【小学館|面接攻略ガイド】採用傾向から実際に聞かれた質問まで徹底解説!
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毎年、多くの就活生から絶大な人気を得ている出版社ですが、応募人数に比べて採用枠が圧倒的に少ないことも特徴とされています。
近年書籍のデジタル化が急速に進んだことにより、出版社の売上の主軸は紙媒体からWeb媒体へと移行しつつあります。常に成長を求められる業界だからこそ、働く人材にもクリエイティブさや行動意欲に長けた人が選ばれるのでしょう。
そんな出版社で採用を勝ち取るには、業界研究や企業研究など、事前の準備が非常に重要になります。
そのため、まずはどんな人材が求められているのか、選考はどのように行われるのかなどをしっかり把握した上で、対策を行うことがおすすめです。
本記事では、「小学館の面接対策」について、過去の質問傾向や面接を突破するためのポイントなどを詳しく解説しています。
出版業界やマスコミ業界の「業界研究」や「ESの書き方」などは、下記記事を参考にしてください。
小学館の面接の傾向
小学館の面接は、計4回にわたり実施されます。一次面接と二次面接はグループ、三次面接と最終面接(四次面接)は個人で行われる予定です。
一次面接では、志望動機や入社後の目標についてなど、オーソドックスな質問が多い傾向にあります。会話形式で話が進められるため、応募者の基本的なコミュニケーション能力なども選考の判断基準になると考えられるでしょう。
二次面接では、応募者の「人となり」を判断するステージであると言えます。そのため、これまで熱心に打ち込んできたことや、それについての深掘りをされることが多いです。
ポイントは、「自分はこういう人間だから、こんな長所を活かして会社に貢献できる」ということを伝えられること。
過去には「一発芸はある?」など、ユニークな質問を投げかける面接官もいたため、ある程度の臨機応変さも必要になってきます。
三次面接は、人事担当者との対面スタイルで行われることが多いです。事前に企業研究や業界研究をしっかり行った上で臨むことができれば、特に問題ないと言えるでしょう。
そして、最終面接では複数の役員に対し、学生が1人というスタイルで面接が行われることが多いです。面接官の人数が多いことから、一つの質問に対し深く追及されたり、短いスパンで次々に質問を投げかけられたりなど、判定基準が最も厳しくなるステージであると言えます。
すべての面接において大切なことは、自分の意見を簡潔に分かりやすく伝えられること。
たとえ予期していなかった質問だとしても、まずは冷静に内容を把握し、短くても自分の言葉で丁寧に伝えることを心がけましょう。
小学館の求めている人材
- 好きなことに全力で打ち込める人
- 成し遂げたい夢や目標を持っている人
- 魅力的な個性を持っている人
- クリエイティブな人
小学館は「人柄」を重視する会社であるため、面接では応募者の好きなことや、今まで全力で打ち込んできたこと、今後達成したい夢などに関する質問を多く聞かれ、その人自身のことを深く知ろうとする傾向にあります。
それは、好きなことを深く追求でき、明確な夢や目標を持っている人であれば、仕事においても同じ熱量で取り組むことができると考えられているからではないでしょうか。
また、出版社の仕事は、常に「新しいものを生み出し続ける」ことが求められます。
そのため、鋭い感性やユニークな視点で物事を考えられる力など、他人とは一味違う個性を持っていることが重要です。
「魅力はどこにあるのか?」「それに対してどれほど熱心に打ち込んだのか?」などについて、詳細に話せるように予め考えをまとめておきましょう。
小学館の面接の攻略法
小学館のキャリアサイトを見てみると、「代表メッセージ」や「求める人物像」などが一切掲載されていないことが分かります。メインは、実際に働く若手メンバーの紹介がほとんどです。
このことから考えられるのは、小学館では決まった枠組みにハマるスタイルを採用していないということ。社員一人ひとりの「個性」や「人柄」を大切にし、全員で良い会社をつくり上げて行こうという信念を感じます。
そのため、面接ではまずは「自分という人間を知ってもらう」ことを意識して臨みましょう。
人は好きなことや夢について語るとき、最も活き活きした姿になると言われています。本来の自分を知ってもらうためにも、リラックスした気持ちで自分の想いをしっかり言葉にすることが重要です。
その他にも重要なポイントを2つご紹介します。
自分のどんな個性が強みになるかを考える
出版社を目指す人は、「自分の力で新しいものを生み出したい」など、クリエイティブ要素が強い人が多い傾向にあります。
そのため、他の人とは違う視点で物事を考える習慣がすでに身についている場合が多いようです。面接では、そうした部分をいかに自分の強みとして、面接官にアピールできるかが重要になってくるでしょう。
自分ではコンプレックスだと思っていることでも、逆にそれを自分のチャームポイントだと考えれば、十分魅力的に映ることもあります。
まずは「自分に興味を持ってもらう」ことを意識し、自分の個性や魅力となる部分を全面に出せるように全力を尽くすことが重要です。
簡潔に分かりやすく伝える
採用基準を満たすためには、業界研究や企業研究を事前に行い、しっかりとした知識を身につけてから臨むことが大切です。
しかし、それ以前に大切なことは、面接官に「いかに分かりやすく自分の考えを伝えられるか」。
たとえどんなに上質な内容であっても、相手に伝わらなければ全く意味がありません。自分の考えを伝えるときは、できるだけシンプルに、かつ、論理的な構造で話すことが重要になるでしょう。
小学館で実際に聞かれた質問
- 志望理由
- 小学館に入社したら成し遂げたいことは何か
- 好きなことや趣味は何か
- 今、本を書かせてみたい人は誰か
- 今、志望雑誌で新しい人をアサインするなら誰か
- 電子書籍を普及させるためにはどうすればよいか
- 周囲の人からどんな人と言われるか
- 今までの人生でも最も辛かったことは何か
- 編集者にとって1番大切なことは何か
- 志望部署以外で他に興味のある部署はあるか
- 自分の性格を自己分析してみた見解について
- 自分の短所は何だと思うか
- 学生時代に取り組んできたことは何か
小学館では、過去の面接で複数の役員に対し、学生が1人という形式で面接を2回行うということがありました。おそらく、今回もいずれかのステージでそうしたスタイルで面接が行われる可能性が非常に高いです。
しかし、基本的には投げかけられた質問に対し、自分の考えをしっかり話すことができれば問題はありません。
一般的には1つの質問に対しての回答時間は、1分程度が理想だとされています。
過去の質問傾向なども含め、出題される可能性の高い質問は、事前にある程度の回答を作ってから面接に臨みましょう。
好きなことや趣味は何か
<回答例>
「人の恋愛事情を聞く」ことが好きです。
理由は、自分の想像を超えるような経験や感じ方、考え方を知ることができるからです。
当たり前ですが、恋愛の仕方や、好きになる条件、理想の関係性などは人それぞれ異なります。そのため、人の数だけ恋愛の物語があり、私はそれを自分に置き換えて「自分だったら」と空想を巡らせることがとても好きです。
ときには、自分が想像もしていなかったような話を聞くこともあり、その度に驚きや発見が生まれます。一辺倒ではない「恋愛」という事象は、非常に奥が深く、自分の中では永遠の研究テーマであると考えています。(259文字)
小学館では、採用をする上で「人柄」を非常に大切にする会社です。そのため、面接では応募者が「どういう人なのか」を判断するための質問が多い傾向にあります。
回答のポイントは、なぜ好きなのか、具体的にどんなところに惹かれるのかを説明できること。
自分の好きなものに対する熱意を伝えることができれば、「この人は入社後も同じような姿勢で仕事に取り組んでくれる」というイメージが湧きやすくなります。
また、編集者の仕事に関連のあるものや、人とは異なる珍しい趣味だと、面接官の興味を引きやすいのでおすすめです。
編集者にとって一番大切なことは何か
<回答例>
「協調性」だと思います。
編集の仕事は、決して一人で完結するものではありません。多様な価値観を持った人と協力しながら、一つの企画を形にしていくことがミッションです。
そのため、自己主張が強すぎてしまう人は他人に迷惑をかけ、チームの調和を乱してしまいます。たとえ、人より優れた能力を持っているとしても、相手の気持ちに寄り添えない、周囲の状況が見えない人は、誰からの信頼も得られないため、本来の実力を発揮することは難しいでしょう。
私は、チームの調和を何よりも大切にし、仲間から頼られる編集者になりたいと考えています。そのために、まずは謙虚な姿勢と、先入観に囚われない広い視野を持つことを心がけていきたいです。(300文字)
クリエイティブ力、分析力、探求力、発想力、行動力など、編集者にとって必要なことは非常に多くあります。
しかし、何を最も大切にしているかは人それぞれ異なるため、この問いでは何を選んだかはさほど重要ではありません。
ポイントとしては、自分が大切だと思うことに対し、面接官が納得できる論理的な説明ができること。
仕事をする上では、自分の考えを相手に分かりやすく伝える力も必要になってきます。
自分の短所は何だと思うか
<回答例>
「好きなことにのめり込みすぎてしまう」ことです。
学生時代、アコースティックギターのサークルに所属していたのですが、アコギの魅力に取り付かれ、ときには寝る時間を削ってまでも練習をしていました。
同期や先輩からはその上達ぶりに対し、称賛の声をかけてもらいましたが、体調を心配する声もいただいたことを覚えています。
自分の体調を気にしないほどのめり込んでしまうのは、反省すべき点であると感じています。仕事をする上では体が資本となるため、体調管理には十分に気を付けたいです。
しかし、好きなことを深く追求できることは自分の長所であるとも思っています。
御社でもこの探求心や追及力を活かし、オリジナリティあふれるユニークな企画を生み出していきたいです。(317文字)
面接において短所を問うのは、自社にふさわしい人材であるのか、客観的に自分を分析できているかを見極めるためです。
回答のポイントは、短所をただ述べるだけではなく、どのように克服してきたか、そこから何を学んだのかを付け加えて話すことです。
この際に、業務に支障が出るものや、会社のイメージとかけ離れた内容は必ず避けるように注意しましょう。「この人は自社でやっていくのは難しい」という判断をされ、面接官にマイナスのイメージを与えてしまう可能性があります。
面接前にチェックすべきこと
小学館の新卒情報
募集職種 |
総合(管理・営業・編集) |
募集人数 |
若干名 |
採用フロー |
ホームページよりプレエントリー →エントリーシート提出 →Webテスト(自宅等のPCから受検) →受験者シート入力 →面接 |
筆記試験 |
あり 指定会場で一斉受験。 ※コロナウイルスの影響で一部変更になっている場合がありますので、最新情報はホームページをご確認ください。 |
面接 |
個人面接/グループ面接 ※第一次選考と第二次選考がグループで実施される予定 |
小学館の事業内容
雑誌・書籍・コミックの出版および関連するデジタル、映像、キャラクター事業など
引用:小学館キャリアサイト
小学館の2021年度(2021.3.1〜22.2.28)の売上高は1057億2100万円(前年比12.1%増)。売上高が1000億円を上回ったのは実に7年ぶりであり、その上、4期連続で黒字決算を実現しています。
中でも、デジタル収入が382億8700万円(前年比25.2%増)、版権収入が112億4400万円(前年比43.0%増)の売上高を達成。それぞれ前年の実績を大きく上回る結果を打ち出しています。
その他にも、アニメ分野では、毎年記録的なヒットを生み出し続けている「劇場版 名探偵コナン」が、今年度の最新作も累計興行収入90億を突破。小学館の売上に大きく貢献しています。
また、小学館は今年2022年をもって創立100周年を迎えました。その記念すべき年を迎えるにあたり、100周年記念サイトやスペシャルムービーなどが制作され、今後の小学館のさらなる成長に注目が集まっています。
出版業界では、今後デジタル分野での売上がさらに増していくことが見込まれています。そのため、今後は紙媒体の書物の将来性を考慮した上で、デジタルを活用した自分なりの新しい企画などを考えていけるとよいでしょう。
小学館の社風は?
大きく実る種をまこう。
1922年の創立から100年。
私たちは、これまでたくさんの”好奇心の種”をまいてきました。
時代が移ろい、世の中が変わっても、
この先の未来に向かって、私たちは種をまき続けます。
あなたと一緒に。
参考:小学館キャリアサイト
公式メッセージから分かるように、小学館では人の「好奇心の種」を大切にしています。多くの人に種をまくことをミッションに掲げ、社員全員で目標に向かって進み続けています。
また、年齢や経歴、役職関係なく、誰にでも平等に挑戦する機会を与えてくれることも特徴の一つです。実際に小学館で働く社員のインタビューには、小学館は社員一人ひとりの「人柄」をしっかり見てくれる会社であることも綴られています。
CanCam編集部
鶴見知香さん
大学在学中に休学と留学で2年ダブり、さらに卒業後1年間フリーターをしていたので、同期から3年遅れで就活をしていました。他社の面接では「3年!?」と、当たり前に唖然とした表情を浮かべられがちでしたが、小学館は一味違いました。驚きつつも「3年間で学んだことは?」などの質問により、私の人となりや個性を理解しようとしてくれたんです。
第一コミック局
デジタル・モバフラ編集室
多賀香子さん
年齢や役職に関係なく、1人ひとりが深く作品に関われるところが、小学館のいいところだと思います。このいいところを存分に生かして、自分の興味に沿った企画をもっと立ち上げることが、これからの目標です。
コンテンツ営業室コミックチーム
本田そにあさん
社員の学びのサポートをしてくれたり、機会を提供してくれるところが、会社としての小学館の良い所だと思います。新しいことをしたいと思ったときに、相談できる人が必ずいて、実際に行動するときの後押しもしてくれます。長く息の続く作品や雑誌、企画はそのようにして生まれるのだと思います。
制作局 制作二課
友原健太さん
この1年半の竹もたまげる超速成長は、新米の意見に耳を傾けてくれる編集部のために、早く知識をつけたいという気持ちがあったから。また、世界一過ごしやすい職場とウワサの制作局の先輩方が褒めて担いで育ててくれたから。つまるところ、小学館の魅力は人だと思っているわけでございます。
さらに、ホームページに掲載されている「内定者にきく!就活14の質問」では、先輩社員たちが就活に関するアンケートに回答しています。
実際に働いている先輩社員たちが、就活に関するアンケートに回答しているため、これから小学館の入社を目指す方はぜひ参考にしてみてください。
小学館の過去実績
採用倍率
小学館の採用倍率は、明確な数字は公表されてはいませんが、実に300倍を超えるとも言われています。
さらに、入社難易度の高い有名企業ランキングにも100位以内にランクインしていることから、並大抵の努力では採用枠を勝ち取るのは難しいといえるでしょう。
採用大学
2018年度の新入社員の採用大学は以下になります。
【大学院】
青山大学、京都大学、早稲田大学
【大学】
中央大学、東京大学、同志社大学、一橋大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学
小学館では、比較的偏差値の高い大学出身者が採用されているため、ある程度の学歴を備えていることは見られているかもしれません。
しかし、小学館の就職においては「人物重視」の採用であることは既述した通りです。
学歴に囚われるのではなく、徹底した面接対策を行い、自身の強みをしっかりアピールできるようにすることで、内定の可能性があがるといえるでしょう。
自分という人間をとにかくアピールしよう!
小学館の特徴は、社員一人ひとりの「個性」や「人柄」を大切にしてくれること。そのため、面接では「どういう人間なのか」をしっかり伝えることが重要です。
もちろん、業界研究や企業研究は事前に綿密に行い、きちんとした知識を身につけることは必須になります。そのため、日頃から常にアンテナを巡らせ、業界の動向や最新情報は必ずチェックするようにしましょう。
ぜひこの記事を読み、面接準備の参考にしてみてくださいね。