【SUBARU|面接攻略ガイド】採用傾向から実際に聞かれた質問まで徹底解説!
公開日:
最終更新日:
株式会社SUBARUは、主に自動車及びその部品の製造・販売を行う自動車業界の企業です。その他にもヘリコプターや航空機、宇宙関連機器の製造といった航空宇宙産業にも注力しています。
SUBARUは事故予防のための運転支援システム「アイサイト」を自社開発し、自動車に搭載するなど、自動車の安心・安全な走行の実現に特に力を入れています。その技術力は国内外から高い評価を得ています。
このことから、非常に高い内定倍率を誇っています。そのような難関な選考を突破するためには、徹底した業界研究・企業研究が欠かせません。
求めている人材像、面接で聞かれる質問や回答に必要な知識などを、事前にしっかりと把握して対策しましょう。
本記事では、「SUBARUの面接対策」として、過去に出題された質問や企業の特徴などを解説しています。
自動車業界の「業界研究」や「ESの書き方」などは、下記記事を参考にしてください。
SUBARUの面接の傾向
SUBARUでは「技術系」と「事務系」の2種類の採用選考が行われています。どちらの選考も面接は合計2回行われます。
質問は面接者自身の経験や目標に関するものや「なぜ他社ではなくSUBARUなのか」といった企業や業界に強く関連した志望動機など、オーソドックスな内容が多いです。
しかし、内定倍率の高い企業であるため、決して気は抜けません。「その質問をする意図」を捉えた回答ができるように入念に準備を行いましょう。
自己分析を行い、過去の経験の中から求める人材像に適しているなど、面接官に好印象を与えられそうな自己PRに繋がるできごとがないか探してみましょう。
またSUBARUや同業他社についての研究・比較もしっかりと行い、「SUBARUが持つ強みや弱みは何か」「企業として何を大切にしているのか」を捉えることがおすすめです。
「SUBARUならではの特徴」が見つけやすくなる他、「自分は何がしたいのか」などの自己分析と組み合わせることで、「SUBARUでやりたいこと・目標」を明確化しやすくなるでしょう。
SUBARUの求めている人材
- SUBARUの姿勢に共感できる人
- 習慣や常識に囚われない創造力や創造への意欲のある人
- 環境の変化に柔軟に対応できる人
- 課題の解決に向けて諦めずに努力できるバイタリティーのある人
- コミュニケーション力がある人
- 目標達成のために周囲との意見交換を積極的に行える人
- 多角的な視点から目標達成に取り組める人
SUBARUが求めているのは個性的な創造力・視点を持ち、組織的な目標達成への取り組みやその円滑化に尽力できるような人材であると考えられます。
また下記はSUBARUの採用サイトの「求める人物像」に書かれているメッセージです。
私たちには、採用活動の中で大切にしていきたいことがあります。
それは、SUBARUの姿勢に共感して頂ける皆さんとの出会いであり、
「想いをカタチに出来る人材」との出会いです。
キーワードとして「創造力」「バイタリティー」「コミュニケーション力」の3つが挙げられています。
これらを踏まえ、面接やESでは「チームワークによって何かを達成した・乗り越えた経験」を語れると効果的でしょう。
その際、自身のチームにおいての役割やどのようにチームに貢献したかも説明し、チームに所属した際に光るあなたの強みをアピールできると良いでしょう。
SUBARUの面接攻略法
求める人物像について
今、自動車業界は100年に1度の大変革期だと言われています。これまではモノとして製品について注力してきましたが、これからは製品・サービスから得られる経験・価値としてのクルマを考えていく必要があります。 このような状況をふまえ、我々は採用コンセプトを【想いをカタチにできる人材】と定めました。自動車・航空機メーカーであるSUBARUのものづくりに強く共感し、そのものづくりを新しいカタチに進化させたいという熱い想いをもった方に入社して頂きたいと考え、このような採用コンセプトにしました。
熱い想いをカタチにしていく中で大切になる能力は次の3つです。
- 新しいカタチを描き出す「創造力」
- 最後まで諦めずにやり遂げる「バイタリティー」
- 周囲を巻き込むための「コミュニケーション力」
このような能力を持っている、または持っていきたい方に是非当社の門を叩いていただきたい、と考えています。
SUBARUの人事部長、小林達朗のメッセージからも先述した3つのキーワードが、SUBARUの求めている人材像の軸となっていることが分かります。
これは面接官がどこを見ているかということのヒントにもなっているといえるでしょう。
ここではSUBARUの面接において重要となる2つのポイントについてご紹介します。
求めている人材像の軸を常に意識する
SUBARUの求めている人材像の軸となるキーワードは先述した通り「創造力」「バイタリティー」「コミュニケーション力」の3つです。
SUBARUでは実際に「将来どのような車を作りたいか」「チーム作業でのあなたの役割は何か」など、明らかにキーワードを意識したような質問がなされているため、面接官も意識して質問・チェックしているとみて間違いないでしょう。
そのため、面接ではキーワードを意識した回答ができると良いでしょう。
過去に実際の面接で聞かれた質問への回答を考え、それぞれのキーワードを意識した回答の作成を事前に経験しておくことがおすすめです。
SUBARUの特徴を捉える
面接では「なぜ他社ではなくSUBARUなのか」「SUBARUでの目標は何か」といったSUBARUの特徴を捉えていないと良い回答をすることが難しい質問も多くなされます。
徹底した業界・企業研究によってSUBARUの「業務内容」や「理念」、「強み」、「抱える課題」などをしっかりと把握しましょう。そこに「SUBARUでないといけない明確な理由」や「SUBARUでの目標」を見つける大きなヒントがあります。
明確かつしっかりとした研究がなされたことが分かる回答には強い説得力が生まれ、入社への意欲が感じられるものになります。そのような回答ができれば、自身の「バイタリティー」のアピールにも繋がるでしょう。
SUBARUで実際に聞かれた質問
- 志望動機
- 学生時代に力を入れたこと
- 所属するゼミのテーマについて
- あなたの強みと弱みは何か
- SUBARUでやりたいことは何か
- 入社後はどのように活躍したいか
- チーム作業でのあなたの役割は何か
- 自動車業界の中でもなぜSUBARUなのか
- 部品メーカーではなくなぜ完成車メーカーなのか
- 周囲を巻き込んで問題解決をした経験はあるか
- 将来どのような車を作りたいか
- 就職活動の軸は何か、その中でなぜSUBARUを選んだのか
- ESに書いていることの他に自己PRしたいことはあるか
面接での回答時間は1分程度が良いとされています。簡単な質問に対しては30秒程度が目安となります。
1分で話すことができる文字数は約300字程度。面接対策として文字に起こす場合は、300字を目安に考えると良いでしょう。質問内容によっては、1分以上かけてしっかりと説明する必要がある質問も多くあります。
臨機応変に対応することはもちろん、面接対策を行う際には1分の時間感覚を身につけることも大切です
実際に聞かれた質問の中から、今回は3つの質問について回答例と併せてポイントをご説明します。
チーム作業でのあなたの役割は何か
<回答例>
私はリーダーとしてチームを率いる役割を担うことが多いです。
大学生時代にはボランティアサークルの代表をしていました。私自身が積極的に活動するのは勿論、活動日に複数の遅刻者が出る状況を改善するため、活動をチーム制にし仲間から声がけを行ってもらったり、下級生を上級生が二人三脚でサポートする制度を作り、チームでのコミュニケーションが円滑になるような取り組みを行いました。
私がリーダーを任せていただけるのは、このように自分だけでなく皆が安心して目標に向かって活動できるように周囲に目を向けている点を評価していただけているからだと考えています。
御社でもチームのリーダーを任せていただけることがあれば、一人ひとりが協力して円滑に仕事を進行できる働きやすい環境作りに貢献していきたいと思っています。(342文字)
この質問では回答者が自身の能力や適性のある役割を理解しているか、チームの中でどのような活躍ができるかが問われています。
過去の経験から「どのような心掛けで役割を全うしてきたか」や「どのような活躍をしてきたか」といったことを具体的に話せると説得力のある回答となるでしょう。
この質問への回答では「チームでの役割は何か」「実際にその役割をした経験について」「その役割での強みを仕事にどう活かすか」などのように多くの要素を話に盛り込む必要があります。
この場合は、各要素ごとに順序立てて回答することで聞き手に内容が伝わりやすくなるでしょう。
将来どのような車を作りたいか
<回答例>
私の目標は「誰も傷つけない車」を作ることです。
私は過去に歩行者信号が青のときに横断歩道を渡っていたところ、非常に速いスピードで車が接近してきて危うく激突しそうになったことがあります。
自動車交通の環境は、見ず知らずの人同士がそれぞれの命運を握っているものであり、そのような中でも安心して暮らせる世の中にしたい。前述の経験でこのような意識が私の中で強くなりました。
この交通環境において事故を防ぐ最大の手段が自動車のシステムであると考えています。御社は国内メーカーで唯一、センサーによる歩行者検知システムや歩行者のためのエアバッグを搭載するなど車に関わるすべての人の安心・安全を守るためのシステム作りに尽力されています。
そのような御社で更に安全な車を作り続け、いつかは事故の起きない「誰も傷つけない車」を実現し、誰もが安心できる交通環境作りに貢献したいです。(376文字)
このような質問への回答ではまず聞かれていることに対する結論を先に述べるようにしましょう。
この場合は「私は○○な車を作りたい」というものです。結論を先に述べることで話の方向性が定められ、聞き手が話を理解しやすくなります。
また自身の目標とともに「なぜそれを目標にするようになったのか」「何のために実現すべき目標なのか」を答えられると話に説得力が生まれるでしょう。
就職活動の軸は何か、その中でなぜSUBARUを選んだのか
<回答例>
私が就職活動で軸としていることは「自分の目標」と「企業が注力すること」の方向性が同じであるということです。
先ほど述べた通り、私の目標は誰もが安心できる交通環境の実現のために「誰も傷つけない車」を作ることです。これは御社の目指す車に乗る人の「安心と愉しさ」を追究した自動車作りと同じ目標であると感じています。
御社は「クルマは人の命を乗せて走るもの、だから安全を最優先に考える」という思想のもと、センサーによる歩行者検知システム「アイサイト」の開発・搭載など自動車に関わる人の安全のための車作りを続けられてきました。自動車業界でここまで人の安全に注力している企業は他にありません。
私はその姿勢に強く共感し、自らも同じ目標を抱くものとして安全な車作りに貢献させていただきたいと思い、御社を志望しました。(348文字)
就職活動の軸は何かを答えたのちに「それを軸としている理由」について述べられると説得力のある回答となるでしょう。
またこの質問の中でも「なぜ我が社を選んだのか」という部分は業界問わず定番のものであるため、事前に回答作成の練習をしておくことをおすすめします。
「企業を選んだ理由」は聴き手に納得感を与えられるものでなければなりません。その場合、「他社にない、その企業ならではの特徴」に魅かれたことをアピールするのが最もメジャーな手法といえるでしょう。
他社との違いはその企業の強みや理念、目標などに強く表れます。同業他社との比較・研究によってSUBARUの明確な強みを捉え、本番で入社への意欲が伝わる回答ができるようにしましょう。
自動車業界の企業の強みはそれぞれの企業の自動車の機能面を比較すると分かりやすいでしょう。
質問によっては回答に以前に別の質問でしたものと重複してしまう部分が出てしまう場合があります。
このときは「先ほど述べた通り」など断りを入れ、回答に必要な情報を引用してから話を展開していくと良いでしょう。
面接前にチェックすべきこと
SUBARUの新卒情報
募集職種 |
技術系:設計、実験、研究、開発、生産技術、品質管理、生産管理、原価管理、カスタマーサービス、知的財産など 事務系:営業、事業企画、マーケティング、総務、人事、経理、購買、生産管理、情報システムなど |
募集人数 |
技術系:201~300名 事務系:26~30名 |
採用フロー |
ホームページよりエントリー →一次面接 →最終面接 ※年度によって変わっている場合がありますので、最新の情報をご確認ください。 |
筆記試験 |
あり(Webテスト) ※年度によって変わっている場合がありますので、最新の情報をご確認ください。 |
面接 |
個人面接 |
SUBARUの事業内容
【自動車】自動車ならびにその部品の製造、修理および販売
【航空宇宙】航空機、宇宙関連機器ならびにその部品の製造、販売および修理
SUBARUの昨年度(2021年4月1日〜22年3月31日)の決算を見ると、売上高は2兆7,445億200万円。前期比3.0%減、当期純利益700億700万円、同8.5%減で収益・利益ともに微減する結果となりました。
コロナ禍の影響で未だ半導体やその他部品の供給が不足していることが原因となり、上記のような結果となっていると見られています。
しかし、現時点ではその他の新型コロナウイルス感染症の流行で受けた悪影響からは回復しつつあるため、あくまで微減に留まっているようです。今後も回復が進めば増収・増益し、コロナ禍以前と変わらぬ業績を上げることが十分に期待できるでしょう。
参考:2022年3月期決算短信〔IFRS〕(連結) | 株式会社SUBARU(スバル)
SUBARUの社風は?
内側からみた当社について
SUBARUは一人ひとりが幅広い業務に関わることから、物事を多角的に見る力が実務の中で養うことができます。また若手でも一担当者として尊重されることから、自分自身が考え、挑戦できる風土があります。会社としても主体的に動き、挑戦できる人財となれるように応援していく人事制度や社内研修などによる支援を行っています。
私自身も若い頃から多くの挑戦をさせてもらい、その時は大変な苦労をしましたが、後になって「あの時は鍛えられたな…」と成長を感じることがありました。
(中略)若い頃から仕事を任せ、挑戦させることで成長を促すのは当社の人財育成の特徴といえます。
SUBARUらしさを感じられるエピソードをご紹介します。自動車部品・材料メーカー様(実は他のカーメーカーも)のエンジニアにはSUBARUファンが多い、というのは調達時代によく耳にした、業界内では割と有名な話です。何故でしょうか?それはSUBARUの技術に対するこだわりがエンジニア魂の琴線に触れるからだと思います。(中略)他の自動車会社とはちょっと違う、そして確かなクルマ造りを社員ひとりひとりが徹底的にこだわり追求する、SUBARUらしさがこんなところにも顕れているのではないでしょうか。
人事部長、小林達朗のメッセージから、SUBARUは若手か否かを問わず業務において主体的な行動や挑戦をすることができる社風であることが考えられます。
社員インタビューからはそれを裏付けるように、社員たちの数多くの挑戦が語られています。
電動ユニット研究実験部
K・Kさん
限られたスペシャリストだけに依存していては、将来的に行き詰まります。そこで、出向経験を活かして、属人的な業務プロセスからの脱却を目指し、1年かけて故障診断開発に関わる業務を網羅したガイドラインを作成。ガイドラインを作るだけでなく、初心者には教えながら読み合わせする勉強会を開いて、スペシャリストを増やすことにチャレンジしています。
第三生産技術部
T・Cさん
SUBARUとして生き残っていくためにどうするべきか。(中略)まだ明確な答えは出ていませんが、まずは変化に強い人材になれるよう、新たな知識をインプットし、思考する時間を増やすようにしています。こうして仕事に主体的に取り組めるのは、SUBARUで仕事の楽しさを体感できているから。
製造管理部
生産管理課
M・Mさん
SUBARUで働く魅力の一つは、一人ひとりが持つ業務範囲が広いこと。つまり、一人ひとりが主役になれるシーンが、同業他社に比べて多いのではないかと思っています。
資材部
部品購買課
A・Iさん
私の部署はみなさん話すことが好きですね。和気あいあいとした雰囲気で、風通しもいい。付け加えるなら、やはりSUBARUにはいい意味で独特な人材が多く、社内には相手を否定しない文化があります。
以上のように会社の未来や顧客のために課題解決に積極的に挑戦する姿勢の社員が多いだけでなく、お互いを尊重しあう風土がそれを促進・応援していることが分かります。
公式ホームページの「SUBARUの人」では社員たちがどのような仕事をしているのか、どのような挑戦をしてきたのかをさまざまな職種のいきいきとした社員たちの声から垣間見ることができます。内部から見た企業の情報を、ぜひ企業研究の参考にしてみましょう。
SUBARUの過去実績
採用倍率
SUBARUは自動車業界の大手であるが故に採用倍率が非常に高いといわれています。
正式な公表はされていませんが、2022年4月入社の社員選考の採用倍率は採用人数の多い技術系で約45倍、採用人数の少ない事務系で約460倍ともいわれています。
SUBARUの2021度の採用人数は、技術系が232名、事務系が32名でした。採用倍率を考えると、エントリー数が非常に多いことが伺えます。
採用大学
SUBARUの過去の採用大学は下記になります。
上位の大学からの採用が多いものの、中堅大学からの採用もいくつか見られます。
そのため、求めている人材像に沿った自分の強みや意欲を面接官に伝えることができれば、採用されるチャンスがあるといえるでしょう。
求めている人材像の軸を意識して選考を進めよう!
SUBARUは「創造力」「バイタリティー」「コミュニケーション力」を求めている人材像の軸として重要視する会社です。
面接やESでは上記の3点を意識した回答作りができると良いでしょう。
SUBARUが上記のワードを「なぜ採用の軸としているのか」ということを企業研究によってしっかりと捉えられると、求めている人材像への理解が深まり、ESや面接で説得力を持った回答をしやすくなるでしょう。
ぜひこの記事を参考にしてSUBARUの面接対策に取り組んでくださいね。