【花王|面接攻略ガイド】採用傾向から実際に聞かれた質問まで徹底解説!
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トイレタリー分野で国内トップクラスのシェアを誇る花王。誰もが知っているその企業ブランドは、多くの就活生の憧れの的でもあります。
知名度の高い企業だからこそ、内定獲得は簡単なものではありません。花王では様々な職種の採用を行っていますが、特に技術系の職種は毎年非常に高い倍率を誇っています。
商品開発をする職種は、その時代の流行や消費者のニーズを正確にくみ取る力や独創的な発想力が必要です。
そうしたスキルを身につけるには、まずはヒット商品や競合他社と比較した花王の強みを押さえることが必須になるでしょう。
花王の入社を目指す方のおよそ7割以上が技術系職を志望していることが考えられるため、今回は技術系職を中心に「花王の面接対策」について紹介します。
トイレタリー業界の「業界研究」や「ESの書き方」などは、下記記事を参考にしてください。
花王の面接の傾向
花王の面接は面接官1名〜4名程度で行われ、複数回にわたり実施されます。
ちなみに最終面接では、幹部クラスの役職を持った社員複数名で学生を審査するため、特に力を入れて臨む必要があるでしょう。
また、花王で採用している職種は大きく分けると、「事務系」と「技術系」の2つに分かれています。
事務系職種はオーソドックスな質問をされることが多いため、自身の強みをしっかりとアピールし、面接官に「有用な人材である」と思わせることが重要です。
一方、技術系職種は自身が行った研究について発表することが求められるため、研究内容を通してどれだけ自身の魅力を伝えられるかが選考突破のカギになります。
当然ながら研究の質は合否に大きく関わりますが、説明の分かりやすさも非常に重要です。
相手の目線に立ち、論理的な構造で話を展開できるように、十分に準備をしてから臨むようにしましょう。
花王の求めている人材
- 花王を舞台にして、実現させたい夢がある人
- 自ら高い目標を掲げ、果敢に挑み続けられる人
- 「Kirei」な未来を創るべく、多様な価値観を尊重して協働できる人
- 高い倫理観をもって行動できる人
- 変化する環境下で本質を見極め、絶えず価値創造に努める人
花王では、すべての社員が「挑戦的な目標」を持って働くことを推奨しています。そのため、成長意欲を高く持ち、課題に対して果敢にチャレンジしていける人こそが重宝されると言えるでしょう。
また、チームワークを大切にしているのも花王の特徴です。自分と異なる価値観を持つ人でも柔軟に受け入れ、仲間同士の対話を大切にしながら働ける人が求められています。
さらに、技術系職に関しては、革新的な商品を生み出すことがミッションに掲げられるため、流行に敏感であることはもちろん、ユニークな発想力を持っていることが不可欠になるでしょう。
花王には多様な職種がありますが、一つひとつやりがいが異なります。そのため、「その職種をなぜ志望し、今後どんなことを成し遂げていきたいのか」を明確に話せるようにしましょう。
花王の面接の攻略法
上記で紹介したように、花王ではチャレンジ精神が旺盛な人材を強く求めています。そのため、達成したい目標や将来のキャリアビジョンを明確に話せることが大切です。
ポイントとしては、定めた目標のために取り組んでいることや、達成までの道筋を具体的に話すこと。そうすることで、「この人はすでに先を見据えて努力を始めている」という印象を持たせられるのでおすすめです。
また、倍率の高い花王でライバルと差をつけるには、業界研究や企業研究を綿密に行うことはもちろんのこと、自分ならではの強みや魅力をアピールできることが重要になってきます。
「自分のこんな強みを活かして御社に貢献したい」ということをしっかり伝えることができれば、選考突破の確率がぐんと上がるでしょう。
さらに、以下では他の重要なポイントについて詳しく紹介しています。
花王のマーケティング戦略について分析しておく
花王の面接、特に技術系職種の面接では、会社や自社商品に関する質問を多く投げかけられる傾向にあります。
業界研究や企業研究をする中で、花王に関しての知識はある程度得られるとは思いますが、ただ知識を羅列するだけでは面接官の目に留まることはありません。
そのため、まずは実際にスーパーなどへ足を運んだり、商品を使用してみたりすることで、「なぜ花王の商品が売れているのか」を自分なりに分析してみましょう。
そうすることで、話に説得力を持たせられるようになり、入社への熱意をより強くアピールできるようになります。
相手の目線に立ち、かみ砕いた説明を心がける
技術系職種の面接では研究発表が必須になるため、限られた時間の中でできるだけ分かりやすく、簡潔に説明できる能力が必要になります。
重要なのは、自分本位に語らないこと。面接官はあなたの研究概要について、何ひとつ知らない状態で面接を行うことになります。そのため、あなたの中での「当たり前」が通用しないこともあるはずです。
だからこそ、研究概要を発表する時は、知識が全くない相手でも理解できるような説明を心がけましょう。相手に寄り添った言動は、あなたの人柄の良さを印象付けることにもつながります。
花王で実際に聞かれた質問
- 志望理由について
- 学生時代に特に力を入れたことは何か
- これまでに苦労したことは何か
- 自身の長所と短所について
- 最近で最も感動したことについて
- アルバイト経験を通じて学んだことはあるか
- 自己啓発として取り組んでいることはあるか
- あなたの就活の軸を3つ教えて
- 他社ではなくなぜ花王を志望するのか
- 花王で何を成し遂げたいか
- 入社後のキャリアビジョンは描けているか
- 花王のマーケティングについてどう思うか
- 花王の商品で好きなものは何か
- 自身で新商品を考え、それについてアピールをしてみて
- 身の回りの商品やサービスに対する改善策を提案して
- 花王ウェイで最も共感したことは何か
- 花王の商品を自分でプロデュースするとしたら、どんな商品をどこの国に売りたいか
- 自身の個性や専門性を活かして、どのような研究者になりたいと考えているか
技術系職種は研究発表が必須になっていますが、それ以外では通常面接と同様の対応になります。
そのため、事務系職種を志望する方と同じく、基本的な面接対策も必ず行っておくことが重要です。
一般的に面接では、30秒〜1分程度の時間で受け答えをするのが最も理想的だと言われています。
慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、まずはその感覚をつかむことを意識して練習するようにしましょう。
以下では、過去に実際に聞かれた質問をピックアップし回答例を紹介しています。回答を作成する際のポイントも載せていますので、ぜひ参考にしてみてください。
アルバイト経験を通じて学んだことはあるか
<回答例>
居酒屋でのアルバイトを通じて「効率よく仕事を進める大切さ」を学びました。
私が勤務する店舗は200席以上の座席がある大型チェーン店であるため、週末は大変混雑します。私は案内係を任されており、お客様のお席への誘導、ウェイターへの指示、予約受付、会計業務などを担当していました。
初めの頃はお店が混雑すると、業務が中途半端になってしまったり、お客様をお待たせしてしまったりと、ミスをしてしまうことが多かったです。
私はそうしたミスを減らすために、自分なりに仕事の優先順位を決め、手が回り切らない業務は他のスタッフにフォローに回ってもらうようにしました。その結果、スムーズにお店を回転させることができ、お客様の満足向上にもつなげられました。
御社に入社後も、まずは一つひとつの仕事を自分の目で見極め、周囲の人と協力しながら効率よく仕事を進めていきたいです。(371文字)
この質問の意図は、「学生がアルバイトから得た学びを自社でどう活かし、貢献してくれるのか」ということにあります。
ポイントは、業務で活かせる学びを選ぶこと。そうすることで、学生の働くことへの意識や人柄なども判断しやすくなります。
まずは、面接官に「この人と一緒に働きたい」と思わせられるように意識しましょう。
花王の商品で好きなものは何か
<回答例>
「めぐりズム 蒸気でホットアイマスク」という商品が好きです。
私は日頃からPCやスマホを1日に何時間も使用するため、目を酷使しがちです。
そのため、以前は就寝前に電子レンジで温めたタオルを瞼の上に乗せ、目の疲れを取るようにしていました。
しかし、しばらくすると”温める”という僅かな手間でさえ「面倒だ」と感じるようになり、長く続かなくなりました。そんな時に出会ったのが、「めぐりズム」です。
「めぐりズム」は瞼の上に乗せるだけで温かい蒸気がじんわり出てきて、目の周りの血行を促進させてくれます。手軽さはもちろん、何より効能も優れているため私の一番のお気に入りの商品です。
現代はデジタル化が進み、目を酷使するツールが非常に増えています。そのため、手軽に目の疲れを癒せるこの商品は、今後も御社の主力商品であり続けると感じています。(359文字)
「御社の好きな商品は?」という質問は、商品開発を行っている企業では問われる確率が非常に高いです。そのため、具体的に答えられるように、実際に使用したことのある商品を答えるのが良いでしょう。
ポイントは、好きな理由を実体験に絡めて話すこと。具体的なエピソードを交えて話すことで、論理的な構造で話を展開させられるようになります。
花王ウェイで最も共感したことは何か
<回答例>
高校時代に出場したピアノコンクールでの経験から、「やるリスクをとる」という考え方に共感しました。
私は幼い頃からピアノ教室に通っていたのですが、高校2年生まで特別大きなコンクールに出場した経験はありませんでした。
ある時、高校の恩師から「コンクールに出場してみないか」とお声がけしていただく機会がありました。しかし、私は非常に迷いました。なぜなら、「経験の浅い自分なんかが大会に出場して、笑いものにならないだろうか」という心配が頭によぎったからです。
悩んだ末に、私は出場する決心をしました。結果は、残念ながら入賞することも叶いませんでしたが、もし挑戦していなかったら私はずっと後悔していたと思います。
だからこそ、仕事をする上でも失敗を恐れず、様々なことに果敢にチャレンジしていきたいです。そうした経験が自身の成長につながると考えています。(367文字)
「花王ウェイ」とは、花王の企業理念のことです。公式サイトに掲載されているので、まずはしっかり読み込んでおきましょう。
また、この質問には、企業研究をどれだけ熱心に行えているのかを見る他に、応募者が自社の社風にマッチしているのかを判断する意図が含まれています。
「企業理念になぜ共感したのか」その理由を明確に述べられるように準備しておきましょう。
面接前にチェックすべきこと
花王の新卒情報
募集職種 |
<技術系研究職> <技術系生産技術> <事務系> <プロセスエンジニア(IT)> ※技術系と事務系の両方に応募が可能です。 |
募集人数 |
150人程度 |
採用フロー |
公式サイトからプレエントリー →ES提出 →Webテスト →面接(複数回実施) →内々定 ※技術系と事務系によって採用フローが異なる場合があるため、詳しくは公式サイトをご参照ください。 |
筆記試験 |
あり 花王オリジナルのテスト(SPI・TGWEB・eF-1Gなどを組み合わせた複合型テスト)を実施。 |
面接 |
個人面接/集団面接 |
花王の事業内容
- ハイジーン&リビングケア事業
- ヘルス&ビューティケア事業
- ライフケア事業
- 化粧品事業
- ケミカル事業
参考:花王公式サイト
花王の2021年12月期通期連結決算は、売上高が1兆4,187億6,800万円(前期比2.7%増)、営業利益が1,435億1,000万円(前期比18.3%増)という結果となりました。
特に化粧品事業では、コロナ禍でのマスク着用によるメイク用品需要の減退を受けつつも、売上高2.5%増の2,393億円(実質0.6%減)を達成。
中でも、メイクブランド「ケイト(KATE)」では、マスク着用の常態化を逆手に取った「落ちにくい口紅『リップモンスター』」が大ヒットしました。
さらに、グローバル戦略ブランドである「G11」の売上高は前期比8%増という結果に。
海外での売上も着々と伸ばしつつある花王は、成長企業として多くの人々から注目されています。
様々な分野で活躍している花王ですが、特に化粧品事業では世界的に注目されているブランドを複数保持しているのが特長です。各事業部の動きにも注目してみましょう。
話題になっている商品は予めチェックした上で、自分なりに花王ならではの強みや特色を分析してみると、企業への理解がより深まるでしょう。
花王の社風
花王では、社員一人ひとりの挑戦意欲を大切にする社風があります。
各々が掲げる目標やそれに向けた取り組みを社員同士で共有し、尊重し合える環境が整っているようです。
実際に、花王ではOKR(Objectives & Key Results)という新たな仕組みを導入しており、個々の「やりたいこと」「達成したいこと」が社内全体で共有できるようになっています。
また、ネットで花王の社員口コミを検索したところ、社員の成長を全面的にサポートしてくれる会社であるという記述がいくつも見られました。
- 会社は成長を後押しするための充実したサポート体制を整えてくれている。それらを使うか使わないかは個人の裁量に任せられており、やる気のある社員はどんどんと成長していけるような職場であると感じる。
- 会社側の研修は若いうちは定期的にありますが、それ以降は自発的に動いてセミナーや学会参加、自己啓発など行っていく必要があります。一部のセミナーや資格取得は会社からの補助もありますし、会社として自己啓発を推進する空気感は大いにあると思います。
- 様々な研修プログラムを提供してくれ、会社に入っても成長できる機会を作ってくれます。
- 働きがい:志望する部署に行けるよう、会社がサポートしてくれる。成長・キャリア開発:資格取得など積極的に会社から勧められる、無料で受験させてもらえる。
花王の過去実績
採用倍率
花王の採用倍率は公式には発表されていませんが、160倍〜180倍と非常に高い数字になると言われています。
知名度の高い企業であることから就活生からの人気も高いため、内定を獲得するには綿密な対策が必要になるでしょう。
採用大学
花王の過去採用した就活生の出身大学は以下の通りです。
上記を見ると、花王の内定者は難関大学の出身者が非常に多いことが分かります。
しかし、花王では高い目標を持ち、様々なことに果敢に挑戦する意欲ある人材が求められています。
そのため、面接でそれらのことをしっかりアピールすることができれば、十分に合格できる可能性があるでしょう。
徹底した対策を!花王の選考を有利に進めよう
花王の採用枠は非常に狭く、特に技術系職種の内定を獲得するのは至難の業と言っても過言ではありません。
技術系職種に課される研究発表は、内容の重厚さ以外にも面接官を納得させる話術が必要になります。模擬練習などを重ね、十分に準備をしてから本番に臨むようにしましょう。
もし、面接で予期しない質問をされても冷静な対応を心がけ、話す前に深呼吸をしてください。本番でパニックにならないためにも、早めの対策準備をおすすめします。
ぜひこの記事を参考に面接対策に取り組んでくださいね。