【富士フイルム|面接攻略ガイド】採用傾向から実際に聞かれた質問まで徹底解説!
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富士フイルムはCMでもお馴染みの「Value from Innovaition」をコーポレートスローガンに掲げる精密化学メーカーです。
1934年に創業し、90年近い歴史を誇っています。
カメラのイメージの強い富士フイルムですが、フィルムに始まり複合機や世界初のデジカメ、インスタントカメラ、医療機器、化粧品、医薬品などを扱っています。「写ルンです」や「チェキ」、「アスタリフト」は富士フイルムの商品です。
ライバルの多い企業なので、しっかりと面接に向けて対策を行いましょう。
化学業界の「業界研究」や「ESの書き方」などは、下記記事を参考にしてください。
【化学業界研究|2023年最新版】ESの書き方から面接対策まで徹底解説!
化学業界を志望している学生必見!化学業界の市場規模や課題、インターン情報、大手代理店の採用傾向が一目でわかります。業界研...
富士フイルムの面接の傾向
富士フイルムの面接は「 1次面接 → 2次面接 → 最終面接」と進んでいくことが多いです。
過去に選考を受けた学生の中には、選考の間に面談を挟んでいた人もいました。
口コミによると、1次面接では集団で面接した人と個別で面接した人の両方の声が見受けられましたが、2次面接以降は個別の形式でした。
また、コロナ禍ではオンラインで選考が進められたようです。最終面接は本社だったという人や、対面からオンラインに変わったという人までさまざまなので、オンラインと対面両方の面接対策を行っておきましょう。
聞かれている質問はオーソドックスなものが多く、面接は人柄を重視する傾向のようです。過去の質問に答えられるよう準備をしたり、自己分析を深めておくと良いでしょう。
面接時間については30分程度の場合が多く、標準的だといえます。
インターンシップに参加すると面接が免除になったという声もありました。志望度の高い人は参加しておくことをおすすめします。
富士フイルムの求めている人材
- GROW:何事からも謙虚に学ぼうとすることができる、成長意欲の高い人材
- THINK:本質を考え抜く思考力を持ち、周囲を巻き込みながら仕事を進めていける人材
- PASSION:仕事への「自分の強い想い」をどんな相手にでもぶつけていける人
- COURAGE:不確実な状況でも、勇気を持って行動し、最後までやり抜ける人材
富士フイルムの新卒採用情報によると、事務系・技術系ともに上記の人材が求められているようです。
失敗や困難な壁に当たった時、挫折した時などに、自分が何を学んだのか振り返ってみましょう。
さらに学んだ上で取り組んでいることについても考え、面接時に伝えることができると、どんなことからも学び成長していける学生であるというアピールに繋がります。
良かったこと、成功したこと以外からも学び取る力があるかどうかがポイントです。
仕事に対する自分なりの価値観をまとめることもおすすめです。
現在と、実際に働き出してからでは考え方が変わる可能性が十分にありますが、現時点で良いので自分の中で真剣に考えた仕事に対する価値観を整理しておきましょう。
「就活の軸」「入社後にやってみたいこと」「仕事とは?」といった質問に答える際に役立つはずです。
またチームや集団の中で周囲を巻き込んだ経験、何かを最後までやり遂げた経験なども面接時に回答できるよう準備しておくと良いでしょう。
出来事の説明だけで終わってしまわないよう、該当する経験の中で工夫したことや、大変だったこと、得たことは何だったのか振り返ってみてください。話したエピソードに厚みや説得力が増します。
富士フイルムの面接の攻略法
自己分析に力を入れる
富士フイルムは人物・人柄重視の選考とされています。学生の口コミの中でも、回答した内容から人柄を見られていると感じたとの声も複数見受けられました。
例えば、学生が持つ過去の経験や生き方などを深掘りされることが多いようです。それぞれが持つ経験に合わせて質問がなされます。
これまで取り組んできたことに対する動機、気づき・学び、何を考えて行動していたか、といったことをしっかりと説明できるくらい準備しておきましょう。
学生の内面に関しては長所や短所、強みと弱み、友人から言われる性格などが聞かれていました。他己分析も取り入れることで、自己分析の精度を上げられるのでおすすめです。
人物・人柄をよく見られているからこそ、選考で魅力を最大限に伝えられるよう、自分自身のことをよく知るように心がけましょう。
イベントには積極的に参加する
富士フイルムでは過去に座談会やセミナーといったイベントに参加する機会が設けられていました。志望度をアピールしたり、面接で使える情報が得られるチャンスです。機会があれば積極的に参加してみましょう。
また、富士フイルムではインターンシップ参加者が選考を有利に進められるようです。参加した人は1次面接が免除となった、という口コミも複数見受けられました。
少しでも内定に近づくために、志望度の高い人はインターンシップに参加することをおすすめします。
イベントやインターンシップで社員と直接会話できることのメリットは大きいです。インターネットだけでは知り得なかった情報が得られたり、自分の魅力などをアピールするチャンスがあるかもしれません。
さらに、選考前に社員の方と顔を合わせておくことは、選考における自分自身の緊張感を和らげることにも一役買ってくれます。働いている人の雰囲気なども肌で感じることができるという点もポイントです。
参加した時に自分が感じたことや、気づいたこと、疑問、心に残ったことなどはできる限りメモに残しておいて、選考や座談会などで話せるようにしておくと良いでしょう。
富士フイルムで実際に聞かれた質問
- 困難だった経験は何?
- 学生時代頑張ったことについて
- 就活の軸
- なぜその大学やその学部を選んだのか
- なぜ他社でなく当社なのか
- 富士フイルムの印象を教えて
- 今後のキャリアプラン
- あなたにとって仕事とは
- どんな社会人になりたいか
- 長所、短所について
- あなたの弱みについて教えてください
- 友人からどんな性格だと言われる?
なぜ当社なのか
<回答例>
御社の「挑戦し続ける姿勢」に共感し、成果を出している姿に魅力を感じているからです。
かつてフィルム事業をコア事業としていた御社は、「第二の創業」で、化粧品や医薬品などの新規事業に挑戦しました。現在はヘルスケアを主力領域とすべく様々なことに取り組んでおり、CDMO事業では世界でもトップレベルの技術や設備を有しています。
またフォトイメージング事業では、時代に合わせて進化した「instax mini EVO」が発売から1年近く経っても品薄状態の大ヒットとなっています。
今後も世界が変わりゆく中で、確かな技術を持ちながら「挑戦」に積極的な御社なら常にリーディングカンパニーとして活躍し続けられると考えています。
常に挑戦できる環境に身を置いて働きたいからこそ、御社の「挑戦し続ける姿勢」に魅力を感じ志望しました。(352文字)
他の企業よりも「良い」と思った部分や、感じた「魅力」を伝えましょう。
他社と比較する際は事業内容や今後の方針、業界内でのポジション、提供している商品やサービス、社風、理念などあらゆる側面から比較します。
人によって企業に惹かれる理由は様々なので、自分なりの「富士フイルムでなければならない理由」が伝えられると良いです。
困難だった経験は何?
<回答例>
TOEICで800点取得に挑戦したことです。
ゼミとアルバイトに追われ勉強時間の確保が難しく、次第にモチベーションは下がり、勉強をしない日々が続いていました。
そこで改めて目標と達成までのアプローチを明確にする必要があると考えました。思い返してみると「海外で働きたい」と漠然と考えたことがきっかけで、TOEICで目指す800点も漠然とした高い目標であることに気が付きました。
そこで海外で通用する英語を得るためには何点を取るのが適切なのか、いつまでに何にどう取り組むべきなのかなど、目標を細かく細分化しスケジュールに落としていきました。
自分が自由に使える時間と必要な勉強時間を明確にし、数週間先までの勉強時間をあらかじめ確保しました。目標を細かく設定し、1つずつ乗り越えたことで自信に繋がり、モチベーションを維持しながら目標を達成することができました。
いきなり大きな目標を目指すのではなく、少しずつ確実に壁を乗り越えていく大切さを学びました。入社後もこの経験を活かし、目標を達成するための課題や過程をしっかりと分析し、着実に目標を達成していきたいです。(473文字)
困難や失敗などに直面した時の学生の考え方や価値観を知ろうとする質問です。困難をどのように乗り越えたのか、何を学び取ったのかを伝えられるかがポイントになります。経験の説明だけで終わってしまわないよう注意しましょう。
困難なことに対して取り組んだ経験を明確に伝えることができれば、課題解決力、柔軟性、チャレンジ精神、タフさ、思考力などの強みを伝えることができます。
入社して壁にぶつかった時でも、対処して乗り越えていける学生であることが伝わる内容になると良いです。
就活の軸は?
<回答例>
私が就活の軸に据えているのは「ものづくりに携わる」「挑戦し続けている企業である」「グローバルに働く」の3点です。
日常・非日常を問わず、私たちがお世話になっているモノは、メーカーによって作られているということに気づいて以来、ものづくりに魅力を感じ、メーカーで働きたいと考えるようになりました。
また、トレンドや技術の進化、経済状況など変わりゆく社会の中で変化に対応し、企業が生き残るために「挑戦」は切り離せません。さらに挑戦を続けている企業であれば、自分自身が様々なことにチャレンジできる環境が多くあると考えています。チャレンジングな環境に身を置き、将来も社会に貢献し続ける企業で働きたいと考えていることから、「挑戦」を続けている企業かどうかが軸の1つとなっています。
またそしてグローバルに働きたいと考えるようになったのは、学生時代の留学を経て、国や文化の違いを超え、さまざまの国の人と共に何かを作り上げるということが面白いと感じるようになったことがきっかけです。日本だけでなく世界中の人と共に仕事をしたいと考えています。
以上の3つが私の就活の軸です。(474文字)
選考中の企業にマッチしている内容にしましょう。企業に当てはまらない就活の軸を伝えてしまうと、企業研究ができていない志望度の低い学生であるという印象になってしまいます。
また他の企業にも当てはまる軸の場合は、複数の軸を用意するのもおすすめです。その際、最初に「◯点あります。」と伝えることで、面接官は複数の軸を聞きやすくなります。
富士フイルムの面接前にチェックすべきこと
富士フイルムの新卒情報
募集職種 |
【事務系職種】 【技術系職種】 |
募集人数 |
101〜200人 |
採用フロー |
マイページ登録 →エントリーシート提出、WEB適性検査 →SPI →面接 →内々定 |
筆記試験 |
あり(SPI) |
面接 |
個人面接/集団面接 両方の形式があり、面接は複数回行われる予定です。 |
技術職の場合は「自由応募」と「推薦応募」の2つの応募方式があるので、詳しくは大学の就職担当部署・就職担当の教授に確認してください。
富士フイルムの事業内容
- ヘルスケア
- マテリアルズ
- ビジネスイノベーション
- イメージング
富士フイルムグループでは上記の4つの事業領域を展開しており、現在は「ヘルスケア」領域が最も大きな売上高・営業利益をあげています。
ヘルスケアのサブセグメントは「メディカルシステム」「バイオCDMO」「ライフサイエンス」の3つです。
最近の富士フイルムの話題としては、インドにて、2022年7月と9月に1つずつ検診センターを開設し、合計で3拠点となりました。
今後は中東アフリカや東南アジアといった新興国で100拠点を目指していくようです。また、富士フイルムで国内初のCDMO拠点を富山県に設けると発表しており、2026年度に稼働することが発表されています。
富士フイルムには2022年度のグッドデザイン賞を受賞した製品が多数あります。医療クラウドサービス、ミラーレスデジタルカメラ、交換レンズ、スマートフォン用プリンター「チェキ」、内視鏡診断支援ソフトウェア、内視鏡レポート支援システム、X線画像診断装置など、合計19製品で受賞しています。
また2022年7月に発売された、空間描画機能が搭載されたスマートフォン用チェキプリンター「instax mini Link2」の売れ行きが好調となっています。
「instax」シリーズでは2021年12月より販売された「instax mini Evo」が話題となり、当初計画の2倍以上の販売を記録しています。
同月、コンパクトデジカメの市場において富士フイルムのメーカーシェアを26.8%まで押し上げ、一気にトップに躍り出たことから、今後の動きにも注目です。
富士フイルムの社風
富士フイルムで働く社員の「インタビュー」によると、「意見を言い合える」「相談しやすい」「温かみがある」社風であることが分かります。年次や部署など様々な立場に関係なく、社員同士のコミュニケーションが取りやすい環境であるようです。
また、休日や仕事終わりなど、プライベートでも一緒に過ごすことがあると話す社員の方が多いのもひとつの魅力ではないでしょうか。
富士フイルムの社内には部活やサークルでの活動もあるので、社員同士で交流する機会があり、コミュニケーションが活発なことがわかります。
仕事においては「チャレンジする」「若手にも責任ある仕事を任せる」といった社風があるので、若いうちから挑戦できる環境が整っていると考えられます。
富士フィルムで挑戦したいことを明確にし、アピールしていきましょう。
富士フイルムの過去実績
採用倍率
正確な採用倍率は公表されていません。
リクナビ2023のプレエントリー数と、富士フイルムの採用情報に記載されている過去の新卒採用者数を元に採用倍率を計算しました。
プレエントリー数 | 1,655人 |
2023年度採用予定者数 | 131人 |
上記の数字を参考に計算すると約12.6倍となり、非常に高い倍率であることが予測されます。
採用大学
参考:マイナビ2023
上記は2022年4月入社者の採用大学です。中堅校からの採用はほとんどなく、難関国立大学やMARCH・関関同立レベル以上の私立大学からの採用が多いようです。
採用人数
富士フイルムの採用情報によると、2023年度の採用予定は事務系が52人、技術系79人(学卒70人、高専卒9人)となっています。
ちなみに2022年度は113人(予定)、2021年度は107人でした。なお事務系と技術系とでは採用者数に大きな差は見られませんが、男女別では例年男性の採用者数の方が多いようです。
参考:マイナビ2023
徹底した対策を!富士フイルムの選考を有利に進めよう
富士フイルムでは定番の質問、人柄を知ろうとする質問が多いです。自己分析を徹底し、過去の経験を深掘りされてもスムーズに受け答えができるまで準備をしましょう。
また過去の口コミから、富士フイルムはインターンシップへの参加が有利になる企業であるといえます。参加できる機会のある人は積極的に参加し、得た情報は面接に活かしていきましょう。
過去には「入社が難しい有名企業ランキング」でトップ20に選ばれたこともあるほど、入社難易度が高い企業であることがわかります。富士フイルムで活躍できる人物だということを伝えられるよう、徹底した対策を行って臨みましょう。
この記事を参考にして、面接対策に取り組んでください。