※年度によって変わっている場合がありますので、最新の情報をご確認ください。 |
面接 |
個人面接/録画面接/集団面接 |
参考:サントリー |募集要項
サントリーホールディングスの事業内容
酒類、飲料、健康食品などの研究開発および製造販売
引用:リクナビ2024
サントリーホールディングスの昨年(2021年1月1日〜2021年12月31日)の決算を見ると、売上高は2兆5,592億円(酒税込み)。前期比8.1%増、当期純利益1,140億円、同113.5%増で大幅な増収増益となりました。
事業別売上構成は、飲料・食品事業1兆2,638億円(50%)、酒類事業1兆576億円(41%)、その他事業2,378億円(9%)です。
飲料・食品セグメントでは夏季の天候不順の影響を受けたものの、サントリー天然水・コーヒーBOSS・伊右衛門を中心にコアブランド強化に取り組み、新商品開発やマーケティング活動を行った結果、販売数量は前年同期を上回りました。
酒類セグメントでは、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う外出自粛等により主に業務用が影響を受け、ビール事業の販売数量は前年同月比94%と減少しましたが、スピリッツ事業のウィスキーや各種ハイボール缶の売上が国内海外共に伸長した結果、売上収益は前年同期を上回りました。
経営環境は競合の激化等により厳しさを増すものと予測していて、今後も社会と自然の共生を目指しながら、市場環境の変化に迅速に対応し未知なる価値の創造へ挑戦するとともに、経営方針及び経営戦略等に基づき、グローバルに展開する「食品酒類総合企業グループ」として更なる成長と収益力の変化を図っています。
参考:2021年12月期 第13期有価証券報告書
2021年12月期 決算概況
サントリーホールディングスの社風
サントリーグループのあらゆる事業や活動の根底にある価値観「やってみなはれ」をドライブにして、誰もやったことのないことや新しいことに果敢に挑戦できる風土があります。
また「サントリーは人が命。一人ひとりが持てる力を最大限発揮し、活躍することが会社の成長につながる」という考えのもと、さまざまな働き方を想定したきめ細かい人材育成施策を展開し、「全社員が自立したプロフェッショナルとして、自らのキャリアをデザインし、新たな価値を生み出し続けるグローバルカンパニー」を目指しています。
具体的にどんな仕事をするのかイメージしたい、サントリーの「やってみなはれ」を体感してみたい人は、夏休みと冬休み期間に実施される「インターンシップ」へエントリーしてみてください。
酒類・清涼飲料等の生産現場の見学や実際に働いている社員との座談会、グループワークを通じて、サントリーで実際に行われている技術開発実験やデータ解析の一端を経験できる実習が用意されています。
どのような環境で働くのか、どんな仕事をするのか詳しく知りたい方は、サントリー公式サイトの【仕事・職種】【社員インタビュー】を確認してみてください。社員一人ひとりの本音が聞ける内容になっています。
またサントリー公式 就活生応援アカウントに登録すると、サントリーで実際に働く先輩の声が聞けたり、就活の心構えや失敗談など就活のヒントが見つかるかもしれません。併せてチェックしておきましょう。
サントリーの過去実績
採用倍率
サントリーは、2023年就活生が選ぶ人気企業ランキングの食品部門内で、1位にランクインしており、採用倍率が非常に高い企業として有名です。正確に公表はされていませんが、その採用倍率は100倍を超えるといわれています。
サントリーの採用人数は、例年150名ほど。かなり狭き門であることが分かります。採用人数に対して、多くの学生がエントリーするので採用倍率がとても高くなります。
採用大学
就職四季報2020から2022年版によると採用大学は下記になります。
京都大学、大阪大学、東京大学、一橋大学、名古屋大学、神戸大学、九州大学、東北大学、広島大学、筑波大学、滋賀大学、大阪府立大学、福岡大学、横浜国立大学、横浜市立大学、国際教養大学、金沢美術工芸大学、早稲田大学、慶応大学、上智大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、学習院大学、成城大学、帝京大学、武蔵野美術大学、同志社大学、立命館大学、関西大学、関西学院大学、立命館アジア太平洋大学、共立女子大学、聖心女子大学、津田塾大学、東京女子大学
サントリーの2021年卒採用大学は、早慶上智・MARCH・関関同立・難関国立大で全体の75%を占めていますが、中堅大学以下の出身者も採用していることが分かります。
そのためサントリーに学歴フィルターは存在しないと考えられます。
徹底した対策を!サントリーの選考を有利に進めよう
サントリーは、ESの段階で90%は落とされると言われています。つまり「ES」での選考が重要視されていると言い換えることができます。
「ES」での設問内容は「これまでどんな人生を歩んできたのか」「どんなことに挑戦してきたのか」を問われることが多いようです。
ES選考を突破した後の面接でも、その内容がさらに深堀されるような質問がされます。
自信をもって答えられるように、業界研究、企業研究、自己分析はもちろん、関連するニュースや情報のチェックを徹底し、自分にできることはすべてやるつもりで臨みましょう。
ぜひこの記事を参考に面接対策に取り組んでくださいね。