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【講談社|面接攻略ガイド】採用傾向から実際に聞かれた質問まで徹底解説!

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最終更新日:

面接攻略ガイド

出版業界は、就職倍率が高い業界のひとつです。

毎年多くの就活生が数少ない採用枠を勝ち取るために、熾烈な就職戦争を繰り広げています。

 

特に「編集者」の仕事は、企画を発案できる力や、現状の課題を的確に洗い出す分析力など、さまざまな能力が求められることが特徴です。

実力主義の世界なので、自分の強みを活かしながら積極的に行動できる人が活躍していくことでしょう。

 

出版社で内定を獲得するために必要なことは、まずは業界研究や企業研究を徹底的に行うことです。

求められる人物像や、過去の質問傾向などを事前に把握しておくことで、自ずと対策すべきポイントが浮かび上がってくるはずです。

 

本記事では、「講談社の面接対策」について紹介しています。自分なりの面接対策法をいち早く見つけ、ライバルとの差をぐんと広げましょう。

 

出版業界やマスコミ業界の「業界研究」「ESの書き方」などは、下記記事を参考にしてください。

講談社の面接の傾向

面接の傾向

講談社の面接は、計4回にわたり実施され、基本的にはすべて個人面接で行われる予定です。

段階ごとに面接官の人数が増えたり、重役が加わったりと、形態を変えながら面接が進んでいきます。

 

一次面接は、志望動機や好きなことなど、オーソドックスな質問をされることが多いです。

ここでは、応募者の人となりをつかみ、一緒に働きたい人材であるかを判断するステップだと言えるでしょう。

 

二次面接では、これまでの自身の経験やそこで学んだこと、入社後にやりたいことなど、一次よりも深く追及される質問をされる傾向にあります。

しかし、問われることは予め想定できるような基本的なことが多いため、落ち着いて回答できれば問題ありません。

 

三次面接は、役員で構成された面接官5〜6人で行われます。面接官の人数に伴い、質問数も多くなるため、最も長時間面接官と向き合うことになるステップです。

 

基本的にはESに書いてある内容をもとに、それを深掘りするような質問が多く投げかけられる傾向にあります。

「自分はどういう人間で、何に興味があるのか」ということを面接官にしっかり伝えることがポイントです。

 

最後に、四次面接(最終面接)で初めて代表が面接官として加わります。

自身のアピールポイントや、出版社にかける想い・熱意をしっかり伝えていきましょう。

 

また、これは講談社特有のスタイルですが、三次面接と最終面接の間に「総務面談」が実施されます。

あくまでも面談という形式であり、落とすためのプロセスではないのでリラックスした気持ちで臨んでください。

講談社の求めている人材

求めている人材

講談社の求めている人材
  • ユニークなアイデアを考案できる人
  • 人や社会のために行動を起こせる人
  • 好奇心旺盛で物事を深く追求できる人
  • 好きなことに対して強いこだわりを持っている人
  • 自分の「やりたい」を発信できる人

講談社は創業以来、「おもしろくて、ためになる」を理念に掲げ、まだ見ぬ新しいコンテンツ制作に尽力してきました。

 

そんな想いがあるからこそ、広い視野を持ち、多角的な視点からユニークなアイデアを生み出していける人材が社内では重宝されるのでしょう。

 

また、講談社の採用面接では、人とは異なる魅力的な「個性」を持っている人材が、選考を突破しやすい傾向にあります。

 

重要なのは、趣味や嗜好、こだわり、夢中になっていることなど、自分の「好き」に対する熱量をいかに上手く面接官に伝えられるか。

緊張感のある中でも、自分という人間をしっかりアピールできることが大切です。

 

ユニークで新しい企画を生み出すためには、人とは違う観点で物事を考えられる力が必要です。

そのため、いかに面接官に「この人はおもしろい!」と思わせられるかが、選考を突破する重要なカギになると言えます。

例えば、珍しい趣味や強いこだわりがあるもの、好きすぎて偏愛してしまうものなど、自分の「人とは少し違うこと」を例に挙げるのがおすすめです。

講談社の面接の攻略法

面接攻略法

ー省略―

だからこそ講談社は

いまこそもっと広い世界にむけて、

もっと多くの世界中の人たちに、

まだ見ぬおもしろいものを

人と社会のためになる何かを

届けていきたい。

Inspire Impossible Stories.

それは壮大で、まったく新しい

我々の「ものがたり」です。

もちろん、主人公になるのは皆さんです。

多少の失敗は気にしません。

「その第一歩として、

まずは俺を驚かせてほしい。」

ちょっとやそっとのことでは驚かないけれど、

見たことも聞いたこともないことを提案してみてください。

参考:講談社|社長メッセージ

 

社長メッセージからも分かるように、おもしろくて新しいもの、人や社会のためになるものを生み出していこうという強い想いこそが、いわば講談社の原動力となっています。

 

そのため、「自分はこういう人間で、こんな考え方ができる」ということをしっかり伝えることが大切です。

発想力や広い視野で物事を捉えられる力は、出版業界では強い武器になると言えます。

 

また、過去の質問傾向から見ると、講談社では応募者の趣味や好きなことについて詳しく知ろうとする傾向にあります。

それは、何か一つでも夢中になって取り組むことができ、とことん追求していける人こそが長く活躍できる人材だと考えられているからなのでしょう。

 

自分の好きなことについて語るときは、どこを魅力に感じるのか、それに対してどれだけお金や時間を投資できるかなど、具体的な理由を交え、自分のかける熱い想いを全力でアピールすることが大切です。

 

その他にも、重要なポイントを見ていきます。

なぜ「講談社」で働きたいのか、理由を明確にしておく

出版業界を目指す就活生は、ほとんどの方が一度に複数の出版社を受けています。

本音を言えば、「数打てば一社くらいは自分を拾ってくれるかもしれない…」という思いで、選考に臨んでいる人もいることでしょう。

 

しかし、それは企業側も把握していることであり、その上、複数社受けること自体はむしろメリットしかありません。

問題なのは、どこの出版社でも同じような志望動機を並べてしまうこと。

 

志望動機は、出版業界で働きたい理由と言うよりも、その会社でなければならない理由を述べるものです

そのためには、業界研究や企業研究は必須であり、面接官は応募者がそれらをしっかり行った上で面接に臨んでいるのかを確認しています。

 

講談社でなければならない理由を明確化し、「この人と一緒に働きたい」と思わせられるようなアピールをしていきましょう。

どんなときも冷静かつ、柔軟な対応を心がける

競争率の高い出版社だからこそ、面接で高評価を得るのは一筋縄ではいきません。時には、全く想定していなかった質問を投げかけられることもあります。

 

そのような時にも、まずは落ち着いて質問内容を把握することが大切です。

短くても自分の言葉で伝えようとする姿勢が大切なので、上手な回答をする必要はありません。

 

また、意表をついた質問というのは、どんな状況でも冷静に対応できる人材なのかを判断する目的があります。

そのため、とにかく無言になることだけは避けるようにするのが大切です。

講談社で実際に聞かれた質問

実際に聞かれた質問
  • 志望理由
  • ESに記載したのとは別の志望理由
  • 〇〇部署を志望する理由
  • 強みは弱みは何か
  • 志望部署でやりたい企画について
  • 好きな作品とその理由について
  • 学生時代に最も頑張ったことは何か
  • 大学で学んでいることについて
  • 雑誌は紙とWebでそれぞれ何を求められると思うか
  • 落ち込んだときの対処法について
  • 日常的に何に最もお金を使っているのか
  • 今、自分が本を作るとしたら、誰にどんな本を書かせたいか
  • 10年後の出版業界はどうなっていると思うか
  • なぜコミックアプリを使う人が増えていると思うか
  • 講談とはどのようなものだと思っているか

講談社では、基本的に複数の面接官に対し、学生が一人という形式で面接が行われます。

面接のステップごとに面接官の人数が増えたり、最終面接では社長が加わったりと、毎回異なるスタイルで行われるのが特徴です。

 

また、面接官に問われる質問に対しては、30秒〜1分程度で回答するのがよいと言われています。

そのため、まずは出題傾向の高い質問で自分の回答をつくり、その長さに慣れることから始めてみましょう。

大学で学んでいることについて

<回答例>

「社会統計学」について学んでいます。

人々の行動や意識などをアンケート調査や量的なデータをもとに分析を行い、その実態を明らかにする学問です。

私は「戦争小説の描かれ方」に着目し、年代ごとの代表作を網羅し比較することで、その変化について知ることができました。正確な実態を明らかにするためには、対象データをできるだけ多く集め、どれだけ細かく分析を行えるかにかかっています。

そうした分析力は、出版社でも新しい企画を打ち出す際などに必ず役に立つと考えています。そのため、入社してからも「社会統計学」で学んだ、実態を正確に捉える力を活かしていきたいです。(全270字)

 

面接では、大学で学んでいることについての質問が非常によく聞かれます。

理由は、応募者から学業に対してどのように向き合ってきたのかを聞くことで、自社にどんな形で貢献してくれるのか」を判断したいからです。

 

そのため、ここで話す内容は、志望部署の仕事に活かせるものを選ぶのがよいでしょう。

どういった場面で活かせるかなど、具体的に話すことで、企業側も「入社後のイメージ」を抱きやすくなるのでより評価につながります。

落ち込んだときの対処法について

<回答例>

ランニングをすることによって、気持ちをリフレッシュするようにしています。

私は中学・高校と陸上競技部に所属しており、当時から走ることがとても好きでした。走っているときだけは、自分の世界に没頭でき、小さな悩みなどをくよくよ考えることはありません。

もちろん走ったあとはそれなりに疲れはありますが、それ以上に達成感や爽快感が得られ、「また明日から頑張ろう」という気持ちに切り替えることができます。

これから働く中で落ち込むことはたくさんあると思いますが、自分なりの方法で上手くストレスと向き合いながら、目標に向かって進み続けていきたいです。(全265字)

 

企業側がこのような質問をするのは、「長期的に自社に貢献してくれる人材かどうか」を判断するためです。

 

仕事をする上で、落ち込むことやストレスを抱えることは誰にでもあります。

そうした中でも、自分の力で乗り越えられる人は、必然的に長く活躍していける人材へと成長していけるのです。

 

そのため、ここでは自分は「落ち込んでも上手く気持ちを切り替えられる」ことを、しっかりアピールしていきましょう。

実際のエピソードを交えながら話すと、より具体性が増すのでおすすめです。

なぜコミックアプリを使う人が増えていると思うか

<回答例>

最大の理由は、時間や場所にとらわれずに読める「手軽さ」にあると思います。

紙媒体の書籍は質量があるため、一度に何冊も持ち運ぶのは難しい上に、保管するのにも場所を取るというデメリットがあります。

しかし、コミックアプリはスマホのような端末機器にダウンロードさえすれば、一度に数千万冊の書籍を手に収めることができ、いつでもどこでも好きなときに読めるのです。

最近では、電車移動やちょっとした空き時間などでもコミックアプリを利用する人が多く、今や人々の日常生活に不可欠な娯楽になっています。今後もコミックアプリはさらに普及することが考えられ、出版業界の売上に大きく貢献していくことでしょう。(全289字)

 

近年の出版業界では紙書籍の売上が大幅に減退し、その分、デジタル分野での売上が大きく伸びています。

出版社を受ける際は、そうした背景を理解することはもちろんのこと、それに対する分析を自分なりにしておくことが非常に大切です。

 

そのため、こうした質問にもスムーズに答えられるように、まずは業界研究や企業研究をしっかり行い、日頃から自分の考えを持つ意識を心がけておきましょう。

面接前にチェックすべきこと

面接前にチェックすべきこと

講談社の新卒情報

募集職種

総合職として一括採用

 

【編集】
コミック、子ども・教育、文芸、ファッション・ライフスタイル、報道・芸能、学芸・学術


【技術】
校閲、デジタル・システム、知財・法務、写真


【ライツ・販売・広告】
コンテンツ事業、海外事業、メディア・コミュニケーション、マーケティング・プロモーション、業務・流通


【経営・人事・経理】
経理・財務、総務・人事、経営企画


※職種別の採用は行っていないため、適性を考慮した上で、入社後に決定

募集人数

若干名

(2020年度→26名、2021年度→21名、2022年度→23名)

採用フロー

ホームページよりプレエントリー

→エントリーシート提出

→Webテスト受検

→オンラインでの作文試験

→面接

→内々定

筆記試験

あり

講談社オリジナルテスト+作文試験を実施。

※実施方法は開催年度によって異なるため、ホームページを参照してください。

面接

個人面接

※計4回の面接に加え、別枠で総務面談を実施

講談社の事業内容

コミック、小説、教養、ジャーナリズム、ファッション、絵本、アニメ、ゲーム――。あらゆるジャンルの「ものがたり」を、世界中の才能とともに創り、パブリックにする総合出版事業を展開しています。

引用:講談社|企業概要

 

講談社の83期(2020.12.1〜2021.11.30)の売上高は、1,707億7,400万円(前年比17.8%増)、当期純利益155億5,900万円(前年比43.0%)という結果になっています。

 

また、前年度からデジタル・版権分野の収益の増加が著しく、今年度もそれらを含めた「事業収入」910億2,800万円(前年比27.4%)を達成。

 

特に版権分野では、「進撃の巨人」「東京リベンジャーズ」を筆頭に、アニメ作品やコラボ商品などのIP展開を積極的に実施しています。その結果、紙製品の売上を大きく上回る結果を打ち出しました。

 

また、2022年3月に、講談社集英社小学館戦略的業務提携を締結しており、3社共同で雑誌コンテンツを主軸にした新たなサービスを検討中。

 

この大手出版社がタッグを組んだことにより、注目度はより一層増し、講談社の今後の成長にもますます期待が高まっています。

参考:東洋経済ONLINE
日本経済新聞

 

☝️ポイント

講談社は、版権ビジネスを積極的に推進している会社です。そのため、紙媒体の製品の将来性を考慮した上で、デジタルを活用した自分なりの企画などを考えておくのがよいでしょう。

講談社の社風

講談社は創業以来、「おもしろくて、ためになる」を理念に掲げ、常に新しいコンテンツを追い求めてきました。

 

「おもしろそうなら、とにかくやってみよう」というのが講談社ならではの”色”。

年齢や部署関係なく全員で一つの作品をつくっていこうという精神があります。

 

また、社員一人ひとりのチャレンジを積極的に支援してくれることも特徴です。

公式ホームページに掲載されている『講談社の「とんがり人間」』を見てみると、社員の意見やアイデアを寛容に受け入れる姿勢があることが分かります。

 

週刊少年マガジン編集部
井上純一さん

常に新しいことにチャレンジし、その挑戦を受け入れてくれる懐の深さがあります。やりたい仕事、進みたい道、ライフスタイルまで。あなたなりの「おもしろくて、ためになる」があれば受け入れてくれる、素敵な会社です。

引用:講談社|KODANSHA RECRUITING

コミュニケーション事業第一部
デジタルマーケティンググループ
山崎瑛記さん

社員の意思を尊重してくれます。明確な意思があればやりたいことはやらせてくれることが多いです。その分責任も伴いますが、他の会社では経験できないことがたくさんあると思います。

引用:講談社|KODANSHA RECRUITING

校閲第二部
久我小百合さん

どんなことでもおもしろがってくれる会社だと思います。いろいろなものごとを扱っていて、ときには同じ会社とは思えないくらい、部署によって違うことをしているとも感じます。

引用:講談社|KODANSHA RECRUITING

 

さらに、同じくホームページに掲載されている「内定者エッセイ」や「新入社員アンケート」では、若手社員の生の声が綴られています。

社員それぞれの対策法や、就活の成功体験談入社後のイメージなどを詳しく知ることができるので、事前に必ずチェックしておきましょう。

講談社の過去実績

採用倍率

講談社の採用倍率は、およそ100〜300倍に上るといわれています。

内定倍率が高い企業のランキングでも、トップ5に入るほど内定難易度が高いのが特徴です。

 

また、今年度の採用人数は「若干名」とされていますが、過去の傾向から見ると20人程度の枠であることが分かります。

少ない採用枠を手に入れるためには、ライバルと差をつけられる強みを持っていることは不可欠と言えるでしょう。

 

採用大学

2021年度の採用大学は以下になります。

東京大学、慶應義塾大学、上智大学、早稲田大学、明治大学、東京工業大学、一橋大学、京都大学、大阪大学、札幌国際大学、青山学院大学、学習院大学、駒沢大学、立教大学

一見してみると、比較的学歴が高いと言われている大学が多く選出されています。

 

しかし、講談社では好きなものに対する熱意や、ユニークな考え方・発想力を非常に重視している傾向があるため、自身の個性をしっかりアピールできれば、採用確率は着実に上がっていくでしょう。

人とはちょっと違う自分の魅力をアピールしていこう!

徹底した面接対策をしよう

講談社の採用面接では、面接官の興味をどれだけ自分に向かせられるか?」がポイントになります。

そのために大切なのは「人とはちょっと違う自分の魅力」をアピールすること。

 

当然ながらありきたりな回答ばかりする人は、大勢いる応募者のうちの一人に留まってしまいます。

ライバルと差をつけるためにも、まずは自分だけの魅力をしっかり伝えていきましょう。

 

この記事を参考に、ぜひ自分なりの対策法を見つけてくださいね。

監修者画像

監修者gen

1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。